マッド・ブル34

マッド・ブル34

ニューヨーク市警を舞台に、型破りな警官と、彼とコンビを組む事になった新米警官の活躍を描いたバイオレンスアクション。日夜さまざまな凶悪犯罪と戦い続けている彼らの活躍を軸に、ニューヨークで起こる犯罪や日常生活も盛り込まれている。「週刊ヤングジャンプ」で1986年から1991年にかけて連載された作品。

正式名称
マッド・ブル34
原作者
小池 一夫
作者
ジャンル
アクション
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
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あらすじ

第1巻

ニューヨーク市警34分署に勤務するスリーピー・ジョン・エスティースは、相棒の新米警官であるダイザブロー・エディ・伴と共に日夜犯罪と闘っていた。そんなスリーピーは殺し屋に狙われる事も多く、相棒のダイザブローは気が休まらない日々を過ごしていた。そのうえスリーピーは犯罪者に対しては基本的に射殺するという姿勢のため、人命を尊重するダイザブローにとっては理解できない存在でもあった。だが、実はスリーピーは娼婦達の暮らす縄張りを仕切るボスであり、マフィア達はその縄張りを手に入れるために邪魔なスリーピーを殺そうとしている事を、ダイザブローは知らされる。ダイザブローは、娼婦達の暮らしを守るために闘うスリーピーを少し見直すが、そんなスリーピーを電気屋ニコルという殺し屋が狙っていた。

第2巻

スリーピー・ジョン・エスティース達の勤務するニューヨーク市警34分署に、ペリン・バレイという女性刑事が赴任して来た。女性ながら優れた実績を誇る彼女にダイザブロー・エディ・伴は心惹かれる。そんなある日、何人もの犯罪者を射殺しているスリーピーに対して、34分署署長のスナミは謹慎を命じる。謹慎のため銃を持つ事ができないスリーピーの情報はマフィア達のあいだで共有され、チャンスとばかりにスリーピーを殺すための刺客が送り込まれる。ダイザブローはペリンと共にスリーピーのもとへ駆けつけ、無事にスリーピーを助け出す事に成功する。しかし、スリーピーの謹慎は解けたわけではない。いまだ丸腰のスリーピーを狙って、さらなる殺し屋が迫っていた。

第3巻

スリーピー・ジョン・エスティースの前に、彼の命を狙う殺し屋の電気屋ニコルが現れた。自分とは別の殺し屋がスリーピーの命を狙っているという情報をニコルから聞いたスリーピーは、さらに警戒を強める。折しも大物映画プロデューサーが34分署を舞台にした映画のロケを行うという情報を聞いたスリーピーは、この機に乗じて自分の命を狙うマフィア達が襲撃して来ると考える。果たしてスリーピーを狙って多くの殺し屋がスリーピーを狙って攻撃を開始するが、スリーピーの危機を察知したダイザブロー・エディ・伴の活躍で事なきを得る。ペリン・バレイはそんなダイザブローの活躍に少しずつ惹かれていく事を自覚していた。

第4巻

ペリン・バレイは、ダイザブロー・エディ・伴の自身に向ける好意に気づきつつも、かつての恋人の事が忘れられずにいた。ペリンと同じく刑事だった彼女の恋人は、事件に巻き込まれて殉職したという過去があった。ダイザブローはその話をスリーピー・ジョン・エスティースから聞かされ、ペリンの恋人にふさわしい男になるための努力を始める。そんな矢先、ペリンとダイザブローがトレーニングをするジムに強盗が押し入り、二人が人質にされるという事件が起こる。体を張ってペリンを守ったダイザブローに少しずつ惹かれていくペリンだったが、ダイザブローは自分はペリンの恋人にはふさわしくないと思い始める。ある日の事、ペリンの友人であり、ジャーナリストのジャックリーン・モイエットがマフィアを取材対象としたために、そのマフィアに命を狙われているという情報が入る。ペリンの友人という事でダイザブローがジャックリーンの護衛にあたるが、ダイザブローの勇敢な姿を見たジャックリーンは、彼の事を好きになってしまう。

第5巻

ジャーナリストのジャックリーン・モイエットが、またしてもマフィアに命を狙われた。彼女を狙っているのはモーリー・エドワーズというマフィアであり、過去に何人もの女性をレイプしたうえで殺害している男だった。殺されたのはいずれもジャックリーンの友人達であり、彼女はモーリーを断罪するために戦っているのだという。その事実を知ったスリーピー・ジョン・エスティースダイザブロー・エディ・伴は、ジャックリーンと共に戦う事を決意する。その一方で、ペリン・バレイはダイザブローへの愛を自覚し、それを知ったジャックリーンはダイザブローとペリンとの関係を応援する事にする。

