ベルベット・キス

ベルベット・キス

多額の借金を負ったサラリーマンが、借金を凍結してもらう代わりに命じられたのは、とある美少女の友達になることだった。ごく普通のサラリーマンとお嬢さまとの、ミステリアスでエロティックなラブストーリー。「ビタマン」2009年9月号から2012年5月号にかけて掲載された作品。

正式名称
ベルベット・キス
ふりがな
べるべっと きす
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

ごく普通の会社員だった新田信は、通っていたクラブでお気に入りの女の子に頼まれ、酔いに任せてとある書類にサインをしてしまう。それにより8000万円もの借金を負うことになった彼は、借金凍結の条件として、ミステリアスな美少女・菊地屋花乃子と友達になるという条件を課せられる。その日から新田は、気まぐれな花乃子に振り回される日々を送るようになる。

友達という名目だったにも関わらず、新田と花乃子は肉体関係を結んでしまい、エロティックな関係が続いていく。

登場人物・キャラクター

新田 信 (にった しん)

ごく普通のサラリーマンの男性。ある日、「キクチヤ」という会社に呼び出されて突然8000万円の借金があると告げられ、その借金を凍結してもらう代わりに、菊地屋花乃子という令嬢の美少女と友達になった。しかし、友達とは名ばかりで、花乃子は昼夜おかまいなしに電話をかけてきては雑用を言いつけたり、肉体関係を迫られたりしている。 花乃子との関係が続くなか、佐伯留美という女性と出会い、惹かれていく。

菊地屋 花乃子 (きくちや かのこ)

新田信が借金をしている「キクチヤ」の令嬢。ツインテールの美少女。母親を小さい頃に亡くしており、後妻である菊地屋依子とはうまくいっていない。友達となった新田を振り回し、こき使う。友達という名目だが、新田とは肉体関係もあり、新田を呼び出しては淫らな行為にふけっている。

菊地屋 依子 (きくちや よりこ)

菊地屋花乃子の実母である菊地屋花江の妹。花乃子にとっては叔母にあたる女性。花江亡き後に後妻に入ったため、現在は花乃子の義母となっている。病床にある夫の代わりに会社を仕切っている。花乃子に嫌われていることは理解しており、花乃子の見えないところで、新田信に「花乃子のことをよろしくお願いします」と頼んでいる。

佐伯 留美 (さえき るみ)

新田信が街中を歩いている時、突然声をかけてきた女性。髪の長い清楚な印象の美女。新田が元彼に似ていたため、間違えて声をかけたのだと語る。その時は互いに名乗ることなく別れたが、後日再会し、メルアドを交換して交流するようになった。

佐々木 優子 (ささき ゆうこ)

新田信の会社の同僚。眼鏡をかけた地味な女性だが、非常に優しい性格でいつも新田を気遣っている。新田が菊地屋花乃子に何度も呼び出され、外回りだという嘘もいい加減厳しくなっていた時、詳しい事情を聞くことなく助け船を出した。

新田 始 (にった はじめ)

新田信の兄。金の無心のため、久々に弟の信に電話をかけてきた。信から「キクチヤ」のことを聞き、興味を持って調べ始める。信と落ち合って「キクチヤ」のことを話している時、「キクチヤ」の情報を探っていたフリーライターの柳本三美に目をつけられ、情報を売って欲しいと頼まれる。

柳本 三美 (やなもと みつみ)

フリーライターの女性。「キクチヤ」のネタを追っている。ショートカットの勝ち気な印象の女性。父親の会社が「キクチヤ」経由で潰され、一家離散したという過去を持つ。それに関しては昔のことだからと割り切っているものの、「キクチヤ」のスクープを利用してのし上がろうと狙っている。「キクチヤ」の情報を得るために新田始に近づき、関係を持つ。

ユキ

菊地屋花乃子の遊び仲間の一人。ホテルチェーン「ホテル・ルナツー」の御曹司。親の金で遊び歩いており、乱交パーティなどにも参加している。新田信が花乃子の友達になってから、花乃子があまり集まりに顔を出さなくなったことで、苛立っている。ユキ自身は花乃子の友達だと思っており、両家の付き合いも悪くないことから、花乃子が自らの妻になる可能性もなくはないと考えている。

市川 コウ (いちかわ こう)

菊地屋花乃子の遊び仲間の一人。ノリの軽い男性。ユキたちとつるんで乱交パーティなどに参加している。花乃子やユキと同様に実家は金持ち。菊地屋依子や花乃子が参加していたパーティにも、父親と一緒に訪れていた。

石塚 (いしづか)

新田信の前に、8000万円の取り立て代理人として現れた人物。眼鏡をかけ、髪の薄くなっている壮年の男性で、穏やかな話し方をする。新田に借金凍結の条件として、菊地屋花乃子の友達になるようにと告げた。花乃子のことをとても心配しており、新田が花乃子と友達になった後は、何度も新田に電話をかけて様子を窺っていた。

菊地屋 花江 (きくちや はなえ)

菊地屋花乃子の実の母親で、菊地屋依子の姉。風邪をこじらせて検査入院したが、入院が長引いてしまった。薬が合っていないのではと感じて、医師や看護師に告げた。しかし、相手にされず、治療や検査を受けるうちに症状が悪化し、亡くなった。亡くなる前に、娘の花乃子に手帳を遺していた。

山辺 (やまべ)

「キクチヤ」の社員。菊地屋花乃子が会社を取り戻すために、取引を持ちかけた中年の男性。花乃子の父親が入院してから、以前の役職を外されてしまった。毎日遊び歩いている花乃子のことを快く思っておらず、花乃子が会いに行った時も、最初は良い顔をしなかった。

部長 (ぶちょう)

新田信が勤めている会社の部長。新田が菊地屋花乃子に頻繁に呼び出されるようになって営業成績が落ちると、しんどいだろうがしっかり頼むぞ、と励ましていた。新田が会社を辞めさせられそうになった時も庇ってくれるなど、部下思いの上司。

集団・組織

キクチヤ

新田信が借金をしている会社。表向きには人材派遣の会社を経営している。手広く事業を展開しているが、個人ではなく企業を相手に金を貸し、借金で縛ってから弱みを握り、相手の会社を好きに操作している。これにより潰れた会社は数知れない。

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