一角獣-UNICORN-

一角獣-UNICORN-

巨大企業の謀略により両親と実家を失い、弟を廃人にされた少年が、長き雌伏のときを経て、企業の経営者一家に復讐を遂げる姿を描いたハードボイルドな設定のアクション作品。

正式名称
一角獣-UNICORN-
作画
原作
ジャンル
裏社会・アングラ
レーベル
秋田コミックスサスペリア(秋田書店)
巻数
全1巻完結
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概要・あらすじ

「久遠産業」のオーナー夫妻は、30億円の負債を負って傾いた会社の将来を悲観し、自殺を図った。夫妻の息子である久遠梁馬は、火事で崩れゆく屋敷から背中に大やけどを負いながらも、弟の久遠悠木と共に脱出し、一命を取り留めた。梁馬は、事故のショックから感情を失ってしまった悠木といっしょに、父親と仕事上の付き合いがあった「東堂産業」の社長、東堂重太郎に引き取られ、養われる身となる。

重太郎の息子である東堂青彦の激しいいじめを受け、さらに重太郎の娘、東堂櫻子のまっすぐな瞳に戸惑いながらも、一介の使用人として重太郎の会社で働き続けていた梁馬。苦難の日々を送る中で、父親の会社の負債が重太郎に負わされたものであった事を知った梁馬は、重太郎と東堂家に対する復讐を決意し、「東堂産業」の社内のゴミから知り得た内部情報をもとに、「東堂産業」傘下の企業や工場、他社との裏取引の現場を次々と襲撃しては、多額の金を強奪し、「東堂産業」のブランドそのものにダメージを与えていく。

一連の事件の手口から内部の人間の犯行を疑い、犯人が梁馬である事を看破した重太郎は、取引の現場に罠を張り、悠木を人質にして梁馬を捕らえようとする。

ところが、煽られて激昂した青彦が梁馬を銃で撃った事で、梁馬と悠木は崖下の海へ転落。その姿を見失ってしまう。1年半後、巨大ベンチャー企業「K・ワークス」の社長に成り上がっていた梁馬は、大株主を切り崩して「東堂産業」の株を掌握して傘下におさめ、「久遠ビジネスCo.」と社名を変更。

病に伏せった重太郎と青彦の事故死を見届けた梁馬は、東堂家への復讐を完遂するため、櫻子を自身の会社で雑用係として働かせる。しかし、持ち前の才覚によって頭角を現した櫻子は、社長秘書として梁馬に仕える身になるのだった。

登場人物・キャラクター

久遠 梁馬 (くおん りょうま)

黒髪のロングヘアをした長身の青年。「久遠産業」のオーナー夫妻の息子だったが、12歳の時に両親が自殺し、「東堂産業」の社長である東堂重太郎のもとに引きとられて育つ。両親が自殺した際に火災に巻き込まれており、今でも背中にユニコーンに似た形をした、大きな火傷の痕が残っている。無口で忠実な使用人として、感情を失った久遠悠木の面倒を見ながら、東堂家や「東堂産業」で雑用係をしていた。 父母の自殺の原因となった30億円の負債が、重太郎の謀略であると知り、東堂家への復讐を決意。「東堂産業」傘下の企業や工場、裏取引の現場を襲撃しては、多額の現金を奪っていた。東堂家であらゆる雑用を任されていた経験により、自分一人で一通りの事をこなせる万能なタイプに成長。 壮健な肉体と優れた頭脳を持つうえに、銃の腕前も超一流。裏社会の人間を相手にしてもまったく臆する事がない強靭な精神力の持ち主だが、自分をまっすぐな瞳で見つめてくる東堂櫻子だけは苦手としている。表面上はクールに見えるが、唯一の肉親である悠木に対する愛情は非常に深く、彼に危害を加えようとする人間は決して許さない。 のちにベンチャー企業「K・ワークス」の社長となり、その圧倒的な存在感で「王」の異名で呼ばれる事になる。

東堂 櫻子 (とうどう さくらこ)

