あらすじ
第1巻
いつもの通りアジトに集まっていたさっちゃん、琴葉のもとに秘密組織、カラーズのリーダーである赤松結衣が飛び込んで来る。彼女は来るなり「パンダのような猫」を見掛けた事を二人に報告する。それを結衣が絵に描いて見せると、それを見たさっちゃんと琴葉が、これは化け物だと騒ぎ立てた。こんな化け物がいればすごい事だと、カラーズのメンバーは「化け猫捕獲大作戦」を開始する。(第1話「カラーズ」)
アジトに集まっていたカラーズは「チューチューカブリラ」こそが自分達に足りないものだと話し合っていた。そんな中、さっちゃんの母からさっちゃんに、「大変」とだけ書かれたメールが届く。それをカラーズへの出動要請だと考えたさっちゃんは、結衣と琴葉を連れて自宅へと向かった。さっちゃんの実家、青果店「黄瀬フルーツ」に着いたカラーズは、さっちゃんの母からバナナが大量に売れ残って困っているという話を聞かされる。それを聞いたカラーズは街に出てバナナを売り歩く。(第2話「チュカブる」)
鯨岡大五郎の営んでいる雑貨店に置いてあった金庫が、開かなくなってしまった。それを事件だと考えたカラーズは、大五郎のためにその金庫を開けてやる事にする。しかも開ける事ができれば金庫の中のお宝をもらえる、と聞いたカラーズのメンバーは俄然やる気になる。大五郎から金庫を開けるための暗号を受け取ったカラーズは、それを手掛かりにして暗号の解読を始めた。(第3話「お宝さがし」)
アジトに集まっていたカラーズは、訓練の一環として「第1回カラーズかくれんぼ訓練」の開催を宣言。結衣が鬼となって、さっちゃんと琴葉は公園内に隠れる事になった。隠れているあいだ、携帯ゲームを始めた琴葉は「すれちがい通信」が人通りの少ない公園ではあまりできない事を嘆く。そんな琴葉にさっちゃんが人通りの多い駅前に行く事を提案し、二人はかくれんぼの事などすっかり忘れて、駅前に出掛けてしまう。一方、いくら探してもさっちゃんと琴葉が見つけられない結衣は、とうとう泣き出してしまう。(第4話「かくれんぼ」)
納豆が水を綺麗にする事をテレビで知ったカラーズは、水の汚い池を納豆で綺麗にすればいいのではないかと考えつく。しかし、さっちゃんの母には、池に納豆を投げる事を禁止されてしまう。ほかの方法はないかと女子高校生の笹木ののかに尋ねると、ののかは自然にとって一番いい事は人が滅びる事だ、とカラーズに教えるのだった。これを聞いたカラーズは、人類を滅ぼす事を決断する。(第5話「池と納豆」)
児童文学の『かわいそうなぞう』を読んださっちゃんは、ゾウに同情するあまり泣き出してしまう。そして、ほかの動物達が元気で生きているかを確かめるため、結衣と琴葉を連れて三人で、近くにある上野動物園に行く事にした。そこでトラが骨に食らいついている姿を見たさっちゃんは、その骨が人間のものだと言い出す。さらにはそれが大五郎の骨だと勘違いしたカラーズは、大五郎を助けようとトラに立ち向かう。(第6話「どうぶつえん」)
カラーズが外で遊んでいると、さっちゃんが周辺の嫌な臭いに気づく。さっちゃんが臭いのもとをたどると、それは公園周辺に落ちている銀杏の臭いだった。公園が臭いと思われる事を危惧したカラーズは、銀杏を拾い始める。袋いっぱいに集めた銀杏を見たさっちゃんは、いい事を思いついたと、カラーズの敵である斎藤のもとへ向かう。(第7話「ぎんなんひろい」)
カラーズはアジトで「弱点さがし会ぎ」を始めた。リーダーである結衣には威厳が足りないとさっちゃんと琴葉が指摘すると、結衣は泣き出してしまう。そんな結衣の威厳を出すために、さっちゃんは結衣に付け髭をつける。しかし、結衣の威厳は付け髭では出せず、付け髭作戦は失敗に終わる。続いてさっちゃん、琴葉の弱点をみんなで言い合おうとするが、琴葉の弱点を言い出そうとする最中、突然さっちゃんが結衣を止めた。琴葉には言ってはいけない秘密の弱点があったからだ。しかし、空気の読めない結衣はさっちゃんが止めるのも聞かず、琴葉の弱点を口にしてしまう。(第8話「弱点さがし会ぎ」)
