ムヒョとロージーの魔法律相談事務所

現代日本とほぼ同じだが、死者の霊による犯罪が多い世界で、霊を裁く「魔法律」の執行人・六氷透と、その助手草野次郎が、事務所に依頼される怪事件を解決する物語。

正式名称
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
ふりがな
むひょとろーじーのまほうりつそうだんじむしょ
作者
ジャンル
オカルト
レーベル
ジャンプ・コミックス(集英社) / 集英社文庫(集英社)
関連商品
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世界観

現代と酷似しているが、地獄に住む悪魔達の力を借りて霊を地獄の法律で裁き除霊する「魔法律」が存在し、公然と事務所として経営できる世界が舞台。現代社会と同様に、ほとんどの人間は霊の存在を信じていないが、魔法律をあやつる魔法律家が、陰ながら世界を守護するため活躍している。魔法律家は魔法律を使用する際に地獄の使者と契約、または意思疎通を行うが、その際には「地獄語」という特殊な言語が用いられる。

あらすじ

第1巻

六氷魔法律相談事務所に、依頼人として井上理恵がやって来た。魔法律の事もあまり知らない理恵のために草野次郎は簡単な説明をしようとするが、六氷透は理恵の足に憑いていた動物霊追死の刑にする事でよりわかりやすく理解させる。驚愕しながらも魔法律の効力が絶大だと知った理恵は、おびえながらも、亡くなった友人の岡崎妙子五番線の女の子について語り始める。(エピソード「リエとタエコ」。ほか、8エピソード収録) 

第2巻

ノゾミタカヒロの母親から、二人が浮幽霊であるユウタ廃屋にかくまっているという相談を受け、六氷透草野次郎は慌ててその現場へ急行する。ノゾミとタカヒロは、なにも悪い事はしていないと胸を張ってユウタをかくまう理由とこれまでの経緯を語り始めるが、そんな二人に六氷と次郎は、ユウタが地縛霊として悪霊化しつつある事を告げる。(エピソード「消えないモノ」。ほか、8エピソード収録)

第3巻

一級書記官の仮免許を手に、二日ぶりに魔法律協会本部から戻って来た六氷透草野次郎は、無人のはずの六氷魔法律相談事務所の中に人影を見つける。悪霊かと思いきや、かつての依頼人・佐藤健二が勝手に留守番をしていただけだった。一安心した次郎だったが、六氷が眠りについたあと、やはり霊の存在を察知する。(エピソード「だれかいる」。ほか、8エピソード収録)

第4巻

昔なじみの我孫子優に頼まれ、凶悪な霊達が収監されている第18魔監獄の調査にやって来た六氷透草野次郎は、我孫子の師匠でもある黒鳥理緒と合流して調査を進めた結果、この魔監獄の中で最も危険な悪霊・顔剥ぎソフィーが解き放たれた事を知る。しかしどれだけ探しても見つからないソフィーの姿に、ソフィーが面相無断転写を使用してほかの誰かに「なりかわり」を行っているのではないかと戦慄する。(エピソード「微動」。ほか、8エピソード収録)

第5巻

草野次郎達は、第18魔監獄で顔剥ぎソフィーを解き放った犯人が黒鳥理緒で、しかも彼女が禁魔法律に手を染めていたと知り、愕然とする。どうにか理緒を倒す事には成功したが、今度は理緒と禁魔法律の契約を交わした地獄の使者を倒し、理緒を禁魔法律から抜けさせる作戦を開始する。しかしその準備を進めているさなか、今や禁魔法律側の中心人物であり、かつては六氷透らの友人だった円宙継、さらに正体不明の怪人ティキが現れる。(エピソード「賭け」。ほか、8エピソード収録)

第6巻

草野次郎六氷透は、六氷魔法律相談事務所を賭けて五嶺魔法律事務所五嶺陀羅尼丸恵比寿花夫と、赤川団地跡を舞台にした魔法律勝負に挑む。竹乃内菜々を囮に使うなど卑怯な手ばかりを使う五嶺と恵比寿に怒りを燃やす次郎だったが、その時、未完成ながらも恵比寿の作った霊磁気吸の陣」が発動し、悪霊達を上空へと集めていくのを目の当たりにする。(エピソード「百八手」。ほか、8エピソード収録)

第7巻

五嶺陀羅尼丸達との賭けに負け、六氷魔法律相談事務所を手放す事になった六氷透から無期限休暇を出され、草野次郎は落ち込んでいた。そんな中、少しでも魔法律家として成長しようと、次郎は魔法律検定に挑む。そこで出会ったリリー・マシアスやマリル・マシアス、恵比寿花夫らと共に思いがけず魔法律特別強化合宿のメンバーに選ばれるが、その合宿は、あえて悪霊に襲わせる事で合宿参加メンバーの急成長を促す危険なものだった。(エピソード「それぞれの試練」。ほか、8エピソード収録)

第8巻

五嶺陀羅尼丸が頭取を務めるゴリョーグループの本家が、禁魔法律家達に焼き討ちされた。さらに陀羅尼丸も禁魔法律家集団・箱舟のメンバー、トーマスにさらわれたと知り、恵比寿花夫からの救援要請を受けて草野次郎六氷透らは救出に向かう。しかしその先に待っていたのは、模造霊の跋扈する不気味な倉庫だった。(エピソード「トーマスという男」。ほか、8エピソード収録)

第9巻

六氷透禁魔法律の契約を交わした「蠅王」の力を奮うトーマスを前に、力の源を破壊する事を提案する。トーマスが生み出した、を吸収する地獄の流砂の中に飛び込んだ草野次郎は、使い魔キリコの助けを得て無事に力の源を破壊し、脱出を果たす。六氷は円宙継の居場所を吐かせようとするが、トーマスはそこで、煉が尽きて身動きの取れない次郎を襲う事にする。(エピソード「居場所」。ほか、8エピソード収録)

第10巻

円宙継達が身を潜める吼千峡への旅の途中、六氷透達は笹ノ葉梅吉毒島春美との合流を果たす。その中で六氷達は禁魔法律家の一人パンジャを破ったものの、彼女を禁魔法律の道に引き込んだ悲しみや孤独を思い、なんとも言えない後味の悪さを味わう。パンジャを弔うためにも禁魔法律家達との戦いに勝利する事を誓い、騒ぎが大きくなる前にホテルをあとにしようと荷造りを急ぐ面々だったが、そこには撤退させたとばかり思っていた箱舟のメンバー、マイケル・コルトロウが潜んでいた。(エピソード「運命」。ほか、8エピソード収録)

第11巻

ペイジ・クラウスはティキに勝つ方法を知るために、唯一その方法を知っているだろう禁魔法律家のイサビとの戦いで、魔法律のルールを覆すトロイのベルを発動させた。しかし使者同調のため、呼び出した地獄の使者・悪魔長が傷つくたびに同じだけ負傷していくペイジの姿に、同行していた火向洋一は不安を覚えつつ、なおも倒す事のできないイサビの強さに戦慄する。(エピソード「血肉の契約」。ほか、8エピソード収録)

第12巻

吼千峡に辿り着いた笹ノ葉梅吉七面犬は、ティキにさらわれた今井玲子、そして禁書開封の儀式で力を使い果たした黒鳥理緒を救出するため、各自執行人とは離れた状態でマイケル・コルトロウと対決する。草野次郎のアイディアを受けて見事マイケルに勝利した二人は、ティキに発見されながらも、ほうほうの体で今井と理緒を伴い、帰還する事に成功する。(エピソード「帰還」。ほか、8エピソード収録)

第13巻

草野次郎ティキを破る事ができるといわれる唯一の魔具・無間地獄への通行証を探すため、魔法律学校へと潜入した。しかし通行証は封印されていた悪霊・銀杏夫人の持ち物となっており、さらにそれを紛失した銀杏夫人が人々を石化させながら探し回っていた。そんな中、次郎は通行証の所在を知っていると話す地縛霊モグリのボビーに話を聞くため、ボビーが要求した業洗刀を持ってモグリのボビーのもとを訪れる。(エピソード「海の底」。ほか、8エピソード収録)

第14巻

五嶺陀羅尼丸は満身創痍となりながらも、銀杏夫人など数多の悪霊をあやつっていた箱舟の禁魔法律家アイビー・コルトロウを倒した。死を望むアイビーに、陀羅尼丸は「魔監獄無期限幽閉」を言い渡す。禁魔法律によって削れた魂と心を癒やさせるための判決を前に、アイビーは残った弟キッド・コルトロウを迎えに行くためにその場から逃走し、結果、師匠であるブープに殺害されてしまう。(エピソード「傘」。ほか、8エピソード収録)

第15巻

ペイジ・クラウスはブープ、キッド・コルトロウとの戦いで消耗した火向洋一今井玲子素柿家銀二の救援に駆けつけ、そこで円宙継と出会う。円を禁魔法律から引き離し救出するため、円が現世に呼び出した幽世の奥へと進む事を決意する。一方その頃、六氷透の所持する魔法律書通行証の融合する時間を稼ぐため、笹ノ葉梅吉イリの憑依を受け、ティキと戦いを繰り広げていた。(エピソード「師弟」。ほか、8エピソード収録)

第16巻

箱舟ティキとの戦いを終え、久し振りに草野次郎六氷透六氷魔法律相談事務所に戻って来ていた。電気やガスの復旧や近所への挨拶、広報用のチラシ作りなど多忙を極める日々の中で、次郎は事務所内に住みついた思念体、はぐれ霊におびえていた。そんな中でも楽しみにしていたアニメの最終話を前に胸を躍らせていた次郎だが、運悪く六氷がハマっているドラマと時間が被ってしまう。落ち込む次郎だったが、その放送が始まると同時に、はぐれ霊によるポルターガイストが起き始める。(エピソード「はぐれ霊」。ほか、8エピソード収録)

第17巻

多くの魔法律家達が多量の流出を起こし、衰弱する事件が起きた。それと同時に魔法律協会本部では、以前アイビー・コルトロウが放った霊達が強力化し、これまでにない組織的な動きで火向洋一達を翻弄し始めた事で、強力な他者の存在を疑い始める。一方その頃、六氷魔法律相談事務所では、初めて依頼で大金を手にしたお祝いパーティーを開催しようとしていた矢先、正体不明の霊に竹乃内菜々がさらわれてしまう。(エピソード「出動」。ほか、8エピソード収録)

第18巻

魔法律家達のを吸い取り、その煉を九苦狸による虐殺に使用するベクトール霊根に取り憑かれて眠り続けていた六氷透を、草野次郎はようやく完全覚醒させる事に成功した。即座にベクトールと九苦狸を機賊王の七酌撃ちの刑に処し、脅威を取り除いた六氷だが、次郎はベクトールが掻き消える瞬間、母親を恋しがる言葉を残した事に胸を痛める。勝利に沸く魔法律協会側だが、被害は甚大で、その中には当初六氷達を目の敵にしていたジョージ・F・シューターの姿もあった。(エピソード「赤い糸」。ほか、8エピソード収録)

関連作品

本作『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』の完結から10年を経た2018年3月より、『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔属魔具師編』が「少年ジャンプ+」にて不定期に連載されている。本作の時系列にそのまま接続する形で連載が始まっており、草野次郎六氷透など、主要メンバーの容姿も変化していない。

コラボレーション

同じ「週刊少年ジャンプ」に同時期連載していた松井優征の作品『魔人探偵脳噛ネウロ』とは、「探偵事務所」と「魔法律事務所」の事務所繋がりという事でコラボレーション作品が実現し、『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』には3巻と11巻、『魔人探偵脳噛ネウロ』には3巻にそれぞれ収録されている。

メディアミックス

TVアニメ

本作『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』は2018年8月から10月にかけて、「週刊少年ジャンプ」創刊50周年記念事業の一つとしてアニマックス、BSスカパー!で全12話が放送された。ただし物語は完結しておらず、第18魔監獄で顔剥ぎソフィー、黒鳥理緒と対決を終えた部分で終了している。

小説

本作『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』のスピンオフ小説『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 七色の魔声』が天羽沙夜の著作で2007年8月に、また『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔法律家たちの休日』が矢島綾の著作で2018年8月に集英社「JUMP j BOOKS」から発行されている。『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 七色の魔声』では幼き日の六氷透円宙継火向洋一我孫子優魔法律学校の七不思議に挑むエピソード他、短編3本が収録されており、『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔法律家たちの休日』では本作の続編『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔属魔具師編』に至るまでの草野次郎を含む魔法律家達の日常が描かれている。

