あらすじ
第1巻
貧しいスラムで育った少年のアキラは、ハンターとなって成り上がることを決意するも、ハンターとなって早々、強盗まがいのハンターに襲われてしまう。手も足も出ずピンチに陥るアキラだったが、そこに謎の女性、アルファが現れる。ハンターに囲まれたアキラが、自分にしか見えないアルファの存在にとまどいつつも、彼女の警告に従って行動すると、その直後にアキラを襲っていたハンターは突如現れたモンスターの攻撃により死亡するのだった。窮地を脱したアキラに対しアルファは、自分自身が旧世界の遺物であることを明かしたうえで、とある遺跡の攻略をして欲しいと願い出る。さらにアルファは高額な報酬と万全のサポートを約束するが、アキラは騙され搾取され続けたこれまでの半生から、そんなうまい話があるかと警戒感をあらわにする。そこでアルファは、信頼関係を築くための「お試し期間」を提案。こうして二人はかりそめのパートナーとして、共に行動を開始する。
関連作品
小説
本作『リビルドワールド』は、ナフセの小説『リビルドワールド』を原作としている。内容は本作と同じくポストアポカリプスの世界観で、スラムの少年、アキラが謎の女性、アルファと出会い、ハンターとして成長していく姿を描いている。
登場人物・キャラクター
アキラ
黒髪碧眼の少年。貧しいスラム出身。騙され奪われ続けてきた弱者であるため、二度と負けないように、ハンターとなって成り上がることを決意。危険であることを承知で、単身、クズスハラ街遺跡の探索を始めた。だが、たった一人の弱者はほかの悪漢たちから見れば獲物にしか過ぎず、遺跡で強盗まがいのハンターに襲われ窮地に陥ってしまう。突如現れたアルファの言葉に従うことで窮地を逃れ、さらにアルファから取引を持ち掛けられ、「お試し期間」として仮の契約を交わす。
アルファ
金髪の美女の姿をした拡張現実。旧世界の遺物の一つで、遺跡の発する信号に介入し、映像情報を地上に飛ばしている。自分の姿が見えるアキラに取引を持ち掛けたものの拒絶されてしまったため、まずは彼と信頼関係を築くべく、「お試し期間」として彼のサポートを行うようになる。正確かつ迅速な分析能力を持ち、予言にも等しい的確な指示でアキラを助ける。機械らしい判断能力を持つ一方で、自分の能力を自慢したり、アキラを慮った言動をしたりと妙に人間くさい部分もある。アルファの姿を見ることのできる人間は数少なく、その存在はハンターたちのあいだで「旧世界の亡霊」として噂されていた。アルファも自分の姿が見られる者を探していたため、当初はすぐに気づいてもらえるように全裸で徘徊していたが、アキラと出会って以降は気分によって色々な服装を身につけるようになる。
場所
クズスハラ街遺跡 (くずすはらがいいせき)
クガマヤマ都市近郊に存在する巨大な遺跡。ビル状の建物が乱立した旧世界の都市の成れの果てで、遺跡内には数々のモンスターが跋扈する危険地帯となっている。ハンターたちが遺物の発掘を行っており、外縁部はほとんど探索されつくしたとされる。一方で深部は強力なモンスターが存在する場所となっているため、ほとんど手つかずで、遺跡の一部の機能に至っては今もなお稼働し続けている。
クガマヤマ都市 (くがまやまとし)
巨大な防壁で囲まれた都市。防壁は「荒野」と呼ばれる危険地帯から都市を守護するためのもので、都市内部にはモンスターがおらず安全が約束されている。ただし、都市内部に暮らせるのは一握りの金持ちだけで、貧しい者たちは都市近くにスラムを作って暮らしている。スラムはモンスターが徘徊する危険地帯で、犠牲者が出る日も珍しくない。また治安も悪く、スラムの住人は危険ととなり合わせの日々を送っている。
その他キーワード
モンスター
旧世界の技術で作られた存在。さまざまな種類が存在し、生物をベースに兵器として改造した「生物型」、無人で動く「機械型」などが存在する。モンスターは周辺にある遺跡の機能によって製造され、ほとんどはその遺跡の警備を役割としている。モンスターは銃火器で武装していることが多いが、遺跡の機能や体内のナノマシンを使って銃弾を補給しているため、長年、人の手が入っていないにもかかわらず長期間問題なく活動できている。
ハンター
金と名誉を求めて危険地帯「荒野」を探索する者たち。職業として成立しており、旧世界の遺跡から遺物を持ち帰り、「ハンターオフィス」と呼ばれる場所で売却することで利益を得ている。ハンターは基本的に誰でもなることができ、ハンターオフィスに行けばハンターの証である認定証をもらえ、そのままハンターとなる。ただし成りたてのハンターは信用と実績がいっさいないため、制限も多い。またハンターの身分確認はハンターの証でしか行われず、再発行も行っていないため、証を紛失したら再び一からやり直しという決まりになっている。
旧世界 (きゅうせかい)
かつて世界を席巻していた高度な文明、もしくはその文明の栄えていた時代を指す言葉。その文明の科学力はすさまじく、万能の魔法のようと評されていたほど。現在はなんらかの理由で滅び去っているが、その文明の残滓であるモンスターや遺跡は未だに稼働し続けており、人類を脅かし続けている。また遺跡から発掘される遺物は現代では再現不可能なオーパーツと化しており、ハンターたちによって発掘され、高価な値段で取引されている。
クレジット
- 原作
-
ナフセ
- キャラクター原案
-
吟
- その他
-
わいっしゅ
- メカニックデザイン
-
cell
書誌情報
リビルドワールド 12巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
第1巻
(2019-12-27発行、 978-4049129335)
第2巻
(2020-06-26発行、 978-4049132434)
第3巻
(2020-10-24発行、 978-4049135169)
第4巻
(2021-03-27発行、 978-4049137705)
第5巻
(2021-08-27発行、 978-4049139235)
第6巻
(2022-01-27発行、 978-4049141948)
第7巻
(2022-06-27発行、 978-4049144888)
第8巻
(2022-11-26発行、 978-4049147117)
第9巻
(2023-04-27発行、 978-4049149937)
第10巻
(2023-10-26発行、 978-4049152531)
第11巻
(2024-05-10発行、 978-4049155334)
第12巻
(2024-10-25発行、 978-4049160741)