メイドインアビス

好奇心旺盛な少女が異形の大穴・アビスの探検に挑む冒険ファンタジー漫画。作者・つくしあきひとの代表作。ウェブコミック配信サイト「WEBコミック ガンマ」にて連載中。

正式名称
メイドインアビス
ふりがな
めいどいんあびす
作者
ジャンル
アドベンチャー
レーベル
バンブーコミックス(竹書房)
巻数
既刊8巻
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世界観

本作『メイドインアビス』は、未知の大穴アビスを舞台としたダークファンタジー漫画である。作者のつくしあきひとによる可愛らしい絵柄の登場人物と、精緻に描かれた背景、ハードなストーリー展開が見どころ。

あらすじ

人類最後の秘境と呼ばれる、未だ底知れぬ巨大な縦穴アビス。その大穴の縁に作られた街には、アビスの探検を担う探窟家達が暮らしていた。彼らは命がけの危険と引き換えに、日々の糧や超常の遺物、そして未知へのロマンを求めてアビスに挑む。ヒロインのリコベルチェロ孤児院で暮らす探窟家見習い。アビスへの憧れが人一倍強い彼女は、母・ライザのような偉大な探窟家になることを目指す。ある日の探窟で、リコは謎の存在に生命の危機を救われる。その何者かが放った熱線の跡を辿ると、そこには少年そっくりのロボット・レグが倒れていた。

スピンオフ

『ハウアーユードコカ』という番外編も発表されている。話数は3話(2017年8月現在)。以前はWEB上で読むことができたが、現在は公開を終了。単行本6巻に収録されている。

メディアミックス

アニメ

2017年7月、本作『メイドインアビス』のTVアニメ版が公開された。監督は小島正幸、シリーズ構成は倉田英之、小柳啓伍が担当する。リコ役を富田美憂、レグ役を伊瀬茉莉也が演じる。

登場人物・キャラクター

リコ

本作の主人公で12歳の少女。探窟家としてのランクは赤笛。伝説的な探窟家、白笛のライザを母に持つが、物心つく前に、母がアビスの底へ行ってしまったため、ベルチェロ孤児院で養育された。アビスに強い憧れを抱き、母の面影を追って白笛を目指している。性格は活発で好奇心旺盛。無謀な実験や探窟を繰り返しては、年長のジルオから叱られることもしばしば。 探窟中、ベニクチナワに襲われていたところをレグに救われた。彼と出会って母の遺志を知り、共に奈落の底を目指すことになる。知識は豊富だが、身体能力は低く、アビスでの戦闘はレグに任せることが多い。特技は料理。

レグ

少年の姿をしたロボット。アビスの中で機能停止しているところをリコに拾われ、ベルチェロ孤児院で共に暮らすようになる。リコが飼っていた犬の名を取って「レグ」と名付けられた。一見、普通の人間に見えるが、頑丈な肉体や40m以上伸縮するアーム、掌から熱線を発射する機能など、未確認の遺物由来と思われる能力を多数備えており、高い戦闘能力を誇る。 またロボットであるため、アビスの呪いを受けない。アビス深層から来たと推測されているが、出自や名前といった記憶は失われており、真相は不明。リコを護るため、また自分の出自について知るため、共に奈落の底を目指すことに。性格は素直で堅いところもあるが、純粋なので騙されやすい。

シギー

リコの友人でベルチェロ孤児院のメンバー。探窟家としてのランクは赤笛。年齢はリコとそう変わらない程度。メガネを掛けた冷静な性格の男の子。リコとレグがアビスに向かう計画を後押しし、ナットと共に、2人の跡を追うよう、ハボルグに依頼した。

ナット

リコの友人でベルチェロ孤児院のメンバー。探窟家としてのランクは赤笛。年齢はリコとそう変わらない程度。快活な性格の男の子で、短髪がトレードマーク。リコに片思いしているが、素直になれず意地悪ばかりしてしまう。リコがアビスに向かうことに反対していたが、それは心配の裏返し。最終的にはシギーと共に、2人の跡を追うよう、ハボルグに依頼した。