第6巻

はっきりとダイザブロー・エディ・伴への愛を自覚したペリン・バレイは、彼と結婚する事を決意する。それを知ったスリーピー・ジョン・エスティースは、ダイザブローとペリンとが幸せになるためには、つねに危険と隣合わせのような自分といっしょにいてはいけないと、わざとダイザブローをチンピラに襲わせる。ダイザブローが自分が非力である事を理解すれば、警察を退職して危険のない生活ができると思ったスリーピーだったが、ダイザブローは謎の三人組に助けられる。その三人組の正体はスリーピーの命を狙う殺し屋グループだった。ダイザブローを助ける事でスリーピーとのつながりを手に入れた彼らは、船上でのパーティーを装ってスリーピーとダイザブロー、ペリンをおびき出し、一気に殺そうと企む。しかしスリーピーはダイザブローの機転によって窮地を脱し、殺し屋グループを返り討ちにする。スリーピーは、ダイザブローは非力だがガッツがある事を認め、これからもコンビを組む事を誓う。そしてペリンは、晴れてダイザブローと結婚するのだった。

第7巻

スリーピー・ジョン・エスティースダイザブロー・エディ・伴は、「黄金兵士」と呼ばれる小さな雑誌についての捜査を命じられる。この雑誌には殺し屋への殺しの依頼が掲載されており、その発行元を突き止めるために捜査を開始したスリーピーとダイザブローだったが、容疑者の一人を確保するものの、その直後に自殺してしまう。ダイザブローは、この「黄金兵士」という雑誌は刑務所で作られているのではないかと推理し、ペリン・バレイやスリーピーと共に刑務所に潜入する。ダイザブローの推理した通り、「黄金兵士」は刑務所所長のキャラハンが発行していた雑誌だったが、既に刑務所はキャラハンによって掌握されていた。さらにスリーピー達の潜入はキャラハンの知るところとなり、スリーピー達はキャラハン率いる囚人達に包囲されてしまう。しかし、囚人の中にもスリーピー達に協力を申し出る者がいた。彼らと共にスリーピー達はキャラハン率いる囚人達と戦う決意を固める。

第8巻

刑務所で囚人達に包囲されながらもスリーピー・ジョン・エスティースは、ダイザブロー・エディ・伴ペリン・バレイ達と奮闘する。だが所長のキャラハンは、次々と囚人の刺客を送り込み、スリーピー達を追い詰めていく。だがスリーピー達の奮闘ぶりに、キャラハンに従っていた囚人達も少しずつ心を動かされ、ついにはキャラハンは孤立する。逆に追いつめられる形になったキャラハンは、苦しまぎれにペリンを人質に取るが、怒りのダイザブローはキャラハンを叩きのめす。しかしペリンは、その末に帰らぬ人となってしまう。悲しむダイザブローの前にリン・ウォーターという少女が現れる。キャラハンは刑務所の所長を殺して、その代わりになりすましていたのだった。リンはそのキャラハンに殺された所長の娘であり、父親の仇を討ってくれたスリーピー達に興味を持っていた。折しもフライング・ダンカンという殺し屋が、護送中に警官を襲って逃げ出したという知らせが入る。スリーピーとダイザブローは、リンと共にダンカンを追って捜査を開始する。

第9巻

殺し屋フライング・ダンカンをおびき寄せるために、自ら囮になったリン・ウォーターの協力もあり、見事ダンカンの事件を解決したスリーピー・ジョン・エスティースダイザブロー・エディ・伴。そんなスリーピーは、ある日の事、射撃の教官を務めるシングルマザーのミランダと出会う。彼女の魅力にすっかり虜になってしまったスリーピーは、ミランダにプロポーズし、ミランダもそれをOKする。しかしその直後、ミランダは突如としてスリーピーの前から姿を消してしまう。ミランダはスリーピーの命を狙うマフィアによって拉致され、さらに娘のスージーも人質に取られた末に麻薬中毒にされてしまっていた。その事を知ったスリーピーは、ミランダを救出し、自身を襲って来た殺し屋達を返り討ちにする。スージーもダイザブローによって助け出され、こうして晴れてスリーピーとミランダは結ばれる事となった。

