ミヨリの森

ミヨリの森

小学生の少女・ミヨリは、引っ越した先の田舎・小森村で多くの精霊と出会う。また、素朴で優しい田舎の人々と触れ合うことで、それまでの人を寄せ付けない態度を改め、人として成長していく。

正式名称
ミヨリの森
ふりがな
みよりのもり
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

母が浮気し、失踪したため、小学六年生の少女・ミヨリは、父方の祖父母の家に預けられることになる。ミヨリは、人を寄せ付けないところのある少女だったが、祖父母の家がある田舎で精霊と出会い、祖父母を含む、田舎の純朴な人たちと触れ合うことで、それまでの態度を改めるようになっていく。だが、この平穏な暮らしの中に、ダム開発による森林の水没化、ミヨリの母ミヨリを連れ戻そうとするなどの問題が舞い込んでくる。

登場人物・キャラクター

ミヨリ

ネガティブなところがある多感な少女。小学六年生。母が浮気し、失踪したため、父方の実家に預けられることになる。プライドが高く、ワガママであったため、東京の学校では孤立し、虐められていた。祖父母の家がある小森村に着いた日に、家の裏にある森で精霊に出会う。実は精霊を見る力があり、幼い頃、祖父母の家に来たことがあり、その際、森の精霊たちに気に入られたという過去があった。 最初は、田舎の村と距離感のない田舎の人々を拒絶しがちであったが、彼らと触れ合ううちに、変化を遂げていき、この村と森を愛するようになっていく。ダム建設の計画があり、これが実行されると森がダムに沈むということを聞き、森を守るために村の子供たちと力を合わせて立ちあがった。 両親に対しては愛情と嫌悪が入り混じった感情を抱いており、特に自分勝手な母親に対しては、反発している。

ミヨリの母 (みよりのはは)

ミヨリの母であり、年下の塾講師の男と浮気をし、ミヨリを置いて失踪した。親としての自覚が薄く、恋をすることが人生においてもっとも大切と考えているところがある。自分の娘に対し、「プライドが高くて、勝気で意地っ張りで、わがまま」といい、自分に似ているそんな部分が嫌いだと告げた。一緒に逃げた塾講師がマザコンであったため、これに愛想をつかし、彼から逃げ、ミヨリを取り戻して二人暮らしをするために小森村へ来る。 ミヨリを自分の分身と捉え、自分の仲間として、同じように生きて欲しいと考えている。愛情に関して歪な一面を備えているが、これは幼い頃に親を自殺で亡くしていることから来ているらしい。

ばあちゃん

ミヨリの祖母。10年ぶりに会ったミヨリからは素っ気無い態度を取られていたが、あまり気にすることなく、優しく接してくれていた。大人の人間としての包容力があり、自分勝手なミヨリの母に対しても、一定の理解を示していた。森の精霊についての知識をもっている。薬草の知識が豊富であり、病院のない小森村の住民達に頼まれ、野の草花から薬を作ることがある。 薬草で何でも治してしまうため、村の少年、大介からは「魔法のばあちゃん」と呼ばれている。現在の森の持ち主。いつか、森をミヨリに譲り渡すという話をしている。

ミヨリの父 (みよりのちち)

ミヨリの父。妻に逃げられ、離婚届けが送られていたため、ミヨリを父母の家に預ける。妻に対して複雑な感情を抱いており、愛情が残ってはいるようだが、離婚届を提出する決心を固めている。タケノコご飯が好物。

じいちゃん

ミヨリの祖父。ミヨリが来る日に、美味しいものを食べさせようと、猪を狩りに出かけていたところ、御神木の一本桜の下で寝ていたミヨリを発見する。大工仕事が得意で、ミヨリのベッドを作るなどした。愛犬の名はクロ。

ボクリコ

『ミヨリの森』に登場する、帽子のようなものを被った小さな精霊。森の番人。変身することが可能であり、初めてミヨリと出会ったときは、大きな虎に化けていた。森の開発を防ぐため、ミヨリに命じられてイヌワシに姿を変え、開発調査員と思われる人々の目をごまかそうとした。

モグリ

直立歩行する、手足のない獏のような形をした精霊。悪夢を食べてくれるといわれている。ミヨリが御神木・一本桜の下で寝て、父母の別れに対するストレスから悪夢を見ていた際、彼女の額に口吻のようなものをあて、涙を流していた。ミヨリが1歳のときにも出会っており、その時には、赤ん坊であったミヨリが、一本桜の枝にまたがっているのを支えていた。

ネゴリザ

『ミヨリの森』に登場する、一本桜の精霊で森の主。シュナウザーのような顔をしており、手足がついている。大きさは小型犬ほど。

谷川 行人 (たにがわ ゆきひと)

小学六年生の男子。ミヨリが東京にいたころの同級生で、うじうじしたところのある性格をしている。ミヨリの人とつるまず、自分の意見を曲げない孤高なところに憧れていた。ミヨリが転向して、虐めの矛先が自分に向いたため、東京を逃げ出して小森村へミヨリを尋ねてきた。東京にいたころと変わっていたミヨリを見て、最初は戸惑うが、彼女の変化に勇気を与えられる。

首くくりの石で自殺した女性の幽霊 (くびくくりのいしでじさつしたじょせいのゆうれい)

『ミヨリの森』に登場する、泉のほとりにある首くくりの石を使って自殺した女性の幽霊。男に遊ばれ、捨てられて首を吊って死んだため、精霊も含め、泉に近づく男に対して攻撃的になる。美しい容姿をしているが、攻撃的になると般若のような形相となる。泉に近づいたミヨリに話しかけ、泉の水は飲んでも大丈夫であることを伝えた。

ワシラシ

『ミヨリの森』に登場する、ミヨリの家の三階にある屋根裏部屋に住む妖精。ミヨリに、森の精霊を集める太鼓の叩き方を教えた。なお、精霊を集めるための太鼓の叩き方は「トン、トトン、トン、トトン」である。

カノコ

頭から背中にかけて毛が生えた豹柄の肌をした、半漁人のような精霊。泉の主であったが、首くくりの石で自殺した女性の幽霊が怖くて、泉に近づけないでいる。このため、現在は、川に棲んでおり、ミヨリが投げ捨てた携帯電話を拾って、これをこっそりと返しに来ていた。

アニメ

ミヨリの森

母と父が別居したことから、父の田舎に預けられるミヨリは心を閉ざしていたが、森でトラが見えたり不思議な出来事に遭遇し、森の精霊たちから森を守って欲しいと懇願される。精霊モグリに悪夢を食べられたことを切っ... 関連ページ:ミヨリの森

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