キユイ

リコの友人でベルチェロ孤児院のメンバー。探窟家としてのランクは赤笛よりも一つ下の鈴付き。年齢はリコ、シギー、ナットらよりも年下。クセっ毛が特徴の男の子で、あまりしゃべらない。いつも眠そうにしている。

ジルオ

ベルチェロ孤児院のメンバー。リコやシギー、ナットらよりも年長で、彼ら教育係兼リーダーを務める青年。探窟家としてのランクは赤笛よりも2つ上の月笛。リコら赤笛の子供たちを、厳しくも優しく指導する。ライザの元弟子であり、リコの出自の事情も知っているなど、謎の多い部分も。

ハボルグ

探窟家の男性。ランクは黒笛。探窟家としての実績はもちろん、豪放な性格と面倒見の良さから、孤児院の子供たちには「ハボさん」の愛称で親しまれている。シギーとナットに頼まれ、アビスに向かったリコとレグを監視基地まで送り届ける。妻のラフィーはオースで店を経営している。

ラフィー

ハボルグの妻。一人で店を経営しながら、夫が探窟から帰ってくるのを待っている。リコからは「おばさま」と呼び慕われており、店の一角を貸して遊ばせるなど懇意にしている。

ライザ

リコの母親。「殲滅のライザ」の異名を持つ探窟家で、ランクは白笛。数々の功績を残しており、白笛の中でも伝説級の扱いを受けている。弟子だったジルオ曰く、傍若無人で、いたずら好きの大酒飲み。気性が荒く、気に入らないものは全て殲滅するので、「殲滅卿」のあだ名がついた。実の娘・リコには無類の愛情を注いでいたようである。 彼女を産んですぐ、国家の命令でアビスの深淵に向かって以来、消息を断っている。

オーゼン

「動かざるオーゼン」の異名を持つ探窟家。ランクは白笛。白笛の中でも無類の怪力を誇ることで知られている。一見妙齢の女性だが、身長は2m以上で、年齢も50を超えているという。長年、上昇負荷に晒された影響で頭皮が捻れており、それを隠すため変わった髪型をしている。行き倒れていたマルルクを助けて以来、深界二層の「監視基地」で探窟隊「地臥せり(じぶせり)」のメンバーと共に暮らしている。 冷淡で皮肉屋な性格だが、面倒見のよいところもあり、「監視基地」にやってきたリコとレグに苛烈な生存訓練を施す。かつてライザを弟子に取っていたことがあり、彼女の娘であるリコにも思うところがある様子。

マルルク

探窟家で、ランクは蒼笛。メイドのような服装をしているが性別は不詳。一人称は「ボク」。行き倒れていたところをオーゼンに拾われ、以降彼女の弟子になる。日光に弱いため、地上に出ることが出来ず、「監視基地」で暮らしている。監視基地にやってきたリコたちとは年齢が近いため、すぐに打ち解けた。

ナナチ

深界四層でリコとレグが出会ったアビスの住人。全身が毛に覆われた獣人のような外見をしているが、れっきとした人間。非常に博識で、薬学や外科手術、アビスの呪いの秘密にも通じており、タマウガチの毒に冒されたリコの窮地を救った。元は浮浪児だったが、ボンボルドの上昇負荷実験の実験台とされた結果、今の姿になってしまった。 同じく実験の犠牲となった友人ミーティと共に出奔し、アジトに隠れ住みながら彼女を救う方法を探している。タマウガチを倒したレグの力を目の当たりにし、その力でミーティを救うよう頼みこむ。

ミーティ

深界六層からの上昇負荷の影響で「成れ果て」と化してしまった女性。異形の姿を持ち、人格や知性は喪失している。元はナナチと同じボンボルドに拾われた孤児であり、快活な性格からナナチともすぐに打ち解けた。その後、ナナチと共に上昇負荷実験の被験者となり、本来ナナチが負うはずのアビスの呪いを一身に受け、今の姿になってしまった。 どれだけ傷つけられても再生する不死の肉体を持っており、死ぬことができない。