大五郎はカラーズに対して爆弾を作ったと宣言する。爆弾を解除しなければこの街が爆破されると聞いたカラーズは、面白そうだと大五郎の作った爆弾を解除する事に決める。大五郎から爆弾を解除するための暗号をもらったカラーズは、その暗号を解くためにみんなで話し合う。その結果、暗号のヒントが商店街にある事を知ったカラーズは早速、商店街に出掛けた。(第9話「まんなかのめさがし」)
第2巻
ある日の事、秘密組織、カラーズのアジトにやって来たモノクロ大佐は、商店街の神社の絵馬を口にくわえていた。その絵馬には「バレてるぞ」と書かれており、それはカラーズのアジトが誰かに発見されたメッセージなのだと琴葉が言い出す。そのメッセージを寄こした主を特定すべく、カラーズは神社へと向かう。(第10話「特務! 隠密行動」)
公園の中心に布団を持って現れたカラーズは、持ってきた布団を広げると、そこで眠り始めた。これは「監視作戦」と呼ばれる作戦で、休みながら監視できる、一石二鳥の手だと考えたのだ。その様子を見た警察官の斎藤は彼女らを起こす事なく放置し、静かなだけマシだと言い残すと、その場を去っていく。こうしてカラーズは、誰にも邪魔されず公園の中心で眠り続けるのだった。(第11話「公園のまん中で昼寝した子供」)
お花見の季節。さっちゃんは、実家の青果店「黄瀬フルーツ」の商品である苺を花見客に売り歩いて、その売り上げでベビーカステラを買おうと考えた。さっちゃんの母から許可をもらったさっちゃんは、赤松結衣や琴葉といっしょにたくさんの苺を抱え、花見客に売り歩き始める。(第12話「花よりベビーカステラ」)
街を歩いていたカラーズは、散歩しているモノクロ大佐を見掛けた。モノクロ大佐がいつも何をしているのか気になったカラーズは、その後ろからこっそり尾行を開始。その最中も、カラーズは「影から出たら死亡ゲーム」などで遊びながら尾行を楽しむ。(第13話「モノクロ大佐の日常」)
カラーズは鯨岡大五郎からもらったロケットランチャーの銃口を、交番勤務している斎藤に向けた。斎藤を爆破すれば世界の平和につながるとカラーズは考えたのだ。さっちゃんはロケットランチャーの引き金を引くが、弾が発射されない。それによりロケットランチャーを偽物だと思ったカラーズは、ロケットランチャーを投げ捨てる。斎藤はそのロケットランチャーを拾うと、安全装置を外してカラーズに銃口を向ける。琴葉とさっちゃんは銃口を向けられても余裕の態度を見せるが、結衣だけは泣き出してしまう。(第14話「ミジン子」)
女子高校生の笹木ののかに、事件が起こったというメールで呼び出されたカラーズは、ののかの実家が営んでいるパン屋「ササキのパン」へ向かった。事件が起こった事に興奮するカラーズに対し、ののかは、姉の笹木ももかに大事な店を乗っ取られてしまうと語る。ももかは大学卒業後にパン屋を継ぐが、そこでおにぎりを売ると言い出す。それが許せないののかは、ももかに店を乗っ取られないようにカラーズに協力を要請する。(第15話「もか姉」)
さっちゃんは学校で悪戯をした罰として、袋いっぱいにゴミを集めるよう先生から言い渡されていた。さっちゃんは結衣と琴葉にゴミ拾いの協力をお願いして、みんなで「ゴミ集め作戦」を決行する事になる。カラーズが最初にゴミとして捨てようと考えたのは、交番にいる斎藤だった。だが、斎藤をゴミ袋に入れようとしても、大きすぎて入りきらない。困り果てるカラーズに対し、斎藤は自分が子供の頃ならもっとうまくやったと、彼女達を挑発する。(第16話「ゴミひろい」)
カラーズは上野にある西郷隆盛像を前にして、なぜ彼が銅像になったのだろうと疑問を抱く。そんな中、さっちゃんが西郷隆盛は痴漢をして銅像になったのだと言い出し、琴葉も悪ノリしてそれに同調する。自分達も銅像になりたいと考えたカラーズは、大五郎に頼んでカメラを用意させると、パンツの撮影を目的に、上野の街を写真を撮りながら回り始める。(第17話「大佐撮ってるカー」)