登場人物・キャラクター

六氷 透 (むひょう とおる)

六氷魔法律相談事務所を営む魔法律家。草野次郎をはじめ、周囲からは「ムヒョ」と呼ばれている。漫画雑誌のジャビンを愛好しており、特技は爆睡。苦手な物は安眠の妨げとなる陽の光や騒音。強風に流されたように片側に尖った黒髪で、つねに黒いマントを身につけている。魔法律家の中で最も序列の高い「執行人」の地位にあり、史上最年少で執行人になった天才として、魔法律業界では非常に有名。常人の数倍の煉を持っているが、強い魔法律を使用すると3日間眠り続ける習慣がある。物事をはっきりと口に出す性格のため冷酷にも思われるが、そのほとんどは遠回しに相手を思いやっての事である。「ヒッヒ」と笑う癖があり、基本的に無気力で面倒くさがりな面がある。ムヒョの魔法律家ルールという独自のルールで事務所を管理している。1月23日生まれで、身長128センチ。

草野 次郎 (くさの じろう)

六氷魔法律相談事務所で広報担当を務める少年。紅茶とお菓子を好物としており、苦手な物は幽霊や怖い表情の時の六氷透。逆立った金髪で、リボンタイにサスペンダーという魔法律家としてのユニフォームを常用している。自己紹介の際には「ロージー」とも名乗っており、周囲からもそう呼ばれている。魔法律家の中で最も序列の低い二級書記官の地位にいるが、六氷の助手をしながら勉強を続け、レベルアップを目指している。一時的に六氷魔法律相談事務所の無期限休暇を与えられた際には、自分の能力を正しく知るために魔法律検定に臨み、常人の数倍の煉を持っている事から魔法律特別強化合宿のメンバーに選ばれた。その後、霧吹き山のブイヨセンとの戦いを通して自分がどう戦っていくべきかを知り、再度六氷のもとへ戻る。心優しい性格で、恵比寿花夫やジョージ・F・シューターなど、初対面では敵対関係にあった人物の過去に寄り添い、心を開かせる魅力がある。9月29日生まれで、身長170センチ。

円 宙継 (まどか そらつぐ)

六氷透、火向洋一と幼なじみの禁魔法律家。周囲からは「エンチュー」と呼ばれている。好物は紅茶、我孫子優が焼いたパン、黒鳥理緒が作ったジャム、豆腐、蜂蜜梅干し。一度眠った六氷を起こす事と勉強、針仕事が得意で、ペイジ・クラウスの詩を理解できる世界でただ一人の人物。苦手な物は料理、熱い食べ物、整理整頓、火向洋一の下ネタ話。肩まで伸ばされた白い髪と、白いマント、女性的な顔立ちが特徴の少年。幼い頃は魔法律学校に通っており、貧困家庭に育ち病弱な母親を助けようと、人一倍努力していた。しかし、執行人候補に選ばれつつも六氷に地位が与えられた事と、母親の死が同時に起こった事で人格が破綻した。第18魔監獄で顔剥ぎソフィーを脱獄させる事件を起こした際に現れた時にはすでに半霊となっており、体が透けるなどの異常が見られた。実は母親はティキによって殺害されており、その事実を知って動揺し、ティキとの融合が剥離した。禁魔法律家を抜けてからは、洋上にある第12魔監獄に無期幽閉という処罰が下された。12月24日生まれで、身長171センチ。

火向 洋一 (ひむかい よういち)

六氷透、円宙継と幼なじみの魔法律家の少年。周囲からは「ヨイチ」と呼ばれている。好物はサンドイッチと女の子。特技はボディタッチとスリーサイズ当て、スポーツ全般と隠密行動。苦手な物は仕事と女の子の涙。「執行人」に次ぐ序列の「裁判官」の資格を持つ。女好きでナンパ癖がある。肩まで伸ばした黒髪を、前髪一房だけ残してオールバックにしている。本来は六氷の助手になる事を望んでいたが、六氷自身が草野次郎をパートナーに選んだ事でペイジ・クラウスの助手として働いている。8月5日生まれで、身長173センチ。

竹乃内 菜々 (たけのうち なな)

霊媒体質の少女。佐藤健二とは近所の馴染みで仲がいい。周囲からは「ナナ」と呼ばれているが、キリコからは「アネゴ」と呼ばれている。好物は草野次郎の淹(い)れる紅茶、ハプニングなどを中心としたいい風景、温泉旅行。特技はシャッターを押す事と速撮り、隠し撮り。ポラロイドカメラを常備している写真家希望だが、霊媒体質で霊に憑かれやすい。撮る写真がすべて心霊写真になる事から、健二に連れられて六氷魔法律相談事務所を訪れた。最初は霊の存在自体に懐疑的だったが、霊体となって現世に留まっていた菜々の父親を六氷透と次郎に救ってもらってからは、二人に突撃取材し続け、ついにはペイジ・クラウスのもとで「魔法律調査員」のアルバイトを始めた。7月7日生まれで、身長164センチ。

タカヒロ

幽霊となったユウタを匿っている少年。ノゾミ、ユウタとは幼なじみで、小学校から高校まで同じ学校に通っていたため非常に仲がいい。揃って絵が好きだった事から高校ではいっしょに美術部に入り、廃屋をアトリエ代わりに絵を描いていた。さらに卒業までに、壁一面の絵を描き上げようと約束していた。ユウタの死後は浮幽霊となったユウタを廃屋に匿い、壁画を完成させようとしていた。

毒島 春美 (ぶすじま はるみ)

「毒島魔法律事務所」を営んでいる魔法律家で執行人の女性。今井玲子と同期で、「酒」と書かれた丈の短いチューブトップブラを着用している。好物は酒と煙草で、特に一仕事終えた時に縁側で飲むビールを大好物としている。トラックの運転が趣味兼特技で、肩のこる服や渋滞を苦手としている。世界で数人しか使えないといわれている遠隔魔法律書を使用する事ができるが、そのために魂の半分を契約時に使用している。笹ノ葉梅吉からは「ボス」と呼ばれている。7月25日生まれで、身長165センチ。

五嶺 陀羅尼丸 (ごりょう だらにまる)

魔法律家の男性。五嶺魔法律事務所をはじめとするゴリョーグループの頭取を務める。五嶺家の跡取りであり執行人。周囲からは「ゴリョー」と呼ばれているが、五嶺家やゴリョーグループの関係者には「若」と呼ばれている。好物は羊羹、お汁粉、蕎麦、茶で、自宅の庭の散歩を愛好している。特技は毛筆書、戦略、地獄耳で、苦手な物はお金の計算と騒音、電車、脂っこい物や生臭い食べ物。魔法律のマークが入った着物と袴を着用しており、長い黒髪をうなじで一つにまとめている。一人称は「アタシ」で、時代がかった口調で話す。魔法律学校においては六氷透の先輩にあたり、トーマスの教え子だった。12月20日生まれで、身長178センチ。

セゼミ

ベクトールと行動を共にしている正体不明の霊。蓑虫のような姿をしている以外は性別もわからず、その目的も不明。ベクトールが機賊王の七酌撃ちの刑に処されたあとも、ベクトールの欠片を集め、放浪の旅を続けながら再度草野次郎達に再会する機会を窺っている。

ママ

赤川団地跡に取り憑いていたアイの母親の霊。事故死したアイの死を受け入れられず、アイの帰りを待つために地縛霊化し、赤川団地の解体を妨害していた。アイが喜んでいた手作り人形型の霊を量産する事ができる。本来は煉獄行きの予定だったが、六氷透の温情によってアイの天国行きと相殺する事で三途の川送りとなり、親子揃って幽李に連れて行かれた。

井上 理恵 (いのうえ りえ)

左目の下に泣きぼくろがある長身の少女。高校入学当時、周囲と馴染めずにいたところ、岡崎妙子と仲がよくなり、髪型も毎日同じにして登校するほど共依存状態にあった。しかし妙子が病欠した期間にバレー部から勧誘を受け、新しい交友関係が開けた。それをきっかけに、二人だけの関係を継続しようと強要する妙子を疎ましく思い、駅のホームで振り払った際に妙子が線路に転落、轢死した事から罪の意識に苛まれていた。

ジョージ・F・シューター

魔法律家の執行人である男性。好物はブランデーとチーズ、チョコレート、フランスパン、ペッパーソースのハンバーグ。ジグソーパズルやポーカーゲーム、ボーリングを特技としている。また苦手な物は安い食べ物と映画館、汚い食べ方をする人間。赤い髪を肩まで伸ばしており、口ひげを蓄えている。魔具、死の国によって鴉門を招喚する。かつての仲間が次々と死んだ事で他人から疎まれるようになり、自ら孤独を選んで生きていたが、それ故にパートナーや仲間との絆を重んじる草野次郎や六氷透らを目の敵にしていた。1972年6月10日生まれ、身長181センチ。

岡田 勇気 (おかだ ゆうき)

10年前、いじめを苦に入水自殺した男子高校生の霊。幼い頃から非常に体が大きく、それを理由に長年陰湿ないじめを受けていた。蝶付市10人連続誘拐事件の犯人で、米森結をはじめ、誘拐した人間に面相無断転写する事でなりかわりし、幽世の洞穴を胃袋代わりに、50人以上の人間を取り込んでいた。

ヘル・モスキート

地獄で最も身分の低い使い魔。相手の記憶を吸い出し、嫌な思い出だけを延々と話して聞かせる嫌がらせしかできない。しかし、ブープの作成したアイビー・コルトロウの木偶からアイビーの記憶を吸い出し、その死の瞬間の記憶をキッド・コルトロウに伝えた。

キリコ

少女の姿をした地獄の使者。六氷透が冥王ルアラリエと契約する際、万一のために用意していた使い魔の壺から出て来た。身長20センチで、好物は柔らかい物と恋愛関係の話。特技は逃げ足の速さとイケメンセンサーで、よく仕事をサボる。苦手な物は労働と命令される事、地獄。日本語で話す事のできる数少ない使者でもある。竹乃内菜々を「アネゴ」と呼んで慕っている。

魔元帥 (まげんすい)

上級魔法律を使用する事で呼び出す事のできる地獄の使者。地獄の兵を統率する人物で、魔法律学校に所蔵されている本の挿絵でしか見た事のない人間が多い。人間とは比べものにならないほど巨大な体軀で、頭部から布を被っている四つ目の馬に似た動物に騎乗し、イルウーンに似た形状の剣を携えている。

赤目 (あかめ)

顔面にいくつも赤い目がある凶悪な悪霊。我孫子優が製作した封印札が使用されていた第18魔監獄の最下層に封印されていた。人間の目を収集する事で知られた非常に危険な存在だが、顔剝ぎソフィーに顔面の皮を剝がれ、弱体化していたところをほかの霊に食われた。

魔鹿娘キュラ (まかめきゅら)

魔鹿娘キュラの魔牛車の御者を務める女性型の地獄の使者。非常に礼儀正しく、人間と同じ言語で話す。「魔調教の鞭」で、周囲の敵を攻撃する事もできる。本来はペイジ・クラウスが契約している使者。円宙継を六氷透らのもとに連れて帰りたい一心で素柿家銀二が放った「なんでもする」という一言を笠に、銀二の血から直接煉をもらう「血の契約」を結んで現世に留まっている。

いかれ庭師 (まっどぷらんたー)

生前、理想に燃えていた庭師が地縛霊になった凶悪な悪霊。我孫子優が製作した封印札が使用されていた第18魔監獄の最下層に封印されていた。仕えた庭園を守るため、侵入する人間や生き物などを毒殺し続けていた。六氷透によって百子魔王子の手の刑に処された。

魔王 (まおう)

六氷透が呼び出す、無間地獄に住んでいる地獄の使者。「地獄の六王」の一人で、みすぼらしい少年のような姿をしているが非常に強く、一般人は気配を感じただけで震えが止まらなくなる。ティキを無間地獄へと連れていった。

ノゾミ

幽霊となったユウタを匿っている少女。タカヒロ、ユウタとは幼なじみで、小学校から高校まで同じ学校に通っていたため非常に仲がいい。揃って絵が好きだった事から高校ではいっしょに美術部に入り、廃屋をアトリエ代わりに絵を描いていた。さらに卒業までに、壁一面の絵を描き上げようと約束していた。ユウタの死後は浮幽霊となったユウタを廃屋に匿い、壁画を完成させようとしていた。

