概要・あらすじ
巨人軍の秘密兵器としてプロ野球の世界に颯爽と登場した主人公郷姿郎。彼の前には阪神タイガースの谷、大洋ホエールズの天海といった伊賀養成所から送り込まれた精鋭たちが立ち塞がる。姿郎はさまざまな秘球を編み出し、ライバルたちと勝負するがやがて故障から秘球が投げられなくなってしまう。
そして姿郎が巨人軍から姿を消してしばらく後、謎の覆面選手があらわれるのだった。
登場人物・キャラクター
郷 姿郎 (ごう しろう)
巨人軍の伝説の背番号4を受け継ぐ期待のルーキー。プロデビュー戦では代打ホームランを打つが、本来は投手。秘球ジェット快球や秘球スモーク快球などの秘球を編み出す。右足首を故障しており、秘球を投げる度に悪化し、ついには秘球を投げられなくなってしまう。熱血漢で涙もろく情にあつい男。
大山 大造 (おおやま だいぞう)
巨人軍の選手で郷姿郎と同じ時期に一軍登録された。体がとても小さくボールボーイの子供と間違われたり小山小造と呼ばれたりしてバカにされることが多いが、姿郎を支え続けた親友である。野球は上手くなく打撃投手としての登録だったが、後には公式戦でホームランを打つ。実家はお金持ちで美人な妹がいる。
川上監督 (かわかみかんとく)
郷姿郎の実力を確信し、大きな期待を寄せる巨人軍の監督。ケガに苦しむ姿郎に対しても必ず戻ってくることを信じ続けた。人情家でもある。同名の実在人物、川上哲治がモデル。
谷 (たに)
プロ野球選手養成所伊賀養成所出身のプロ第1号として阪神タイガースに入団する強打者。その抜き打ち打法は居合い斬りの要領でどんな球でも遠くへ打ち返す。郷姿郎との勝負に敗れ、打倒姿郎を誓い激しい修行の日々を送る。
郷 次郎 (ごう じろう)
北海道の牧場で働く郷姿郎の兄。学生時代は周囲から期待される野球選手だったが故障のため野球を断念。プロ野球選手の夢を弟の姿郎に託す。秘球修得の修行や故障を癒すために度々北海道を訪れる姿郎の面倒を見てくれる。秘球ジェット快球のヒントを姿郎に与えたのも次郎である。
天海 (てんかい)
伊賀養成所出身のプロ第2号として大洋ホエールズに入団する投手。病弱で体力がなく、普段はライトを守っている。登板しても長くは投げられないが、その魔球スリーXは予測不可能な動きで打者を翻弄し、必ずファールフライに打ち取る。後に持病の白血病が悪化し生死の境をさまようが、郷姿郎や谷といったライバルたちの励ましで復活する。
大山 マリ子 (おおやま まりこ)
大山大造の妹でかなりの美人。ときおり大山家を訪れる郷姿郎をもてなしてくれる。後には谷やジョン・ウェインなどライバルたちもマリ子目当てで大山家を訪れるようになる。
ジョン・ウェイン
アメリカから伊賀養成所へやってきた少年投手。郷姿郎に対抗心が芽生え、彼と勝負するために大洋ホエールズへ入団する。ジョンの投げるジョンボールは多くの打者を打ち倒すが、姿郎にはあっけなく打ち返されたしまった。
郷 一郎 (ごう いちろう)
郷姿郎、次郎兄弟の兄。かつて家の私財を勝手に売り払い渡米。大リーグで背番号Xをつけて登板し強打者を討ち取ったが、わずか一度の出場で姿を消して幻の大リーガーと呼ばれた男である。その正体は伊賀養成所の黒井だった。郷姿郎に正体を明かした後は、弟を最強のプロ野球選手にするために心血を注ぐことになる。
上川 春鉄 (かみかわ はるてつ)
郷姿郎が登板している試合中に観客席から袴姿で乱入してきた野武士のような男。以来、姿郎をライバル視してつきまとってくる。岩穴のなかの秘密の特訓場で暮しており、から手打ち打法を修得している。後に覆面投手として南海ホークスへ入団する。
拾呂久 番太 (じゅうろく ばんた)
秘球を投げられなくなった郷姿郎が姿を消してしばらくしてから、突如巨人軍の選手としてあらわれた背番号16番の覆面の選手。郷姿郎の秘球を投げ、サウスポーでも超スローボールを投げて打者を次々に打ち取る。またバッターボックスに立てば上川春鉄のから手打ち打法を見せる。 その正体は郷姿郎か上川春鉄か。観客もマスコミも大騒ぎとなる。
持統院 (じとういん)
岩穴で特訓を続ける上川春鉄にさまざまな技を仕込む師匠。スポーツの専門家ではなく医学博士という見地から、常識を覆す練習方法や球に対する執着心を春鉄に叩き込む。
場所
伊賀養成所 (いがようせいじょ)
『ミラクルA』に登場する秘密のプロ野球選手養成所。謎の男・黒井によって設立されたベールに包まれた養成所だ。各地から才能ある選手たちが集められなかには小学生もいる。朝4時起床で練習開始。水分補給はなくレモン一切れが与えられるだけという過酷な訓練に耐えたものだけがプロ野球の舞台に立つことができる。
- SHARE
-
-
- EC
-