さっちゃんが突然、カラーズに不足しているツッコミを担当できる新メンバーを探そうと言い出した。そんなさっちゃんに対し、結衣はツッコミ役なら自分が担うと発言。早速さっちゃんは結衣のツッコミの実力を試してみるが、結衣はうまくツッコミができなかった。結局新メンバーを探す事にしたカラーズは、博物館に出掛ける。(第18話「はくぶつかん」)
カラーズを呼び出したさっちゃんの母は、盗難事件が発生した事を伝える。青果店「黄瀬フルーツ」の軒先に置いてあった招き猫が、いつの間にかなくなっていたのだ。さっちゃんの母はその事件の解決をカラーズに託すと、犯行声明の書かれた紙を彼女達に渡す。紙を受け取ったカラーズはさっちゃんの母の証言や、犯行声明の文章を頼りに、招き猫を盗んだ犯人を探し始める。(第19話「盗難事件」)
第3巻
秘密組織、カラーズのメンバーは、お正月にもらったお年玉を持ち寄って武器を作る事にした。こうして、さっちゃんをロボットに改造した「ワンコインさっちゃん」が生まれる事となった。だが結局、「ワンコインさっちゃん」は失敗に終わり、カラーズは新たに武器を買いに行く事にする。雑貨屋「ホエールファクトリー」に行ったカラーズは、そこで店主の鯨岡大五郎から武器の代わりにトランシーバーを受け取り、早速トランシーバーを使って遊び始める。(第20話「ワンコインさっちゃん」)
ある冬の日、積もった雪を前にしたカラーズははしゃいでいた。そんな中、さっちゃんが丸めた雪玉を持って斎藤のもとへ奇襲に行く事を提案。一方、雪国出身の斎藤は、雪合戦では一度も負けた事がないと、大量の雪玉を持ったカラーズを前にしても自信満々の態度を見せる。だがカラーズにはとある作戦があった。カラーズの作った大量の雪玉の中には、一つだけうんこが混じっていたのだ。それを聞いて逃げ出す斎藤をカラーズは卑怯だと批難する。(第21話「雪すぎる」)
花粉が舞い散る季節、笹木ののかは花粉症に悩まされていたが、「病は気から」と花粉症である事を認めずにいた。そんなののかを見たカラーズは、くしゃみを止める裏技があると言い出し、ののかにその裏技を試してみる事にする。これにより酷い目に遭ったののかは、ついに自分が花粉症である事を認め、民間療法に頼らない事を誓うのだった。(第22話「花粉症」)
琴葉はカラーズのアジトに行く最中、コロッケ屋のコロばあから、大事件があるからあとで店に来てほしいとせがまれた。事件の発生を喜んだカラーズは、早速そろってコロばあのコロッケ屋に向かう。しかしその最中、公園の遊具に気を取られたカラーズは、そこで遊び始めてしまう。そして、コロばあの事件などすっかり忘れてしまうのだった。(第23話「コロばあの事件」)
さっちゃんの思いつきで、カラーズでは訓練を行う事になった。訓練内容はかくれんぼで、今回はトランシーバーを通話中にしたまま、鬼はその電波を手掛かりにして隠れている人を探すルールとなった。赤松結衣を鬼にしてかくれんぼがスタートするが、どこに隠れるかというさっちゃんと琴葉の会話がトランシーバーから聞こえてきて、隠れる場所が丸わかり。インチキを嫌った結衣はトランシーバーの声が聞こえないよう、耳を塞いで大きな声を上げる。(第24話「ハイパーかくれんぼ」)
商店街では夏休みを前にして街を綺麗にする「クリーンアッププロジェクト」が行われる事になり、カラーズも参加する事となった。その最中、立入禁止で通行止めとなっている場所を見つけた琴葉は、なぜ立入禁止になっているか疑問に思い、その原因を突き止めようと中へ入ってしまう。琴葉に続いてさっちゃん、結衣も中に入るが、その途中で大人に見つかり、叱られてしまう。叱りつける大人から逃げる中、再び立入禁止で通行止めとなっている場所を見つけたカラーズは、懲りずにもう一度、立入禁止の中へと突入していく。(第25話「クリーンアッププロジェクト」)
