恋愛による性行為を推奨する学園で処女と童貞が繰り広げる恋愛模様
本作の舞台となる「衿糸(えりいと)学園」は、その名のとおり偏差値70を誇る超エリート高校で、エスカレーター式の大学を卒業すると超一流企業への入社も約束されている。しかし、政府がこの学園を設立した真の目的は、少子化が進んだ日本を救うため、より効率的に優れた遺伝子を持つ家柄のよい者同士を結婚させるためだった。学園は恋愛による性行為を推奨しているため、校内では性行為に関する授業や補習が頻繁に行われ、処女や童貞は落第生として蔑視される傾向にある。そんな恋愛至上主義の学園で童貞の天我と処女の幸流は、それぞれの片思いと向き合い、恋愛とはなにか性行為とはなにかを突き詰めていく。
二人の恋の矢印は一方通行
本作はラブコメディながら、童貞の天我は松波彩葉に片思いで、処女の幸流は天我に片思いしており、一方通行の恋愛関係になっている。だが、天我は好意を寄せている彩葉に、衿糸学園で3年間童貞を守り通す約束をしただけで、天我の前にはほとんど姿を現さない。天我は学業より性交渉が推奨される「衿糸(えりいと)学園」で、幸流の気持ちに気づくことも、彼女が処女補習によって自分の眼前で痴態を晒(さら)しても動揺することもなく、性行為を強制しようとするさまざまな授業を克服していく。ラブコメディでありながらも、一貫して切ない恋愛関係が描かれている。
登場人物・キャラクター
清 天我 (きよし てんが)
「衿糸(えりいと)学園」に通う1年生の男子。学園で唯一の童貞で、クラスメイトたちからは蔑視されている。思い人の彩葉との約束を守るため、学園では3年間童貞を貫く決意を固めている。家は貧乏ながら衿糸学園は多額な寄付金と高額な授業料が必要なため、アルバイトをいくつも掛け持ちしている。愛情と性欲は直結していると考えており、恋愛感情のない女性には身体がいっさい反応しない。幸流とは幼なじみだが、恋愛感情を抱いたことがなく、幸流からの好意にもまったく気づいていない。
明星 幸流 (あけぼし さちる)
「衿糸(えりいと)学園」に通う1年生の女子。長い黒髪を低い位置でツインテールにしている。明治時代から続く超有名菓子メーカー「明星銘菓」の社長令嬢で、衿糸学園には親によって無理矢理入学させられた。感度は非常にいいが好きな男性以外との性行為に強い抵抗感があり、未(いま)だに処女。性の知識も乏しいため、「処女四天王」の一人に数えられている。親しい友人からは「サッチー」と呼ばれている。小学生の頃から天我に片思いしているが、告白する勇気が出せないでいる。天我が彩葉に片思いしていることを知りながらも、処女は天我に捧げたいと考えている。
書誌情報
レトルトパウチ! 全7巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉
第1巻
(2014-11-19発行、 978-4088900704)
第7巻
(2019-02-19発行、 978-4088911922)