ライフル・イズ・ビューティフル

ライフル・イズ・ビューティフル

小倉ひかりを中心とする四人の女子高校生が、一度は廃部となった射撃部を立て直し、全国大会優勝とオリンピック出場を目指して切磋琢磨する姿を描いた四コマ青春射撃ストーリー。「となりのヤングジャンプ」2015年4月9日更新分から連載の作品。

正式名称
ライフル・イズ・ビューティフル
ふりがな
らいふる いず びゅーてぃふる
作者
ジャンル
その他スポーツ
 
部活動
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あらすじ

第1巻

高校1年生の小倉ひかりは、子供の頃から射撃が好きで高校生になったら、友人の渋沢泉水と共に射撃部に入部しようと考えていた。そして受験勉強に励み、射撃部のある千鳥高校に入学したが、入学早々にひかりは衝撃の事実を知らされる。射撃部は入部希望者が少ないために、廃部になっていたのだ。部を復活させたいひかりと泉水は、今日中に部員を四名集めると再び部を設立できると聞き、中学時代の大会で出会った姪浜エリカを誘う。そして、もともと入部希望だった五十嵐雪緒を交えて、四人での活動を始めるのだった。まず四人は、6月下旬に行われる高校総体の県予選に向けて練習を始め、朝香学園高校との練習試合を組む。朝香学園高校は県内でも最強クラスの実力を誇るが、部長の東雲あきらがエリカの従姉であったため、試合が実現したのである。そして試合当日、ひかりは持ち前の勝負強さを発揮するが、後半は安定せずにスコアも今ひとつに終わってしまう。そんな中、雪緒が1位を勝ち取ったことで、千鳥高校射撃部は朝香学園高校射撃部員に一目置かれるようになる。だがその直後、ひかりたちは顧問教師が辞めたことで、高校総体の出場資格を失ってしまう。

第2巻

鶴巻裕子が新顧問になったことで、小倉ひかりたちは高校総体の出場資格を取り戻す。そして始まった県予選、第一射軍となったひかりは序盤から周囲が驚くほどの好成績を残すが、終盤は集中力が切れてしまう。しかし、それでも暫定2位となり、個人戦で全国大会に出場できるかもしれないことを喜ぶ。続く第二射軍は五十嵐雪緒で、雪緒は抜群の安定感で大会新記録を樹立し、暫定1位となる。第三射軍は渋沢泉水で、思うような成績は残せずに終わってしまう。裕子はそんな泉水を買い出しを口実に連れ出して励ます。そして最後の第四射軍は、姪浜エリカの出番となる。自分が高得点を出せば、千鳥高校は団体戦で全国大会に出場できるため、エリカは仲間たちにいい成績を残すことを約束。そしてみごとその約束を果たし、ひかりたちは全員そろって全国大会への出場切符を手にするのだった。だが、全国出場を果たしたにもかかわらず、千鳥高校内では射撃部はまるで注目されていなかった。ひかりはこの状況を悔しがるが、雪緒の自分たちの実力で現状を変えてやろうという言葉に感動し、2か月後の全国大会に向けて、より一層練習に励む。

第3巻

夏休みになり、高校総体の射撃全国大会団体戦が始まった。千鳥高校射撃部は、成績順に五十嵐雪緒姪浜エリカ小倉ひかりの順で撃つことになり、エリカは鶴巻裕子の判断とはいえ、ひかりが最後の選手に選ばれたことを案じていた。しかしひかりは本番に強いこともあり、そのまま団体戦が始まる。まず雪緒が、昨年度の王者である峰澄(ほずみ)高校の新田瀬玲奈といっしょに撃つことになる。しかし雪緒は瀬玲奈をまったく気にすることなく絶好調で、優勝も狙える422.3点という高得点を叩き出す。こうして千鳥高校は暫定1位となるが、続くエリカはこの結果を喜びつつ、内心緊張していた。結果、後半は持ち直したもののあまりいい結果は残せず、409点に終わる。これによって千鳥高校は暫定3位となり、ついにひかりの出番となる。ひかりは一発目から満点の10.9点を出し、周囲を驚かせる。さらにその後も集中力は落ちることなく、最終的に422.4点で雪緒を超える高得点を叩き出すのだった。最終的には7点差で峰澄高校が優勝を飾り、千鳥高校は2位に終わる。ひかりはこの結果を悔しがるものの、峰澄高校の部長である小々森真帆はひかりの実力を認め、またいっしょに戦おうと握手を求めるのだった。