カラーズは大五郎から、彼が昔遊んでいた玩具をもらった。さっちゃんと結衣はメンコで遊んでみるものの、その面白さがわからない。一方、けん玉を手にした琴葉は、けん玉従来の遊び方をせずに振り回し始め、けん玉を武器として扱う事がいたく気に入ってしまう。(第26話「とぶ はたく まわる」)
カラーズは街を散歩している最中、福引所を見つけた。福引のガラガラを回したがるカラーズだが、福引をするのに必要な福引券がない。だが、福引券を配っている店舗の中に、ののかの実家である「ササキのパン」を見つけたカラーズは、店番をしていたののかに福引券をせがむ。一度はののかに断られてしまうが、どうにかして福引券がほしいカラーズは、店のお手伝いをして福引券をののかからもらおうと考える。(第27話「バイトっす」)
結衣は学校行事の一環で、パレードにてさんさ踊りを披露する事になった。さっちゃんと琴葉は、そんな結衣の晴れ姿を見るためにパレード会場へ向かう。カラーズのリーダーとして、二人に情けないところを見せられない結衣は、緊張しつつも張り切っていた。そんな結衣の姿を発見したさっちゃんと琴葉は、全力で踊る結衣を大きな声で応援するのだった。(第28話「赤松結衣」)
第4巻
食べられる野草の本を読んださっちゃんは、タンポポが食べられる事を知る。これをきっかけに、秘密組織、カラーズは公園の雑草はどれが食べられる雑草なのか確かめてみる事にする。公園で食べられそうな雑草を集めたカラーズは、家から持って来たコンロでそれらを煮てみる。煮込まれた雑草はどう見てもまずそうで、一行は食べる事を躊躇するが、それでも勇気を出し、みんなで一斉に雑草を口に運ぶ。(第29話「野草さがし」)
ハロウィンの日、鯨岡大五郎が作ったハロウィン用の衣装に身を包んだカラーズは、なぜかゾンビゲームをし始める。このゲームは、さっちゃんと琴葉が公園でゾンビ役を演じてくれる人を集め、赤松結衣がそんなゾンビ達をかいくぐり、ボスゾンビと定めた人形を倒せばクリアというルール。早速、さっちゃんと琴葉は公園へと出掛け、ゾンビを演じてくれる人を集め始める。しかし想定以上に人が集まってしまい、結衣が公園に出掛けた時には、すでに公園がゾンビだらけになっていた。(第30話「トリック オア トリート」)
カラーズは構成員である結衣、さっちゃん、琴葉の三人、そしてカラーズが守っている街や人々を紹介する動画を作った。動画では、大五郎が経営する雑貨屋「ホエールファクトリー」や、さっちゃんの実家で営む青果店「黄瀬フルーツ」、街にあるボート乗り場などを紹介していく。そんな中、カラーズが街の紹介動画を作っている事を知った笹木ののかは、カラーズをジュースで買収し、実家のパン屋「ササキのパン」が人気店だと紹介する動画を撮らせるのだった。(第31話「カラーズと街とひとびと」)
缶に入っていたクッキーを平らげたカラーズは、その空き缶をタイムカプセルとして利用しようと思いつく。結衣、さっちゃん、琴葉は思い思いの品物を入れて10年後に空ける事を約束しつつ、タイムカプセルを大きな樹の下に埋める事に決めた。その途中でののかに出会ったカラーズは、空き缶をそのまま埋めると腐ってしまう事を聞かされる。その結果、タイムカプセルは大五郎に預かってもらう事になるのだった。(第32話「タイムカプセル」)
琴葉はカラーズの中で一人だけスキップがうまくできず、そのせいでいじけてしまう。そんな中、カラーズは公園の地面に書かれているミステリーサークルを発見した。大事件を見つけて興奮したカラーズは、次に現れたUFOを手に入れたいと言い出した。そのためには行方不明の人を探す必要があると考えたカラーズは、それを知るために交番に勤務している斎藤のもとを訪れる。斎藤からその情報を聞き出そうとする最中、門限を知らせるチャイムが鳴ってしまい、琴葉は調査の途中で家に帰る事になってしまった悔しさから地団太を踏む。それを見た結衣は、その地団太がスキップになっている事に気づく。琴葉はスキップができるようになった事を喜び、みんなといっしょにスキップしながら帰路につくのだった。(第33話「ミステリーサークル」)