第10巻

スリーピー・ジョン・エスティースの活躍でミランダとその娘スージーは助けられ、スリーピーとミランダは急接近する。しかしそんなある日、ミランダの家のとなりにマフィアであるトニー・ツイートが引っ越して来る。現在マフィア内部での抗争中であるトニーは、ミランダの恋人であるスリーピーに守ってもらおうと考えて、彼女のとなりに越して来たのだという。果たして、そんなトニーの命を狙ってさまざまな殺し屋が襲撃して来るが、トニーはそれを逆手に取って事件の首謀者であるルカーニアをおびき出す事に成功する。トニーはルカーニアと刺し違えて死亡するが、死ぬ間際にスリーピーやミランダには手を出さないように部下に遺言を残す。そして事件の後始末として、リカルドという男を身代わりに逮捕するように伝えるのだった。スリーピーはそれを受けてリカルドを逮捕するが、身代わりで無実の人物を逮捕するという事に、スリーピーの相棒であるダイザブロー・エディ・伴はどうしても納得ができなかった。そんなダイザブローの前にリン・ウォーターが現れる。

第11巻

ダイザブロー・エディ・伴は、相棒のスリーピー・ジョン・エスティースが無実の人間であるリカルドを逮捕した事に腹を立て、自分の信じる正義を貫くために刑事になる事を決意する。刑事の昇進試験に挑戦したダイザブローは合格、晴れて刑事となり、エイモスという男とコンビを組む事になる。だがダイザブローが合格した背景には、汚職する警官を見つけ出すための警察内部の組織・腐敗捜査委員会が関係していた。エイモスは腐敗捜査委員会によってマークされており、ダイザブローは腐敗捜査委員会から囮捜査を命じられる。エイモスは、そんな囮捜査官を何人も返り討ちにしており、自身を告発しようとするダイザブローも殺そうとする。スリーピーによってエイモスは射殺され、ダイザブローは腐敗捜査委員会に顚末を報告したうえで、刑事を辞して再びスリーピーとコンビを組む事になる。だが、腐敗捜査委員会は秘密を知るダイザブローを汚職警察官に仕立て上げようと企み、そのための罠を仕掛けるため、ベルという女性警察官をスリーピーとダイザブローのもとへ送り込むのだった。

第12巻

ニューヨーク市警の腐敗捜査委員会によって送り込まれたベルは、ダイザブロー・エディ・伴を汚職警察官に仕立て上げるための暗躍を開始する。その手始めに、自分に夢中にさせるように仕向けたベルの思惑にはまったダイザブローは、少しずつベルに惹かれていく。さらにダイザブローの相棒であるスリーピー・ジョン・エスティースに対しては、彼の恋人であるミランダに浮気の現場を見せて逆上させたうえで、自殺に追い込もうとする。こうしたベルの動きを察知したスリーピーとダイザブローは逆にベルを追跡し、彼女の背景に警察の腐敗捜査委員会が存在する事を突き止める。ダイザブローを汚職警察官に仕立て上げようとした事実が明るみになり、腐敗捜査委員会は解散する。

第13巻

スリーピー・ジョン・エスティースダイザブロー・エディ・伴の二人は、犯罪用品を開発しているスーザンという女性の捜査依頼をFBIから受ける。スーザンの居場所を突き止めた二人は、彼女の父親がソ連からの亡命科学者である事を知る。スーザンは父親を祖国に帰すために犯罪用品を開発し、それを使ってアメリカ政府と取引をしようと考えていたが、FBIは国家間紛争の可能性を危惧し、スーザンを逮捕しようとしていた。だが、実際にはFBIはスーザンもろとも秘密を知ったスリーピーやダイザブローを殺害しようと画策していた。その事を知ったスリーピーとダイザブローは、スーザンと共に政府の国家権力と闘う事を決意する。彼らの目的はスーザンの父親をソ連に帰す事にあり、そのために大統領を誘拐し、取引を持ちかける計画を立てる。FBIに入り込んだ二人は取引に成功、誘拐への協力を取りつける事に成功する。