第4巻

団体戦が終わり、ビームライフル個人戦が始まった。個人戦は本戦とファイナルの二つに分かれており、本戦では最後の一人になるまで負け抜け戦を続け、優秀な成績を残した八名がファイナルに進出することとなる。県代表の小倉ひかり姪浜エリカ五十嵐雪緒黒井ミサ今野小桜の五人は、全員そろってのファイナル進出を目指す。まずミサは、後輩の望月涼子に応援されながら、413.8点を獲得。しかしこの得点は、ファイナル出場のボーダーラインである415点にわずかに届いていなかった。ミサは不安になりつつも、ほかの選手の射撃を見守ることになる。続くエリカは昨日不調だったこともあり、周囲に心配されながらのスタートとなるが、418.4点を獲得して暫定2位となる。続くひかりは昨日絶好調だったが、今日は不調で363.2点に終わる。次の小桜と雪緒は8位以内には入れず、結局ファイナル出場を果たしたのはエリカのみだった。ファイナルではエリカも早々と脱落して7位となり、千鳥高校射撃部の夏は終わってしまう。

第5巻

小倉ひかりをはじめとした千鳥高校射撃部の面々は、オリンピック出場を目指して、全員そろってエアライフルに転向することになり、新たに鶴巻裕子の友人の葉月みなもをコーチに迎えて練習を始めた。そんな中、ひかりは文化祭で射撃部も何か出し物をしたいと考えていた。しかし渋沢泉水姪浜エリカは、それぞれクラス役員の仕事と軽音部の手伝いで忙しく、協力できないという。結局ひかりは手が空いている五十嵐雪緒と裕子の三人で取り組むが、やる気を出し過ぎた三人は衝突を繰り返す。最終的に見かねた泉水とエリカに手伝ってもらい、ようやくアイデアを形にする。こうして文化祭当日、射撃部は射撃体験会を出し物にして、黒井ミサ今野小桜も遊びにやって来る。しかしここで、エリカが手伝うバンドのドラマーが欠席するという報せが入る。慌ててエリカは代役を探すが、小桜はドラム経験者であることを隠していた。小桜はドラムを習っていた期間が非常に短かったため、満足に演奏できる自信がなかったのだ。そのままエリカたちの出番となり、小桜は安堵するが結局ミサがばらしてしまい、仕方なく小桜はドラムを叩くことになってしまう。

メディアミックス

TVアニメ

2019年10月からTOKYO MX系で本作『ライフル・イズ・ビューティフル』のTVアニメ版が放送された。監督は髙橋正典、キャラクターデザインと総作画監督は向川原憲が務めた。小倉ひかり役をMachico、渋沢泉水役を熊田茜音、姪浜エリカ役を南早紀、五十嵐雪緒役を八巻アンナがそれぞれ演じた。

登場人物・キャラクター

小倉 ひかり (こくら ひかり)

千鳥高校1年A組に在籍する女子。射撃部に所属し、銃の種類はビームライフルを使用している。小倉のどかの娘。前髪を目の上で切り、顎の高さまで伸ばした金色のボブヘアを、赤のリボンカチューシャでまとめている。体形は小柄で胸が大きいが、着やせをするタイプなために周囲にはあまり知られていない。明るく元気で前向きな性格をしている。また、コミュニケーション能力が非常に高く、初めて出会った人ともすぐに親しくなれる。しかし学校の成績は芳しくなく、学年125人中123位で、スポーツも得意ではない。射撃は小学生の頃から始めたが、腕の方は今一つ。しかし、本番にはめっぽう強く、練習とは比べものにならないほどの好成績を残す。そのため、中学時代のジュニアライフル大会では、姪浜エリカに勝利したり、高校総体県予選では全国大会に出場できるほどの成績を残した。千鳥高校には射撃部があるという理由で受験を決意し、渋沢泉水に勉強を教えてもらって合格した。しかし入学後、射撃部が廃部になってしまったことを知り、エリカやもともと入部希望だった五十嵐雪緒に声をかけ、どうにか再設立を果たした。泉水とは小学校からの幼なじみで自宅も近い。小倉ひかりの夢は、千鳥高校射撃部の面々でオリンピックに出場すること。しかし、ビームライフルは日本だけの種目で、オリンピックには出場できないことを知り、オリンピック種目であるエアライフルへの転向を決意した。高校1年生の全国大会ビームライフル個人戦では調子が悪く、363.2点だった。