レオーニ・フリオニール

箱舟の構成員を務める禁魔法律家の青年。スクエアタイプの眼鏡をかけた一見感じのいい好青年だが、つねに棒付きキャンディを口にくわえており、甘い物がなくなると禁断症状が出る。魔法律協会に属しているあいだも、禁魔法律研究の第一人者といわれて名を知られており、研究するあまり自らも禁魔法律にのめり込むようになった。リリー・マシアスとマリル・マシアスを尊敬しているが、ティキによって地獄の使者の中でも怠惰な呪術師として知られる「アカマジョ」と契約させられており、禁断症状が出ると同時に怠惰な性格へと変貌するよう仕向けられた。ティキの敗北後、姿をくらました。

笹ノ葉 梅吉 (ささのは うめきち)

魔法律家で一級書記官の少年。「毒島魔法律事務所」で毒島春美の助手を務めている。藁製の笠を被っているのが特徴で、非常に目が大きく、出っ歯。六氷透の大ファンであり、数年前に六氷魔法律相談事務所の助手試験に挑んだが落選していた。好物はハンバーグ。魔具いじりと魔法律関連雑誌の愛読を趣味としており、特技は煙草を隠す事とビールを上手に注ぐ事。苦手な物は幽霊と、春美のカミナリ。実は「雲竜鼠」という名の地獄の使者で、真の姿は巨大なネズミに似ており、背中に黒い雲竜模様が入っている。春美を心から尊敬しており、魂の半分を契約に使用した春美の体を気遣い、少しでも負担を減らそうと考えている。身長123センチ。

パンジャ

禁魔法律家の少女。本名は「桜井千代」。「地獄の女帝ミミ」の力を借りて他人をあやつる術を使う事ができる。幼い頃から霊感が強く、霊の存在も知っていたが、それ故に両親から冷遇され、数年前に行われた六氷魔法律相談事務所の受験を申し渡されて離縁された。しかし受験申し込みの用紙を紛失し、絶望していたところを草野次郎に助けられてから、次郎にずっと思いを寄せ続けており、その思慕の念にティキが付け込み、禁魔法律を叩き込まれた。箱舟のメンバーだと思い込んでいたが、最初から六氷透達の旅のテンションを下げるためだけの当て馬として採用されただけだった。

灯台守の目玉 (とうだいもりのめだま)

廃灯台に住みつく準地縛霊の一種。円宙継が飼っている霊で、一説によると死んだ灯台守の霊とされるが、詳細は不明となっている。無数の腕が生えた巨大なボール状の姿をしており、中央に大きな口があって、その中に目玉がある。探索能力に長けている。

葉利魔 錠 (はりま じょう)

六氷魔法律相談事務所に蝶付市10人連続誘拐事件についての協力を求めた刑事の男性。大きなアフロヘアで、周囲からは「ジョー」と呼ばれている。機械部品や秘密、ミステリー小説を愛好しており、特技は改造、速読、情報処理、ジグソーパズル。苦手な物は精神分析と泣ける映画、パソコン。当初は魔法律をインチキと考えながらも、藁にも縋る思いで協力を要請した。9月12日生まれで、身長173センチ。

マリル・マシアス

草野次郎が魔法律検定で出会った双子の一人。リリー・マシアスの兄。リリーと瓜二つの容姿で、赤い眼鏡も同じだが、シルクハットがトレードマークとなっている。好物はケーキ。情報と本をなによりも重要視しており、特技は妄想、分析、研究。苦手な物は辛い食べ物といじけた時のリリー。魔法律の研究で名を知られており、「魔法律博士」とも呼ばれているが、階級は二級書記官。10月13日生まれで、身長143センチ。

魔石女王 (まじゃくめおう)

六氷透が使用する地獄の使者。「地獄の女帝」の一人で、顔の上半分を石でできた仮面のような物で覆われている女性の姿をしており、全体的に球体となっている。途方もなく強力な磁力をあやつり、すべてを分解して地獄へと転送する事ができる。

素柿家 銀二 (すがきや ぎんじ)

魔法律学校高等部5年生に在籍している裁判官補佐の少年。好物はラーメンで、スポ根やヤンキー物などのマンガを愛好しており、魔具の練習が趣味。逆立ったオレンジ色の髪で、左目の下に医療テープを貼っている。魔具磨きや整備、陸上競技全般を得意としている。苦手な物は女の子と行列、暇。素柿家銀二自身の魔法律の才能枯渇に悩み、「天才」と称される六氷透を苦手に思っていた。しかし、ペイジ・クラウスからはその実力を認められており、魔法律調査員として雇用する話が持ち上がっていた。8月11日生まれ、身長163センチ。

銀杏夫人 (いちょうばばあ)

数十年前、突然魔法律協会本部に現れ、強力な念動力で人々を石化させた悪霊。執行人十人がかりで永久封印が施され、地下深くに閉じ込められていた。生前、恋人と死に別れる際に綺麗に着飾って待っていると約束していた事から、宝石や宝冠など着飾った身なりをしている。宝石に目がなく、イサビに頼み込んで通行証も所持していたが紛失してしまい、探し回っていた。六氷透の呼び出した閻魔によって地獄へ連れ去られた。

米森 結 (よねもり ゆい)

蝶付市10人連続誘拐事件の被害者の妹。なんの変哲もない女子高校生に見えるが、岡田勇気による面相無断転写でなりかわりされており、本人は幽世の洞穴の中で監禁されていた。

黒鳥 理緒 (くろとり りお)

我孫子優の師匠の女性。カリスマ魔具師ともいわれている禁魔法律家で、箱舟のメンバー。多くの場合「リオ」と呼ばれている。好物は焼きたてのパンとコーヒー、風呂。特技は買い物と庭いじり、グラタン作りで、苦手な物は酒。右目にモノクルを掛けており、キス魔の傾向がある。豊満な肉体を持っており、一見すると非常に優しげに見える。魔法律学校では教師として働いていた時期もあるため、火向洋一などからは「先生」と呼ばれている。病弱で老齢の母親を治療するため、魔法律協会の有力者達からひどいセクハラを受けても耐えていたが、くだらない理由で悪霊に襲われた母親を見捨てられた事から魔法律協会を憎むようになり、禁魔法律に手を染めた。母親を生き返らせるために禁書の力を必要としているが、のちに母親を殺した悪霊はティキがけしかけた者と判明し、箱舟および禁魔法律家から抜ける事となった。千の魔物を配下に持つ地獄の使者「魔導大臣ファフニル」と契約していた。5月10日生まれで、身長168センチ。

ナージャ長井 (なーじゃながい)

魔具屋「悪夢」を営んでいる老齢男性。ペイジ・クラウスと信頼関係にあり、互いに呼び捨てできる仲。六氷透の事は、いつも雑誌「ジャビン」を盗んでいく事で憤慨しているものの、弁償などを要求している様子はない。察しがよく、ペイジからの説明がなくとも、禁魔法律家との戦いが激化している事を見通す事ができた。

イサビ

齢およそ千数百年といわれている禁魔法律家。だが魔法律にも禁魔法律にも属さないと明言しており、東北の山奥にある庵で静かに暮らしていた。かつて自らを地獄の使者化させる事で永遠の命を得たと言われている。白く長い髪に着物をまとっており、性別不明。身長は175センチから5メートルくらいまで自在に変える事ができる。好物は酒、釣り、生娘で、山の精イジメと雲、葉を数える事が趣味。特技は秘密の酒蔵での酒造り。甘い酒と記憶が苦手。側頭部から、東洋の龍のような角を2本生やしている。山の精すべてを従えている事から「山の怪の王」を自称している。イサビと会うためにペイジ・クラウスと火向洋一が山の精達を怒らせたり術を使った事から激昂し、ペイジを瀕死に追い詰めた。悪魔長曰く、地獄の六王にも匹敵する力を持っているとされる。しかし悪魔長との対決で敗北したのを認めたあとは、ペイジの治療を行った。のちに、箱舟のメンバーだった事が明かされた。

エミリー

ふくよかな体型の老齢女性。第3魔監獄主長を務める魔法律家。ペイジ・クラウスに請われて魔法律特別強化合宿に使用する悪霊を提供したが、悪霊の内部に霧吹き山のブイヨセンが潜んでいるのを見逃してしまっていた。

アイビー・コルトロウ

箱舟の構成員を務める禁魔法律家の若い女性。両親や兄弟も禁魔法律家で、呪われた家系といわれている。マイケル・コルトロウとキッド・コルトロウの姉。鈴を用いて自由自在に霊をあやつる事ができる霊使い。父母が暗殺などを請け負っていたという事実を知っていながらも、魔法律協会によって殺害された事を恨みに思っている。母親から託された怨竜ロクシーをもってしても五嶺陀羅尼丸に勝てなかった事から禁魔法律の力を使い果たし、半霊化した。その後、キッド・コルトロウを迎えに行って箱舟を抜けようとしたところ、ブープに殺害された。家族の復活を望んで箱舟に加入していた。

アミ

トモの姉で、女子中学生。家族旅行先の福島で、トモの名がカイコ娘の弟の名前と似ていた事からカイコ娘に貼り付かれ、気づかないうちにマンション全体に巣くわれた。

田口 キヨミ (たぐち きよみ)

学生寮を営んでいる老齢女性。ふだんから着物を着用しており、物静かで穏やかな性格をしている。突如として寮に霊が出るようになった件で思い悩み、六氷魔法律相談事務所に相談に訪れた。毎週金曜日にはカレーパーティーを開いており、学生達が喜ぶ顔を見るのを楽しみにしている。亡き夫と続けて来た寮を維持していきたいと考えているが、霊に怯えた学生達が全員引っ越してしまうと廃寮にするしかなく、思い詰めている。

トモ

アミの弟で、虫が好きな小学生男子。家族旅行先の福島で、生前のカイコ娘の弟と名前が似ていた事から、カイコ娘に魅入られた。カイコの糸にグルグル巻きにされ、望まぬ保護下に置かれそうになっていた。

機賊王 (きぞくおう)

六氷透が呼び出す地獄の使者。「地獄の反逆児」とも呼ばれ、その昔地獄の六王に命を狙われるが、その内の二~三王を返り討ちにしたと言われている猛者。顔面に七つの目が不規則に並んでおり、指先がすべて銃口になっている。酒を愛好しており、機賊王の七酌撃ちの刑では対象者を酒樽に閉じ込める。

アイ

赤川団地跡に隠れていたママの娘の幼い少女の霊。無事に帰れなかった事をママに叱られると思い込み、ママの霊と合流できないままずっと隠れていた。しかし、竹乃内菜々が行ったコックリさんによって呼び出され、ママと再会した。本来は天国行きの予定だったが、ママとの離別を悲しむアイを見た六氷透の温情によって、ママの煉獄行きと相殺するため三途の川送りとなり、親子揃って幽李に連れて行かれた。

九苦狸 (くぐり)

魔法律協会北支部に隣接する第13魔監獄の地中深くに封印された大霊。トゲのある繭の中から、獣の口元が覗いているような姿をしている。その昔、雲の神と化け猫女のあいだに産まれたが、それと同時に封印された。また、封印されているあいだも成長を続け、ベクトールとセゼミによって封印を解かれた。大量の魔法律家を虐殺したあと、六氷透によって機賊王の七酌撃ちの刑に処された。

緑河 満 (みどりかわ みつる)

六氷魔法律相談事務所に蝶付市10人連続誘拐事件についての協力を求めた刑事の男性。周囲からは「ミッチー」と呼ばれている。好物は缶コーヒーで、格闘ゲームと漫画を愛好しており、射的、漫画しりとり、手錠の早がけを得意としている。苦手な物は書類作成、難しい本や映画、牛乳、幽霊。幽霊の存在を否定しており、六氷透と草野次郎に協力を仰ぐのも納得していなかった。魔法律をインチキと考えていたが、岡田勇気を目にし、考えを改めた。3月2日生まれで、身長175センチ。

ドク・マギィ

魔法律病院の院長を務める男性。ずんぐりむっくりとした体型で、かなりの変人として知られている。桁外れの霊視力を持っており、魔法律協会内においても唯一霊根を見る事ができる人物。関西弁で話す。