第14巻

ソ連からの亡命科学者の娘であるスーザンは、父親を祖国へ帰すために、スリーピー・ジョン・エスティースダイザブロー・エディ・伴と共に大統領を誘拐すべく行動を開始する。しかし、そんなスーザンの父親はソ連側の組織であるKGBによって命を狙われていた。かろうじてスーザンの父親を保護したスリーピー達だったが、KGBから送り込まれた殺し屋は変装の名人であり、またたく間にスリーピー達のあいだに入り込んでしまう。死闘の末に殺し屋を撃退したスリーピー達は、FBIの協力もあって大統領を誘拐し、スーザンの父親をソ連へ戻すように要請する。大統領は当初は難色を示すものの最終的にはその要請を受け入れ、スーザンと父親はソ連へと旅立っていった。 その直後、ニューヨーク市警の警察官達が次々と襲われて殺害されるという事件が起こる。スリーピーとダイザブローは「カプリコン」と名乗るその犯人を追跡するが、カプリコンは銃弾をも跳ね返すボディスーツを身にまとい、スリーピー達の追跡をかわして逃亡する。その後もカプリコンによる犯罪が続く中、スリーピーは意を決してカプリコンとの決闘に臨む。

第15巻

警察官殺しの犯人である「カプリコン」の正体は、かつてスリーピー・ジョン・エスティースの親友だったケビンの妹のシンディだった。ケビンは末期がんに冒されていたが、残される妹シンディのために大金を稼ごうとマフィアと取引をしていた。だがケビンはマフィアと警察に見殺しにされたため、シンディはその復讐を果たそうと考えていたのだった。ケビンの真相を知ったスリーピーは、シンディを救おうとするが、シンディは自ら死を選び、カプリコン事件は終幕する。 だがそんな矢先、新たな事件が発生する。音楽プロデューサーが何者かによって殺害され、その現場を目撃した新人歌手のキャシィがスリーピー達に保護される。だがキャシィは実際には現場を目撃しておらず、彼女は実行犯である殺し屋のサンセットが仕立てた偽の目撃者だった。サンセットはキャシィではない誰かに殺害現場を目撃されており、真の目撃者をおびき寄せるためにキャシィを目撃者に仕立てていた。そのキャシィに楽曲を提供していた作詞家のジェシカこそが真の目撃者である事を察知したサンセットの相棒サンライズはジェシカとキャシィを殺害、さらにスリーピーとダイザブローも銃撃されてしまう。

第16巻

殺し屋サンセットの相棒サンライズによって銃撃されたスリーピー・ジョン・エスティースダイザブロー・エディ・伴は病院へと搬送される。かろうじて二人は一命を取り留めるが、二人が生きている事を知ったサンセットとサンライズは、とどめを刺すために病院に現れる。銃撃戦の末、サンセットとサンライズを倒したスリーピーだったが、ダイザブローはスリーピーをかばって殉職する。悲しみに暮れるスリーピーだったが、ダイザブローの分も警官として生きていく事を決意するのだった。 事件の傷も癒えた頃、ニューヨーク市警34分署ビリー・マッケンジーという新人警官が配属されてくる。ビリーの父親は次期大統領候補という事から、危険な捜査には出ないように要請されていたが、当のビリーは優秀な手腕を発揮し、たちまち34分署でスリーピーに次ぐ成績をあげていく。折しも日本からやって来た富豪の息子が誘拐されるという事件が発生、スリーピーはビリーと共に事件解決に向けて奔走する。

第17巻

スリーピー・ジョン・エスティースは、日本の富豪である月岡家の長男である一郎が誘拐された事件の捜査をビリー・マッケンジーと共に行う。その末に無事に一郎は保護され、さらにこの事件には一郎の継母である月岡和輝子が関係していた事を知る。和輝子は夫の愛に飢えており、一郎がいなくなれば夫からの愛は自分のものにできると思っていた。だがスリーピーによってその間違いを理解した和輝子は、自ら死を選ぼうとする。スリーピーはそれを助け、さらに和輝子の命を守るために同棲する事を選ぶ。それでもなお和輝子は自ら死のうとする事をあきらめない。しかし、スリーピーの献身的な愛によって、和輝子はついに心を開き、生きる事を決意する。そして、こんな自分を支えてくれたスリーピーの愛に応えるために、自身も警官になると決心するのだった。

第18巻

月岡和輝子スリーピー・ジョン・エスティースと結婚し、共に警官として生きる事を決意する。スリーピーと共に捜査にあたる和輝子は、次第に警察内部でも認められていく。そんな和輝子のもとに射撃大会の招待状が届く。和輝子と共に射撃大会に参加しようと会場にやって来たスリーピーだったが、これはスリーピーの命を狙うマフィアのキャッチマンの罠だった。スリーピーは和輝子と二人でキャッチマン配下の殺し屋達と応戦、同僚のビリー・マッケンジーの応援もあり、辛うじてその場を切り抜ける。自分のみならず妻である和輝子を狙ったキャッチマンに対してスリーピーは激怒し、キャッチマンへの報復を敢行、スリーピーと和輝子の絆はより強いものとなっていくのだった。

