ムヒョとロージーの魔法律相談事務所

現代日本とほぼ同じだが、死者の霊による犯罪が多い世界で、霊を裁く「魔法律」の執行人・六氷透と、その助手草野次郎が、事務所に依頼される怪事件を解決する物語。

正式名称
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
作者
ジャンル
オカルト
レーベル
ジャンプ・コミックス(集英社) / 集英社文庫(集英社)
関連商品
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世界観

現代と酷似しているが、地獄に住む悪魔達の力を借りて霊を地獄の法律で裁き除霊する「魔法律」が存在し、公然と事務所として経営できる世界が舞台。現代社会と同様に、ほとんどの人間は霊の存在を信じていないが、魔法律をあやつる魔法律家が、陰ながら世界を守護するため活躍している。魔法律家は魔法律を使用する際に地獄の使者と契約、または意思疎通を行うが、その際には「地獄語」という特殊な言語が用いられる。

あらすじ

第1巻

六氷魔法律相談事務所に、依頼人として井上理恵がやって来た。魔法律の事もあまり知らない理恵のために草野次郎は簡単な説明をしようとするが、六氷透は理恵の足に憑いていた動物霊を追死の刑にする事でよりわかりやすく理解させる。驚愕しながらも魔法律の効力が絶大だと知った理恵は、おびえながらも、亡くなった友人の岡崎妙子と五番線の女の子について語り始める。(エピソード「リエとタエコ」。ほか、8エピソード収録) 

第2巻

ノゾミとタカヒロの母親から、二人が浮幽霊であるユウタを廃屋にかくまっているという相談を受け、六氷透草野次郎は慌ててその現場へ急行する。ノゾミとタカヒロは、なにも悪い事はしていないと胸を張ってユウタをかくまう理由とこれまでの経緯を語り始めるが、そんな二人に六氷と次郎は、ユウタが地縛霊として悪霊化しつつある事を告げる。(エピソード「消えないモノ」。ほか、8エピソード収録)

第3巻

一級書記官の仮免許を手に、二日ぶりに魔法律協会本部から戻って来た六氷透草野次郎は、無人のはずの六氷魔法律相談事務所の中に人影を見つける。悪霊かと思いきや、かつての依頼人・佐藤健二が勝手に留守番をしていただけだった。一安心した次郎だったが、六氷が眠りについたあと、やはり霊の存在を察知する。(エピソード「だれかいる」。ほか、8エピソード収録)

第4巻

昔なじみの我孫子優に頼まれ、凶悪な霊達が収監されている第18魔監獄の調査にやって来た六氷透草野次郎は、我孫子の師匠でもある黒鳥理緒と合流して調査を進めた結果、この魔監獄の中で最も危険な悪霊・顔剥ぎソフィーが解き放たれた事を知る。しかしどれだけ探しても見つからないソフィーの姿に、ソフィーが面相無断転写を使用してほかの誰かに「なりかわり」を行っているのではないかと戦慄する。(エピソード「微動」。ほか、8エピソード収録)

第5巻

草野次郎達は、第18魔監獄で顔剥ぎソフィーを解き放った犯人が黒鳥理緒で、しかも彼女が禁魔法律に手を染めていたと知り、愕然とする。どうにか理緒を倒す事には成功したが、今度は理緒と禁魔法律の契約を交わした地獄の使者を倒し、理緒を禁魔法律から抜けさせる作戦を開始する。しかしその準備を進めているさなか、今や禁魔法律側の中心人物であり、かつては六氷透らの友人だった円宙継、さらに正体不明の怪人ティキが現れる。(エピソード「賭け」。ほか、8エピソード収録)

第6巻

草野次郎六氷透は、六氷魔法律相談事務所を賭けて五嶺魔法律事務所の五嶺陀羅尼丸、恵比寿花夫と、赤川団地跡を舞台にした魔法律勝負に挑む。竹乃内菜々を囮に使うなど卑怯な手ばかりを使う五嶺と恵比寿に怒りを燃やす次郎だったが、その時、未完成ながらも恵比寿の作った陣「霊磁気吸の陣」が発動し、悪霊達を上空へと集めていくのを目の当たりにする。(エピソード「百八手」。ほか、8エピソード収録)

第7巻

五嶺陀羅尼丸達との賭けに負け、六氷魔法律相談事務所を手放す事になった六氷透から無期限休暇を出され、草野次郎は落ち込んでいた。そんな中、少しでも魔法律家として成長しようと、次郎は魔法律検定に挑む。そこで出会ったリリー・マシアスやマリル・マシアス、恵比寿花夫らと共に思いがけず魔法律特別強化合宿のメンバーに選ばれるが、その合宿は、あえて悪霊に襲わせる事で合宿参加メンバーの急成長を促す危険なものだった。(エピソード「それぞれの試練」。ほか、8エピソード収録)