渋沢 泉水 (しぶさわ いずみ)

千鳥高校1年B組に在籍する女子。射撃部と図書委員会に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。小倉ひかりとは小学校からの付き合いで、非常に仲がいい。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、胸の下まである焦げ茶色のロングヘアを、一本の三つ編みにしてまとめている。穏やかで落ち着いた性格のしっかり者。そのため、ひかりを姉のようにサポートすることが多い。成績は優秀で学年10位ながら、スポーツは苦手。また応用力に欠けるところがあり、渋沢泉水本人は、本から得た知識しかないマニュアル人間だととらえている。射撃の腕は今一つで高校総体県予選では、ほかの三人に比べていい成績を残せずに落ち込む。しかし、姪浜エリカがいい成績を残したことで、団体戦で全国大会に出場することになった。全国大会終了後は、この悔しさをばねに猛練習を重ねて技術を大きく伸ばした。そして将来的にオリンピックに出場することを目標に、ひかりたちと共にエアライフルに転向した。その後、東雲あきらから指導を受けたことで、エアライフルに転向してから最初の10メートル記録会では、621.7点という抜群の成績で1位となった。趣味は読書で、どんなジャンルでも読み、立法全書を読むこともある。裁縫も得意。朝に弱く、ひかりから起こしてもらっている。またカンが鋭く、周囲の小さな変化にも敏感に反応する。

姪浜 エリカ (めいのはま えりか)

千鳥高校に通う1年生の女子。射撃部に所属し、銃の種類はビームライフルを使用している。東雲あきらの従妹でもある。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、腰まである赤茶色のロングヘアをハーフツインにしている。ロシア人とのハーフで、体形は背が高く胸が大きい。美形で知られており、千鳥高校のアイドル的な存在で、親衛隊がいるほどの人気者。そのためアイドルらしく振る舞おうとしているが、失敗することが多い。気が強くプライドも高いため、一見近寄りがたい雰囲気を漂わせているが、実際は親切で面倒見のいい性格をしている。また、成績は非常に優秀で学年3位。中学3年生の時、中学最後の大会としてジュニアライフル大会で優勝を狙うが、ノーマークだった小倉ひかりに敗北。これを根に持っていたが、高校でひかりと再会してからは、すぐになかよくなった。もともとは射撃部の再設立に協力するつもりはなく、実力のある自分が、わざわざ弱い部に入る必要はないと考えていた。しかし、ひかりに説得されて参加するようになり、以降は部の責任者のような役割を果たすことになる。上昇志向が強く、射撃部を作り直すなら全国一を目指したいと考えている。実家は裕福なお嬢様で、高価なライフルジャケットも複数所有しているため、ひかりにお古をプレゼントしたこともある。あきらとは子供の頃から親しいが、いつもあきらにからかわれたり、遊ばれたりしているため、射撃の選手として勝ちたい気持ちが強い。将来的にオリンピックに出場することを目標に、ひかりたちと共にエアライフルに転向する。高校1年生の全国大会ビームライフル個人戦では、418.4点を獲得してファイナルに進んだが、7位に終わった。

五十嵐 雪緒 (いがらし ゆきお)

千鳥高校1年D組に在籍する女子。射撃部に所属し、銃の種類はビームライフルを使用している。前髪を目が隠れそうなほど伸ばした、水色のショートヘアにしている。体形は非常に小柄で、あだ名は「がっちゃん」。いつも眠そうな目をしており、表情に乏しい。クールでマイペースな性格で、千鳥高校射撃部のエース的な存在である。高校総体県予選では大会新記録を樹立しており、五十嵐雪緒自身も自分が優秀な選手であるという自負がある。またスポーツ全般も得意で、姪浜エリカとは体育の授業で張り合うことも多い。成績は学年1位を取ったことはあるが、これは山が偶然に当たっただけで本来あまり勉強は得意ではない。しかし、少ない勉強量でいい成績を残すことが多く、夏に受けたエアライフル初心者講習の試験でも、一発合格した。出身地は埼玉県で、千鳥高校からは非常に遠いために高校入学を機に一人暮らししており、猫を飼っている。花粉症で春は薬を常飲しており、効果が切れると射撃の腕も大幅に落ちてしまう。小倉ひかりとは、食べ物の趣味が合う。洋服の中では学校の制服が一番かわいいと考えており、休日も制服で過ごすことが多い。中学時代は目立たないタイプで、高校に入ってからひかりたちとなかよくなったことを嬉しく思っている。高校1年生の全国大会ビームライフル個人戦では調子が今一つで、ファイナルには進めなかった。

