概要・あらすじ
26歳藤代紡希は、ごく一般的な普通のOL。いままで強くなにかを望んだこともなく、大きな出来事もないけれど、それなりに幸せに生きてきた。いつも通りに出勤すると、職場にいた初対面の斑目重人という男性から、「あなたはグループ会社の御曹司のお見合い相手候補に選ばれた」と一方的に言われる。お見合いの調査員だと名乗る彼は、紡希の仕事ぶりから私生活まで詳細に調査すると言い出した。紡希の席のそばについて、紡希のお昼ごはんまで逐一メモをとる斑目。部外者が社内にいるのはおかしいしやりずらいと、紡希が部長に抗議しても、グループ会社本家の頼みだからと部長は取り合ってくれない。斑目はシンクタンクの優秀な研究員で、御曹司とも交流があるため、調査員に抜擢されたらしい。仕事だからと何から何まで紡希を調べあげ、失礼な物言いをする斑目に反発する紡希。しかし苦手だと思っていた斑目の意外な部分や優しい笑顔を知るうちに、しだいに斑目に惹かれていく。紡希は斑目の言動や上品なしぐさから、お見合いする御曹司は斑目ではないのかと思い始める。
登場人物・キャラクター
藤代 紡希 (ふじしろ つむぎ)
26歳OL。顔も仕事ぶりも平均的な普通の女性。おっとりしていて、控えめで優しい性格。昔から強く何かを欲しがることもなく、聞き分けのいい子供だった。恋愛ベタで、付き合った相手からは「本当に自分のことが好きだったのか」と問われてしまう。無理に相手を探して恋愛や結婚をするぐらいなら、一人でいたほうが自由で平和だと思っている。
斑目 重人 (まだらめ しげと)
藤代紡希を担当するお見合い調査員。グループ会社御曹司の友人でもあり、彼のお見合い相手に選ばれた紡希の調査を担当する。ふだんはシンクタンクの優秀な研究員。強引で傲岸不遜だが、芯が強く誠実な男性。品が良く知性的で端正な顔立ちをしている。背が高く、黒髪でツリ目、細めのメガネをかけている。