第19巻

使用済み核燃料が「レッドイーグル」と名乗るグループに強奪されるという事件が発生。レッドイーグルの要求はその引き換えの金であり、警察はその受け渡しにスリーピー・ジョン・エスティース月岡和輝子ビリー・マッケンジーの三人を指名する。犯人は飛行船に乗って金を運ぶように要求、それに応じたスリーピー達だったが、既に飛行船内部には犯人が潜んでいた。スリーピーの命をかけた活躍によって無事に事件は解決するが、この事件の首謀者は警察内部にいた。スリーピーは口封じのために殺し屋に命を狙われるが、和輝子やビリーと共に返り討ちにする。その後、二人は教会で正式に結婚式を挙げる。かつてスリーピーと共に愛し合ったミランダは異議を唱えるが、和輝子の持つ覚悟に触れ、スリーピーとの結婚を認めて祝福するのだった。だが、そんな和輝子を見たニューヨーク市警のコミッショナーであるボガートは、彼女の持つ美しさに惹かれ、彼女を手に入れるために動き出す。

第20巻

スリーピー・ジョン・エスティース月岡和輝子は、ある事件の捜査のためにラスベガスへと飛ぶ。しかしその事件とは、和輝子の美しさに魅せられたニューヨーク市警コミッショナーのボガートによって仕組まれたものだった。スリーピーと和輝子は殺し屋に襲われ、辛うじて撃退するが、スリーピーは重傷を負ってしまう。さらにそこへ現れたボガートの配下のリバーは、スリーピーを助けるかわりに和輝子をボガートのもとへ連れて行くと話す。和輝子はスリーピーを助けるためにボガートのもとへ行く事を決心し、スリーピーの前から去っていく。スリーピーは重傷の身をおして和輝子を追いかけ、ボガートを呼び出して決闘の末に彼を倒す。だが立場上はニューヨーク市警コミッショナーであるボガートをその手にかけた事で、スリーピーとその妻である和輝子は糾弾されてしまう。ビリー・マッケンジーは警察を辞して弁護士に転身、スリーピー達を救うために奔走する。

第21巻

スリーピー・ジョン・エスティースは無事に妻である月岡和輝子と再会、ビリー・マッケンジーとも合流を果たす。ビリーの活躍もあり、ニューヨーク市警コミッショナーのボガートの悪事も明るみになった事から、スリーピー達の糾弾もおさまっていく。だがボガートをコミッショナーに任命した市長は、自身の立場が危うくなる事を恐れて、スリーピーの命を狙って殺し屋を送り込んで来た。スリーピーはその殺し屋から自身を狙って来た黒幕が市長である事を知り、ビリーと共に市長の思惑を全米へ生中継させる。スリーピーを殺そうとした事も含め、すべての悪事が明るみになってしまった市長は市民達から糾弾され、失職に追い込まれてしまう。こうしてスリーピーは市民達の英雄となるが、その結果さらに彼の命を狙う者が増えてしまった。市民達の英雄であるスリーピーを死なせるわけにはいかないという配慮から、ニューヨーク市警はスリーピーを死んだものと偽装したうえで、顔と経歴を詐称してネバダへと移送される。

第22巻

ネバダへとやって来たスリーピー・ジョン・エスティースは、知人のメリルと再会し、彼女のバックアップを受けながらネバダの警官として暮らし始める。だがそのネバダでも数々の凶悪犯罪が発生、スリーピーは独自の方法でその犯罪者達と戦うが、ある日「OK!!トム」と名乗る犯罪者グループが出現、彼らの犯行を目撃したメリルは彼らによって殺害されてしまう。メリルの仇討ちに臨んだスリーピーは、メリルが生前にカジノで稼いだ大金を餌に「OK!!トム」の一味をおびき寄せようとするが、こうしたスリーピーの行動はFBI達からマークされ、厳重注意を受けてしまう。それでも「OK!!トム」のメンバーの一人がスリーピーに接触してくる。「OK!!トム」は全部で四人組の強盗団であり、接触して来たのはリーダー格のキムという女性だった。だがキムはほかの三人を裏切って自分だけ助かろうとしており、周到に自身の証拠を隠滅したうえでスリーピーに接触していた。その事をFBIから叱責されたスリーピーは、反撃のためのアイデアを練り始める。