鶴巻 裕子 (つるまき ゆうこ)

千鳥高校で教師として働く若い女性。射撃部の顧問を務めている。葉月みなもの大学時代の先輩で友人でもある。前髪を目の上で切り、胸の高さまで伸ばしたふんわりとしたロングヘアに、眼鏡をかけている。穏やかで親しみやすい性格ながら、引っ込み思案でややドジっ子なところがある。そのため教師になる夢を叶えてからも、うまく自己主張できずにいた。そんなある日、射撃部の顧問が掛け持ちしているほかの部活動が忙しくなったために辞めることになり、新顧問を探していることを知る。そこで、小倉ひかりたちと共に活動するようになる。子供の頃は体が弱く、自宅でアニメばかり見ていた。その時に美少女ヒロインたちが武器を持って戦う姿に惹かれ、射撃部に似たようなイメージを抱いている。そのため射撃の知識はないが、射撃部の顧問は未経験者ばかりであることを知り、安堵した。現在もオタク気質なのは変わらず、自宅はアニメグッズだらけで散らかり放題。特にボーイズラブ作品を好み、自分でも漫画を描いている。また妄想癖があり、射撃部の誰と交際したいか頻繁に妄想している。顧問としては今一つ活躍できずにいたが、ひかりたちがビームライフルからエアライフルに転向することになった際は、みなもの存在を思い出し、講師として紹介した。

葉月 みなも (はづき みなも)

社会人の若い女性で、射撃の選手。千鳥高校射撃部のコーチを務めており、銃の種類はエアライフルを使用している。鶴巻裕子の大学時代の後輩であり、友人でもある。前髪を目の上で切って右寄りの位置で分け、顎の高さまで伸ばした、後ろ下がりのボブヘアにしている。ふだんは穏やかで心優しい性格ながら、射撃に関しては負けず嫌いで指導も厳しい。高校生の時に射撃を始め、全国大会には二回出場しており、全国選抜にもなった実力を誇る。大学生になってからは体育会射撃部に所属し、社会人となった現在も多くの大会に出場する現役選手である。そのため、小倉ひかりたちが高校1年生の夏、裕子の紹介で千鳥高校射撃部の指導をするようになる。裕子とは大学時代、住んでいる建物がいっしょだったことで親しくなった。また、この時に裕子の趣味に付き合わされ、ゲームの対戦相手や漫画制作のアシスタントもしていた。結果、裕子に勧められる形でボーイズラブファンになるが、周囲にはこれを隠している。しかし、周囲の女性たちの仲睦まじい姿を、頭の中で男性に変換して楽しむほどの重度のボーイズラブファンである。

東雲 あきら (しののめ あきら)

朝香学園高校に通う3年生の女子で、射撃部の部長を務めている。銃の種類はビームライフルとエアライフルで、大会ではエアライフルを優先して出場する。姪浜エリカの従姉でもあり、エリカからは「あき姉」と呼ばれている。前髪を目が隠れそうなほど伸ばした、黒のショートヘアにしている。ひょうひょうとしたマイペースな性格ながら、全日本ジュニア代表、オリンピック強化指定選手でもある。しかし、好みの女子ほどいじめてしまう意地悪な一面があり、結果、いつもからかって遊んでいるエリカと朝倉零からは、射撃選手として強いライバル心を抱かれている。小倉ひかりたち千鳥高校射撃部の面々とは、高校3年生の春にエリカの依頼で練習試合を組んだことで知り合った。人に教えるのは苦手で、部活動の指導は副部長の黒井ミサ任せである。そのため高校3年生の秋、ひかりたちがエアライフルに転向してもうまく教えられず、漠然とした指導にとどまっていた。しかし、渋沢泉水とだけは相性がよく、泉水はこれがきっかけで技術を大きく伸ばした。高校3年生の全国大会エアライフル個人戦では、4位となった。

