仙人の壺

仙人の壺

中国の古い怪奇譚(志怪・伝奇小説)を漫画化した短篇集。普通の漫画と異なり、1ページを上下2コマに分割するか、1ページ1コマだけの漫画であり、絵物語的な作品。8ページの漫画のあと、作者のエッセイが付く形式をとっている。恐怖というより、とぼけた味わいで非日常を感じさせる作品が多い。

正式名称
仙人の壺
ふりがな
せんにんのつぼ
作者
ジャンル
エッセイ
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概要・あらすじ

本のタイトルは最初の作品『仙人の締め切り』と最後の作品『息子の壺』を切ってつなげたもので、『仙人の壺』という作品が収録されているわけではない。もともと少年漫画月刊誌に連載したものが、『チャイナ・ファンタジー』というタイトルで出版されたが、それが絶版となり、『仙人の壺』『李白の月』の2冊に分けて再び出版された。

登場人物・キャラクター

修羊公 (しゅうようこう)

魏の時代の仙人。山を下りて、「道術で景帝に用いられたい」と話し、景帝に厚くもてなされる。王族の館をあてがわれるも、なかなか術を見せないので、景帝に催促された。顔は長く無精ヒゲを生やしている。食べ物は黄精(ユリ科の植物の根茎を乾燥したもの)。 愛嬌はあるがどことなく不気味な印象がある。

景帝 (けいてい)

三国時代の魏の帝。名前と行いは作中に登場するが、姿は描かれない。仙人の修羊公を用いて厚くもてなすが、なかなか道術を使わないのでいら立つ。

使者 (ししゃ)

「道術を見せよ」という景帝の意向を、なかなか術を使わない修羊公に伝えに来た人物。名前は不明の中年男。彼の口上の途中で、修羊公はおもむろに、変化の術を使ってみせ、仙人だと納得させた。

場所

華陰山 (かいんさん)

仙人である修羊公が、都に来るまで住んでいた山。山上の石室で寝起きしていた。

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