ボンボルド

「新しきボンボルド」の異名を持つ探窟家。ランクは白笛。深界五層の最下層に構える「前線基地」でアビスの研究を行っている男性。常に仮面を身に着けており、素顔は不詳。紳士的で物腰も柔らかいが、アビスの謎の解明に異様な執着を見せており、買い集めた孤児を人体実験の材料にするなど、非人道的な手段も厭わない。ナナチとミーティも、彼の上昇負荷実験の犠牲となった。 目的のためなら手段を選ばない一方、おびただしい数の功績を上げてもいるため、畏怖を込めて「黎明卿」と呼ばれている。リコとレグの肉体にも興味を抱いており、実験台として手に入れたいと考えている。娘のプルシュカには、特別な愛情を抱いている様子。

プルシュカ

ボンボルドの娘。ボンボルドを「パパ」と呼び、絶対の信頼を向けている。「監視基地」を訪れたリコとレグとは、初めこそ警戒していたが、歳が近いこともあってすぐに打ち解けた。生まれも育ちもアビスで、地上に出たことはない。その分、アビスについての知識は豊富で、重い上昇負荷に侵されたリコを助ける場面も。 帽子の中にメイニャという生物を飼っており、人間には見えない危険な場所などを察知できる。

ベニクチナワ

深界三層の岸壁に棲む蛇のような姿をした生物。体色は赤。飛行能力を持っており、体表のイボで空気の流れを読み、背部の皮膜を開いて気流に乗り、空中を自在に飛び回る。遺物や鉱石を飲みこむ習性がある。目は退化しているが、器官は名残として残っている。

トカジシ

深界四層の剣山カズラに棲む大型の猛獣。草食性だが性格は獰猛そのもの。これまでに100人以上の探窟家が死傷させられているため、「宝(珠)も命(魂)も穿ってしまう」という意味で、タマウガチと呼ばれるようになった。強力な致死毒を持つ体表の針と、未来予知のような能力により、深界四層に入ったばかりのリコとレグを苦しめた。

場所

アビス

直径約1000メートル、深さ不明の縦穴。約1900年前、南ベオルスカの孤島で発見された。強大な力を持った古代人の遺物が発見されるため、深窟家と呼ばれる冒険者らがおよそ1900年もの間、探索を試みている。しかし、過酷な環境と危険な原生生物、脱出する者に様々な身体的苦痛を与えるアビスの呪いが、探索を困難なものにしているため、いまだその全貌は明らかになっていない。 現在は最大深度20000mまでに、7つの階層が確認されている。

オース

アビスの周縁にある街。冒険のために集まった探窟家たちが築いた拠点が、次第に巨大化して形成された。東西南北、及び中央区の五地区に分かれており、西区には主人公達の暮らすベルチェロ孤児院がある。

深界一層 (しんかいいっそう)

アビスの深度0mから1350mの空間。アビスの中でも最も浅く、危険度も低いエリア。上昇負荷は軽い目まいと吐き気程度、見つかる遺物の価値は低い。探窟家用のゴンドラが建設されており、リコら赤笛がしばしば利用する。

深界二層 (しんかいにそう)

アビスの深度1350mから2600mの空間。上昇負荷は重い吐き気と頭痛、末端の痺れ。不安定な気流に加え、空に棲む猛獣も多い危険なエリア。鬱蒼と繁る森林が、ある場所からネズミ返しのように逆さまから生えるようになり、その形状から「逆さ森」と呼ばれている。深界三層との境界近くには見張り「監視基地」があり、オーゼンとマルルクが住んでいる。

深界三層 (しんかいさんそう)

アビスの深度2600mから7000mの空間。上昇負荷は吐き気と頭痛に加え、幻聴や平衡感覚の異常もなども。アビスの中心を垂直に貫く断崖絶壁で、凶悪な原生生物が多く棲息する。断崖に空いた無数の横穴には、比較的脆弱な生物が棲んでおり、リコとレグの下降時に役に立った。

深界四層 (しんかいよんそう)

アビスの深度7000mから12000mの空間。上昇負荷は全身に走る激痛と、穴という穴からの流血。1本が800mを超えるダイカズラという、盃のような形の巨大な植物が群生しているため、巨人の盃の名がついた。特殊な力場と、ダイカズラが垂れ流す温水が混じり合い、階層全体がすさまじい湿気に覆われている。

