概要・あらすじ
工業高校1年生の僕は、一般的な高校生と同じ学歴コースに乗り損ない、恋愛を楽しめるような青春も送れていない現状に不安を募らせる。留年を機に一度は学校を辞めた僕だが、結局学生に戻りたくなり、定時制高校、夜間大学へと進学する。そんな中、昔から描いてきた漫画が時おり雑誌に掲載される、知人の紹介で出会った彼女と紆余曲折の末に恋愛関係になるなど、生活に少しずつ変化が生まれていく。
登場人物・キャラクター
僕 (ぼく)
工業高校を留年したのち自主退学。アルバイト生活を経て定時制高校に再入学し、なんとか夜間大学に進学するが、友人もできず授業にもついていけず、絶望感に苛まれる日々を送る。漫画を描くことが好きで、高校時代から作品の投稿、持ち込みを始め、時折マイナー誌に作品が掲載されるようにもなる。大学在学中のアルバイト先に来ていたミュージシャン志望の男性の紹介で彼女と出会う。 内省的で、暗く、人とのコミュニケーションが苦手。酒癖が悪く、酔うと他人にひどい絡み方をするうえに、その記憶をなくしてしまう。
彼女 (かのじょ)
地方から上京し、音大に通う。スタジオでミュージシャン志望の男性と知り合い、その縁で僕と出会った。金髪の派手な外見をしており、やや情緒不安定な面もあるが、基本的に人当りはよく、僕とも親しくなる。体調を崩し、一度は休学して故郷に帰ってしまうが、その後も電話や手紙で僕と連絡を取り合い、再び東京に戻ってきてからは、紆余曲折を経て正式に交際するようになる。 実家の反対を振り切って僕と結婚する。
ミュージシャン志望の男性 (みゅーじしゃんしぼうのだんせい)
初登場時26歳。僕が夜間大学在学中にアルバイトをしていた中古CD店の常連客。大阪出身で、ミュージシャンを目指して上京してきた。音楽活動はそれまでほとんどしてきていないにもかかわらず、「武道館でライブをするのが夢」と語る。僕と彼女が出会うきっかけとなり、二人が結婚する際の証人にもなった。
顔の輪郭が妙な男性 (かおのりんかくがみょうなだんせい)
僕の定時制高校時代の同級生で、僕の設立した柔道部にも所属していた。卒業後も僕との付き合いは続き、同じ中古CD店でアルバイトをしたり、僕が彼女と同棲することになった際に引っ越しを手伝ったりしている。成績優秀で、高校時代は地味な容姿だったが、大学に進学する際に髪を染め、ピアスを開けた。