あらすじ
つしまは野良猫として自由気ままに過ごしていたが、ある日出会ったおじいちゃんに食べ物で釣られ、飼い猫となる。そこにはすでに先輩のズン姐さん、怖がりのちゃーが暮らしており、地回り猫のオサムも毎日ゴハンをねだりにやって来る猫だらけの家だった。やたらとかわいがってくる猫好きのおじいちゃんを鬱陶しいと感じながらも、食べるものに困ることもない快適な暮らしを満喫していた。
関連作品
TVアニメ
2021年7月から、本作『俺、つしま』のTVアニメ版『俺、つしま』が毎日放送・TBS系列で放送された。監督・脚本・絵コンテは青木純が務めている。キャストは、つしまを大塚明夫、おじいちゃんを田中真弓、ズン姐さんを小山茉美、ちゃーを岡本信彦、オサムを松山鷹志が演じている。
登場人物・キャラクター
つしま
ツシマヤマネコという珍しい種類のオス猫。ゴミを漁(あさ)っている時におじいちゃんと出会う。その後、おじいちゃんの家の庭に現れ、食べ物に釣られて居つくようになった。ぽっちゃりとした体形で、ふてぶてしい顔つきをしている。野良猫だったこともあり食い意地が張っており、虫が好きでよく食べている。おじいちゃんからは「つーさん」または「ツーさん」と呼ばれる。
おじいちゃん
飼っている猫たちに対して「おじいちゃん」と名乗っているが、実際は中年の女性。見た目は全身青色の全裸で、眼鏡をかけている。頭がお米のような輪郭で、頭頂には毛が3本とちょび髭を生やしている。猫が大好きで、ズン姐さんやちゃーをはじめ、たくさんの猫と暮らしてきた。虫が大の苦手。
ズン姐さん
おじいちゃんと暮らしている長寿のメス猫。年齢は23歳。コタツと布団が大好きで、おじいちゃんに掃除機で全身を吸ってもらうのを好む。おじいちゃんからは「お嬢さま」または「ズンちゃん」と呼ばれている。つしま、ちゃー、オサムの中では一番大事に扱われており、ほかの猫も頭が上がらない。おじいちゃんと23年間いっしょに暮していたが、おじいちゃんの腕の中で天国へと旅立つ。
ちゃー
おじいちゃんと暮らしているオス猫。体毛が茶色で、おじいちゃんからは「茶ーちゃん」と呼ばれている。お腹を揉みしだかれるのが大好き。毎日、外に出かけていくが、非常に怖がりな性格をしている。
オサム
地回りのオス猫。毎日おじいちゃんの家にゴハンの催促にやって来る。雨の日や冬の寒い日は、そのままおじいちゃんの家に泊まっていくこともある。
シッターさん
おじいちゃんの友達の女性。おじいちゃんが家を何日か留守にする時に猫の世話をするためにやって来る。呼ばれなくても勝手にやって来ることもあり、つしま、ズン姐さん、ちゃー、オサムをかわいがっている。つしまと仲がよすぎて、おじいちゃんに嫉妬されることがしばしばある。肉やカレーが大好きな偏食家で、実は猫よりもウサギが好き。
王子 (おうじ)
生前におじいちゃんにかわいがられていた猫。美しいこがね色の体毛と端正な横顔、長いまつ毛をしていた。その見た目のよさから、おじいちゃんには「王子」と呼ばれていた。作中では頭の上に金の王冠が描かれている。
よっちゃん
おじいちゃんの近所で暮らす小学生の女の子。動物に好かれる体質で、「ツキノワ」という名前の黒猫を飼っている。本名は「よしこ」。
しず子
野良猫時代につしまと知り合ったメス猫。つしま、テルオと共に行動していたが、妊娠したことで静かな安全な場所で出産するためにいなくなってしまう。現在は人に飼われており、「クラウディア」という名前を付けられている。
テルオ
野良猫時代につしまと知り合った汚いオス猫。つしま、しず子と共に行動している。いつも肉をくれる肉屋のおばちゃんからは「デニーロ」と呼ばれていた。
さそり
おじいちゃんの近所にいるオス猫。5年ほど前に、「オナガを取ってくる」と行ったきり姿が見えなくなっていたが、最近帰って来た。近所の猫からは「茶白のアクマ」と呼ばれているが、体は非常に小さい。やさぐれ会の初代首領を務めていた。現在は人に飼われており、「侘助」という名前を付けられている。
集団・組織
やさぐれ会
人間に心を開かないやさぐれ猫の集団。オサム、まむし、ツキノワ、狂犬、ゴローなどのメンバーがいる。初代首領はさそりが務めていた。