顔剝ぎソフィー (かおはぎそふぃー)

金髪のおかっぱ頭をした凶悪な少女霊。我孫子優が製作した封印札が使用されていた第18魔監獄の最下層に封印されていた悪霊。生前は「仮面の女」と呼ばれ、死後は500年間で2000人の顔を剝ぎ、ヨーロッパ中を恐怖に陥れた最悪の霊とされる。20年前に魔法律協会が捕獲し、封印していた。見た目も心も少女のままだが、腕力が異常に強い。「なりかわり」を得意としており、霊気を隠す事でなりかわりに気づかせないようにする事ができる。生前、器量が悪かった事から社交界に連れて行ってもらえず、それを美人な姉が悪し様に言っているのを聞いた事から、美しい人間の顔を剝いでなりかわるようになった。魔元帥の刑に処されている。

泣き犬 (れいんどっぐ)

捨て犬の霊が集合した凶悪な悪霊。我孫子優が製作した封印札が使用されていた第18魔監獄の最下層に封印されていた。尖った爪を持つ四つ足の霊だが、顔面は犬よりも人に近い。黒鳥理緒の製作した札を使用して草野次郎が行使した魔縛りの術で開いていた牢に入れられたが、そこがいかれ庭師の牢だったため、身動きが取れないまま捕食された。

菜々の父親 (ななのちちおや)

竹乃内菜々の父親の霊。菜々を心配するあまり死後もずっと背後に憑いて回っていたが、菜々に気づいてもらえない寂しさから、菜々が撮影した写真に写り込むまでに思念が実体化していた。生前は名の知れた写真家だったが落ちぶれ、インチキ心霊写真を製作する事でどうにか食い扶持をつないでいた。その事がきっかけで菜々とケンカし、直後に心臓発作で急逝した。黄泉渡しの刑に処され、天国に行く事が確定している。

京子 (きょうこ)

髪の長い少女の浮幽霊。六氷透と草野次郎が留守のあいだ、六氷魔法律相談事務所内で縦笛の練習をしていた佐藤健二の笛の音につられてやって来た。かつて縦笛の練習をしている弟の面倒を見ていた際に自宅が火事になり、親子で焼死した。健二が練習した縦笛の音を聞く事で満足し、成仏した。

白鳥 綾 (しらとり あや)

豪邸に住んでいる容姿端麗な少女。両親が忙しいため、ほとんどの時間を一人で過ごしている。たった3年で天才と称されるほどのピアノ奏者になった。毎日午前2時に現れる霊に悩まされ、六氷魔法律相談事務所に電話で依頼をした。

アントニオ作丸 (あんとにおさくまる)

ペイジ・クラウスの師で、当時最高の執行人だった老齢男性。奇人として知られていたが四賢人の一人であり、打倒ティキを生涯の目標として生きており、50年前に「ティキぽっくり大作戦」を立てた。しかしティキの圧倒的な強さの前に、ペイジにイサビを探し出す事を託して息絶えた。

パケロ

冥府の海の王子。尖った耳に水搔のついた3本指の足、長い尾を持つ少年の姿をしている。登場の際には豪雨と、大量のカエルによる行列を伴って現れる。唇を舐める事で水を招喚したり、鼻くそを水中に放り込む事によって魚に変える事ができる。

怨竜ロクシー (おんりゅうろくしー)

ある条件が整うと生まれる怨霊の塊。古代の記録によると、奴隷の大量死などのあとに現れたとされる。アイビー・コルトロウの母親がアイビーに託した。この怨竜ロクシーを育てるには絶えず大量の憎しみを注ぐ必要があるため、アイビーの母親は怨竜ロクシーを入手後、すぐに魔法律協会本部の地下に眠らせた。しかし、パケロに完食された。

ペイジ・クラウス

老齢男性の執行人。六氷透と円宙継の師匠であり、火向洋一の上司でもある。好物はブランデー、甘いコーヒーで、詩やパイプの煙、演劇や散歩を愛好している。特技は弟子の育成と詩作、アイロンがけ。苦手な物はピカピカでない靴、機械全般、協会関係者、パーティー、美しい女性とされている。ふだんはにこやかで人好きのする性格だが、不機嫌になると非常に口の悪い呟きが漏れるため、この点を指して草野次郎は「ムヒョの師匠らしい」と評価している。魔法律院院長に就任して魔法律特別強化合宿を主催したが、霧吹き山のブイヨセンの侵入を許すなど失態があった事から、この役を解雇されている。「四賢人」の一人。5月25日生まれで、身長190センチ。

五番線の女の子 (ごばんせんのおんなのこ)

JR橋木駅の五番ホームに出る少女の幽霊。突然線路に向かって足を引っ張るという噂になっている。またこの五番線の女の子は、線路に転落して轢死した岡崎妙子ではないかと言われており、井上理恵を待っているのではないかと言われていた。実際に妙子の霊が怨霊化しており、巨大で大量の腕を持った異形の姿となっている。冥王の晩餐の刑に処されたが、減刑によって行き先は三途の川に変更された。

吸血霊 (きゅうけつれい)

竹林のお堂に封印されていた女性の悪霊。過去100人分の生き血を飲み、あまりに強力だったため、かつてのまじない師が竹林のお堂に封印していた。魔獄房収監の刑に処され、呪詛を吐き捨てて消えた。

カゲ

三谷風太郎が連れている、隻眼の鳥の姿をした地獄の使者。眼帯をつけており、ハードボイルドな人格を思わせる言葉をよく使う。美味い虫と木の実が好物で、言葉による一刀両断とハンティングが得意。苦手な物はうまい虫と熟していない木の実、言う事を聞かない時の風太郎。

平田 残雪 (ひらた ざんせつ)

明治生まれの男性作家の霊。結核に冒され、七ヶ瀬温泉に湯治に来たところ、同じく結核に冒され湯治に来ていた女性と恋に落ちたが、間もなく病死した。しかし恋人との最後の思い出を小説として書き残したい一心で現世に留まり、代理の作品発表者にふさわしい作家を探し、四谷阿部之を見出した。執筆したいという思いが果てしなく強かった事から、悪霊化せず、自我を保ったまま地縛霊となっていた。面相無断転写を使う事ができ、旅館の人間にバレないよう四谷に扮して執筆を行っていた。しかしこの事が「なりかわり」を起こしかねない大重罪と判断され、最終巻の執筆を四谷に託して不帰梟の刑に処された。

ティキ

四つ目の仮面をつけた性別不明の怪人。禁魔法律のマークが入った手袋をしている。魔法律学校の歴史の教科書にも「神出鬼没の怪人」として記載されている。800年間、魔法律協会にマークされ続けている禁魔法律家で、1000回もの転生を繰り返して生きている。魔法律に関する大きな事件のたびに姿を見せ、手引きしては姿を消している。箱舟のメンバーに刻印された禁魔法律のマークからティキ自身の分身を生み出し、遠隔で執行人と対峙する事もできる。目的のためなら人命を弄ぶ事も辞さない残酷な人物で、パンジャを箱舟メンバーと偽って利用したのも、黒鳥理緒の母親を悪霊に襲わせたのもティキの策略だった。腹部に巨大で強靱な歯を持つ口があり、建物でもなんでも食い荒らす事ができる。円宙継の着用しているペンダントにわずかに魂を移しており、本体が魔王に破壊されたあとは円の体に融合した。生前の本名は「エドガー・ティック」。

リリー・マシアス

草野次郎が魔法律検定で出会った双子の一人。マリル・マシアスの妹。肩まで伸びた金髪で赤い眼鏡をかけており、マリルと瓜二つの容姿をしている。好物はケーキ、情報とペン。紙をなによりも重要視しており、特技は妄想、分析、研究。苦手な物は辛い食べ物とマリルの頑固なところ。魔法律の研究で名を知られており、「魔法律博士」とも呼ばれているが、階級は二級書記官。異常なまでに霊感が強い事から、魔法律特別強化合宿のメンバーに選ばれた。10月13日生まれで、身長142センチ。

七面犬 (しちめんけん)

六氷透が使用する地獄の使者。七つの目を持つ、平たい顔をした6本足の犬。任意の人物に擬態する力があり、擬態を駆使して、他人の操縦や幻を見せる力を持った霊の犯罪を暴くスペシャリスト。地獄語ではなく日本語を使い、太鼓持ちのような口調で話す。六氷からの扱いは悪いが重宝されており、よく呼び出されている。また、その際長時間現世に滞在する事も多く、半ばペットのような扱いになっている。

トーマス

箱舟の構成員を務める老齢男性。白い髪をした禁魔法律家の半霊で、魔法律学校の教師を務めていた事もある。その頃はペイジ・クラウスの親友でもあって、五嶺陀羅尼丸は教え子の一人だった。「美しさ」に対する独自のセンスを持っており、霊化蟲を使用して人間を半霊化させたり、模造霊を作り出す事に喜びを感じている。かつては明るい性格を装っており、生徒達からも人気が高かったが、完璧な物を見つけると、どんな手段を使ってもコレクションする狂気的な癖があった。そのため、ペイジに疑念を持たれ、少年期より犯罪を重ねていた指名手配犯という素性が露見した。蠅王の宝箱の刑に登場する「蠅王」と禁魔法律の契約を結んでおり、底無し沼の蠅王の鎧を使用する事ができる。

岡崎 妙子 (おかざき たえこ)

井上理恵と仲がよかった少女。髪型も毎日同じにして登校するほど共依存状態にあった。理恵に新しい交友関係ができた事に耐えられず、これまで通りの関係を続けたいと望んでいたが、理恵に振り払われたショックでよろめき、線路に落ちて轢死した。

恵比寿 花夫 (えびす はなお)

五嶺魔法律事務所を営んでいる魔法律家で裁判官の男性。周囲からは「エビス」と呼ばれている。好物はラーメン、肉まんなどの包(パオ)全般、鯛焼き、たこ焼き、お好み焼き。特技は五嶺陀羅尼丸の世話と早起き、苦手な物は陀羅尼丸の怒りと閉所、高所。背が低く、青く丸い鼻が特徴。かつて死にかけていたところを陀羅尼丸に助けられた事から陀羅尼丸に忠誠を誓っているが、赤川団地跡で霊磁気吸の陣を最後まで維持できなかった事から五嶺魔法律事務所を解雇され、魔法律検定の受験に臨んだところ、魔法律特別強化合宿のメンバーに選ばれた。陀羅尼丸がトーマスにさらわれたと知った時には血相を変えて六氷透らに救援を求めた。12月21日生まれで、身長130センチ。

イリ

地獄の騎士団長。毒島春美が笹ノ葉梅吉に憑依させる形で呼び出した地獄の使者。目の部分が縫い合わされた布製の仮面を被り、獣の手足を持っている。騎士道精神にあふれ、死を恐れる梅吉に対し、春美に守られた生命を春美を守る事に使うのは、騎士の務めであると説いた。

冥王ルアラリエ (めいおうるあらりえ)

上級魔法律を使用する事で呼び出す事のできる地獄の使者。地獄の六王の一人で、冥王の晩餐の刑でも登場する。顔面と手以外の全身が羽毛のような体毛に覆われており、口が大きく開かないよう緩く縫い合わされているが、本気を出す時は引きちぎっている。口内には、自在に形状の変わる「千変の舌」を数え切れないほど持っている。全力を出す際は、隠していた大きな翼が露わになる。六氷透の能力の高さと覚悟に興味を抱き、魔法律書に登記のサインをした。

魔人奇術師ディーゴ (まじんきじゅつしでぃーご)

ペイジ・クラウスが呼び出す地獄の使者。両目と口を糸で縫い合わされた、オールバックの奇術師風の男性に似た姿をしている。オカマ言葉で話し、過去に火向洋一に迫った事があり、それ以降苦手に思われている。

ユウタ

ノゾミとタカヒロの幼なじみで、非常に絵のうまい少年。廃屋をアトリエ代わりにしており、卒業までに廃屋の壁一面に絵を描こうと提案していた。しかし絵の完成を待たず事故死しており、その後は浮幽霊となって廃屋に現れ、ノゾミとタカヒロに匿われている状況だった。1か月半ものあいだ、実体化した霊体で壁画の続きを描き続け、地縛霊として悪霊になる寸前だった。銀の梯子によって天国に送られた。

