概要・あらすじ
1966年のイギリス、若き日にバンパネラの少年エドガーとアランに出会った老人ジョン・オービン卿は、同じようにエドガーとアランに出会った人々を集め、彼らにエドガーをモデルにして描かれた絵を見せた。彼らはそれぞれ夢幻のような体験だと思っていたエドガーとアランに関する思い出を証言するうちに、バンパネラの存在を確信するようになる。
登場人物・キャラクター
ジョン・オービン
バンパネラの情報を集めている老人。アーサー・トマス・クエントンが描いたエドガーの肖像画を手に入れ、関係者を集める。シリーズ13作目『ホームズの帽子』で若き日の彼とエドガーたちの出会いが描かれている。
エドガー・ポーツネル
バンパネラの少年。外見は14歳。様々な時代の人間たちの前に現れ、彼らに強い印象を残している。
アーサー・トマス・クエントン
19世紀の画家。風景や静物を好んで描いていた。トーマス・ロレンス作の肖像画「ランプトンの肖像」の少年の顔をエドガーに変えたものをはじめ、エドガーをモデルにした肖像画を11枚残している。33歳で亡くなった。
ドン・マーシャル
オービンに集められた証言者のひとりである男性。大学生の時の旅行中、偶然クエントン館に立ち寄り、エドガーが描かれた「ランプトンの肖像」を見た後、その絵にそっくりな少年エドガーとアランに出会った。その出会いを後に『ランプトン』という短編にまとめている。
マルグリッド・ヘッセン
西ドイツの女性作家。ドン・マーシャルの『ランプトン』という短編に、自分が祖母から聞いていたバンパネラとよく似た少年が登場することに驚き、マーシャルに連絡を取った。シリーズ3作目『グレンスミスの日記』で、彼女がバンパネラのことを知った経緯が描かれている。
ルイス・バード
マルグリッドの甥。ガブリエル・スイス・ギムナジウム在籍時にエドガーとアランが転入、一時滞在していたという話をマルグリッドとマーシャルに語る。シリーズ3作目『グレンスミスの日記』に、彼がエドガーたちと出会うシーンが描かれている。
テオドール・ブロニス
ボンの大学で血液の研究をしている学生。ルイスによってオービンの集まりに呼ばれ、ガブリエル・スイス・ギムナジウム在籍時にエドガーとアラン事件の顛末を語る。シリーズ6作目『小鳥の巣』に彼とエドガーたちの出会いが描かれている。
ロジャー・エヴァンズ
シリーズ4作目『ポーの一族』、7作目『エヴァンズの遺書』に登場するエドガーの実兄の子孫である青年。妹シャーロッテと共にオービンに招かれる。
シャーロッテ・エヴァンズ
シリーズ4作目『ポーの一族』、7作目『エヴァンズの遺書』に登場するエドガーの実兄の子孫である少女。兄ロジャーと共にオービンに招かれる。
アラン・トワイライト
エドガーと行動を共にしているバンパネラの少年。外見は14歳。
関連
「ポーの一族」シリーズ (ぽーのいちぞくしりーず)
永遠の時を生きる吸血鬼の一族となった少年と、彼が巡り合う人間たちの運命を描いた物語。 関連ページ:「ポーの一族」シリーズ