仙果と鬼

仙果と鬼

雪女と人間のハーフ・八潮六花は、母の病気を治すため、生命の果実「仙果」を求めて、蓬莱島にやって来た。そこで六花が出会ったのは、鬼の頭領・温羅と冷徹美人の百々という美しいカップルだった。「純潔を失うと死ぬ」という呪いをかけられた人間・百々と、彼女を愛し守り抜く鬼・温羅が繰り広げる、恋愛ファンタジー。小学館「裏サンデー」にて、2021年5月2日から12月26日まで連載。

正式名称
仙果と鬼
ふりがな
せんかとおに
作者
ジャンル
ファンタジー
 
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概要・あらすじ

雪女と人間のハーフの女子高生・八潮六花は、住人の9割が妖魔という「蓬莱島」へやって来た。その目的は、病気で苦しむ母親のために、病を直して寿命を伸ばすという伝説の「仙果」を手に入れることだった。空港で手続きを済ませ、いよいよ仙果を探しに出かけようとしたその時、六花はガラの悪い妖魔たちに絡まれてしまう。そこに現れたのが、温羅百々という容姿淡麗なカップルだった。温羅は妖魔最大勢力の一角・鬼族の頭領、百々は人間ながらすご腕のクールビューティである。妖魔たちは二人の姿を見たとたん、脱兎のごとく逃げ出してしまった。温羅と百々に助けられた六花は、お礼を言い、仙果のことを二人に尋ねる。すると、仙果は2000年に一度しか実をつけず、次に実がなるのは1990年後だという。つまり、仙果は10年前に実をつけたばかりだったのだ。諦めきれない六花は、仙果を求めて蓬莱島を探し回る。そして、10年前、人間である百々が仙果を食べたという事実を知る。仙果の力は百々の血肉を「仙果そのもの」に変化させていた。六花が探し求める仙果は、百々だったのだ。

登場人物・キャラクター

温羅 (うら)

蓬莱島に住む鬼の男性。妖魔最大勢力の一角・鬼族の頭領で4本の角を持ち、太い金棒を持ち歩いている。容姿端麗で、うぬぼれが強い自信家。本気を出すと巨大な怪物の姿に変身し、蓬莱島でも最強クラスの強さを発揮する。10年前、日本で地獄のような日々を送っていた百々を救い出し、蓬莱島へ連れてくる。その後、人間である百々が仙果を食べたことから、蓬莱島を司る西王母の怒りを買い、百々の処女を奪うと、百々が絶命するという呪いをかけられる。そのため、温羅は性欲を抑えて純愛を貫かなければならなくなった。

百々 (もも)

蓬莱島に住む人間の女性。鬼族の頭領・温羅の彼女であり、第一秘書でもある。容姿端麗なクールビューティー。多くの修羅場を乗り越えてきたために戦闘能力も高く、拳銃を使って妖魔を撃退する。10年前、日本で地獄のような日々を送っていたところ、温羅に助けられて蓬莱島に移住する。仙果を食べたことから、血肉が「仙果そのもの」に変化。仙果の効力を欲する多くの妖魔から、命を狙われることになる。仙果となった自分の肉体を、温羅に食べてもらい、文字どおり一つになりたいと考えている。

八潮 六花 (やしお りっか)

雪女と人間のハーフの女子高生。動物の耳がついたキャップとセーラー服が特徴。猛烈な冷気を発することができる。雪女である母の命を救うため、生命の果実「仙果」を求めて蓬莱島を訪問。仙果を見つけることはできなかったが、仙果の肉体を持つ百々の血液から作った人工血を入手。母の寿命を伸ばすことに成功したあと、温羅と百々に恩返しするため、蓬莱島に移住する。温羅には「ゆきんこ」のあだ名で呼ばれる。

場所

蓬莱島 (ほうらいとう)

日本から飛行機で4時間ほどの場所にある島国。風光明媚で観光客も多く経済も豊かな島だが、人口の9割は人間を食らう妖魔。最高位の天女・西王母の絶対的な支配力により、人間と妖魔の共存を可能にしている。天狗、竜、吸血鬼などさまざまな妖魔が存在する中、温羅を頭領とする鬼族、女帝妲己を頂点とする九尾狐族が二大勢力。

その他キーワード

仙果 (せんか)

蓬莱島を統べる天女・西王母が管理する、桃のような形の宝果。2000年に一度、ひとつだけなる果実で、仙人や妖魔が食べれば、長寿と繁栄、森羅万象を意のままにできる巨大な神力が得られる。人間が食べた場合は、仙果の力が、その人間の血肉を仙果そのものに変化させる。仙果となった人間を食べることは、仙果を食べることと同じである。

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