霧吹き山のブイヨセン (きりふきやまのぶいよせん)

古い森に住みつく凶悪な霊。魔法律特別強化合宿のために放された悪霊「オニコマイヌ」の中に隠れていた。年に一度人里に現れては数多の念動力をあやつって人間を攫(さら)っていた。救出に遅れると被害者は心を抜かれてしまい、死人同然になってしまう。悪霊の中でもたちが悪いとされている。先の尖ったストロー状の口をしており、そこから伸びる霊性の毒を持った長い舌で人間を刺し、動きを制限する。草野次郎によって体に直接魔縛りの術の文面を書き入れられた事で動きを止められ、救出に入ったペイジ・クラウスによって魔弓の刑に処された。

北島 虎之介 (きたじま とらのすけ)

魔法律協会北支部の支部長を務める執行人の老齢男性。好物はビールとサラミ、ハム、脂の乗った鮭。薪割りと登山、燻製造り、スキーが特技で、苦手な物はぬるいビールと下戸。三谷風太郎の師匠。1929年8月22日生まれで、身長148センチ。

三谷 風太郎 (みたに ふうたろう)

魔法律家で執行人の少年。周囲からは「サンプー」と呼ばれている。魔法律協会北支部にさらわれた竹乃内菜々が出会った人物で、半ズボンを頭に被り、逆立った白い髪を足の部分から外に出している。つねにカゲと行動を共にしている。好物は餅とヨーグルト、特技は頭を空っぽにする事。苦手な物は人混み、辛い食べ物、地図、カゲの無茶振り。北島虎之介の弟子。1992年1月25日生まれで、身長132センチ。

今井 玲子 (いまい れいこ)

裁判官の女性。顔剝ぎソフィーが牢の封印を破った日、第18魔監獄で当直を担当していた。黒髪のおかっぱ頭で、気の強い性格をしている。好物は牛乳、チーズ、酢の物で、特技は暗記と剣道で、苦手な物は星座占い。顔剝ぎソフィーの一件以来、六氷透達と親交を深め、禁魔法律家の活動に対抗するため行動するようになった。一時的に六氷から六氷魔法律相談事務所の無期限休暇を与えられた草野次郎を預かった際には、その能力向上のために情報提供などを行うなど手助けをした。2月10日生まれで、身長164センチ。

モグリのボビー

魔法律学校内の鎧の中にいる低俗地縛霊。学生のあいだでは有名で、魔法律学校七不思議の一つとされている。通行証の存在や所在を知っていると話し、草野次郎に内密にする事、夜にたった一人で業洗刀を持って来る事を約束させる事で、それを教えると語った。もともとは魔法律学校の生徒で、落ちこぼれだったとされる。つねに人間の体を乗っ取る機会を窺っていたが、頭が悪いために脅威として見做されていなかった。偶然にも銀杏夫人が落とした通行証を手に入れた事で強い力を得たが、その事が銀杏夫人の怒りに触れ、霊体を引き裂かれた。一度は次郎に取り憑こうとした悪霊だったが、その優しさに触れる事で、銀杏夫人を足止めする囮となる事を決意する。

カイコ娘 (かいこむすめ)

カイコの体と少女の顔を持つ霊。トモ、アミら家族が福島県に家族旅行に行った際に憑いて来た。生前、自分の不注意から「トモキチ」という名の病弱な弟を死なせてしまった事から、代わりに守るべき「トモ」という名前の弟を探していた。指切り村のマショカリアの刑に処された。

幽李 (ゆうり)

六氷透が最も多く使用する地獄の使者。地獄の四賢者の一人。禿頭の後頭部から伸びた長い白髪と長い白髭、縦に三つ並んだ目が特徴で、一見すると老人のように見える。地獄の六王ともかかわりを持たない古い使者でもある。六氷が大量に煉を与えた時だけ本当の姿を現し、その際は目の位置も額を頂点とした三角形上に並び、鋭い牙が並んだ口元も露わな、鬼に似た姿になる。

我孫子 優 (あびこ ゆう)

六氷透とは魔法律学校で同期だった魔具師の少女。周囲からは「ビコ」と呼ばれている。好物はグラタン、レーズンパン、イチゴを筆頭とした果物全般。特技は掃除とモノを分解してからの修理。物持ちがよく、自覚のない天然ボケ。つねに大きな道具袋を担いでいるため走るのが遅く、炭酸ジュースや長い会話を苦手としている。一人称は「ボク」で、ふだんは背の高い三角帽子を目深に被っているため、性別の判別がつきにくい。2月28日生まれで、身長126センチ。

霊撃手 (れいげきしゅ)

六氷透が使用する地獄の使者。「霊」と書かれた笠と剣道着に似た防具、両手に剣を持った小さな鬼のような姿をしている。キリコはこの種族を「地獄一の無口チビ」と評価している。動きが素早く、小回りも利くため非常に便利に使う事ができる。また六氷が追加で煉を与えると真の力を発揮する事ができ、魔元帥を頂点とする「地獄の十本刀」に数えられるほどの実力を出せる。

藤原裁判官補佐 (ふじわらさいばんかんほさ)

本来は第18魔監獄の当直任務についていた魔法律家の男性。封印札が破られた当日、顔剝ぎソフィーに襲われ、行方不明となっていた。顔剝ぎソフィーに顔を剝がされて、なお生きようと地上に向かって移動していたが、魔封じの筆を携帯していなかったため泣き犬に襲われ、食い殺された。その後は異常発生した霊燐と将来への未練、自らの死に対して納得がいかなかったなどの条件が重なって悪霊化し、魔王の矛の刑に処された。

マイケル・コルトロウ

箱舟の構成員を務める禁魔法律家の若い男性。周囲からは「ミック」と呼ばれている。両親や兄弟も禁魔法律家で、呪われた家系といわれている。姉にアイビー・コルトロウ、弟にキッド・コルトロウがいる。逆立った髪をしており、右目を縦に裂く傷痕がある。剣に魅せられ、地獄の使者の剣を所持しており、そのために体と魂を地獄の使者に売る禁魔法律を交わした。そのため剣そのものがマイケル・コルトロウの肉体となっている。世界中の剣の達人を殺して渡り歩く殺人鬼として知られており、トロイのベルにより毒島春美と六氷透の肉体エネルギーを与えられた笹ノ葉梅吉と七面犬によって重傷に追い込まれた。家族の復活を望んで箱舟に加入していた。

閻魔 (えんま)

地獄の法の番人。本来は上級魔法律を使用しなければ呼ぶ事ができない。2頭の牛に似た生き物と、それを御する8匹の小鬼に牽(ひ)かれた輿に乗って現れる。しかし、我孫子優と黒鳥理緒が共同製作した高出力の魔法律書によって、呪文すらなしで招喚する事に成功。その後、銀杏夫人を地獄へ連れ去った。

鴉門 (あもん)

ジョージ・F・シューターが死の国を通じて招喚する地獄の使者。地獄の三賢者の一人で、頭部に666と書かれた布を巻き付けている。ほとんど姿を見せる事がないため、「見えない魔法律」とも称されていた。

ベクトール

生まれながらの半霊。丸い毛玉に細く3本指の手足が生えたような見た目をしており、大きく丸い目は「悲しくて恐ろしい」印象を抱かせる。足の裏から霊根を生やしており、煉や魂を吸い取っている。ベクトール自身の存在を認めてもらい、友達を作るために魔法律協会北支部を占拠した。六氷透とよく似た髪型の少年の姿にもなる事ができる。機賊王の七酌撃ちの刑に処されたが、粉々になった破片として生き残っており、セゼミと共に草野次郎達に再会する日を窺いながら放浪している。

四谷 阿部之 (よんたに あべゆき)

七ヶ瀬旅館に逗留している作家の男性。背が低くて顔が大きく、眼孔に嵌(は)め込むタイプのメガネを両目に着用している。観察と称して女風呂を覗くのが趣味。女性と付き合った事がないため恋愛モノが苦手で、5年間で原稿用紙1枚分の小説も書けていない事で思い悩んでいた。しかし自分が寝ているあいだに、夜の蝶の原稿ができあがっていくのを見て思わず縋(すが)りつき、自らの作品として発表した。しかし名作と言われて大金を手にしてから、他人の作品を掠(かす)め取った罪悪感に苛まれ、六氷魔法律相談事務所に相談の電話を掛けて呼び出した。

キッド・コルトロウ

箱舟の構成員を務める禁魔法律家の少年。両親や兄弟も禁魔法律家で、呪われた家系といわれている。兄にマイケル・コルトロウ、姉にアイビー・コルトロウがいる。焼き印によって全身に呪本や図式が描かれており、ブープの木偶として利用されている。ブープの作った呪いの呪具が体内に埋め込まれており、能力や肉体などが千差万別に変化する。また呪具の効果で3体に分裂し、キッド・コルトロウ自身とマイケル、アイビーを模した木偶になった。素直で単純な性格で、ブープの言う事をそのまま信じてしまう面がある。アイビーを殺害したのは五嶺陀羅尼丸だと聞かされて信じていたが、火向洋一の策で真犯人がブープと知り、反旗を翻した。家族の復活を望んで箱舟に加入していた。

ブープ

箱舟の構成員を務める正体不明の禁魔法律家の老齢男性。アイビー・コルトロウの師であり、マイケル・コルトロウ、キッド・コルトロウを含めた三人の父親代わりでもある。「木偶のブープ」という二つ名を持っており、冷酷さと数千の呪具を使いこなす事で知られている。同業者に対しても容赦なく呪う事から、禁魔法律家のあいだでも悪魔と恐れられている。老いた体は実はほとんど抜け殻であり、わずかな魂だけを残して動かしている状態だった。また残りの魂は呪具に移し、キッドの体内に埋めてあった。キッドにはアイビーを殺したのは五嶺陀羅尼丸だと言い含めていたが、火向洋一の策によって噓を暴かれ、反旗を翻したキッドによって、魂の器となっていた呪具を破壊された。

悪魔長 (あくまちょう)

ペイジ・クラウスがトロイのベル発動後に呼び出した地獄の使者。巨大なコウモリの羽と、額からはヤギに似た角を生やし、両眉の上にはそれぞれ「666」と書かれている。肉体エネルギーを捧げたペイジが瀕死である事を考え、同調を最小限にしてイサビを倒して見せた。

黒鯱 (くろしゃち)

六氷透が使用する地獄の使者。「地獄の十本刀」の一人で、魔元帥直属の斬り込み隊長を務めている。額に第3の目があり、左目には眼球がデザインされた眼帯をつけている。途中で六氷透の魔法律書が崩壊したため契約を無効とし、六氷に襲いかかった。

佐藤 健二 (さとう けんじ)

野球帽がトレードマークの少年。周囲からは「ケンジ」と呼ばれている。好物はハンバーグと漫画雑誌の「ジャビン」ボール。特技はスポーツ全般といたずら、逃走。苦手な物は勉強、机とイス、縦笛、ニンジン、ネギ全般。最初は霊を信じておらず、魔法律をインチキと見做して六氷魔法律相談事務所の看板に石を投げて割った。幽霊がいないという事を証明するため、竹林のお堂で肝試しを実行した。しかしその結果吸血霊に襲われ、六氷透と草野次郎に助けられた。竹乃内菜々とは近所の馴染みで、菜々の取った心霊写真がすべて本物か鑑定するため、六氷のもとを再度訪れた。またその後も、依頼とは関係なく何度も再訪している。12月7日生まれで、身長135センチ。

歩道橋の霊 (ほどうきょうのれい)

開発に失敗した住宅地にかかる歩道橋にいる地縛霊。穏やかな表情で饒舌、友好的に振る舞う少年の霊だが、実際は快楽殺人を繰り返しており、いくら殺しても歩道橋から落ちた事にすればいいと考えて歩道橋に巣くっている。魔王の鉄槌の刑に処され、1撃目で地獄に落とされ、2撃目で地獄の土とされた。

集団・組織

ゴリョーグループ

五嶺陀羅尼丸が頭取を務める、超一流の魔法律事務所グループ。全国99か所に支部を持つ。厳選された執行人を各支部に配しており、魔法律協会への影響力も計り知れないとされている。

魔法律協会 (まほうりつきょうかい)

