概要・あらすじ
「自らの考える正義を実現したい」という理由で突如刑事となった主人公・安田一平は巨悪に敢然と立ち向かう。しかし、正義を実現するためには、生命の危機に陥るほどの大きな困難が待ち受けていた。
登場人物・キャラクター
安田 一平 (やすだ いっぺい)
非常に正義感の強い男性で、自らの考える正義を実現したいという思いから刑事となる。京橋警察署の刑事課に勤務する新米刑事だが、安田財閥の跡取り息子でもあるため、就職祝いには幹事長や通産大臣などが出席するほどの人物。
田村 政春 (たむら まさはる)
京橋署の刑事で、安田一平の教育係として、刑事のイロハを教える。最初は安田一平のことをいじめていたが、彼の男気や正義の考えに惚れ、良き先輩としてふるまうようになる。
本部 正行 (もとべ まさゆき)
京橋署のベテラン刑事。逮捕した不良の更生の面倒を見る等、義理人情に篤い。12人の子供がいる。広島県出身で、広島カープの大ファン。
大川 真弓 (おおかわ まゆみ)
京橋署に勤務する婦人警官。暴力団への一斉捜索の際に安田一平の説得で彼の恋人役として、売春が行なわれているラブホテルに潜入。いつもはメガネをしているが、裸眼で私服のほうが美人。卒業配置は45期。
御前 一十三 (みさき ひとみ)
安田一平の婚約者で、日本の政財界からヤクザの世界までも牛耳っていたという東北の老人の孫娘。その老人が残した財力を全て受け継いだため、将来は日本のドンにもなりうる人物とされている。
小宮 (こみや)
本庁の暴力団担当の係長。自分の立場も顧みず、権力に屈することなく、ただ市民のために正義を貫くという、刑事の鏡のような男性。いつも黒のサングラスをかけており、強面。安田一平には、初めて出会った際にヤクザと間違われたほどだった。
松田 利明 (まつだとしあき)
暴力団海星会の組員。生年月日は昭和21年8月17日。生まれは名古屋市。ラブホテルで行われていた強姦ショーを企画し、開催していたとして逮捕される。組を運営する切れ者。
石田 文吾 (いしだ ぶんご)
暴力団グループ海星会の組長。ラブホテルで行われていた強姦ショーや麻薬の密売まで、悪行の限りを尽くしていた暴力団のトップ。麻薬中毒からやっとの思いで抜け出せた女性に、再び麻薬を打たせるなど、非人道的な行為を平気で行えるほど。
豊田 洋一 (とよだ よういち)
暴力団グループ海星会の組員。組の扇の要とされている人物で、頭が切れる。情婦である大村安子を殺し、真澄湖に沈めたとして、安田一平により検挙される。
武尊 善行 (ぶそん よしゆき)
東京地方検察庁検事正。安田一平とはかつて御前一十三を取り合った仲でもある男性。自分の欲するものは全て手に入れるという考えの持ち主で、御前一十三を強姦したこともある。今は安田一平にも非常に協力的。
熊野 三郎 (くまの さぶろう)
警視庁保安二課に勤める麻薬のスペシャリスト。麻薬に関しては関東一と言われている男性で、シャブの神様とも言われている。配属当時、世話になった本庁の小宮を慕い、「兄貴」と呼んでいる。
土橋 (どばし)
警視庁の捜査一課長で、左目に大きな傷があることから独眼竜とも呼ばれている。貫禄もあるため、周囲からはヤクザと間違われるほどだが、事件解決や犯人逮捕、市民のためなら命を惜しまないというほどの正義漢あふれる男性。
二階堂 良一 (にかいどう りょういち)
連続誘拐犯の男性。東都大学文学部心理学科の四年生で、社会心理学の中でも大衆の心理について、具体的なコントロールの方法について研究している人物。いつもはメガネをしているが、素顔ならば女性に化けることができるほどの美少年。
草加 竜太郎 (くさか りゅうたろう)
暴力団グループ海星会の新たな組長。アメリカ最大のマフィア組織マリオ・コルレオーネ・ファミリーの一員でもあったため、容易に日本のヤクザのトップに立つことができた。
前作
俺の空 (おれのそら)
本宮ひろ志の長編漫画『俺の空』シリーズ1作目。日本最大の財閥の御曹司安田一平が、旅先で多くの女性と巡り会い、人間的に成長する姿を描く。 関連ページ:俺の空
関連
俺の空 三四郎編 (おれのそら さんしろうへん)
本宮ひろ志の長編漫画『俺の空』シリーズ3作目。これまでのシリーズの主人公だった安田一平の甥、安田三四郎の活躍を軸に、日本国内の構造改革、世界のみならず地球規模の環境の変化と、それにあらがう人間の姿を描... 関連ページ:俺の空 三四郎編