第8巻

五嶺陀羅尼丸が頭取を務めるゴリョーグループの本家が、禁魔法律家達に焼き討ちされた。さらに陀羅尼丸も禁魔法律家集団・箱舟のメンバー、トーマスにさらわれたと知り、恵比寿花夫からの救援要請を受けて草野次郎六氷透らは救出に向かう。しかしその先に待っていたのは、模造霊の跋扈する不気味な倉庫だった。(エピソード「トーマスという男」。ほか、8エピソード収録)

第9巻

六氷透は禁魔法律の契約を交わした「蠅王」の力を奮うトーマスを前に、力の源を破壊する事を提案する。トーマスが生み出した、煉を吸収する地獄の流砂の中に飛び込んだ草野次郎は、使い魔キリコの助けを得て無事に力の源を破壊し、脱出を果たす。六氷は円宙継の居場所を吐かせようとするが、トーマスはそこで、煉が尽きて身動きの取れない次郎を襲う事にする。(エピソード「居場所」。ほか、8エピソード収録)

第10巻

円宙継達が身を潜める吼千峡への旅の途中、六氷透達は笹ノ葉梅吉や毒島春美との合流を果たす。その中で六氷達は禁魔法律家の一人パンジャを破ったものの、彼女を禁魔法律の道に引き込んだ悲しみや孤独を思い、なんとも言えない後味の悪さを味わう。パンジャを弔うためにも禁魔法律家達との戦いに勝利する事を誓い、騒ぎが大きくなる前にホテルをあとにしようと荷造りを急ぐ面々だったが、そこには撤退させたとばかり思っていた箱舟のメンバー、マイケル・コルトロウが潜んでいた。(エピソード「運命」。ほか、8エピソード収録)

第11巻

ペイジ・クラウスはティキに勝つ方法を知るために、唯一その方法を知っているだろう禁魔法律家のイサビとの戦いで、魔法律のルールを覆すトロイのベルを発動させた。しかし使者同調のため、呼び出した地獄の使者・悪魔長が傷つくたびに同じだけ負傷していくペイジの姿に、同行していた火向洋一は不安を覚えつつ、なおも倒す事のできないイサビの強さに戦慄する。(エピソード「血肉の契約」。ほか、8エピソード収録)

第12巻

吼千峡に辿り着いた笹ノ葉梅吉と七面犬は、ティキにさらわれた今井玲子、そして禁書開封の儀式で力を使い果たした黒鳥理緒を救出するため、各自執行人とは離れた状態でマイケル・コルトロウと対決する。草野次郎のアイディアを受けて見事マイケルに勝利した二人は、ティキに発見されながらも、ほうほうの体で今井と理緒を伴い、帰還する事に成功する。(エピソード「帰還」。ほか、8エピソード収録)

第13巻

草野次郎はティキを破る事ができるといわれる唯一の魔具・無間地獄への通行証を探すため、魔法律学校へと潜入した。しかし通行証は封印されていた悪霊・銀杏夫人の持ち物となっており、さらにそれを紛失した銀杏夫人が人々を石化させながら探し回っていた。そんな中、次郎は通行証の所在を知っていると話す地縛霊モグリのボビーに話を聞くため、ボビーが要求した業洗刀を持ってモグリのボビーのもとを訪れる。(エピソード「海の底」。ほか、8エピソード収録)

第14巻

五嶺陀羅尼丸は満身創痍となりながらも、銀杏夫人など数多の悪霊をあやつっていた箱舟の禁魔法律家アイビー・コルトロウを倒した。死を望むアイビーに、陀羅尼丸は「魔監獄無期限幽閉」を言い渡す。禁魔法律によって削れた魂と心を癒やさせるための判決を前に、アイビーは残った弟キッド・コルトロウを迎えに行くためにその場から逃走し、結果、師匠であるブープに殺害されてしまう。(エピソード「傘」。ほか、8エピソード収録)

第15巻

ペイジ・クラウスはブープ、キッド・コルトロウとの戦いで消耗した火向洋一、今井玲子、素柿家銀二の救援に駆けつけ、そこで円宙継と出会う。円を禁魔法律から引き離し救出するため、円が現世に呼び出した幽世の奥へと進む事を決意する。一方その頃、六氷透の所持する魔法律書と通行証の融合する時間を稼ぐため、笹ノ葉梅吉がイリの憑依を受け、ティキと戦いを繰り広げていた。(エピソード「師弟」。ほか、8エピソード収録)