第23巻

ネバダで知人のメリルを「OK!!トム」という強盗団に殺害されたスリーピー・ジョン・エスティースは、わざと「OK!!トム」のメンバーを仲間割れするように仕向ける。しかし、「OK!!トム」の女性リーダーであるキムは、そのスリーピーの作戦を見抜き、逃亡する。キムを追跡したスリーピーは、彼女の持つ「物欲」を逆手に取った作戦を考え、高価な宝石をキムの前に見せて彼女をおびき寄せようとする。スリーピーの作戦に乗ったキムは宝石を奪うために彼の前に現れるが、それを待ち伏せていたスリーピーはキムと銃撃戦を展開、彼女を逮捕する事に成功する。しかしキムは留置所から脱走、スリーピーの命を狙って行動を開始する。キムは丸腰の相手ならスリーピーは危害を加える事はないと考え、敢えて丸腰でスリーピーの前に現れる。そんなキムを前にスリーピーもまた丸腰で対抗、正面からぶつかりあった末に、キムは負けを認めるのだった。

第24巻

ネバダ警察でスリーピー・ジョン・エスティースは、同僚のタッドからハケットという州の実力者が麻薬の密売に関係しているという情報を得る。証拠固めのためにハケットの宿泊するホテルに潜入したスリーピーとタッドだったが、タッドは「火龍」と名乗る殺し屋に殺害されてしまう。タッドの仇を討つためにハケットの捜査を進めるスリーピーは、「火龍」に命を狙われるが返り討ちにし、その「火龍」からハケットを追いつめる事ができる女性、パイパーの存在を教えられる。パイパーと接触したスリーピーは、彼女が生物学の権威であり、麻薬を食べる虫を研究している事を知る。この虫を量産すればハケットの麻薬を一網打尽にできると考えたパイパーの協力を得て、スリーピーはハケットを呼び出し、取引するように持ちかける。だがハケットは逆にスリーピー達を殺そうと、新たな殺し屋を雇っていた。ハケット率いる殺し屋達の猛攻を受けながらもスリーピーは反撃に転じ、見事にタッドの仇を討つ事に成功する。

第25巻

ネバダ州の実力者であるハケットを、その手にかけた事からスリーピー・ジョン・エスティースへの報復があると考えたネバダ警察は、彼をニューヨーク市警へと送り返す事を決定する。こうして再びニューヨーク市警34分署へと戻って来たスリーピーだったが、彼の妻である月岡和輝子がほかの男と寝ているところを目撃する。失意のスリーピーだったが、自分もネバダで数々女性と一夜を共にして来た事を考え、和輝子を責める事はできない。和輝子と離婚し、さらに仕事に打ち込もうと決めたスリーピーは、墓地で尼僧のマリー・ヴァレンテが銃撃されている場面に遭遇する。スリーピーは彼女を救い出すが、実はマリーには裏の顔があった。かつてマリーはマフィアに家族を殺された過去があり、その復讐のために数々のマフィアを手にかけていた。そしてスリーピーにも、その復讐を手伝わせようと、意のままにあやつるために麻薬中毒にしてしまう。スリーピーは禁断症状と戦いながらマリーを説得し、スリーピーの気持ちが通じたマリーは復讐を断念、スリーピーと家族になる事を決意する。

第26巻

マリー・ヴァレンテを保護していっしょに暮らし始めたスリーピー・ジョン・エスティースだったが、生活資金が少しずつ足りなくなっていく。そんなスリーピーに、法外なファイトマネーを受け取る事ができる格闘技の闇試合への出場が持ちかけられる。かつての後輩で現在は弁護士として働くビリー・マッケンジーに相談したスリーピーは、闇試合が立派な犯罪である事から金よりも自身の正義を尊重し、闇試合を潰す。その姿を見たマリーは、スリーピーへの愛情をより強いものにするが、かつてのスリーピーの妻だった月岡和輝子は複雑な心境だった。そんな折、和輝子の現在の恋人ダンが何者かに射殺される。実はダンは警察の内部調査官であり、多くの女性と浮名を流していたため、その反感で同僚警官に射殺されたのだという。スリーピーはマリーの後押しを受けて、恋人が死んで傷心の和輝子を慰めるために彼女のもとを訪れる。マリーが深くスリーピーを愛している事を知りながら、和輝子も自分がやはりスリーピーを愛している事を改めて知る。そんな和輝子とマリーに対して、スリーピーは二人と同時に結婚する事を提案する。