黒井 ミサ (くろい みさ)

朝香学園高校に通う3年生の女子で、射撃部の副部長を務めている。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目が隠れそうなほど伸ばして左寄りの位置で斜めに分け、あごの高さまである亜麻色のボブヘアを、緑色のカチューシャでまとめて、眼鏡をかけている。硬めの男性のような口調で話す。まじめで落ち着いた性格だが、マイペースな東雲あきらには振り回されがち。射撃の腕は高いが、調子のいいときの小倉ひかりにはかなわず、ほかの選手との順位争いでもボーダーライン上にいることが多い。しかし人に教えるのは得意で、部活動ではあきらに代わって指導しており、望月涼子は黒井ミサの指導のおかげで、なかなか上達しないながらも射撃を続けられた。千鳥高校射撃部の面々とは、あきらと姪浜エリカがセッティングした練習試合がきっかけで知り合った。また、ひかりを通じて今野小桜ともなかよくなり、千鳥高校の文化祭には小桜といっしょに遊びに行った。高校3年生の全国大会個人戦では、413.8点を獲得した。

坂下 花恋 (さかした かれん)

朝香学園高校に通う1年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。ファーストフード店でアルバイトをしている。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、胸の下まであるオレンジ色のストレートロングヘアを頭の左側に集めてまとめた、サイドテールにしている。中学時代はバスケットボール部に所属していたが、東雲あきらにあこがれて高校から射撃を始めた。しかし射撃の腕は今一つで、さらに本番に弱く、調子の悪いときの小倉ひかりと同程度の実力である。千鳥高校射撃部の面々とは、あきらと姪浜エリカがセッティングした練習試合がきっかけで知り合った。特にひかりとは連絡先を交換するほど親しい。

望月 涼子 (もちづき りょうこ)

朝香学園高校に通う1年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目の上で切り、胸の高さまで伸ばした焦げ茶色のストレートロングヘアにしている。あまりスポーツは得意ではなく、射撃部に入部してからも、それほどいい成績を残せずにいた。しかし、それでも黒井ミサに辛抱強く指導されたことに強い恩を感じており、ミサにあこがれている。坂下花恋とは仲がよく、行動を共にしている。

朝倉 零 (あさくら れい)

桐谷第一高校に通う3年生の女子で、射撃部の部長を務めている。使用する銃の種類はビームライフルとエアライフルで、大会ではエアライフルを優先して出場する。前髪を目の上で切り、腰まで伸ばした巻き髪ロングヘアにしている。試合の前は、集中力を高めるためにトイレにこもる癖があり、「トイレの番人」というあだ名が付いている。一見高貴で近寄りがたい印象だが、実際は心優しく面倒見がいい。スポーツは苦手で、唯一射撃だけが得意という理由で現在に至っている。指導者としても優秀で、低迷していた桐谷第一高校射撃部が再建できたのも、朝倉零の指導力のおかげである。東雲あきらとは犬猿の仲として知られているが、なんだかんだで仲がいい。

坂下 汐 (さかした うしお)

桐谷第一高校に通う2年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、腰まであるストレートロングヘアを、首の付け根の位置で一つに結んでいる。一見無表情でマイペースに見えるが、実際はとてもまじめで義理堅い性格をしている。非常に大食いで、射撃中もバナナを食べている。

榎本 こまち (えのもと こまち)

桐谷第一高校に通う2年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を肩につくほど伸ばし、腰まであるストレートロングヘアで、マスクをしている。これは高校の入学式の日、かぜ気味だったためにつけていたもので、これがトレードマークになってしまい、外しづらくなっている。まじめな義理堅い性格で、やや乱暴な男性のような口調で話す。部長である朝倉零を慕っており、零が打倒朝香学園高校を目指しているため、選手として各大会で少しでもいい成績を残したいと考えている。高校総体県予選では、第二射軍の中でも五十嵐雪緒と今野小桜に次ぐいい成績を残し、暫定5位となった。当初は千鳥高校の面々をライバルしていたため、あまりなかよくなかったが、エアライフルに転向してからは、小倉ひかりたちともいっしょに過ごす機会が増えた。