深界五層 (しんかいごそう)

アビスの深度12000mから13000mの空間。上昇負荷は全感覚の喪失と、それに伴う意識混濁、自傷行為。一番短いが一番広い階層で、オースの数十倍もの面積がある。階層は水に覆われており、水底にある粘度の高い水が上部の水を支えている。深界六層との境界付近にボンボルドの住む「前線基地」がある。

深界六層 (しんかいろくそう)

アビスの深度13000m~14000mの空間。上昇しようとすると、アビスの呪いによって人間性を喪失、もしくは死に至る。六層より深層へ降下することは、実質帰還不可能となるため、絶界行(ラストダイブ)と呼ばれる自殺と認定される。六層から上昇し、異形の肉塊と化した者は「成れ果て」と呼ばれる。

深界七層 (しんかいななそう)

アビスの深度15000m以深の空間。上昇しようとすると、アビスの呪いによって確実に死に至る。

深界極点 (しんかいきょくてん)

アビスの深度20000m以深の空間。現時点では詳細不明。

ベルチェロ孤児院 (べるちぇろこじいん)

オースにある孤児院。身寄りのない子供たちを引き取り、寝食を与える傍ら探窟家としての教育を施し、子供たちが回収してきた遺物を収入源としている。リコ、シギー、ナット、キユイ、ジルオらが所属。

その他キーワード

探窟家 (たんくつか)

アビスを探索する人たち。アビスに潜り、内部の調査や遺物の探索を行い、その成果を地上に持ち帰ることを生業とする。探窟家は所有する笛の色で上から白笛、黒笛、月笛、蒼笛、赤笛、鈴付きの6段階にランク分けされ、ランクごとにアビスに潜れる深さの制限がある。

遺物 (いぶつ)

アビス内部で発見される人工物の総称。どの遺物も、現代科学で解明することのできない特殊な能力を持っており、日常生活やアビスでの冒険でも非常に有用である。遺物はその価値に応じて、四級~一級、特級遺物に分類されるが、それ以上に希少なものは奈落の至宝(オーバード)と呼ばれ、半ば伝説的な存在と化している。

アビスの呪い (あびすののろい)

アビスからの上昇・脱出を試みる探窟家に降りかかる災い。深度が浅いエリアであれば、負荷の影響も軽い目まいや吐き気程度だが、その程度は深層に行くほど重く激しく増していく。深界七層よりも深いところからの上昇は「確実な死」とされている。レグは体がロボットのため、アビスの呪いの影響を受けない。

白笛 (しろぶえ)

また、探窟家の称号。全ての階層に入ることが許されている。「奈落の星(ネザースター)」とも呼ばれ、各人ごとに「○○卿」という二つ名が付く。ライザ、オーゼン、ボンボルドらが所有する。有名な白笛だった母・ライザに憧れ、リコも白笛を目指すようになった。

赤笛 (あかぶえ)

また、探窟家の称号。入るのが許されている階層は深界一層のみ。ベルチェロ孤児院で生活する子供たちの多くが赤笛であり、リコ、シギー、ナットらが所有する。

原生生物 (げんせいせいぶつ)

アビスに棲んでいる生物の総称。全く無害なものから、強靱な肉体と高い知性で人間を害する凶悪なものまで様々であり、下の階層に行くほど危険度が向上する。中には食用にできる種もおり、探窟家たちの貴重な食糧源となる。白笛をはじめとした高位の探窟家たちによって生態が解明されているものも多く、彼らの残した手記を頼りに、リコは対策を立てている。

書誌情報

メイドインアビス 既刊8巻 竹書房〈バンブーコミックス〉 連載中

第1巻

(2013年7月31日発行、 978-4812483800)

第2巻

(2014年6月30日発行、 978-4812487167)

第3巻

(2015年6月20日発行、 978-4801952744)

第4巻

(2016年4月30日発行、 978-4801955165)

第5巻

(2016年12月26日発行、 978-4801957206)

第6巻

(2017年7月29日発行、 978-4801960114)

第7巻

(2018年7月27日発行、 978-4801963399)

第8巻

(2019年5月30日発行、 978-4801966277)

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