概要・あらすじ
マダガスカル(コモロ諸島)沖から白亜紀末期のバミューダ(バハマ諸島)沖に繋がるブルーホールが封鎖され、新たにネス湖で1億4500万年前のジュラ紀末期カルー地方に繋がる第2のブルーホールが発見された。ジーン・ハートやキャメロット教授らは調査団のメンバーとして探索に向かうが、地磁気の弱まりによってブルーホールが閉じられ、太古のジュラ紀に取り残されてしまう。
現代に戻るためには、別のブルーホールで救援を待つしかなく、調査団は約一万キロのパンゲア超大陸横断に挑戦するのだった。
登場人物・キャラクター
ジーン・ハート
キャメロット教授やパットのサポートとしてジュラ紀世界へ同行する英国海軍海兵隊中尉。勇敢で行動力のあるショートヘアの美しい女性。かってSBS(特殊舟艇部隊)で訓練を積んでおり、度々調査隊を危機から救う。その並外れた体力と忍耐力は、過去の訓練トラブルでの贖罪もあってのことで、自らの命を犠牲にしているが故に無謀な行動もしばしばである。
キャメロット教授 (きゃめろっときょうじゅ)
地球物理学の教授で、ひげを蓄えた大柄な中年男性。豊富な知識と冷静さで、ジュラ紀世界でのサバイバルを生き抜く。常に孫のパットを最優先に行動するが、そのパットと共に何度も命を助けられるジーンに心を魅かれていく。
パトリシア
まだ5歳の少女ながら、キャメロット教授の孫らしく知識力は優れている。特に古代生物の生態には異常に詳しく、ジュラ紀世界にジーンたちと共にタイムワープするが、旅の過程でその知識をいかんなく発揮する。冒険心が強く、勇猛果敢な少女。
グロッグ大尉 (ぐろっぐたいい)
合衆国海軍でSEAL(海兵隊特殊工作部隊)をしきる大尉。ジュラ紀でジーンたちと行動を共にするが、冷徹な判断で生き残るために足手まといの者を切り捨てていく。弱い者を守りながら行動するジーンとは対照的だが、体力、技術力ともに誰よりも高く、強権を発揮する。
ハリー・スチール
アメリカ人でフリージャーナリスト。ネス湖で独自にブルーホールの取材をしようと恋人マージーと操縦士ピーターを雇って潜水艇で潜り、そのままジュラ紀にタイムワープしてしまう。ジーンたちと合流して共に行動することになる。おっとりとしていて足手まといになりつつもマージーに献身的に尽くし旅を続ける。
マージー
ハリー・スチールの恋人。石油王の娘で、ハリーと共にジュラ紀にタイムワープするが、かよわく若い女性なので絶えず足手まといになってしまう存在。毒虫に噛まれて死線をさまよってから、野生の動物的な知覚に目覚め、水のある場所、窮地から逃げる経路を感知して皆を導く。
アン・ガゼット
海軍兵の女医。医師としての誇りを持っているが、ジュラ紀に取り残された時に治療していた助かる見込みのない兵士を、目の前でジーンに射殺されジーンに深い敵意を抱く。が、旅のなかで同じような事態に自らが遭遇し、和解する。
マイケル・パーシー
キャメロット教授の下で地球物理学を研究していたイギリス人。勇敢でキャメロット教授を救いたい一心でキャラダインの力を得て潜水艦に乗り込みジュラ紀へ向かう。
スペンサー・キャラダイン
石油王のアメリカの大富豪。豪放磊落でワンマンな性格。ひとり娘のマージーをジュラ紀から救い出すために莫大な資金を援助し、自ら潜水艦に乗り込む。
メグ・コリンズ
何度も海底調査で潜った経験があり、パーシーたちと共に潜水艇の操縦士としてブルーホールに突入する理知的な黒人女性。
フッカー博士
生物学の専門家。マイケル・パーシーたちと共に原子力潜水艦でブルーホールへ向かうが、ワープした先はお目当てのジュラ紀ではなく、5億年前の地球創世記のカンブリア紀だったことに感動する学者。
シミター軍曹
ジーンたちと共にジュラ紀に取り残された海兵隊のメンバー。やさしい風貌で地味ながら、みんなを守りながらサバイバルを続ける男性。
場所
ブルーホール
『ブルー・ワールド』に登場する海底洞窟。スーパー・プルームによって核で生まれたループ状の異常磁場が時空を歪めて、地表に到達し海底にとどまった磁場ループをそう呼んでいる。
その他キーワード
スーパー・ブルーム
『ブルー・ワールド』で登場する、地質時代で大絶滅の原因のひとつと考えられる現象。地球の核付近で生まれた直径1,000キロ以上の巨大なマグマ球体がマントル層を貫通して地表まで上昇してくる現象。