第27巻

スリーピー・ジョン・エスティース達が勤務するニューヨーク市警34分署が殺し屋集団「マノネグラ」によって占拠された。その事件はFBIのコックスによって解決されるが、実はコックスが「マノネグラ」と裏で通じている事を知ったスリーピーはコックスを射殺する。だが「マノネグラ」はその報復でスリーピーの命を狙って来た。コックス射殺の罪で投獄される事になったスリーピーを狙って、「マノネグラ」の殺し屋も刑務所へと送り込まれて来る。スリーピーは自分を狙って襲って来る殺し屋達をことごく返り討ちにして、刑務所の中で「マノネグラ」と徹底抗戦する構えを見せる。それは、かつての相棒であり、殉職したダイザブロー・エディ・伴との約束、ニューヨークの正義と平和を守るための戦いでもあった。

登場人物・キャラクター

スリーピー・ジョン・エスティース

ニューヨーク市警34分署で警官として勤務する男性。犯罪者に対しては、無抵抗であっても射殺するという過激なスタンスの持ち主であり、34分署内では何度も謹慎などの処分を受けている。娼婦達の暮らす縄張りを仕切るボスでもあり、その縄張りを手に入れたいマフィア達からつねに命を狙われているが、彼らをすべて返り討ちにしている。 自分を慕ってくれる相手に対しては、とことん親身になるという男気あふれる性格であり、相棒のダイザブロー・エディ・伴や仲間のペリン・バレイ達とは強い絆で結ばれている。自身の命を狙う相手であってもフェアな相手には敬意を表し、殺し屋である電気屋ニコルとも互いに非情になりきれない関係となっている。銃で撃たれても死なない人間離れした体力が自慢であり、その体力を武器に戦う。 のちに、ある事件がきっかけで知り合った月岡和輝子と結婚する。

ダイザブロー・エディ・伴

ニューヨーク市警34分署で警官として勤務する男性。新米警官として配属されてすぐにスリーピー・ジョン・エスティースとコンビを組む事になる。正義感の強い若者で、警官になったのも市民の生活を守りたいという強い熱意があっての事だった。そのため、犯罪者であれば無抵抗であっても射殺するスリーピーに対しては当初批判的な姿勢だったが、多くの修羅場をスリーピーと共に乗り越えるたびに、少しずつスリーピーとの絆を深めていく。 共にチームを組む事になったペリン・バレイと互いに惹かれ合い、やがて結婚する。

ペリン・バレイ

ニューヨーク市警34分署に異動でやって来た女性刑事。女性ながら高い身体能力を持ち、射撃の技術にも長けた優秀な刑事であり、何度も表彰されている。かつて同じ刑事だった恋人がいたが、事件に巻き込まれて殉職したという過去があり、その恋人の事を忘れられない日々を過ごしていた。スリーピー・ジョン・エスティースやダイザブロー・エディ・伴とチームを組んで犯罪捜査にあたる事が多く、やがてダイザブローとは互いに惹かれ合った末に結婚する。

スナミ

ニューヨーク市警34分署署長の男性。事なかれ主義で、つねに問題を起こすスリーピー・ジョン・エスティースやダイザブロー・エディ・伴に手を焼いており、事件のたびに彼らを叱責する事が多い。しかし、実際にはスリーピー達に対しては信頼を寄せており、部下を守るために体を張る事も少なくない。スリーピー達の活躍で34分署の犯罪検挙率が高い事から、ニューヨーク市警本部に高く評価されている。

電気屋ニコル

殺し屋の男性。糖尿病の持病を持ち、殺害すると決めた相手の愛車に対して自分の尿をかけるという性癖がある。電気系統を操作して殺害のための仕掛けを作る事を得意とするため「電気屋」という異名を取っている。スリーピー・ジョン・エスティースの命を狙って何度も仕掛けるがそのたびに失敗し、やがてスリーピーを自分の手で殺したいと願うようになる。 そのため、ほかの殺し屋がスリーピーを狙っている場合などは、わざと情報を流して結果的にスリーピーを助けるといった事も多い。

ジャックリーン・モイエット

ジャーナリストの女性。「ジャッキー」の愛称で親しまれ、危険な現場にも体当たりで取材を敢行するため視聴者からの人気が高い。ペリン・バレイとは大学時代からの親友同士であり、自分の命を救ってくれたダイザブロー・エディ・伴の事を好きになる。自身の友人をレイプしたうえで殺害したマフィアを許せず、そのマフィアを断罪するために突撃取材を敢行したため命を狙われる事になる。