魔法律にかかわる人間が所属している組織。魔法律協会本部などいくつか拠点を持ち、活動している。ただし善人ばかりとは言えず、特に黒鳥理緒がオフィスを構えていた近辺には、ゲスな人間性を持つ執行人ばかりが集中していたとされる。また協会の上層部も保身ばかりを考える人物が集中しており、禁書がティキに奪われたと発覚したあとも、失脚を恐れて情報を公にしない事を決定し、ペイジ・クラウスや今井玲子を失望させていた。

箱舟 (はこぶね)

禁魔法律使用者の超エリート集団。最強の魔法律書といわれている禁書を狙って古の昔から活動している。理想などはなく、ただ永遠の命を手に入れて愉快に暮らしていく事を願っている。構成員は禁魔法律家同士で代々受け継がれ、魔法律協会を幾度となく脅かして来た。

場所

吼千峡 (ほうせんきょう)

人里離れた山間部に位置する場所。魔法律協会本部から800キロ北上した場所にある。五つの山に囲まれた谷底で、名前も忘れられていた辺境地とされる。以前魔法律協会が拠点としていた事から、「旧魔法律協会跡地」とも呼ばれる。

学生寮 (がくせいりょう)

田口キヨミが営んでいる学生寮。キヨミが六氷魔法律相談事務所に相談に訪れる3日前から、一つ目の幽霊が連夜出没した。最近になって寮の傍にあった雑木林を駐車場にしたが、その雑木林は無縁仏ばかりの墓地のなれの果てであり、そこから出て来た墓石を業者が駐車場の縁石に使用していた。

悪夢 (あくむ)

ナージャ長井が営んでいる魔具屋。いつも六氷透から雑誌「ジャビン」を盗まれている。魔法律協会本部内に店舗を構えており、ペイジ・クラウスの信頼も厚く、アイビー・コルトロウからの襲撃後には、六氷達が禁魔法律家達との戦いに備えて大量の魔具を購入した。

魔法律学校 (まほうりつがっこう)

六氷透、火向洋一、我孫子優、円宙継が幼い頃から通っていた学校。霊が見える事を最低条件に、全世界に門戸を開いた、競争率の高い、魔法律関係者のためのエリート学校。草野次郎も何度か受験したが、すべて落ちている。西洋風の建物には「Magic Law School」の頭文字をとって「MLS」と掲げられており、略称としても使用されている。

赤川団地跡 (あかがわだんちあと)

20年前に解体が決まったが、霊の妨害によって幾度となく作業を断念された廃墟。何度も除霊を行っているが、霊がいなくなる気配がなく、魔法律家の中には死者も出ている。建設会社からの依頼料は3000万円に引き上げられていた。

五嶺魔法律事務所 (ごりょうまほうりつじむしょ)

五嶺陀羅尼丸が営んでいる魔法律の事務所。六氷魔法律相談事務所の担当地区に移動して来た。陀羅尼丸の助手として、裁判官の恵比寿花夫が在籍している。一時は六氷魔法律相談事務所を100店舗目の支社として強奪したが、陀羅尼丸がトーマスに攫われたのを救出した一件で返還された。

廃屋 (はいおく)

古い無人の民家。ノゾミとタカヒロが、幽霊となったユウタを匿っていた。美術部に所属している三人のアトリエ代わりでもあり、卒業までに壁一面の絵を完成させる約束がされていた。

七ヶ瀬旅館 (なながせりょかん)

七ヶ瀬温泉にある旅館。土壁に剝がれが見える、蜘蛛の巣が張るなど外観が古く、窓などもところどころヒビが入っている。家族経営の民宿的な旅館だが、温泉は露天の岩風呂で、食事は贅を尽くした料理で、外見に似合わないよさがある。

竹林のお堂 (ちくりんのおどう)

町外れにある竹林の中に佇んでいる古いお堂。吸血霊が封印されており、正面にある木戸には札が貼られているが、佐藤健二が肝試しの際に剝がしてしまった。

魔監獄 (まかんごく)

強力な霊達が幽閉されている牢獄の城。地図に載っていない島にある。執行人の不足から刑罰を執行されていない霊がいる事自体が魔法律界の汚点であるため、トップシークレットとされ、二級書記官程度ではその存在も知らされていない。我孫子優が製作した封印札を使用していた第18魔監獄では、危険度Aクラスの凶悪な霊が封印されている牢が破られた。

幽世 (かくりよ)

現世と地獄のあいだにあるといわれている幻の領域。円宙継が禁魔法律によって現世に呼び出す事ができる異空間でもあり、シダ植物に似た樹木が立ち並んだ森林。自然現象として菌類は爆発する特性があるため、近隣を移動する際には注意が必要となる。

魔法律協会本部 (まほうりつきょうかいほんぶ)

魔法律協会の本部が置かれている街。長野県安曇野の山中のどこかに存在する。日本国内とは思えないほどさまざまな外観の建物があり、一見すると外国のように思える。協会が山ごと買い取って魔法律の機関や魔法律学校、飲食店や3000万冊が所蔵された図書館などもある。

魔法律協会北支部 (まほうりつきょうかいきたしぶ)

北国の中にある、高い壁に囲まれた魔法律協会の街。ベクトールが占拠した場所。第13魔監獄を併設しており、魔法律家が100人以上在駐し、500人以上が居住しているため、ちょっとやそっとの事では危険が及ばない場所と思われていた。

六氷魔法律相談事務所 (むひょうまほうりつそうだんじむしょ)

六氷透が営んでいる魔法律の相談事務所。レンガで外装された3階建ての雑居ビルの3階にあり、「六氷魔法律相談事ム所」と書かれた大きな看板を出している。いくつもある本棚の一つの裏側に、魔法律協会本部へ通じる魔法陣がある。

イベント・出来事

魔法律特別強化合宿 (まほうりつとくべつきょうかがっしゅく)

トップクラスの能力を持つ者が選ばれた20日間の強化合宿。ペイジ・クラウスが直接指導に当たる。合宿所内にギリギリ倒せるレベルの悪霊を放って急成長を促す手はずだったが、悪霊の中に霧吹き山のブイヨセンが紛れ込んでいた事で事態は一変し、多数の負傷者を出す事態となった。

蝶付市10人連続誘拐事件 (ちょうふしじゅうにんれんぞくゆうかいじけん)

1年前にテレビで騒がれていた誘拐事件。目撃情報が多数あるにもかかわらず1年間捜査が進展せず、捜査本部も休止状態となっている。そのため、魔法律のインチキを疑いながらも、葉利魔錠と緑河満は六氷魔法律相談事務所に協力を求めた。

魔法律検定 (まほうりつけんてい)

魔法律家の能力測定。魔法律協会本部で行われる。所持している煉の測定や霊視力の検査など、己の隅々まで調べる事を目的としている。草野次郎が受験した際にはペイジ・クラウスが魔法律院院長に就任しており、魔法律検定の試験監督も務めている。またペイジの思惑により、検定を始める前に身体検査と偽って魔法律に必要な能力を測る機材で受験者の能力を測り、常人の数倍の能力を持つ者は魔法律特別強化合宿のメンバーに選ばれた

昇級試験 (しょうきゅうしけん)

一級書記官への昇級試験。魔法律協会が主催する。受験資格保持者には魔封じの筆が送付され、雇用主である執行人の同伴のもと受験する事ができる。草野次郎も六氷透の同伴を得て挑んでいる。しかし1度目は円宙継の乱入とそれによる混乱のため中止になり、次郎は「一級書記官仮免許」を発行されるに留まった。

その他キーワード

雷獄童子の刑 (らいごくどうじのけい)

魔法律の刑罰。4本の腕を持った巨大な童子を呼び出し、霊を食らわせる。

執行人 (しっこうにん)

魔法律家の中でも最高の地位。悪霊に対して唯一刑罰の執行を行う事ができ、直接霊を裁く事ができる。六氷透がこの地位に該当し、就任時から現在まで世界最年少という事で名を知られている。執行人になるために一番大切なものは「他人を想う心」とされている。

霊根 (れいこん)

ベクトールの足の裏から生えている根のようなもの。高い霊視力をもってしても見えない根で、人知れず人に取り付き、煉や魂を吸い取る。

底無し沼の蠅王の鎧 (そこなしぬまのはえおうのよろい)

トーマスが禁魔法律によって、契約者である「蠅王」から貸し出された物。何枚もの外套が重なったような形をしており、3本の黒い触手が生えている。触手によって外套の中に物体を取り込めるようになっており、取り込む物は実体、煉、攻撃のいずれも問わない。また真の力を発揮すると、肩付近からの形状が、金属でできた鎧に変化する。さらに蠅王の宝箱の刑などで蠅王がコレクションした物をレンタルし、鎧の中から出す事ができる。

封じ崩しの舞い (ふうじくずしのまい)

禁魔法律の舞。アイビー・コルトロウが使用し、札やお守りといった悪霊を封じるアイテムを使用できなくさせる。アイビーが魔法律協会本部に乗り込んだ際、素性を隠して大道芸としてこれを行い、金銭を稼ぎつつ魔法律協会側の戦力を削いだ。

施錠解除 (せじょうかいじょ)

魔法特例法第8項によって発令できる技。物理的、霊的両方で施錠された場所を強制的に解除し、開閉を可能にする事ができる。

魔獄房収監の刑 (まごくぼうしゅうかんのけい)

魔法律の刑罰。無数の目が憑いたカプセル状の物体に、顔と手だけを出した状態で収監されたまま地獄送りになる。

魔厄小太刀 (まよけこだち)

鍔のない小太刀の形をした魔具。今井玲子が最も得意としており、霊性の物ならなんでも斬る事ができる。火向洋一や素柿家銀二も携帯している。

不帰梟の刑 (ふきぶくろうのけい)

魔法律の刑罰。三つ目を持つ双頭の梟が、霊を両足でつかんで地獄へと連れ去る。

葉影の番人の刑 (はかげのばんにんのけい)

魔法律の刑罰。冥府の住人であり、影という影を支配している「葉影の番人」を呼び出し、ベッドの下など、どんな影でも冥府の草原への入り口に変えて、対象者を地獄へ引きずり込ませる。

魔王の鉄槌の刑 (まおうのてっついのけい)

魔法律の刑罰。鉄槌を振りかぶった巨大な黒い手が現れ、霊に2度振り下ろす。1度目の鉄槌で霊を地獄に落とし、2度目の鉄槌で霊は地獄の土になるとされる。

死の国 (しのくに)

ジョージ・F・シューターが所持している魔具。刀身の黒いサーベルの形をしている。鴉門の招喚を簡略化する事ができるが、ただの招喚アイテムとしてだけでなく、切れ味もいい。

上級魔法律 (じょうきゅうまほうりつ)

通常の何倍もの破壊力を持つ魔法律。この行使には地獄の使者を呼ぶ必要があるため、地獄との契約が必須となる。本来ならば執行人数人がかりで行う物だが、顔剝ぎソフィーとの対決において、六氷透はこの契約を一人で行った。

百厄輪の面 (ひゃくやくりんのめん)

魔法律学校の魔具庫の奥にある、何重にも封印を施された部屋に保管されて来た呪われたアイテム。二つの不気味な面が正面についた、八輪車。100個の呪いが刻まれた車輪で路面に印(いん)を残し、取り囲んだ相手を攻撃する。また人間を捕食もする。魔人葬迎車の刑に処された。

魔具師 (まぐし)

魔法律を行使する際に使用する魔具を製作する職人の総称。魔具の製法などさまざまな秘密を守るため、人前に現れる事は少なく、素性があまり明らかにされていない。魔具を製作する事はできるが、魔具師は総じて煉が少なく、地獄の使者と契約を結ぶ事ができないため、魔具を使用する事はできない。またふだん姿を見せない事から「魔具師が動くと不吉が動く」といわれている。かつては「錬金術師」とも呼ばれて弾圧を受けていた。

裁判官 (さいばんかん)

魔法律家の中で2番目に高い地位。刑罰の執行以外、陣を含めたすべての魔法律を使いこなす事ができる。火向洋一がこの地位に該当する。

半霊 (はんれい)

人間と霊のあいだにある状態の事。生きたまま霊体となる過程の状態。この状態になると人間のまま、悪霊と同じように肉体が異形に変化するなどの異常が見られる。

魔人葬迎車の刑 (まじんそうげいしゃのけい)

魔法律の刑罰。魔人の運転する送迎タクシーにより、あの世とこの世の往復料金魂2万個分で対象の霊を地獄に連行する。また、支払いは刑を執行された霊が地獄で支払う事になる。

