概要・あらすじ
アフリカのサバンナで、死んだライオンに寄り添う少女を動物学者の八十神博士が発見。養女として引き取り八十神ペルシャと名付けた。3年にわたり、人間の生活と言葉を教わったペルシャは日本で暮らし始めた。困っている人を放っておけないペルシャは、スーパーパワーで大活躍していく。
登場人物・キャラクター
八十神 ペルシャ (やそがみ ぺるしゃ)
アフリカのサバンナでライオンに育てられた、元気で可愛い少女。ブルーグレーの髪でスタイルも抜群。育ての親のライオンが老衰で死亡し、八十神博士に保護されて養女となる。発見時の推定年齢は9~10歳。3年後に日本へ渡る。その頃には日本語も完璧に習得し、1年間の勉強で私立めぐみ高校に首席入学。 後に私立やまと学園に通う。気に入らないことがあると「うっすらぱー」と言うなど、独特の表現がいくつもある。人間離れした体力と知力があり、世界各国を徒歩と泳ぎで周り、動物だけでなく太陽などの自然物とも会話をする。困った人を見過ごせず、助けるためにはどこにでも向かう。実はターザンとジェーンの間に生まれた娘で、修行に出した先のライオンが死んで、迎えに行く前に八十神博士に発見されたのだった。 ターザン家業を継ぐため、八十神愛染からのプロポーズを断ってアメリカへの帰国を決意した。
八十神 愛染 (やそがみ あいぜん)
八十神博士の息子。双子である。髪を染めて、黄色いメッシュを入れている。八十神ペルシャの2学年上で、スポーツ万能。めぐみ高校のクラブ会長をしている。冷静で温厚な大人っぽい人物。八十神家の家事全般を担当している。母親参観日にペルシャが寂しがらないように女装したところ、高原めぐみ校長に一目惚れされた。 正体を明かした後も、高原校長に呼び出されることがある。アフリカに留学後、やまと学園で英語の教生をするために帰国。ペルシャがアメリカに帰る前にプロポーズしたが、愛染はアメリカで生活できないだろうと断られた。作者の青沼貴子によると、名前はペルシャを守るというところから、仏を守る愛染明王から採られたとのこと。
八十神 不動 (やそがみ ふどう)
八十神博士の息子。双子である。ボサボサ髪。八十神ペルシャの2学年上で、成績優秀。めぐみ高校の生徒会長をしている。感情的で手が早い。朝礼で生活と無関係な諺を今週の目標に掲げる。近所に住む幼馴染みの白山佐久夜とつきあっている。アフリカに留学後、やまと学園で教生になろうとしたが生物学専門であったため採用されず、校務員として採用されて帰国。 後日、生物学の博士号も取得した。作者の青沼貴子によると、名前はペルシャを守るというところから、仏を守る不動明王から採られた。
八十神博士 (やそがみはかせ)
動物学者。アフリカに研究所を持ち、世界的にも有名。眼鏡をかけた温厚な人物で、発見したライオン少女のペルシャを養女として引き取り、本当の両親を探している。ニクニク博士が発見したオオカミ少年のパンジャを預かっていたが、ペルシャに連れられて逃げられてしまった。
坊屋 よよ子 (ぼうや よよこ)
八十神ペルシャのめぐみ高校でのクラスメイト。おかっぱ頭で容姿には自信がある。八十神愛染のことが好きで、血のつながらない妹のペルシャが嫌われるようにイジワルをする。それが発覚して愛染に怒られるが、その落ち込みぶりにペルシャが愛染を諭して一声かけさせたことでペルシャと和解。 かなり仲のよい友人となる。
高原 めぐみ (たかはら めぐみ)
八十神ペルシャの通うめぐみ高校の校長。オールバックで口髭を生やしたダンディーな男性。学校を掌握している、生徒会長の八十神不動とクラブ会長の八十神愛染が気に入らない。ペルシャが問題を起こしたり、新聞沙汰になったら即刻退学にし、監督不行き届きで愛染と不動の二人も退学させようと考えている。 女装した愛染に一目惚れをして、正体を明かされてからも愛染を見つめていることがある。けっこうノリがよく、根っからの悪人ではない。
タケル
『ペルシャがすき!』に登場するライオン。八十神ペルシャの家の近くにあるサファリパークで暮らしているライオンのボス。アフリカの自然が恋しいペルシャにとって父親代わりの存在。ただし、サファリパーク生まれのサファリパーク育ち。人間の文字を読むことはでき、飼育員に手紙を代筆してもらうこともある。 本名で年賀状がペルシャのところに届いたため、どこの男だと騒ぎになった。呼ばれればサファリパークを抜け出してペルシャのところに現れる。アフリカに帰国することを決意したペルシャに連れられてアメリカに渡ることになった。
白山 佐久夜 (しろやま さくや)
八十神家の近所で暮らしている、八十神不動と八十神愛染の幼馴染み。彼らの1学年下で、めぐみ高校の生徒会の一員。美人でファンクラブが3つある人気者。以前から不動のことが好きだが、愛情表現は下手でつい手が出てしまう。八十神ペルシャの仲介で不動に告白して、付き合うようになった。 もっとも、それ以降も不動を殴ってばかりいる。
八十神パンジャ (やそがみぱんじゃ)
ニクニク博士がアフリカで発見したオオカミ少年。まだ幼く、保護されてから間もないため、人間としての知能は皆無に等しい。一時的に八十神博士に預けられていたが、八十神ペルシャが弟として育てようと連れて逃げた。パンジャはペルシャによる命名。ペルシャに連れられてやまと学園の寄宿舎で暮らしている。 アフリカの八十神研究所の所在地の市長の息子だった。
恩田 来 (おんだ らい)
八十神ペルシャのやまと学園でのクラスメイトで、1年やぎ組の組長。短髪でタワシのような頭をしてる。ボーッとしていることが多い。一方で、理解不能な状況に陥っても、それを受け入れることができる。もっとも、諦めがいいとも言われる。ペルシャのことが好きになり、恋人のような関係まで進展した。 だが、帰国してきた八十神愛染が、ペルシャが唯一甘える相手だと気付いてショックを受ける。
節木乃 ありす (ふしきの ありす)
八十神ペルシャのやまと学園でのクラスメイト。恩田来が好きで、ペルシャをライバル視する。ペルシャがライオンのシンバを猫として飼っていることを告発して追い出そうとしたが、逆に校内を騒がせた罰を受けるなど、思い通りに行っていない。パンジャのとばっちりも受けている。
チベット
チベットの山奥深くで暮らしている仙人の娘。仙女になるための修業を続けてきた。父である仙人から、最後の修業として「世界でいちばん強い女の子」である八十神ペルシャの大切なものを持ってくるように言われてやまと学園にやってきた。さまざまな妖術を使ってペルシャを困らせたが、怒りに集中した相手には心のスキを突く妖術が効かず敗退する。 妖術で時間旅行をした際には、パンジャの素性を明らかにした。気を抜くと語尾に「まんだら」がついてしまう。オオカミが唯一の弱点。
ターザン
八十神ペルシャの実の父。ジャングルの統率者で、妻のジェーンとは映画館で知り合った。ペルシャのブルーグレイの髪はジェーン譲り。子どもは生まれてすぐに遠くへ修行に出し、10年経ったら迎えに行くのが、ターザン家のしきたりであるが、ペルシャは途中で八十神博士に保護されてしまった。 ターザンもジェーンも本を書いており、出版社にはよく行くため、都会へ頻繁に出ているらしい。