概要・あらすじ
東京にある卓上大学の教授・七尾子門は、古生物学、いわゆる恐竜化石の発掘・研究者。しかし大学は予算不足で、なかなか研究費をまわしてくれない。そんな七尾のもとへ、傷んだ輪島塗のお椀の修復依頼がやってくる。その謝礼金を研究費にまわそうと企んだ七尾は、ゼミ生を使いつつ見事に修復する。「修理(なおし)もん先生」として、その修復技術を買われた七尾のもとには、さまざまな修繕依頼が舞い込むようになるのだった。
登場人物・キャラクター
七尾 子門 (ななお しもん)
古生物学の教授。東京にある卓上大学、通称「卓袱大(ちゃぶだい)」の理学部地質学科地球生命科学研究室の教授で、45歳の男性。専門は古生物学だが、大学の予算不足で発掘調査などはなかなかできず、校舎の修繕などに駆り出される始末。昼行燈に見えるが、知識は豊富で、修繕の技術力も高い。傷んだ輪島塗のお椀や、粉々に砕け散った白磁の壺も、見事に修繕してみせ、その謝礼金を研究費にしている。 その修繕技術の高さから、「修理(なおし)もん先生」と呼ばれることも。
高岡 由紀 (たかおか ゆき)
助教授の女性。七尾子門の助手を務めている。七尾からも研究室の学生からも、「クソまじめ」と言われるほとの堅物。いいかげんな性格の七尾と衝突することも多い。そのため、しょっちゅう、もっとまともな研究室への異動願いを提出しようと考えている。
川連 厚子 (かわつら あつこ)
卓上大学の2年生。20歳で、七尾研究室のゼミ生。茶髪とタレ目、厚めの唇が特徴。同じ研究室のゼミ生からは「ツラ皮厚子」と呼ばれることも。危険な場所での発掘調査もこなす活発な女性。一人暮らしをしている部屋は散らかり放題で、見かねた母親からお見合いを命じられる。
山内 (やまうち)
卓上大学の男子学生。七尾研究室のゼミ生。「気遣いの人」を自称しているが、付き合っている彼女から愛想をつかされ、別れを切り出されてしまう。
鳴子 梢 (なるこ こずえ)
七尾子門の幼なじみの女性。昔からの起業マニアで、イベント屋やカフェバー経営、ペットショップ、画廊など、時代の流行を追いかけて、さまざまな商売に手を出している。七尾の修繕技術に目をつけ、営業を買って出る。
石塚 武春
卓上大学芸術学部の教授。ヒッピースタイルの服装にサングラスをかけ、やたらと擬音を使って話すエキセントリックな男性。年齢は50代程度に見える。七尾子門が「とてつもない変人」と言うほどの人物。しかし、高い技術の持ち主で、国宝級の文化財を多数修復してきた。