美しい顔立ちをしたスタイル抜群の美女。「東堂産業」の社長である東堂重太郎の娘。幼い頃は久遠梁馬や久遠悠木と気の置けない、仲のよい友人同士だった。その後、両親の自殺によって自宅に梁馬達が引き取られたあとは、心を閉ざした梁馬と距離が広がり、かつての絆を失ってしまう。表面的には気が強く、近寄りがたい聡明な美女だが、感情を失った悠木の面倒を裏で見続けるなど、本当は心優しい性格をしている。 梁馬の背中にある火傷の痕を「一角獣(ユニコーン)」と呼んでおり、梁馬自身を誇り高いユニコーンに見立て、密かに尊敬している。

久遠 悠木 (くおん ゆうき)

華奢で病弱な美少年。車椅子生活を送っている。久遠梁馬の弟で、鳥を愛する心優しい少年だったが、両親が自殺した際に強い心理的傷害を受け、言葉と感情を同時に失ってしまった。「東堂産業」の社長である東堂重太郎のもとに梁馬と共に引きとられ、梁馬の介護を受けて暮らす事になる。

東堂 重太郎 (とうどう じゅうたろう)

冷徹な性格をした経営者の男性。「東堂産業」の社長として辣腕を振るっている。自身の会社の負債であった30億円を「久遠産業」に押しつけ、オーナー夫妻を自殺へと追い込んだ。そのうえ、オーナー夫妻の自宅に火を放ち、一家ごと灰燼に帰そうと試みた極悪人。生き残った久遠梁馬と久遠悠木を自宅に引き取り、使用人として飼い殺しにしていたが、真相を知った梁馬が東堂家に復讐を開始した事に勘づき、彼を捕らえようとする。

東堂 青彦 (とうどう あおひこ)

卑怯で卑屈な性格をした軽薄な青年。「東堂産業」の社長である東堂重太郎の息子で、会社では専務を務めている。父母の自殺後に自宅へと引き取られた久遠梁馬の事を蔑んでおり、家でも会社でも事あるごとに陰湿ないじめを繰り返す。過去に一度、久遠悠木をいじめた事で梁馬から思い切り殴られており、それ以来悠木には手を出さないでいる小心者。 重太郎にも頭が上がらない。

高さん (たかさん)

真っ黒に日焼けし、顎鬚を生やした海の男。本名は不詳。久遠梁馬の父親であるオーナーの幼なじみで、梁馬が幼い頃からの知り合い。「東堂産業」への復讐を開始した梁馬を手伝い、海上の船で待機して、梁馬を安全な場所へと運んでいた。金銭には無頓着なタイプで、強奪した金塊を分け与えようとした梁馬の提案をにべもなく断っている。梁馬が心から信頼する数少ない人物の一人。

トキ

おっとりとした性格の中年女性。東堂家で長年にわたって使用人として働いている。両親を失った久遠梁馬や久遠悠木を不憫に思い、悠木の身の回りの世話や梁馬の食事作りを自ら買って出て、梁馬達の辛い日々に、心の支えとなる。東堂櫻子に対しては辛らつになる梁馬の態度をいぶかしんでいた。

大崎 (おおさき)

メガネをかけた優男。「大崎エンタープライズ」の社長を務めている。東堂重太郎の娘でありながら、系列会社を避け、実力で自社に入った東堂櫻子の才能を買い、秘書として雇っている。のちに櫻子に交際を申し込んで断られるが、それでも一途に櫻子を思い続けていた。

内山 (うちやま)

のっぺりとした顔立ちをした中年男性。「東堂産業」の専務を務めている。社内では事を荒立てないように卑屈に振る舞っている。東堂青彦に怒られた時には、久遠梁馬のせいにして彼を何度も殴打するなど、弱い者へストレスをぶつけるタイプ。

書誌情報

一角獣-UNICORN- 全1巻 秋田書店〈秋田コミックスサスペリア〉 完結

第1巻

(2000年9月発行、 978-4253184564)

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