カラーズで集まる事になった際、結衣がいい物を持ってきたと口にする。しかし、さっちゃんはそれが本当にいいものかどうか疑い始めた。そんなさっちゃんだったが、結衣の持ってきた物が双眼鏡であった事を知ると手のひらを返して、結衣に双眼鏡を貸してもらえないかとせがむ。結局、結衣から双眼鏡を貸してもらえる事になったさっちゃんは、みんなで人探し訓練をやろうと言い出す。(第34話「カラーズを探せ」)
アジトに集まっていたカラーズだが、急にさっちゃんがモデルになると言い出す。なんでモデルになりたいのかと結衣が尋ねると、さっちゃんは自分がかわいいからだと答える。それがきっかけでカラーズでファッションショーごっこをする事になった。さっちゃんはその最中、ランウェイの歩き方を二人に教えてあげると口にすると、モデルの勉強をした成果を発揮し始めた。(第35話「東京カラーズコレクション」)
カラーズは大五郎に向かって、これから伝説の剣を探しに行くのだと言い放つ。しかし、伝説の剣を探しているあいだ、街のみんなには自分の身を自分で守ってもらわなければいけないと考えたカラーズは、みんなにそれぞれの弱点を教えて自己防衛してもらう事にする。まずは大五郎に弱点を伝えると、その指摘に落ち込んだ大五郎は弱点を伝える時は、なるべく優しく伝えてやってほしいとカラーズに提言する。それを聞き入れたカラーズは、街のみんなになるべく優しく、それぞれの弱点を教え始めた。(第36話「伝説のパン」)
第5巻
七夕の日、斎藤は笹を運んでいる秘密組織、カラーズを見掛けた。そんな斎藤にカラーズは、笹をアジトに飾って願い事を書いて吊るすのだと告げる。去っていくカラーズに向けて、斎藤はカラーズの願いが叶わないようにと祈った。一方、笹をアジトに持ってきたカラーズは早速、願い事を書く事にする。(第37話「七夕メーン」)
激しい雨の中、アジトに集まっていたカラーズだが、雨音がうるさすぎてお互いの話が聞こえない。そんな中、さっちゃんが突然、アジトに置いてあるテーブルの上にのぼった。雨音が騒がしい今ならどんな事を口にしても赤松結衣と琴葉の耳には届かないと考えたのだ。しかし、さっちゃんがおかしな事を口にした途端、タイミングよく雨音が止んだ。一方、さっちゃんのおかしな発言を聞いてしまった結衣と琴葉は、そのおかしな内容に戦慄してしまう。(第38話「タイフーンスクリーム」)
カラーズで集まっている中、突然さっちゃんが各々の必殺技を考えようと言い出した。さっちゃんには既に必殺技があり、結衣はどうすれば自分の必殺技を思いつくのかさっちゃんに尋ねたところ、目を閉じれば自然と降りてくるというアドバイスをもらい、琴葉と共に瞑想し出す。そんなカラーズの奇妙な行動を見掛けた笹木ののかと笹木ももかは何事かと話し掛けてきた。必殺技を考えているのだと知ったののかに対して、ののかも考えてみてとせがむカラーズ。それを受けたののかは瞑想を始め、必殺技を思いつく。(第39話「ひっさつ!」)
琴葉とさっちゃんは帰り道の途中、遠近法を駆使した面白写真を撮った。その写真を見た結衣は自分も面白写真を撮ってみたいと言い出し、結衣の熱意に押された琴葉とさっちゃんは彼女に付き合う事となる。みんなでアイディアを出し合う中、交番勤務中の斎藤で面白写真が撮れないかとカラーズは話し合う。一方、そんなカラーズの様子を見ていた斎藤は、彼女達がまたよからぬ事を考えているのではないかと疑い始めた。(第40話「小さな巨人」)
