概要・あらすじ
主人公である女子高生加賀見七生子が自分の過去や出生の秘密、同級生の恋愛、自身の初恋を通じ、様々な愛の形があること、そして自分が本当に愛するべき人を認識するまでを描く。『雨男』『死せる王女のための孔雀舞』『さらばマドンナの微笑』『我はその名も知らざりき』の4作品から構成される短編連作。
登場人物・キャラクター
加賀見 七生子 (かがみ なおこ)
桐門高校に通う女子高校生。クラスでは委員長を務め、成績も良く、友人達の信頼も厚いが、その一面で学校をサボリ空き家となった親戚の家で、スケッチをしながらひとりタバコをふかすような、影を持った少女。
荘村 類 (しょうむら るい)
彫りが深く野性的な、魅力的な顔立ちをした20代の男性。祖父がイギリス人のクォーター。雨宿り先として、空き家だと思って駆け込んだ家で七生子と出逢う。後に七生子の通う桐門高校に美術教師として赴任。
場所
桐門高校 (とうもんこうこう)
主人公である加賀見七生子が通う高校。県内でも名門で知られる。
親戚の家 (しんせきのいえ)
加賀見七生子父方の祖母の家だが、本来の持ち主であるおじが海外から戻らず、祖母が亡くなってからずっと空き家になっており、七生子の隠れ家となっている。
関連
雨男 (あめおとこ)
佐藤史生による「七生子シリーズ」1作目。二面性を持つ女子高生加賀見七生子と、幼い日の七生子の絵の才能に嫉妬していたという荘村類の再会を描くボーイ・ミーツ・ガールの物語。 関連ページ:雨男
死せる王女のための孔雀舞 (しせるおうじょのためのぱゔぁーぬ)
佐藤史生による「七生子シリーズ」2作目で、単行本での表題作となる。主人公の女子高生加賀見七生子は、空き家のはずの親戚の家で孔雀をつれた美少女と出会う。彼女は、自分はこの家の本来の持ち主である門馬公春の... 関連ページ:死せる王女のための孔雀舞
さらばマドンナの微笑 (さらばまどんなのほほえみ)
佐藤史生による「七生子シリーズ」3作目。主人公の女子高生加賀見七生子は、美術教師であり、恋人の荘村類から、県の展覧会に絵を出品してみないかと誘われ、気になっていたクラスメイトの盾縫まどかにモデルになっ... 関連ページ:さらばマドンナの微笑
我はその名も知らざりき (われはそのなもしらざりき)
佐藤史生による「七生子シリーズ」4作目。主人公である女子高生加賀見七生子は、進路に悩んでいた。母に勧められ、希望校のひとつであるW大学の助教授である諸井淳に受験勉強を教えてもらうことになる。七生子は諸... 関連ページ:我はその名も知らざりき