第16巻

箱舟やティキとの戦いを終え、久し振りに草野次郎六氷透は六氷魔法律相談事務所に戻って来ていた。電気やガスの復旧や近所への挨拶、広報用のチラシ作りなど多忙を極める日々の中で、次郎は事務所内に住みついた思念体、はぐれ霊におびえていた。そんな中でも楽しみにしていたアニメの最終話を前に胸を躍らせていた次郎だが、運悪く六氷がハマっているドラマと時間が被ってしまう。落ち込む次郎だったが、その放送が始まると同時に、はぐれ霊によるポルターガイストが起き始める。(エピソード「はぐれ霊」。ほか、8エピソード収録)

第17巻

多くの魔法律家達が多量の煉流出を起こし、衰弱する事件が起きた。それと同時に魔法律協会本部では、以前アイビー・コルトロウが放った霊達が強力化し、これまでにない組織的な動きで火向洋一達を翻弄し始めた事で、強力な他者の存在を疑い始める。一方その頃、六氷魔法律相談事務所では、初めて依頼で大金を手にしたお祝いパーティーを開催しようとしていた矢先、正体不明の霊に竹乃内菜々がさらわれてしまう。(エピソード「出動」。ほか、8エピソード収録)

第18巻

魔法律家達の煉を吸い取り、その煉を九苦狸による虐殺に使用するベクトールの霊根に取り憑かれて眠り続けていた六氷透を、草野次郎はようやく完全覚醒させる事に成功した。即座にベクトールと九苦狸を機賊王の七酌撃ちの刑に処し、脅威を取り除いた六氷だが、次郎はベクトールが掻き消える瞬間、母親を恋しがる言葉を残した事に胸を痛める。勝利に沸く魔法律協会側だが、被害は甚大で、その中には当初六氷達を目の敵にしていたジョージ・F・シューターの姿もあった。(エピソード「赤い糸」。ほか、8エピソード収録)

関連作品

本作『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』の完結から10年を経た2018年3月より、『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔属魔具師編』が「少年ジャンプ+」にて不定期に連載されている。本作の時系列にそのまま接続する形で連載が始まっており、草野次郎六氷透など、主要メンバーの容姿も変化していない。

コラボレーション

同じ「週刊少年ジャンプ」に同時期連載していた松井優征の作品『魔人探偵脳噛ネウロ』とは、「探偵事務所」と「魔法律事務所」の事務所繋がりという事でコラボレーション作品が実現し、『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』には3巻と11巻、『魔人探偵脳噛ネウロ』には3巻にそれぞれ収録されている。

メディアミックス

TVアニメ

本作『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』は2018年8月から10月にかけて、「週刊少年ジャンプ」創刊50周年記念事業の一つとしてアニマックス、BSスカパー!で全12話が放送された。ただし物語は完結しておらず、第18魔監獄で顔剥ぎソフィー、黒鳥理緒と対決を終えた部分で終了している。

小説

本作『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』のスピンオフ小説『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 七色の魔声』が天羽沙夜の著作で2007年8月に、また『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔法律家たちの休日』が矢島綾の著作で2018年8月に集英社「JUMP j BOOKS」から発行されている。『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 七色の魔声』では幼き日の六氷透円宙継火向洋一、我孫子優が魔法律学校の七不思議に挑むエピソード他、短編3本が収録されており、『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔法律家たちの休日』では本作の続編『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔属魔具師編』に至るまでの草野次郎を含む魔法律家達の日常が描かれている。

登場人物・キャラクター

六氷 透

六氷魔法律相談事務所を営む魔法律家。草野次郎をはじめ、周囲からは「ムヒョ」と呼ばれている。漫画雑誌のジャビンを愛好しており、特技は爆睡。苦手な物は安眠の妨げとなる陽の光や騒音。強風に流されたように片側に尖った黒髪で、つねに黒いマントを身につけている。魔法律家の中で最も序列の高い「執行人」の地位にあり、史上最年少で執行人になった天才として、魔法律業界では非常に有名。常人の数倍の煉を持っているが、強い魔法律を使用すると3日間眠り続ける習慣がある。物事をはっきりと口に出す性格のため冷酷にも思われるが、そのほとんどは遠回しに相手を思いやっての事である。「ヒッヒ」と笑う癖があり、基本的に無気力で面倒くさがりな面がある。ムヒョの魔法律家ルールという独自のルールで事務所を管理している。1月23日生まれで、身長128センチ。