魔元帥の刑 (まげんすいのけい)

上級魔法律の刑罰。まず地獄の最下層から「タルタロスの鎖」が伸びて霊を捕縛する。その後、地獄の兵の隊列に見送られる形で魔元帥が駆けつけ、対象の霊を一刀で斬り捨てる。

破魔の術 (はまのじゅつ)

魔封じの筆を用いて製作できる札で使用できる魔法律。二級書記官でも使用できるが煉の消費が激しく、裁判官級の魔法律家でも連続での使用は避けるとされる。しかし草野次郎は、ほとんど体力の消耗を感じる事なく連続で使用する事ができる。

根の国返し (ねのくにがえし)

魔法特例法第85項によって発令できる技。魔法律の一つだが刑罰ではなく、これを発令すると死に瀕した対象者の魂を即座に呼び戻す事ができる。

魔法律 (まほうりつ)

年々増加傾向にある霊の犯罪を防ぐために作られた法律のようなもの。煉を地獄の使者に与え、力を借りて霊を裁く。いわゆる除霊のようなものだが、悪霊を罰したり浮幽霊を成仏させるためにあり、四大刑法として「地獄送り」「浄土行き」「和解」「封印」が設定されている。これに従事する者を魔法律家と称し、最高位は執行人となっている。またこの執行人のみが魔法律の使用を許されているが、霊の罪を間違えるなど刑の執行に失敗した場合、刑罰は執行人自身が受ける決まりがある。魔法律を取り扱う場所にはそれを示すため、六芒星の三角部分だけが枠引きされ、中央に大きな目があしらわれたマークが書かれている。

地獄語 (じごくご)

地獄の使者達が用いる言語。主に「アロ」「エロ」などを組み合わせた不思議な言葉で、魔法律家は地獄の使者との対話の際、この地獄語を用いて意思疎通する。また地獄語には方言のようなものもあり、前述した「アロ」「エロ」を用いない言葉も存在する。さらに七面犬や魔鹿娘キュラなど、地獄語を用いず日本語で会話できる地獄の使者も存在する。

茨の園の刑 (いばらのそののけい)

魔法律の刑罰。悪霊を茨の蔓で巻き取り、地獄の茨の森を未来永劫さまよわせる。

使い魔の壺 (つかいまのつぼ)

使い魔が収められている壺。魔封じの筆で開封の文面を書き込む事で封印が解かれ、中から使い魔が現れる。ただし、どんな使い魔が入っているかは事前にわからない。

魔縛りの術 (ましばりのじゅつ)

魔封じの筆を用いて製作できる札で使用できる魔法律。札を貼付する事で、一時的に霊の動きを封じる事ができる。

ムヒョの魔法律家ルール (むひょのまほうりつかるーる)

六氷透が独自に決めているルール。依頼人との再会は基本的に禁止だが、事件による相談に限り例外的に認める、魔法律書に触れてはいけない、などが公表されている。しかし、そのほとんどは依頼人や六氷以外の人間を守るためのルールである。

百子魔王子の手の刑 (ひゃくごまおうじのてのけい)

魔法律の刑罰。地面から無数の手が生え、対象者は地獄の王子達のオモチャとして手足をもがれるなど弄ばれる。

二級書記官 (にきゅうしょきかん)

魔法律家の中で最下位に位置する地位。主に雑務を担当する。草野次郎、リリー・マシアス、マリル・マシアスが二級書記官に該当する。

蠅王の宝箱の刑 (はえおうのたからばこのけい)

魔法律の刑罰。蠅の王や魔法律のマークの書かれた巨大な箱が現れる。開口部の上下には人間と似た歯が並んでおり、対象者を飲み込む。また、この蠅王の宝箱の刑に処された者は地獄のコレクションに加えられる。

浮幽霊 (ふゆうれい)

成仏しなかった霊。悪霊と違って無害ではあるが、49日以上現世の定位置に留まり続けると、地縛霊となって悪霊化する特性がある。

誘煉眠メリー (ゆうれんみんめりー)

煉の回復を促進させる魔具。グルグルと回転しながら子守歌を歌い、睡眠導入効果のある煙を対象者に吹きかける。本来は我孫子優が子供用に製作した物だったが、六氷透には効果てきめんだった。

禁書 (きんしょ)

破滅の力を持つとされる最強の魔法律書。650年前、魔具師が「錬金術師」と呼ばれて弾圧されていた頃、家族を家ごと焼き殺された魔具師の父親が、呪いと憎しみだけを込めて作った魔具。発動には10万の魂が必要とされ、発動後、500万人もの死者が出たと伝わっている。ただし破壊だけでなく、「死者復活の力」もあるとされている。厳重な封印が施されており、優秀な魔具師でなければこれを解く事はできないため、円宙継達はこの開封を黒鳥理緒に任せている。また「魔法律書」と言われているが、本の形態はしておらず、全体的に丸い。

魔王の影の刑 (まおうのかげのけい)

魔法律の刑罰。縦に四つ並んだ目を持つ魔王の影が現れ、対象者を握り潰して消滅させる。

魔暗返しの術 (まくらがえしのじゅつ)

魔封じの筆を用いて製作できる札で使用できる魔法律。この術で受け止めた術は相手にそのまま返す事ができる。

追死の刑 (ついしのけい)

魔法律の刑罰。霊を分解し、地獄に送る。動物霊など比較的弱い霊に使用される。

禁魔法律 (きんまほうりつ)

通常の魔法律と違い、自らの魂を地獄の使者に与える事で力を得て、生きている人間を殺害する者達。一度でも禁魔法律を使った者は使者との契約を断つ事ができず、いずれは魂がすり切れ、悪霊となって自我が失われるとされる。禁魔法律を使用する者は魔法律への反逆者とされており、その証として白黒反転させたマークを使用している。またこれに従事する者を「禁魔法律家」と称する。

業洗刀 (わざらいとう)

半月刀に似た形の魔具。霊の能力や特性を弱める効果がある。また高等テクニックとして、光るもやを発生させて呪いを解除する「呪術祓い」を行う事ができるほか、未知の力が隠されているともいわれている。

指切り村のマショカリアの刑 (ゆびきりむらのましょかりあのけい)

魔法律の刑罰。一輪車に乗った、線の細い曲芸師のような地獄の使者が現れ、手に持った不思議な岡持のような箱に霊を吸引し、地獄へ連れていく。

魔封じの筆 (まふうじのぺん)

万年筆と似た魔具のペン。魔法律協会が一級書記官への昇級試験受験資格保持者に送付する。対悪霊戦で使用する札を作成する事ができる。草野次郎の主要武器でもあり、火向洋一、今井玲子なども多用する。

霊使い (れいつかい)

地獄の看守といわれる使者、タルタロスの力を借りて霊を製造、育成、操作する事ができる存在。アイビー・コルトロウがこれに該当する。

霊磁気吸の陣 (れいじききゅうのじん)

魔法律の陣の一つ。本来は術者の周囲に数体の霊を吸い寄せるだけだが、五嶺家の奥義である「百八手」を使用する事で、広範囲の霊を陣の中心にかき集める事ができる。

使者同調 (ししゃどうちょう)

トロイのベルによって執行人の肉体エネルギーを地獄の使者に分け与える事によって起こる二次作用。執行人と地獄の使者との同調率が高いため、使者が傷を受けるとその傷は執行人にも反映される。

模造霊 (もぞうれい)

成仏するはずだった魂を無理やりかき集めて悪霊に作り直したもの。禁魔法律の一種で、トーマスが得意とし、さまざまなタイプの模造霊を作り出している。

(じん)

裁判官しか使用する事ができない魔法律。防御を主とする「結界」のほか、執行人が地獄の使者を喚(よ)ぶのを手伝う「門」など、複数の種類がある。ただし強力なため、煉の消費が激しい。

面相無断転写 (めんそうむだんてんしゃ)

霊が使用する事ができる能力。まったく違う人間の姿を模す事ができる。平田残雪や岡田勇気は自らの力で姿を変える事ができたが、顔剝ぎソフィーは相手の顔を剝ぎ、殺してから姿を模すとされる。

霊化蟲 (れいかちゅう)

霊性の寄生虫。禁魔法律家が拷問する際に頻繁に使用するとされる。寄生した相手の魂を食い、徐々に霊化させていく。五嶺陀羅尼丸がトーマスに使用され、一時的ではあるものの、半霊化させられた。

封魔格子の陣 (ふうまこうしのじん)

魔法律の陣の一つ。対象者を札で囲む事によって、格子状の結界に封じ込める。

煉顔料 (れんがんりょう)

地獄の死者と交信する呪文を書くためのペンキ。魔具師によって作られ、煉が練り込まれている。六氷透が冥王ルアラリエと契約を結ぶため、火向洋一が「門」の陣を書いた際に使用した。

魔図鑑の刑 (まずかんのけい)

魔法律の刑罰。巨大で意思を持った図鑑が現れ、そのページの中に霊を閉じ込めて地獄、煉獄に送る。その姿は図鑑に掲載され、掲載期間を無事に終えれば霊は成仏する事ができる。

喰い宿りの茨 (くいやどりのいばら)

地縛霊の一種。滅多にお目にかかれない形態といわれている。通常は古い家に宿り、じっくりと住人の命を蝕んでいくとされる。アイビー・コルトロウが故意に生み出した喰い宿りの茨は非常に強固で、脱出口もすべて塞がれている。

移り身の指輪 (うつりみのゆびわ)

銀杏夫人が所有している呪具。これを任意の相手に持たせる事で、所有者もその行き先へ転移する事ができる。銀杏夫人は「雲竜鼠」姿の笹ノ葉梅吉の背中に移り身の指輪を乗せる事によって、六氷透らのもとへ転移する事ができた。

通行証 (つうこうしょう)

一見なんの変哲もない石に見える魔具。地獄の六王を遙かに凌ぐ力を持った使者が眠る「無間地獄」と、交信する事ができる唯一の魔具といわれている。もともとはイサビの所有している盃に埋め込まれていたが、今は外され、銀杏夫人が所持していた。魔法律書と融合させる事によって無間地獄との交信が可能になる。

霊探針 (れいたんしん)

五嶺陀羅尼丸が使用する魔具。糸のついた短針で、ペンデュラム式のダウジングのように地図上にかざす事によって、霊の位置やその性質をあらかじめ探る事ができる。

裁判官補佐 (さいばんかんほさ)

魔法律家の中で中間層に位置する地位。実戦経験を積んだ魔法律家で、魔具「杖」を扱う事ができる。ただし草野次郎は昇級試験において、この「杖」を使用する事ができた。

冥王の晩餐の刑 (めいおうのばんさんのけい)

魔法律の刑罰。罪を犯した霊を冥王ルアラリエの食事として与える。冥王ルアラリエの胃袋は地獄に直結しており、飲み込まれた霊は直接地獄に落とされる。また霊と共に生きている人間を飲み込む事もあるが、冥王ルアラリエの口に合わない存在である生きた人間は吐き出される。

動物霊 (どうぶつれい)

いつの間にか人間に憑いて、じわじわと弱らせていく厄介者。おおよその場合、霊の事で悩み、弱っている人間に憑く事が多いとされる。

銀の幕 (ぎんのまく)

魔法特例法第9項によって発令できる技。魔法律の一つだが刑罰ではなく、これを発令すると地面に描かれた円から出ない限り、対象者は霊から見えなくなる。

六方霊化結界の陣 (ろっぽうれいかけっかいのじん)

魔法律の陣の一つ。結界の中でも上位の陣にあたり、霊化防壁の術の何倍もの防御力を誇る。

五嶺家 (ごりょうけ)

五嶺陀羅尼丸の家系。陰陽道の流れを汲む家で、魔法律のキャリアは1000年以上とされている。先代当主から金に目が眩(くら)み、賄賂、脅し、失敗のもみ消し、同業者への敵対行動、内部告発への凄惨な破滅工作など、汚い面も多く見られる。ただし魔法律を行使する際には超一流とも言われる戦略を発揮するため、敵対すると厄介とされている。また特大の魔法律の行使は苦手とするが、無駄のない戦い方を見せる事で知られている。

魔法律家 (まほうりつか)

