あらすじ
第1巻
由比蒼一郎に歪んだ愛情を向けている八神美都子は、今日もストーカー行為を繰り返していた。放課後も勉強をしているふりをして部活動中の由比の言動を逐一観察していたところ、千代透馬から声を掛けられる。なんと千代は美都子のストーカーで、自分も由比のように構ってほしいと訴えるものの、美都子は由比の観察で忙しいからと相手にしない。結局その日、美都子は千代と共に由比の就寝まで観察する事となる。すると、千代が美都子の帰りが遅くなるので心配だと言い出すが、美都子は放っておいてほしいと千代をつき放す。そんなある日、美都子は不審者から声を掛けられ、絶体絶命のピンチに陥る。(第1話。ほか、8エピソード収録)
登場人物・キャラクター
八神 美都子 (やがみ みとこ)
裕福な家庭に育った、容姿端麗な高校1年生の女子。成績は学校内トップで、全国模試でも上位に入る才女。見た目も完璧なために周囲から距離を置かれているが、本人はまったく気にしていない。花ヶ崎八千代が唯一の友達。入学式に声を掛けてくれた由比蒼一郎に対し、「彼の事ならばなんでも把握しておきたい」「危険から自分が盾になって守りたい」という一方的な歪んだ愛情を抱いている。朝から就寝するまで由比にストーカー行為を繰り返しているが、同時に八神美都子自身は、千代透馬からストーカー被害を受けている。由比がかかわる事になると、人並はずれた視力と聴力を発揮する。
千代 透馬 (ちしろ とうま)
八神美都子と同じ高校に通う1年生の男子。長めの前髪をヘアピンで留めて、多数のピアスを付けている。さらに制服を着崩しているため、生徒指導部から目をつけられている。美都子を崇拝し、一日中行動を監視している。そのため、美都子が由比蒼一郎にストーカー行為を繰り返している事実にも唯一気づいているが、誰にも話していない。また、由比につきまとって楽しそうにしている美都子を諫める気もない。ふだんは明るく人懐っこく振る舞っているが、目的のためならば手段は選ばない腹黒い一面を持つ。また、中学生時代は喧嘩が強い事で有名だった。美都子に対しても表向きは「とにかくつきまとい、行った先で声を掛ける」という行動までにしているが、実際は美都子の持ち物にGPSや盗聴器を仕掛けるといった、えげつない行為を平然と行っている。
由比 蒼一郎 (ゆい そういちろう)
八神美都子と同じ高校に通う1年生の男子。サッカー部に所属していて、健康的でストイックな生活を送っている。爽やかなルックスで、入学式の日に美都子に声を掛けて以来、一方的に好意を寄せられており、学校だけでなく就寝するまでストーカー行為を受けている。しかし美都子の異常な愛情には気づいておらず、いつもふつうに会話を交わしている。明るい性格で、男女問わず友達が多い。完璧な存在故に周囲から距離を置かれがちな美都子に対しても、ほかの同級生と変わらず接している。好きな飲み物はココアで、音楽のセンスはいいが映画の好みはマニアック。身長は184センチ、体重は68キロ。
古川 (ふるかわ)
八神美都子と同じ高校に通う1年生の男子。由比蒼一郎の友達で、休日には二人で映画に行くなど仲がいい。つねに由比と共に行動しているため、美都子からの視線に気づく事もあるが、まさか由比がストーカー行為を受けているとは想像もしていない。美都子に思いを寄せている。
花ヶ崎 八千代 (はながさき やちよ)
八神美都子と同じ高校に通う1年生の女子。美都子の唯一の友達で、美都子からは「やっちゃん」と呼ばれている。同じ学校には通っているものの校舎が異なるので、美都子と顔を合わせる機会はほとんどない。かわいらしい容姿をしており、男性から無理やり交際するようにせまられるなど、非常にモテる。
書誌情報
君だけは死んでもごめん 全6巻 KADOKAWA〈シルフコミックス〉
第1巻
(2019-02-21発行、 978-4049123555)
第2巻
(2019-11-22発行、 978-4049128765)
第3巻
(2020-09-19発行、 978-4049134018)
第4巻
(2021-05-21発行、 978-4049138009)
第5巻
(2022-04-22発行、 978-4049143751)
第6巻
(2023-01-20発行、 978-4049148411)