リン・ウォーター

ジャーナリスト志望の少女。父親は刑務所の所長を務めていたが、殺し屋によって殺害された過去があり、その仇を討ってくれたスリーピー・ジョン・エスティースとダイザブロー・エディ・伴の二人に興味を持って接触して来る。スリーピーからは子供扱いされているが、ダイザブローからは好意を寄せられており、やがて互いに恋人同士となる。

ミランダ

ニューヨーク市警で警官として務める女性。警察内の射撃コンクールで優勝するほどの優れた射撃の技量を持ち、その技量を買われて射撃の教官も務めている。銃については豊富な知識を持ち、どんなタイプの銃であっても、すぐに使いこなす事ができるほどのスペシャリストでもある。スリーピー・ジョン・エスティースと出会い、互いに惹かれ合う。

月岡 和輝子

日本の富豪、月岡家の夫人。月岡家の長男である一郎が誘拐された事件でスリーピー・ジョン・エスティースと知り合う。月岡家には後妻として入っており、一郎との血のつながりはない。夫の愛情を独占するために邪魔な一郎を亡き者にしようと事件を企てるが、スリーピーによって諭される。自身の過ちを悔やんで自ら命を絶とうとするが、スリーピーの努力の末に思いとどまり、スリーピーの献身的な愛に応えるために彼と結婚する。 その後警官となり、スリーピーとコンビを組んで犯罪に挑んでいく。新米警官ながら射撃の腕前は超一流であり、同僚警官も驚くほどの度胸を見せる。

ビリー・マッケンジー

ニューヨーク市警34分署で新人警官として配属されて来た男性。父親が次期大統領候補という事で、警察内部でも危険な任務をさせられない立場だが、ビリー・マッケンジー自身は犯罪を憎む正義感の強い男性。合理的な性格で、コンピュータを駆使してデータを集め、犯罪を分析する捜査を得意とする。当初はスリーピー・ジョン・エスティースに対しても体力だけの刑事と見下していたが、共に捜査をするうちにスリーピーの持つ熱さを尊敬するようになる。 頭脳明晰だが、格闘技や射撃でも優秀な技術を持ち、何度もスリーピーの命を救う。

メリル

ラスベガスでホームレスとして暮らす女性。自身を狙って来た殺し屋を返り討ちにするスリーピー・ジョン・エスティースの姿を見て「真の英雄」であると感動し、その後はなにかとスリーピーに協力する。かつてはラスベガスのカジノで荒稼ぎをしていた伝説的なギャンブラーだったが、その関係から敵も多く、恋人だった男性も殺されてしまったためにホームレスとして暮らしていた。 現在もなおラスベガスのカジノでの影響力は大きく、彼女に協力する者も多い。

キャッチマン

マフィアの男性。何度もスリーピー・ジョン・エスティースの命を狙って殺し屋を送り込むが、そのたびに返り討ちにされて来た。そのため、一時はスリーピーの命を奪う事をあきらめていたが、スリーピーが月岡和輝子と結婚したという情報を聞きつけ、和輝子を人質にする作戦を実行する。しかし、それがスリーピーの逆鱗に触れ、逆襲に遭う。

ギャリクソン

ラスベガスでカジノを経営する男性。メリルとは旧知の仲であり、かつては恋人同士だった事もあった。メリルと共にスリーピー・ジョン・エスティースに協力する。メリルの紹介という事もあり、スリーピーの事は出会った当初から好意的に接し、その後「親友」としてスリーピーに全幅の信頼を寄せるようになる。カジノを経営しているものの経営はつねに火の車であり、儲け話と聞くとすぐに飛びつく事も少なくない。

マリー・ヴァレンテ

ニューヨークでスリーピー・ジョン・エスティースが出会った女性。かつて家族をマフィアに殺された過去があり、その復讐のために尼僧に偽装して、墓場で取引を行うマフィアを狙って暗躍していた。スリーピーを自分の仲間に引き入れるために麻薬中毒にするが、禁断症状と闘いながらマリー・ヴァレンテを説得するスリーピーに心を打たれ、これまでの自身の罪を認めて自首する。 マリーの過去から裁判所から情状酌量が認められ、スリーピーの保護のもと社会復帰を果たす。

場所

ニューヨーク市警34分署

スリーピー・ジョン・エスティース達が勤務する警察署。ニューヨークの中でも最も犯罪発生率が高い地域を所轄として担当しており、それだけに所属する警官の殉職率も高い。スリーピーはこの所轄エリアを「縄張り」として仕切るボスでもあり、犯罪発生率が高いのはスリーピーがいるからという理由もある。

クレジット

原作

小池 一夫

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