概要・あらすじ
司法修習を終え、大手弁護士事務所に入所した堂本孝は、窓際部署のプロボノセクションに配属される。「法律は弱い人間を守ることができる」。そう信じ、「被害者救済」の理想に燃えていた彼は、担当する事件を通して犯罪被害者が置かれている過酷な現実に直面する。
登場人物・キャラクター
堂本 孝 (どうもと たかし)
司法修習を終え、大手弁護士事務所エムザ総合法律事務所に入所。窓際部署であるプロフェッショナル・ボランティア(通称プロボノセクション)に配属される。しかし、高校生水死事件での独断専行が原因で事務所を解雇。プロボノセクションの上司だった杉崎と、個人法律事務所杉崎・堂本法律事務所を開く。 理想に燃え、常に弱者の味方でありたいと考えている。
杉崎 (すぎさき)
エムザ総合法律事務所の弁護士で、主人公堂本孝の上司。エムザ総合法律事務所を解雇された堂本孝を誘い、杉崎・堂本法律事務所を立ち上げた。かつては人権派を自認するやり手弁護士だったが、執行猶予中だった依頼人が強姦事件を起こし、被害者が自殺。これを機に、一線から退き、窓際部署であるプロボノセクションに移る。 加害者に強い憎しみを抱き、犯罪者は更生しないと固く信じている。
村瀬 理一郎 (むらせ りいちろう)
エムザ総合法律事務所の弁護士。主人公堂本孝の同期で友人。配属部署は訴訟部門。両親共に弁護士の家系で、本人も大学在学中に司法試験に合格したエリート。常にクライアントの利益を最優先に考え、そのことで堂本孝と衝突することも。
倉木 しおり (くらき しおり)
主人公堂本孝が働く杉崎・堂本法律事務所のバイト。臨床心理士を目指し、杉崎の妹堀井裕子の研究室で研究員をしている。杉崎・堂本法律事務所を辞めたあと、堂本孝と恋人関係になった。
一宮 大介 (いちのみや だいすけ)
主人公堂本孝のパートナー、杉崎のかつての依頼人。強姦事件を起こして執行猶予となるが、その最中に再び事件を起こし、被害者である女性が自殺してしまう。以後も再犯を繰り返し、そのことで杉崎は「犯罪者は更生しない」という考えを持つに至った。
堀井 裕子 (ほりい ゆうこ)
主人公堂本孝のパートナー、杉崎の妹。臨床心理士で、大学の心理学部で助教授をしている。研究員の倉木しおりに杉崎・堂本法律事務所のバイトを紹介した。
西岡 保雄 (にしおか やすお)
神奈川県犯罪被害者救済委員会に所属する弁護士。主人公堂本孝のパートナー、杉崎の元妻の父親。娘の離婚後も杉崎のことを気にかけている。
不破 憲一 (ふわ けんいち)
社会正義の実現を目指す弁護士の団体ジャスティスアクションの代表。裁判所をだまし、凶悪犯一宮大介に執行猶予を与えたとして、主人公堂本孝のパートナーである杉崎を訴えた。
佐野 良朗 (さの よしあき)
犯罪被害者の救済を掲げるジャスティスアクションのメンバー。13年前、婚約者が執行猶予中の男に強姦され、自殺してしまう。その犯人一宮大介を執行猶予にしたのが、当時、人権派として売り出していた杉崎だった。
山田 美千恵 (やまだ みちえ)
一宮大介が起こした強姦事件の被害者。事件は一宮大介を執行猶予にした弁護士の責任だとして、当時一宮大介の弁護人だった杉崎を訴えた。
西岡 紹子 (にしおか しょうこ)
主人公堂本孝のパートナー、杉崎の別れた妻。現在は父西岡保雄、ひとり息子の西岡宙と3人で暮らしている。学生時代、杉崎の妹、堀井裕子と同じゼミで学び、彼女を通して杉崎と知り合い、結婚した。13年前の一宮大介の事件を機に離婚。幼いときに自宅に強盗が入り、母親が殺されている。
集団・組織
ジャスティスアクション
『ホカベン』に登場する団体。弁護士の立場から社会正義を実現することを目的とした団体で、100人以上の弁護士が参加している。最も力を入れているのが犯罪被害者の救済。その一環として、民間による性犯罪者の監視を支援している。一宮大介による凶悪事件は、彼を執行猶予にした弁護士の責任だとして、主人公堂本孝のパートナー杉崎を訴えた。
場所
エムザ総合法律事務所 (えむざそうごうほうりつじむしょ)
『ホカベン』に登場する弁護士事務所。司法修習を終えた主人公堂本孝が最初に入所した事務所。100人以上の弁護士を抱え、企業の弁護が専門。個人からの依頼に関しては、杉崎がリーダーを務めるプロフェッショナル・ボランティア(通称プロボノセクション)が担当している。
杉崎・堂本法律事務所 (すぎさき・どうもとほうりつじむしょ)
『ホカベン』に登場する弁護士事務所。エムザ総合法律事務所を解雇された主人公堂本孝が、上司だった杉崎と共に立ち上げた個人事務所。犯罪被害者の救済を理念としている。
クレジット
- 原作