概要・あらすじ
過去の事件をきっかけに、学校にも行かず絶望の日々を過ごしていた高校生、和田蔵人。そんな中、神族(デーバ)の守護神リサ・ヴァーユに出会い、神の代理として争いを行うアバターに選ばれ、否応なしに戦いに介入させられてしまう。魔族(アスラ)側が勝利すれば世界が滅亡してしまう事を聞かされた蔵人は、妹である真冬や、彼女を守ってくれたリサのために戦うことを決意。
魔族(アスラ)のアバターたちと熾烈な争いを繰り広げることとなる。
登場人物・キャラクター
和田 蔵人 (わだ くらんど)
自らの過ちによる事故で妹の真冬が大怪我を負って以来、全てに絶望し不登校の生活を送っていた。妹を傷つけてしまった橋の上で、飛び降りようとしていたところリサと出会い、なし崩しに彼女のアバターとして戦う羽目になる。はじめは言われるままに戦う日々だったが、真冬が窮地に陥ったところをリサに助けられ、それをきっかけに大切な人を守るため戦う決意を固めた。
リサ・ヴァーユ (りさゔぁーゆ)
風の力を司るデーバの一柱で、現在は日本在住の英国人として生を受けている。蔵人をアバターに任命し、アスラと抗争を繰り広げる。戦闘時はチアガールの格好をして応援するが、これはプラーナと呼ばれるデーバのエネルギーを効率的に供給するため。実は幼い頃に蔵人と出会っており、コンプレックスだった髪の毛を褒めてもらったことで立ち直っている。 そのため、最初から蔵人をアバターにすると決めていた。
和田 真冬 (わだ まふゆ)
蔵人の妹。幼い頃の事故で大怪我を負ってからは兄と離れて暮らしているが、 本人は一緒に暮らしたいと願っている。意識の底に破壊の神であるシバァを宿しており、アスラが近くにいる状態で感情が高ぶると、暴走を起こしてしまう。当初はそのことに気づいてなかったが、予感めいたものは感じており、常に漠然とした不安を抱えていた。 最後はリョウの説得によって自分の中に眠るシバァの本質を理解。破壊と創造の二面性を持っていることを悟り、共に生きることを決めた。
梶原 リョウ (かじわら りょう)
蔵人の同級生で、楽しいことを求めて日々を生きている。興味本位から、あるアスラのアバターとして戦っていたが、飽きが来るとあっさりとアバターとしての立場を捨て去る。後に偶然真冬と出会い、彼女の中に眠るシバァの力の一端を目の当たりにし、強い興味を抱く。後に真冬を確保しようと襲撃してきた七瀬に頭を撃たれるが、シバァの処置によって一命をとりとめた。
インドラ
雷の力を司るデーバの一柱で、現在は暴力団組織・金剛組組長の娘として生を受けている。人間界における名前は釈永天乃。傲慢で腹黒い一癖ある性格だが、デーバとしての力は凄まじく、アバターのカイを通じて雷の力を発揮し、多くのアスラを倒してきた。リサとはローカパーラと呼ばれる仲間同士で、ヴリトラやラーヴァナに対抗するため、共に戦っている。
ヴリトラ
アスラの一柱。デーバとアスラの均衡が破れた原因となった、極めて強力な存在。不死身という特質を持つが、化身となった現在では余命幾ばくもない状態にある。その運命を憎む弟の大河をアバターとして戦争に参加。姉弟の運命をゆがめた世界を破壊し、再構築することを望んでいる。最後は蔵人との一騎打ちに敗れた大河の傷を治し、自分の分まで生きてほしいと告げた。
七瀬 元春 (ななせ もとはる)
警視庁の公安部長だが、世界の再構築を目論んでいる。そのため、密かにアスラと結託し、警察組織の力を使いアバターにするための人間の選定、提供やデーバ側の妨害を行っていた。真の目的は死んだ息子の蘇生、あるいは、再構築された世界で再び息子と共に暮らすことであったが、デーバ、アスラであってもそれは不可能であることが露見してしまい、アスラと手を切った。
ラーヴァナ
アスラの一柱。人間としては「美月弥生」と名乗っている。他者が苦しむのを見て楽しむという極めて悪辣な性格の持ち主。蔵人のクラスに臨時の教師としてあらわれ、彼とリサを孤立させようと工作した。さらに蔵人の妹・真冬を人質に取り、ヴリトラと戦わせて自らは高みの見物をしていたが、真冬の中に眠るシバァと、その力を受けたリョウの介入により目論見は潰える。 最後はアバターを介さずに真の姿を開放し暴れまわるが、インドラの雷撃を受け、滅ぼされた。
集団・組織
神族 (でーば)
『ポップコーンアバター』に登場する種族。人類が生まれるはるか昔から存在する神々の片割れで、進化と創造を司るとされている。破壊と創造を司る魔族アスラとは敵対関係にあり、激しいにらみ合いの末、戦争状態に突入。しかし、デーバとアスラがぶつかり合うと地球が破壊されると目されているため、人間のアバターを使った代理戦争といった形になっている。
その他キーワード
アバター
『ポップコーンアバター』の概念。デーバとアスラの戦いを遂行するために、代理として力を与えられた人間の総称。アバターが力尽きると力を与えた方も消えてしまうため、実質的に相棒の命を預かった状態でもある。また、力を与えた本人が敵のアバター、デーバやアスラに直接攻撃を仕掛けるのはルール違反であり、破るとルールをつかさどるジャガンナート神によってペナルティを受けることとなる。