ある日の事、カラーズはヒマを持てあましていた。突然地面に寝転がったさっちゃんが平泳ぎを始めてみたり、みんなでクイズを始めてみたりなどしても、いまいち盛り上がらない。そんな中、カラーズは何か面白い事はないかと鯨岡大五郎のもとを訪ねる。大五郎がカラーズの退屈しのぎに付き合おうとする最中、カラーズの門限を知らせるチャイムが鳴り響く。それを聞いたカラーズは今日も忙しかった、と言葉を残して家路につくのだった。(第41話「やることない日」)
カラーズがアジトに集まっている最中、モノクロ大佐がとある物を口にくわえてやって来た。それは「あたり100」と書かれた紙きれで、それを見たさっちゃんはこれは100万円の当たりくじだと騒ぎ立てる。しかし、それがどこの当たりくじなのかわからないカラーズは、それを確かめるべく街へと出掛けた。(第42話「あたり」)
年末、カラーズは人通りの多い商店街を歩いていた。そんな中、さっちゃんの提案でお寺へと行く事に決めたカラーズは、その途中でお寺と神社の違いについて疑問に思う。お寺の住職にそれを尋ねると、住職は、お寺には仏像があって神社には鳥居があるのが両者の違いだと説明した。それを聞いたカラーズは、公園の神社に鳥居があるのかどうかを確かめに行く。(第43話「最後もうで」)
登場人物・キャラクター
赤松 結衣 (あかまつ ゆい)
秘密組織、カラーズのリーダーを務めている小学生の女の子。茶髪で、髪形はサイドテールにしている。リーダーの割には威厳がなく泣き虫。また、純粋でどんなウソでも簡単に信じ込んでしまう天然な一面がある。その一方で、怒ると怖い。時には辛辣な物言いをする事があり、特にさっちゃんが口にするギャグには厳しい。さっちゃんと琴葉とは違う小学校に通っており、彼女達と同じ学校に通いたかった、と時折嘆いている。
さっちゃん
秘密組織、カラーズの構成員である小学生の女の子。金髪で、髪形はショートカットにしている。前髪をまっすぐに切りそろえており、頭後ろでは髪を二つに束ねている。実家は青果店の「黄瀬フルーツ」を営んでいる。天真爛漫で悪戯好きな性格をしており、カラーズでの行動方針を決める事が多い。ただ、行きすぎた行動をする事が多く、その度に大人達に叱られている。 また、「うんこ」が口癖で、事あるごとにそれを口にしている。赤松結衣や琴葉を始め、さっちゃんの母からも「さっちゃん」とあだ名で呼ばれており、苗字が「黄瀬」である事は判明しているものの、本名は不明。
琴葉 (ことは)
秘密組織、カラーズの構成員である小学生の女の子。青髪で、髪形はロングヘアにしている。長い髪の毛先を一つに束ねている。毒舌家で過激な発言をする事が多く、乱暴な行動に出る事もしばしば。ゲームが大好きで、カラーズのみんなと遊んでいる時もスキあらばゲームを楽しんでいる。しかし、毎日ゲームしているにもかかわらずゲームがへたで、その事を気にしており、それを周囲に指摘された時は泣いてしまう。 笑いのツボが浅く、さっちゃんの口にするへたなダジャレでも簡単に笑ってしまう。赤松結衣からは「琴葉」、さっちゃんからは「琴ちゃん」とそれぞれ呼ばれているが、苗字は不明。
鯨岡 大五郎 (くじらおか だいごろう)
雑貨屋「ホエールファクトリー」を営んでいる男性。白髪で、髪をオールバックにした大柄な体格の人物で、いつも変な形のサングラスをかけている。また、かけているサングラスは日によって変えている。いつもサングラスをかけているのは、大柄で威圧感のある外見の割にかわいらしい目である事を気にしているから。カラーズをかわいがっており、彼女達に遊び道具を提供しているほか、彼女達が楽しめるように謎解きなどを持ち掛ける事もある。 カラーズからは「おやじ」と呼ばれ、慕われている。
斎藤 (さいとう)