草野 次郎

六氷魔法律相談事務所で広報担当を務める少年。紅茶とお菓子を好物としており、苦手な物は幽霊や怖い表情の時の六氷透。逆立った金髪で、リボンタイにサスペンダーという魔法律家としてのユニフォームを常用している。自己紹介の際には「ロージー」とも名乗っており、周囲からもそう呼ばれている。魔法律家の中で最も序列の低い二級書記官の地位にいるが、六氷の助手をしながら勉強を続け、レベルアップを目指している。一時的に六氷魔法律相談事務所の無期限休暇を与えられた際には、自分の能力を正しく知るために魔法律検定に臨み、常人の数倍の煉を持っている事から魔法律特別強化合宿のメンバーに選ばれた。その後、霧吹き山のブイヨセンとの戦いを通して自分がどう戦っていくべきかを知り、再度六氷のもとへ戻る。心優しい性格で、恵比寿花夫やジョージ・F・シューターなど、初対面では敵対関係にあった人物の過去に寄り添い、心を開かせる魅力がある。9月29日生まれで、身長170センチ。

円 宙継

六氷透、火向洋一と幼なじみの禁魔法律家。周囲からは「エンチュー」と呼ばれている。好物は紅茶、我孫子優が焼いたパン、黒鳥理緒が作ったジャム、豆腐、蜂蜜梅干し。一度眠った六氷を起こす事と勉強、針仕事が得意で、ペイジ・クラウスの詩を理解できる世界でただ一人の人物。苦手な物は料理、熱い食べ物、整理整頓、火向洋一の下ネタ話。肩まで伸ばされた白い髪と、白いマント、女性的な顔立ちが特徴の少年。幼い頃は魔法律学校に通っており、貧困家庭に育ち病弱な母親を助けようと、人一倍努力していた。しかし、執行人候補に選ばれつつも六氷に地位が与えられた事と、母親の死が同時に起こった事で人格が破綻した。第18魔監獄で顔剥ぎソフィーを脱獄させる事件を起こした際に現れた時にはすでに半霊となっており、体が透けるなどの異常が見られた。実は母親はティキによって殺害されており、その事実を知って動揺し、ティキとの融合が剥離した。禁魔法律家を抜けてからは、洋上にある第12魔監獄に無期幽閉という処罰が下された。12月24日生まれで、身長171センチ。

火向 洋一

六氷透、円宙継と幼なじみの魔法律家の少年。周囲からは「ヨイチ」と呼ばれている。好物はサンドイッチと女の子。特技はボディタッチとスリーサイズ当て、スポーツ全般と隠密行動。苦手な物は仕事と女の子の涙。「執行人」に次ぐ序列の「裁判官」の資格を持つ。女好きでナンパ癖がある。肩まで伸ばした黒髪を、前髪一房だけ残してオールバックにしている。本来は六氷の助手になる事を望んでいたが、六氷自身が草野次郎をパートナーに選んだ事でペイジ・クラウスの助手として働いている。8月5日生まれで、身長173センチ。

書誌情報

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 全18巻 集英社〈ジャンプ・コミックス〉 完結

第1巻

(2005年5月発行、 978-4088738277)

第2巻

(2005年7月発行、 978-4088738338)

第3巻

(2005年10月発行、 978-4088738673)

第4巻

(2005年12月発行、 978-4088740010)

第5巻

(2006年3月発行、 978-4088740300)

第6巻

(2006年6月発行、 978-4088741123)

第7巻

(2006年8月発行、 978-4088741444)

第8巻

(2006年10月発行、 978-4088742670)

第9巻

(2006年12月発行、 978-4088742922)

第10巻

(2007年2月発行、 978-4088743196)

第11巻

(2007年4月発行、 978-4088743424)

第12巻

(2007年6月発行、 978-4088743677)

第13巻

(2007年8月発行、 978-4088744025)

第14巻

(2007年10月発行、 978-4088744254)

第15巻

(2007年12月発行、 978-4088744469)

第16巻

(2008年2月発行、 978-4088744773)

第17巻

(2008年4月発行、 978-4088744988)

第18巻

(2008年6月発行、 978-4088745268)

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 全10巻 集英社〈集英社文庫〉 完結

第1巻

(2013年11月発行、 978-4086194594)

第2巻

(2013年11月発行、 978-4086194600)

第3巻

(2013年12月発行、 978-4086194617)

第4巻

(2013年12月発行、 978-4086194624)

第5巻

(2014年1月発行、 978-4086194631)

第6巻

(2014年1月発行、 978-4086194648)

第7巻

(2014年2月発行、 978-4086194655)

第8巻

(2014年2月発行、 978-4086194662)

第9巻

(2014年3月発行、 978-4086194679)

第10巻

(2014年3月発行、 978-4086194686)

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