今野 小桜 (こんの こざくら)

伊勢丘高校に通う3年生の女子で、射撃部の部長を務めている。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目の上で切りそろえ、肩につくほどまで伸ばしたセミロングヘアにしている。穏やかで落ち着いた性格をしている。射撃は特に理由なく始め、高校3年間も特に打ち込んでいたわけではない。しかし技術は高く、高校3年生の時には全国大会出場を果たした。部員たちには非常に好かれており、お嫁さんにしたい候補No.1として知られている。小倉ひかりたちとは、高校3年生の高校総体の県予選がきっかけで親しくなった。また、ひかりを通じて黒井ミサともなかよくなり、千鳥高校の文化祭には小桜といっしょに遊びに行った。6年前に2か月だけドラムを習っていたことがあるが、技術的には自信がないため、披露したことはない。しかし千鳥高校の文化祭で、姪浜エリカが参加するバンドのドラマーが急病になったことにより、仕方なく代役としてステージに立った。この時、やけになって必死に叩いたことがかえって評判となり、ステージではエリカよりも目立ってしまう。

小々森 真帆 (こごもり まほ)

岐阜県にある峰澄(ほずみ)高校に通う3年生の女子で、射撃部の部長を務めている。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を長く伸ばして真ん中で分け、肩につかない長さに切りそろえたセミロングヘアにしている。体形は細めだが非常に鍛え上げられており、腹筋は六つに割れている。まじめでストイックな性格から、「鉄心(アイアンハート)」の異名を持つ。ビームライフルの選手としては、高校生女子No.1の実力を誇るが、選手として少しでもいい結果を残すために、日々鍛錬を積んでいる。しかし、射撃の知名度や関心度が低いことは気にしており、もっと人気競技になってほしいと願っている。小倉ひかりとは、高校3年生の時の全国大会で同じ射軍となったことがきっかけで知り合い、ひかりの技術に驚く。そこで試合終了後、また勝負しようとひかりに声を掛けた。実は少女漫画が好きだが、周囲には知られていない。父親は自衛官で、実家では犬を飼っている。高校3年生の全国大会ビームライフル個人戦では、418.8点を獲得した。

貝島 沙由 (かいじま さゆ)

岐阜県にある峰澄(ほずみ)高校に通う3年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。日本舞踊の家元の娘でもあり、特技は日本舞踊。癖のある前髪を目が隠れるほど伸ばし、腰まである赤茶色のロングヘアを頭の付け根の高さで一つに結んでいる。たれ目で釣り眉の美形で所作も美しく、周囲からは芸能人並みと評されている。マイペースな性格で、他人にさげすまれたりしても全然気にしないタフな心を持つ。また美しいもの全般が大好きで、特に新田瀬玲奈のことがお気に入り。そのため、頻繁に瀬玲奈にちょっかいを出しては嫌がられているが、なんだかんだで仲がいい。射撃は高校から始めたが高い技術を持ち、強豪峰澄高校の中心選手である。ふだんの練習では抜群の安定感を誇るが、大事な試合ではしり込みしがちで最後の一発を失敗することがある。左利き。

新田 瀬玲奈 (にった せれな)

岐阜県にある峰澄(ほずみ)高校に通う2年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目の上で切りそろえ、腰まで伸ばした銀色のストレートロングヘアにしている。クールで不愛想な性格ながら射撃の腕は抜群で、小々森真帆からの信頼も厚い。そのため、全国大会では団体戦のメンバーに抜擢された。また、あまり表には出さないが先輩思いで、射撃部では自分がしっかりしていなくてはならないと考えている。貝島沙由には非常に気に入られており、よくセクハラまがいの指導を受けている。しかし、セクハラ自体は嫌だが、沙由自身を嫌っているわけではなく、沙由が自分以外の誰かに悪く言われると腹を立てる。趣味は音楽鑑賞で、特にビジュアル系バンドが大好きな「バンギャ」。中でも「エビルエデン」というバンドのファンで、周囲の知名度が今ひとつなことを寂しく思っている。高校2年生の全国大会ビームライフル個人戦では、420.2点を獲得した。この時も「エビルエデン」のバンドTシャツを着て、ファンであることを主張したが、やはり誰にも声を掛けられなかった。

