世紀末に愛されて

世紀末に愛されて

ドラマチックなSFファンタジー作品。混沌とした世紀末世界で、生き延びるために人々は愛を探し、殺しあう。ヘリコプターや機関銃といった現代的な道具とともに、古城を守るドラゴンや刀といった冒険ファンタジー的な要素も含まれ、一種独特な世界観を展開している。1984年(昭和59年)12月大増刊号の『LaLa』誌上に掲載された。

正式名称
世紀末に愛されて
ふりがな
せいきまつにあいされて
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

1999年6月。ノストラダムが予言した人類の滅亡を目前に、世界は混迷を極めていた。ノアの洪水から2千年以上経ち、再び汚れきった地表を洗い流すと神は宣言。そのかわり、真に慈しみ合い、愛し合う恋人達のみ、船に乗せて月に送り、救ってやろうと約束した。人々は生き延びるために伴侶を探し、争いあう。まるでサバイバルゲームのような世界で、かおるは自分の伴侶と信じるを探し続ける。

ある日、コンバットに襲われているところを、絶壁に建つ古城の姫君・ミューズが救ってくれる。しかし、ミューズはかおるの事を、自分の伴侶であるシュラムその人だと言い張る。

登場人物・キャラクター

かおる

黒髪に黒い目の少年。学生服を着て日本刀を武器とする。自分の真実の伴侶と信じる葵を探して旅をしている。

クルツ

かおると一緒に旅を続ける友人で、ショートカット。かおるは男の子だと信じているが、胸元には葵と同じペンダントが下がっていている。しかし、かおるはまだそれに気づいていない。

ミューズ・ヘイス (みゅーずへいす)

コンバットに襲われていたかおるを助けた、古城に住む姫君。戦争に駆り出された恋人のシュラムの帰りを待ち続けている。シュラムにそっくりなかおるを、本人だと思い込む。

ヨシュア

常に鉄仮面をつけている僧。5年前、戦争が終わった頃にミューズのもとに現れ、恋人が帰らずに泣き暮らす彼女を慰め、励まし続けた。実は戦争で顔や体を焼かれ、変わり果てた姿になったシュラム本人だが、ミューズは気づいていない。

シュラム

ミューズの恋人。雲の中の鳥さえも撃ち落ちしたほどの銃の達人。ノルウェーとソビエトがおこした戦争に駆り出され、帰らぬ人となったと言われている。

(あおい)

かおるの幼なじみで、真実の伴侶と信じている女の子。長い髪を結いあげて、ギリシア風の衣装をつけている。首から、かおるの守護像のペンダントを下げている。

場所

天国の門

ミューズの住む古城から見える、白く大きな門。その門を無事にくぐれた恋人達のみ、神の船に乗って月に行ける。毎日、何千人と並んでいるが、通れるのは1日に1組程度。残りの人間は断崖から落ちて二度と戻らない。

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