魔法律に従事する者の総称。執行人を最上位として、裁判官、裁判官補佐、一級書記官、二級書記官が主な魔法律家とされる。ほかにも魔具師や魔法律医療関係者などが存在する。かつては「魔術師」と呼ばれて弾圧を受けていた。

銀の鎧 (ぎんのよろい)

魔法特例法第82項によって発令できる技。魔法律の一つだが刑罰ではなく、これを発令すると対象者は銀色の光に守られ、悪霊に襲われていても弾き返す事ができる。

六方破魔手形の陣 (ろっぽうはまてがたのじん)

魔法律の陣の一つ。攻撃系の陣の中でも最強の部類に入る術。手の形をした6枚の札で対象の霊を囲み、「放て」の掛け声と同時に砲撃する。

魔針貫の刑 (ましんがんのけい)

魔法律の刑罰。数多の目がついた尖った植物のツタのような物が、霊を刺し貫く。

機賊王の七酌撃ちの刑 (きぞくおうのななしゃくうちのけい)

上級魔法律の刑罰。機賊王を呼び出し、対象者を七つの大罪の動物モチーフが彫刻された酒樽に閉じ込め、順に撃ち抜いていく。九苦狸は「暴食」の「豚」、ベクトールは「強欲」の「狐」とされた。

一級書記官 (いっきゅうしょきかん)

魔法律家の中で下位に位置する地位。この地位に就くためには、魔封じの筆と札を使用できる事が必須となる。草野次郎は一級書記官への昇級試験に落ちたものの、特別措置として「一級書記官仮免許」を発行された。

霊燐 (れいりん)

地縛霊が出す濃度の高い霊気。一見モヤのように見え、一般人にも視認する事ができる。ただしモヤと違って生臭く、この霊燐が大量に発生している時は地縛霊が活発に動いている時とされる。また霊燐が異常発生している場所に死体を放置すると、死体の霊化、悪霊化する時間が早まる。

遠隔魔法律書 (えんかくまほうりつしょ)

世界で数人しか使えないといわれている魔法律書。マスケット銃に似た形をしており、毒島春美が所持している。笹ノ葉梅吉しか呼び出す事ができない代わりに、半永久的に現世に留めておく事ができる。

魔鹿娘キュラの魔牛車 (まかめきゅらのまぎっしゃ)

円宙継によって幽世に迷い込まされたペイジ・クラウスが、魔法律によって呼び出した牛車。魔鹿娘キュラによって御されている牛車だが、その姿は大きな蓋の背中に輿が乗ったような形となっている。負傷した火向洋一、今井玲子、素柿家銀二、ペイジを乗せて移動するタクシーのような役割を果たした。

魔法律書 (まほうりつしょ)

魔法律の刑罰や罪状が書かれた書物。執行人が外出する際につねに携帯している物。中に記された秘密の保持のため、所有者以外の手に渡ると1分で自爆するという性質がある。また地獄の使者と契約すると、この魔法律書に登記され、以降は簡単な手順で呼び出す事が可能となる。また所有するためには適性検査のようなものがあり、魔法律書を持つにふさわしい人物かどうか、冥府側が執行人を試す儀式が行われる。

なりかわり

霊の使う能力、面相無断転写で引き起こされる重罪。任意の相手の姿を模す事で相手になりすまし、人生を送る事。顔剝ぎソフィーや平田残雪、岡田勇気など、多くの霊が犯す罪でもある。

魔弾顔の刑 (まだんがんのけい)

魔法律の刑罰。顔のついた弾丸が複数飛び出し、霊を撃ち抜き、炸裂させて消滅に至らせる。

煉根湯 (れんこんとう)

魔具師に伝わる秘薬中の秘薬。使い切ってしまった煉を一時的に回復させる事ができる。700年ほど前、数万の霊に対し数千人の魔法律協会関係者が戦った際、生み出されたとされる。強力ではあるが、その反面人体には毒でもあり、煉根湯の摂取過剰により何百人もの執行人が命を落としたといわれている。そのため、もし使用する事があってもごく少量、できる事なら一生使用しない事が勧められている。

魔弓の刑 (まきゅうのけい)

魔法律の刑罰。上空に雲のような物が現れ、それが弾けると同時に巨大な3本の矢が霊を串刺しにする。

魔王の矛の刑 (まおうのほこのけい)

魔法律の刑罰。地面から巨大な三叉矛が突き出し、対象者を串刺しにしたまま地獄、または煉獄へと連れていく。

魔列車の刑 (まれっしゃのけい)

魔法律の刑罰。強力すぎるため、高名な執行人で使える者はほとんどいないとされる。無数の目がついた蒸気機関車で、走り抜けながら魔列車の番人である「魔車掌」の手が大量の霊を引きずり込み、多くの場合地獄まで運んでいく。

千里魔境 (せんりまきょう)

遠隔魔法律書専用の魔具。呼び出している地獄の使者が見ているものや聞いた音などが映し出される物で、とても高度な技術を使用している。毒島春美が所有しており、六氷透も実物を目にするのはその時が初めてだった。

吼虎之大洞の刑 (くこのたいどうのけい)

魔法律の刑罰。三つ目の虎が複数匹巣くっている穴が開き、その中に霊を落とし込み、食べさせる。

霊痕 (れいこん)

霊が物に触れた痕跡。

夜の蝶 (よるのちょう)

四谷阿部之の名で発行された、200万部を突破する時代劇ロマン小説。明治時代を舞台とした恋愛小説。結核を患い、死を目前にした若い恋人達の儚い恋愛模様と、綿密に時代考証された作風が受け、大ヒットとなった。しかし実際は四谷の著書ではなく、四谷が就寝したあとに平田残雪が面相無断転写を行って執筆した私小説だった。ただし平田は自我の消失時期を悟っており、最終巻の執筆は四谷に任せるつもりでいた。またその意思を汲み、平田が不帰梟の刑に処されたあとは四谷が最終巻を執筆、発行している。

魂留物 (こんりゅうぶつ)

霊や魂が入った物体の総称。六氷魔法律相談事務所に現れたはぐれ霊は、海で遭難した人間の魂留物が流れ着き、風に吹かれて事務所にやって来たため現れたと考えられた。

魔具 (まぐ)

魔法律書や魔封じの筆など、魔法律を行使する際に使用する道具の総称。魔具と人の力関係は均等でなければならず、どちらかが強すぎると魔具が崩壊する。地獄の使者と契約をする事ができれば誰でも使用できる。

霊化防壁の術 (れいかぼうへきのじゅつ)

魔封じの筆を用いて製作できる札で使用できる魔法律。霊の攻撃に対する防御術で、魔縛りの術よりも煉の消費が軽い。

煉鐘 (れんしょう)

魔法律の治療師が使用する魔具。煉を完全に使い切ってしまい、眠る事すらできなくなった治療対象者の周囲で揺らし鳴らす事で、体の底から眠気を引き出し、煉を回復させる効果がある。そのため人によっては睡眠障害になるともいわれている。

銀の梯子 (ぎんのはしご)

犯した罪が非利己的行為であると認められた霊が、魔法律の第2002条にある「免罪発令」によって、浄土行きとなる判決。霊の存在した場所から、銀色の梯子が天空に向かって伸びる。

破魔丸 (はまがん)

魔法律で使用する丸薬のような物。体の中の邪気を祓う効果がある。五嶺陀羅尼丸は霊との対峙に際して事前に破魔丸を恵比寿花夫に服用させておき、あえて霊を花夫の体内に入れる事で霊を閉じ込めて、刑罰執行までの時間を稼ぐ手法を使う。

魔睡針 (ますいばり)

魔法特例法の第11項によって発令できる技。魔法律の一つだが刑罰ではなく、この針に刺された者は3日3晩眠り続ける。魔法律の中では数少ない対人用の技だが、禁魔法律のせいで人の肉体から変貌している者にはほとんど効果がない。

アロロパシー

近くに存在するだけでお互いの力を引き出し合う相互作用の事。リリー・マシアスとマリル・マシアスが研究の結果発見した。自然界における「アレロパシー」が「煉(アロロ)」でも行われる状態。奇跡的な確率で起こるといわれているが、リリーとマリルはこの関係に該当するのが草野次郎と六氷透ではないかと考えている。

神通針 (じんつうばり)

五嶺家が使用する魔具。太い柄のついた針で、広範囲の霊磁気吸の陣を使用する際に用いられる五嶺家の奥義「百八手」でも使用される。その他、「煉交換」といわれる「他人と煉のやり取りをする」禁断の秘儀にも使う事ができる。

煉交換 (れんこうかん)

五嶺家に伝わる秘儀。神通針を通じて他人と煉をやり取りする事ができる。魔法律特別強化合宿において、恵比寿花夫が草野次郎に行った。

トロイのベル

執行人全員に地獄の門を広げさせ、その「肉体」を使者に捧げる事を許可する合図として使用される魔法律。地獄の使者に肉体エネルギーを分け与えると、禁魔法律で魂を地獄の使者に与えるのと同等の力を得る事ができる。ただし二次作用として使者同調も起こるため、使者を喚ぶ対価は禁魔法律と同等かそれ以上ともいわれる。これを合図に、魔法律のマークが六芒星から八つ角のある星マークへと変化した。本来はペイジ・クラウスをはじめとする「四賢人」の合意がなければ発動する事ができないが、ペイジは発動拒否権を発動した残りの三人の拒否を弾いて、強引に発動させた。

黄泉渡しの刑 (よみわたしのけい)

魔法律の刑罰。軽い罪の霊が受ける罰で、あの世で罪を洗い流せば天国に行く事ができる。

(れん)

精神力のような物。地獄の使者を招喚したり、魔具を使用する際に必要な力とされる。刑罰の執行後、煉が残っている状態で眠りにつく事で回復する事ができる。しかし、煉を使い切ってしまうと眠りに必要な精神力まで干上がってしまい、虚脱状態から危険な症状を引き起こしてしまう。本来は魔法律協会で処置しなければ助からないが、魔具師の中には秘薬中の秘薬として煉を一時的に戻す薬、煉根湯が伝わっている。「アロロ」とも呼ばれている。

口寄せ傀儡 (くちよせくぐつ)

人形の形をした魔具。話す事や動く事ができる人の姿に変化する事で霊をおびき寄せ、わざと食べられる事で一時的に霊を捕縛する事ができる。また、多少強力な霊にも効果が見込まれる高等アイテムでもある。

炉主の杖 (ろぬしのつえ)

黒鳥理緒が使用した魔具。人を殺める力があるため、現在は使用禁止となっている。山菜のワラビを彷彿とさせる形状をしており、地獄の使者である黒火蜴(くろひとかげ)を呼び出す事ができる。一つは破壊したが、のちに理緒が予備にもう1本所持している事がわかった。

書誌情報

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 全18巻 集英社〈ジャンプ・コミックス〉 完結

第1巻

(2005年5月発行、 978-4088738277)

第2巻

(2005年7月発行、 978-4088738338)

第3巻

(2005年10月発行、 978-4088738673)

第4巻

(2005年12月発行、 978-4088740010)

第5巻

(2006年3月発行、 978-4088740300)

第6巻

(2006年6月発行、 978-4088741123)

第7巻

(2006年8月発行、 978-4088741444)

第8巻

(2006年10月発行、 978-4088742670)

第9巻

(2006年12月発行、 978-4088742922)

第10巻

(2007年2月発行、 978-4088743196)

第11巻

(2007年4月発行、 978-4088743424)

第12巻

(2007年6月発行、 978-4088743677)

第13巻

(2007年8月発行、 978-4088744025)

第14巻

(2007年10月発行、 978-4088744254)

第15巻

(2007年12月発行、 978-4088744469)

第16巻

(2008年2月発行、 978-4088744773)

第17巻

(2008年4月発行、 978-4088744988)

第18巻

(2008年6月発行、 978-4088745268)

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 全10巻 集英社〈集英社文庫〉 完結

第1巻

(2013年11月発行、 978-4086194594)

第2巻

(2013年11月発行、 978-4086194600)

第3巻

(2013年12月発行、 978-4086194617)

第4巻

(2013年12月発行、 978-4086194624)

第5巻

(2014年1月発行、 978-4086194631)

第6巻

(2014年1月発行、 978-4086194648)

第7巻

(2014年2月発行、 978-4086194655)

第8巻

(2014年2月発行、 978-4086194662)

第9巻

(2014年3月発行、 978-4086194679)

第10巻

(2014年3月発行、 978-4086194686)

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