概要・あらすじ
お好み焼き屋の一人娘なのに、まともにお好み焼きをひっくり返すこともできない、不器用なやっこ。ある日、大学の友だちに誘われて、ライブを見ることになった。そこでやっこの目をひいたのはビーハイブというロックバンド。実はバンドのキーボード、大川里美はやっこの店の常連で、突然やっこに告白する。戸惑っている彼女に、ボーカルの加藤剛もやっこが好きだと告げる。
登場人物・キャラクター
三田村 八重子 (みたむら やえこ)
通称やっこ。父はお好み焼き屋を経営しているが、自分でお好み焼きを焼くことはできない。母は亡くなっている。夜間学校の英文科に通う。ある日友達に誘われ、ライブハウスで見たロックバンド・「ビーハイブ」のメンバーに店の常連だった大川里美を見つけ、そのまま告白されて後に付き合うことになる。 しかし、同じくビーハイブのボーカル、加藤剛に惹かれ、付き合い始めることに。元気で明るい普通の女の子だが、物語では個性的な多くの男たちが、やっこに惹かれている。
加藤 剛 (かとう ごう)
ロックバンド「ビーハイブ」のボーカル。バンド内では一番の人気を集めている。義理の弟である加藤橋蔵と2人で暮らしている。やっこと出会うまでは、かなりの遊び人であった。「ビーハイブ」の知名度が上がるにつれて、地元大阪を離れることが多くなり、その度にやっこと揉め事を起こしているが、何度喧嘩しても仲直りしている。 最終的にはやっことゴールインした。
大川 里美 (おおかわ さとみ)
かなり髪が長く、女性に間違えられることも多い。やっこのことが好きで、彼女が働くお好み焼き屋に通っていた。当初は「ビーハイブ」のメンバーであることを隠してゲイバーのバイトをしているとしていたが、やっこにバレてしまった時、そのままステージ上から告白し、一度は付き合うことになった。しかしやっこが加藤剛に惹かれていることに感づいたため、自分から身を引いた。 別れた後もやっこのことを気にかけている。
加藤 橋蔵 (かとう はしぞう)
加藤剛の義理の弟で、本名は英樹。橋蔵という名は剛がナウいと思ってつけたもので、本人はあまり気に入っていない。初登場時は5歳で幼稚園に通っていなかった。やっこと剛が結婚することを望んでおり、そのためには必死に考えた作戦を実行する行動力の持ち主。紳士的で言葉遣いが丁寧。 剛のことが大好きで、将来の夢は兄のようなロックンローラーになること。
藤田 五十鈴 (ふじたいすず)
やっこに「ビーハイブ」をすすめた友人。同じ夜間学校に通っている。加藤剛の大ファンで、大川里美と付き合うことになったやっこを利用して、自分も剛に近づこうとしていたが、脈が無いことに気づき1ヶ月かけて諦めた。その後、新たな出会いを求めている時に、「ビーハイブ」のギタリスト、東野英次と出会い、電撃結婚を果たす。
三田村 しげまろ (みたむら しげまろ)
やっこの父親。お好み焼き屋「まんぼう」を経営している。演歌が大好きで、店の中では演歌しかかけないというこだわりがあり、ロック嫌いだったが、加藤剛との出会いで少し緩和された。やっこのことを大事に思っているが、素直に言葉にできず突っ張ってしまうことが多い。
片岡 一真 (かたおか かずま)
東京で「キッスリフレッシュ」というバンドのボーカルをしている。愛称はシュラ。最初は加藤剛に客を装って話しかけたが、その後ボーカルとして剛のライバルとなった。オカマだが、実は妻子持ち。低音でハスキーな声の持ち主として注目されており、「ビーハイブ」より先にメジャーデビューを果たした。
万里乃 (まりの)
「キッスリフレッシュ」のマネージャーで、シュラの妻。女の子を出産し、「鳩子」という名を付けた。やっこと加藤剛を東京でデートさせてあげたいという橋蔵の演技に乗ってあげたり、シュラとともにやっこをからかったりとお茶目な部分も多いが、マネージャーとして、妻としてシュラを支え続けている。
北大路 良太郎 (きたおおじ りょうたろう)
お好み焼き屋「まんぼう」のバイトとしてやってきた少年。「ビーハイブ」のファンで、「ビーハイブ」がきっかけで音楽を始めた。「因数分解」というパンクバンドでボーカルを務めている。最初はからかい半分でやっこに近づいたが、後に本気でやっこのことが好きになり、加藤剛の新たなライバルとなった。
集団・組織
ビーハイブ
『愛してナイト』に登場するロックバンド。ボーカルは加藤剛、キーボード・大川里美、ギター・東野英次、ベース・杉広之、ドラム(作中に名前は登場せず)の5人組。地元大阪ではかなり人気のあるバンドで、固定ファンも多い。ロックフェスをきっかけに東京へも進出し、更にファンが増えた。途中、ベースの杉が家の都合で脱退するアクシデントがあったが、最後にはロックフェス優勝を達成した。