ロンド・カプリチオーソ

ロンド・カプリチオーソ

天才フィギュアスケーター兄弟と評されていたアルベル・フランシスとニコル・フランシス。スケート競技にすべてを捧げたがゆえにもつれていく、2人の愛憎を描く。

正式名称
ロンド・カプリチオーソ
ふりがな
ろんど かぷりちおーそ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
サンコミックス(朝日ソノラマ)
巻数
全2巻完結
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概要・あらすじ

14歳のアルベル・フランシスと6歳のニコル・フランシスの2人は、将来が有望視されるフィギュアスケーター兄弟。かつて名選手として知られ、現在は指導者となっている父親のアスツール・フランシスからの期待も大きなものだった。2人は仲睦まじい兄弟だったが、兄のアルベルはアスツールから後継者として常に完璧な演技を求められ、弟のニコルは反対にのびのびと、自由に演技することを許されていた。

アスツールがその才能を認め、夢を託しているのはニコルの方で、アルベルは弟の良き見本たれと重圧をかけられていた。アスツールに認められたい心と、そのために最大のライバルであるニコルと競い合わなければならない宿命に、アルベルは一人苦しみを深めていく。

登場人物・キャラクター

アルベル・フランシス (あるべるふらんしす)

ニコラ・フランシスの兄。年齢は14歳。黒髪で、憂いをまとった少年。父親であり、有名なフィギュアスケート選手だったアスツール・フランシスの名を冠するスケート大会「アスツール・コンテスト」で、14歳まで4年連続1位に輝いた。しかしアスツールはニコラの才能を伸ばすことに夢中で、その大会で10位となったニコラへの期待を周囲に語っていた。 両親を事故で亡くした後も、「ニコラを育てろ」というアスツールの遺言に縛られ続けた。期待には全力で応えようとする誠実な性格ゆえに、弟への指導をしながらも妬みを抱いてしまう自分が許せずにいる。

ニコラ・フランシス (にこらふらんしす)

アルベル・フランシスの弟。年齢は6歳。明るい髪色をした儚げな少年。父親であり、有名なフィギュアスケート選手だったアスツール・フランシスの名を冠するスケート大会「アスツール・コンテスト」で、デビューを果たす。この大会で、アスツールが何年もかけて振り付けを組み、格別な思い入れのある「序奏とロンド・カプリチオーソ」を滑り、初出場で10位の好成績を収める。 しかしその年、両親と同乗していた車の事故により失明してしまう。医師には先天性心臓疾患のため余命5年と診断されているが、ニコラ本人はその事実を知らずにいる。普段と変わらずスケートの練習を続けながら、アルベルが用意した北欧の家で生活する。

アスツール・フランシス (あすつーるふらんしす)

アルベル・フランシス、ニコラ・フランシスの父親。かつて14歳にして世紀の天才と謳われた、フィギュアスケートのプロ選手だった。自分が創設した天然スケートリンクで、自身の名前を冠した「アスツール・コンテスト」を開催している。人生のすべてをスケートに賭けており、後継者として指導している2人の息子のうち、弟のニコラの表現力を高く買っている。 弟への期待を公にし、兄のアルベルにも弟の才能を伸ばす指導者の役割を求め、そのことでアルベルを無自覚に傷付けている。雪道の自動車事故で、シルビア・フランシスとともに39歳で亡くなる。

シルビア・フランシス (しるびあふらんしす)

アスツール・フランシスの妻。アルベル・フランシス、ニコラ・フランシスの母親。身体が弱く、その体質がニコラに受け継がれている。フィギュアスケートに打ち込むアスツールの良き理解者で、彼の支えになろうと努めている。しかしニコラの才能ばかりをもてはやすアスツールに、アルベルにも愛情を傾けるよう苦言を呈すなど、母親としての愛情を惜しみなく家族に注いでいる。 雪道の自動車事故で、アスツールとともに35歳で亡くなる。

マチア・シュール (まちあしゅーる)

女子フィギュアスケートの新星と騒がれている少女。活発で思ったことはすぐに口にし、自身が決めたことは即実行する行動力の持ち主。10歳の時にアスツール・フランシス主催のコンテストでアルベル・フランシスとニコラ・フランシスの兄弟に出会った。この頃からアルベルに想いを寄せており、以降ずっと彼のことを気にかけている。

マチアの父 (まちあのちち)

マチア・シュールの父親で、アスツール・フランシスの友人。陽気で表情豊かな壮年の男性。フランシス一家とは、家族ぐるみで親交がある。気がのらないと練習しない娘のことを口では嘆いているが、スケートが好きだと語る娘の考えを尊重している。

イアノフ・マクドレーン (いあのふまくどれーん)

アスツール・フランシスに仕える執事。豊かな眉毛が特徴の年配の男性。アスツールが事故死した後も、アルベル・フランシスとニコラ・フランシスに仕え続けている。親身になって、幼くして両親を失った2人の世話を焼き、スケートに復帰するために北欧の田舎の家にニコルを残し出て行ってしまったアルベルを、ニコルとマニョン・マクドレーンとともに5年間待ち続けた。

マニョン・マクドレーン (まにょんまくどれーん)

イアノフ・マクドレーンの妻。朗らかで世話好きな年配の女性。仕えていたアスツール・フランシスが事故死した後も、その息子のアルベル・フランシスとニコラ・フランシスに、イアノフとともに仕え続けている。親身になって、幼くして父母を失った2人の世話を焼き、盲目で身体の弱いニコラにスケートの指導を続けるアルベルのことを時に諫めている。

ジョーン・シムカス (じょーんしむかす)

口ひげを蓄えた、温厚な性格の壮年男性。両親を亡くしたアルベル・フランシスとニコラ・フランシスの後見人となり、アルベルが16歳になるまで、父親のように2人を見守った。2人の兄弟を、素敵な子供たちだと、好感を持って世話をしていた。しかしアルベルがスケートに復帰するためにニコラを残し、パリに出ると決めたアルベルの考えには共感せず、最後まで兄弟で一緒に暮らすよう説得し続けた。

セーラ

外はねの髪型をした、素直で純朴な表情豊かな牧場の少女。イアノフ・マクドレーンと妻のマニョン・マクドレーン、ニコラ・フランシスが暮らす北欧の家に、親の代わりに牛乳を届けに来た。ニコラのことを「詩神(ミューズ)」のようだと好意を抱いている。ニコラとは少しづつ心を通わせていたが、アルベル・フランシスに交際を激しくとがめられ、謝るニコラを見て傷付き、以降は身を引いてしまう。

その他キーワード

序奏とロンド・カプリチオーソ

サン=サーンス作曲の協奏曲的な楽曲。ジノ・フランチェスカッティの演奏によるヴァイオリンの音色が美しく、フィギュアスケートにぴったりだと、アスツール・フランシスが特別な思いを持っている。アルベル・フランシスは、幼い頃から繰り返しこの曲の素晴らしさをアスツールから説かれていた。アスツールはニコラ・フランシスに、この曲のために組み上げた振り付けを教授した。 これがきっかけで、アルベルとニコルの確執が決定的なものとなった。

書誌情報

ロンド・カプリチオーソ 全2巻 朝日ソノラマ〈サンコミックス〉 完結

第1巻

(1976年12月30日発行、 978-4257914273)

第2巻

(1976年12月30日発行、 978-4257914280)

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