和田 寧々子 (わだ ねねこ)

徳島県にある八木沼高校に通う3年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目の上で切りそろえ、顎の高さで切りそろえた前下がりのボブヘアで、眼鏡をかけている。マイペースな落ち着いた性格で、語尾に「~っす」を付けて話す。周囲をよく観察しており、高校3年生の全国大会でも、ほかの選手について冷静に分析していた。高校3年生の全国大会ビームライフル個人戦では、416.9点を獲得した。

四十宮 塔子 (よそみや とうこ)

徳島県にある八木沼高校に通う3年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。髪全体を顎の高さまで伸ばして右寄りの位置で分けたボブヘアに、髪飾りをしている。左目は、前髪で完全に隠れていて見えない。クールで歯に衣着せぬ性格で、潔癖症。そのために軽薄そうな人物は不潔ととらえ、貝島沙由には冷たい。しかし、実際は沙由を非常に意識しており、高校3年生の全国大会では、沙由を負かすと宣言したものの、沙由と同じ射軍になったことで焦り、思うような結果を残せなかった。

橘高 恵 (きつたか めぐみ)

群馬県にある明荘(めいしょう)高校に通う3年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目の上で切って右寄りの位置で分け、肩につくほどまで伸ばしたセミロングヘアを、頭の付け根の位置で一つに結んでいる。群馬県内では知られた選手で、高校3年生の全国大会でも優勝を狙っていた。しかし同じ射軍となった新田瀬玲奈の実力に触れ、優勝は叶わなかった。

蜂郷 るり (はちごう るり)

長野県にある彩賀(さいが)女子高校に通う1年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、肩ほどまでの前下がりボブヘアにしている。長身で色黒で目つきが鋭く、特に意識していなくても、相手をにらんでいるように見える。そのため、近寄りがたいと誤解されがちだが、実際は自然を愛する心優しい性格をしている。肌が黒いのも、外で草花と触れ合っているため。射撃部には、友人たちに誘われて入部した。小倉ひかりとは、高校1年生の全国大会で知り合い、友人となった。高校2年生からはエアライフルへの転向を考えている。

今井 舞 (いまい まい)

京都府にある棗谷高校に通う3年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を顎まで伸ばした、ふんわりとしたボブヘアにしている。左目の下にほくろが一つある。あだ名は「まいまい」。全国大会の団体戦の選手に選ばれるが、大会直前に失恋してしまったために団体戦当日は絶不調で、思うような成績を残せなかった。翌日、個人戦が始まった頃には元気を取り戻すが、もともとの実力も今ひとつだったため、400.2点に終わった。

中河 妙 (なかがわ たえ)

秋田県にある秋田第三高校に通う1年生の女子で、射撃部に所属している。銃の種類はビームライフルを使用。前髪を眉の上で短く切り、胸の高さまで伸ばしたロングヘアを肩の高さで二つに結んでいる。物静かで、やや引っ込み思案な性格をしている。秋田県は射撃人口が少なく、特に女子は中河妙しかいない。そのため、高校1年生の高校総体は団体戦は出場できずに個人戦のみで、その個人戦も予選なしで全国大会出場を果たした。ビームライフル個人部門では6位となった。小倉ひかりとは、高校1年生の時の全国大会で知り合い、友人となった。この時に連絡先を交換し、その後お互いエアライフルに転向した際には励まし合った。

辻 まりな (つじ まりな)

千鳥高校1年A組に在籍する女子で、小倉ひかりと当麻あこの友人。前髪を眉の上で短く切り、肩につくほどの長さのストレートセミロングヘアにしている。あことは中学時代からの付き合いで、非常に仲がいい。

当麻 あこ (とうま あこ)

千鳥高校1年A組に在籍する女子で、小倉ひかりと辻まりなの友人。前髪を目が隠れそうなほど伸ばして左寄りの位置で斜めに分け、顎の高さまで伸ばした、ふんわりとしたボブヘアにしている。まりなとは中学時代からの付き合いで、非常に仲がいい。

小倉 のどか (こくら のどか)

小倉ひかりの母親。前髪を目の上で切り、肩につくほどの長さの内巻きセミロングヘアにしている。胸が大きく、顔立ちはひかりによく似ている。穏やかでおっとりとした性の持ち主。夫とは仲が非常にいい。

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