上野の交番に勤務している警察官の青年。黒髪で、ショートカットの髪型をしている。カラーズの女の子達を煙たがっている事から、彼女達に敵視されている。また、カラーズの問題行動に対してはいつも腹を立てているが、その大人げない反応をカラーズから面白がられているところがある。琴葉、さっちゃんからは「斎藤」と呼び捨てられ、赤松結衣からは「斎藤さん」と呼ばれているが、本名は不明。
笹木 ののか (ささき ののか)
赤松結衣らカラーズの女の子達となかよしの女子高生。黒髪で、ショートカットの髪型をしている。実家はパン屋「ササキのパン」を営んでおり、パンが大好きである事から、将来は実家のパン屋を継ぎたいと考えている。しかし、姉である笹木ももかに実家を継ぐ際の条件を定められており、それは父親の作るパンと同じ物を作れる事と、ももかを納得させる新商品を作る事となっている。 ただし、味音痴である事や調理の際に独自のアレンジを加えてしまう事がわざわいしてか、彼女の作るパンはほかの人が食べられないほどまずい。琴葉、さっちゃんからは「ののか」、赤松結衣からは「ののちゃん」と呼ばれている。
笹木 ももか (ささき ももか)
女子大生で、笹木ののかの姉。黒髪で、髪形はポニーテールにしている。また、前髪をまっすぐに切りそろえている。実家がパン屋「ササキのパン」を営んでおり、大学を卒業して店を継いだ際には、パンではなくおにぎりを販売しようと目論んでいる。それをののかに反対されており、それが原因で言い争う事もあるが、ののかとの仲は基本的に良好。 ののかには「もか姉」と呼ばれている。
すばる
女子高生で、笹木ののかの友人。金髪で、おでこを大きく露出させた髪形をしている。色々なアルバイトを掛け持ちしているために留年しそうになっている。福引のアルバイトをしている際、福引を尋ねてやって来たカラーズと知り合いになるが、次に会った時は琴葉、さっちゃんには忘れられていた。
さっちゃんの母 (さっちゃんのはは)
さっちゃんの母親。青果店である「黄瀬フルーツ」を営んでいる女性。長い髪を頭後ろで束ねており、サバサバとした性格をしている。現在は独り身で、女手一つでさっちゃんを育てている。便秘に悩んでおり、それをさっちゃんが周囲に言いふらさないように口止めしている。
モノクロ大佐 (ものくろたいさ)
カラーズのアジトを住処にしていた猫。そのためカラーズの一員となって、みんなに飼われる事となった。白黒柄でパンダのような見た目をしている事から「モノクロ大佐」と名付けられる。人懐っこい性格だが、なぜかさっちゃんにだけは警戒心剥きだしで接する。ちなみにモノクロ大佐の餌代は斎藤が出している。
集団・組織
カラーズ
赤松結衣、琴葉、さっちゃん、モノクロ大佐によって結成されている秘密組織。秘密組織を名乗っているが、その実態はなかよしグループのようなもの。山の中にある掘っ立て小屋をアジトとしており、そこで集まったり、遊んだりする事も多い。街を守るというのを組織の目的としているが、構成員であるさっちゃんの思いつきによって悪戯を働く事もしばしば。 東京の上野を活動拠点としており、街の住人達のあいだではその名を広く知られている。構成員である少女達の門限となっている5時になったら活動を終了して、「おつカラーズ」というお決まりの挨拶で帰宅している。
書誌情報
三ツ星カラーズ 全8巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
第1巻
(2015-04-27発行、 978-4048693073)
第2巻
(2016-01-27発行、 978-4048656511)
第3巻
(2016-10-27発行、 978-4048924276)
第4巻
(2017-07-27発行、 978-4048929783)
第6巻
(2018-12-25発行、 978-4049122343)
第7巻
(2019-10-26発行、 978-4049128338)
第8巻
(2020-08-27発行、 978-4049133981)