概要・あらすじ
亀甲商店街で八百屋「ももたに」を一人切り盛りする桃谷つゆ子は未亡人である。7年前に幻の山菜「ミヤマゲンゲロワラビ」を探しに山へ入ったきり消息不明となった夫の帰りを信じて、商店街の皆さんに仕入れた野菜を宣伝するつゆ子。物憂げな魅力に溢れたつゆ子のセールストークを前に、男性たちのみならず、食材を買いにきた主婦たちすらメロメロになるのであった。
登場人物・キャラクター
桃谷 つゆ子 (ももたに つゆこ)
亀甲商店街で八百屋を経営する未亡人の女性。口元に艶ぼくろのある妖艶な外見の持ち主で、カールさせた長髪を肩口に流している。声が小さくボソボソとしたしゃべり方だが、女性ですら虜にするフェロモンの持ち主で、八百屋を利用する客に絶大な人気を誇っている。夫は幻の山菜「ミヤマゲンゲロワラビ」を採りに山へ入ったきり7年間消息不明となっている。 現在も、夫が帰ってくることを信じており、それまで店をしっかり守ろうと八百屋業に精を出している。
夫 (おっと)
桃谷つゆ子の夫で、亀甲商店街で八百屋を経営していた男性。珍しい山菜や桜など、レアな植物などを求めてしょっちゅう遠出している。7年前に幻の山菜である「ミヤマゲンゲロワラビ」を探し山へ入って以来、消息不明となっている。
オヤジ
冬でも半袖で過ごしている、商店街をよく利用する頭がはげ上がったおじさん。桃谷つゆ子の経営する八百屋「ももたに」を訪れては、つゆ子に対してセクハラまがいのことを口にしたり、エッチな妄想をしたりしている。
リカ
桃谷つゆ子の経営する八百屋「ももたに」の前を通りがかった少女。脱色した長髪にアイラインをしっかりと整えた、今時の女子高生。節分に備えて店先に豆を陳列していた桃谷つゆ子に話しかけた。節分で投げる物を豆ではなく小石だと思っていたり、落花生をピーナッツの昔の読み方だと勘違いしていたりと、良くも悪くも今時の高校生といった性格の人物。 年齢の数だけ豆を食べなければいけない、とつゆ子に言われ16歳になった自分はもうババアだと嘆いていた。
集団・組織
商店街の皆さん (しょうてんがいのみなさん)
亀甲商店街で店を開いている人たち、及び商店街を利用しているサラリーマンや学生、主婦のこと。魚屋やそば屋を始めさまざまな人がおり、なかには「奴隷」と称した中年太りのおっさんを飼っている女性まで。桃谷つゆ子の店を訪れては、つゆ子のフェロモン溢れる接客にさまざまな妄想をしていく。
場所
亀甲商店街 (かめのこうしょうてんがい)
桃谷つゆ子が営む八百屋「ももたに」がある商店街。「ももたに」の他に魚屋や肉屋を始め、さまざまな店が立ち並んでおり、若い学生たちもよく利用している。それなりに古くから存在しており、商店街に住む人間は顔見知りがほとんど。
ももたに
亀甲商店街にある、桃谷つゆ子が営む八百屋。つゆ子の夫が、幻の山菜である「ミヤマゲンゲロワラビ」を採りに山に入って以来7年間消息不明となっているために、現在はつゆ子一人で切り盛りしている。つゆ子の振りまく妖艶な雰囲気とフェロモンを目当てとした、商店街の男性たちに絶大な人気がある。
その他キーワード
ミヤマゲンゲロワラビ
桃谷つゆ子の夫が7年前に採りに行った幻の山菜で、ワラビの一種。希少な山菜だが、味は特別に美味というわけではない。つゆ子の夫くらいしか知らないほどに知名度は低い。山菜栽培業者によって栽培が行われ、数年がかりで栽培に成功している。