概要・あらすじ
本のタイトルは最初の作品『仙人の締め切り』と最後の作品『息子の壺』を切ってつなげたもので、『仙人の壺』という作品が収録されているわけではない。もともと少年漫画月刊誌に連載したものが、『チャイナ・ファンタジー』というタイトルで出版されたが、それが絶版となり、『仙人の壺』『李白の月』の2冊に分けて再び出版された。
登場人物・キャラクター
修羊公 (しゅうようこう)
魏の時代の仙人。山を下りて、「道術で景帝に用いられたい」と話し、景帝に厚くもてなされる。王族の館をあてがわれるも、なかなか術を見せないので、景帝に催促された。顔は長く無精ヒゲを生やしている。食べ物は黄精(ユリ科の植物の根茎を乾燥したもの)。 愛嬌はあるがどことなく不気味な印象がある。
景帝 (けいてい)
三国時代の魏の帝。名前と行いは作中に登場するが、姿は描かれない。仙人の修羊公を用いて厚くもてなすが、なかなか道術を使わないのでいら立つ。
使者 (ししゃ)
「道術を見せよ」という景帝の意向を、なかなか術を使わない修羊公に伝えに来た人物。名前は不明の中年男。彼の口上の途中で、修羊公はおもむろに、変化の術を使ってみせ、仙人だと納得させた。
場所
華陰山 (かいんさん)
仙人である修羊公が、都に来るまで住んでいた山。山上の石室で寝起きしていた。