僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件

僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件

平凡な男子高校生の篠崎遥と、まじめ過ぎる女子高校生の香坂秋穂が繰り広げる、ドタバタな日常や恋愛模様を描くラブコメディ。「コミックNewtype」で2015年7月から2019年9月にかけて配信された作品。2017年10月テレビアニメ化。

正式名称
僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件
ふりがな
ぼくのかのじょがまじめすぎるしょじょびっちなけん
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
角川コミックス・エース(KADOKAWA)
巻数
全8巻完結
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

平凡な高校生の篠崎遥には、同じクラスの中に前からあこがれている相手がいた。それは容姿端麗で成績優秀なクラス委員長の香坂秋穂で、あこがれだけで終わらせたくない遥は、彼女を呼び出して玉砕覚悟で思いを告げる。意外にもあっさりOKの返事をもらい、遥は晴れて秋穂と恋人として付き合うようになったが、完璧な女性かと思われた秋穂の第一声は予想外の一言だった。さらには遥に対して性癖を聞いてきたり、思わぬカンちがいをしたりと、秋穂のおかしな言動はとどまるところを知らない。そしてこれ以来、秋穂は生まじめ過ぎるが故に予想を超えたズレっぷりを発揮しながら、遥をさまざまな形で翻弄するようになっていく。実は、秋穂は恋人になった遥を彼女として満足させたいと努力を積み重ねる中で、まちった知識を披露したり、彼が喜びそうな性癖を探ったりする癖を持っていたのである。性的な知識を貪欲に学ぼうとする秋穂からは、ふつうに会話しているときでも性に関するワードが次々と出てきたり、アダルティな趣向を研究したりと、その行動はつねに遥の予想を上回っていた。それでも秋穂のことが大好きな遥は、彼女や幼なじみの有山雫に振り回されながらも、にぎやかで楽しい日常を過ごすのだった。そんな中、遥たちのクラスには天然なお嬢様の西城梨奈が転校してくる。秋穂は梨奈の友人づくりを手伝うことになり、遥と雫を誘って四人で動物園に遊びに行くこととなる。

第2巻

ピュアで過激な香坂秋穂と交際を続ける篠崎遥の周囲には、性に関する意識と意欲の高い個性的な少女たちが集まっていた。まじめ過ぎる秋穂は、相変わらず致命的なズレと天然っぷりを発揮するばかりで、遥はそんな彼女たちに囲まれながら、ますますドタバタでにぎやかな日常を過ごしていた。そんな中、遥は秋穂の家に初めて遊びに行くことになり、彼女が不在のあいだに香坂冬美のもてなしを受けることになる。娘の秋穂とよく似たまじめで貞淑な雰囲気の冬美に出迎えられ、緊張しながら自己紹介する遥だったが、冬美の口から次々と飛び出す衝撃的な言葉に思わず面食らってしまう。秋穂の天然さと性に対する無駄な勉強熱心さは、母親である冬美からゆずり受けたものであった。最終的に誤解が誤解を生み、遥は秋穂とまともに会話できないまま帰る羽目になってしまう。後日、いつものように自室でスマートフォンをいじっていた遥のもとに、妹の篠崎奏多が興味津々で寄ってきた。奏多は兄のことが大好きなブラコンで、遥はそんな彼女を気遣って秋穂との関係は隠したままにしていた。そんな遥に恋人ができたと悟った奏多は、強がりながらも激しく動揺しているのを隠せない様子だった。対抗心を燃やした奏多は、学校でも遥のクラスに乗り込んで秋穂と対面し、大好きな兄を取られたくないと必死で張り合うようになる。

第3巻

大好きな篠崎遥のよき彼女であろうとするあまり、香坂秋穂は性に過激な方向に空回りしてしまう日々を送っていた。さらには同じクラスのモテ男の星川聖夜に怪しい動きが見られるようになったことで、遥とその周囲の友人たちが繰り広げるエキサイトな日常は、ますますヒートアップしていく。そんな中、遥たちの学年は学校行事で1泊2日の林間学校へ行くことになった。自然があふれる山の中で、クラスメートと登山や夕食作りを楽しむ遥だったが、初めての野外活動は秋穂や西城梨奈たちへのツッコミでいつも以上に大忙しだった。日が落ちる頃には全クラスでの肝試し大会も開催され、聖夜が脅かす側に回る一方で、遥は秋穂と二人きりで行動することになる。遥は聖夜が気をきかせてくれたのだろうとカンちがいしていたが、秋穂は暗闇で何かを企んでいる聖夜への警戒を怠ることなく、遥にぴったりくっついた状態で先に進む。ほかのクラス委員長たちと共に脅かし役を務める五十嵐沙織たちも準備を整えていたが、遥たちに遭遇した瞬間に扮装した聖夜が乱入したことで、その場は混乱に陥ってしまう。次々とトラブルが起こる中で林間学校の楽しい時間は過ぎていき、入浴が終わった夜に遥は秋穂を誘ってある場所へ向かう。

第4巻

違うクラスのクラス委員長を務めるまじめな女子生徒の五十嵐沙織は、学校内の風紀が乱れつつあることに頭を抱えていた。男女の不純な行為を取り締まるべく校内を見回っていた沙織は、篠崎遥篠崎奏多の姿を見かける。遥が奏多に不謹慎な行為をしているとカンちがいした沙織は、これをきっかけに彼を目の敵にし始める。だが、ほかのクラス委員からもなめられたりからかわれたりしがちな沙織は、なかなか自分の思うようにいかず、いつも空回りしていた。一方、彼女としての努力がなぜか刺激的過ぎる方向に向かってしまう香坂秋穂の周囲は相変わらずにぎやかで、彼女と遥は久しぶりにデートをしたり、家庭科の授業で料理を作ったりと、騒がしくも楽しい日々を送っていた。そんな中、遥に目を光らせる沙織は先日校内の風紀を乱した罰を受けてもらおうと、彼に反省文を書かせようとする。遥に対して警戒を解かずにピリピリした態度でせまる沙織だったが、スカートがめくれて下着が丸出しの状態になっていたことには、まったく気づいていなかった。そんな沙織に、スカートのことをやんわりと指摘しようと奮闘する遥だったが、偶然通った秋穂が加勢したことでさらに誤解が加速。自らのスカートの状態にようやく気づいた沙織は顔を真っ赤にするが、そんな彼女をフォローしようと遥はある行動に出る。

第5巻

完璧な彼女を目指して自己研鑽を続ける香坂秋穂篠崎遥のあいだでは、善意と誤解と煩悩が生む羞恥とアクシデントがいつものように巻き起こっていた。付き合ってから初めての夏を迎えた秋穂と遥は、友人たちを誘ってプールに遊びに行くことになる。水着に着替える段階で早くも有山雫が体調不良となるが、彼女は体調を崩したのではなく、秋穂と西城梨奈との胸の大きさの違いにショックを受けただけだった。気を取り直してウォータースライダーに挑戦することになった遥たちだったが、星川聖夜の怪しい企みを察知した秋穂は、遥に近づかせまいと聖夜を監視することになる。だが、ウォータースライダーの途中で聖夜の水着が脱げてしまい、それに気づいた秋穂は水着を届けようとするものの、自身のビキニが脱げていることには気づいていなかった。一方、学校のプールに来ていた五十嵐沙織は、誰もいないプールでこっそりと水泳の練習を開始。そんな沙織の様子を黒野清史郎笑澤慎吾静森早夜はこっそり見守り、大きなビデオカメラまで回していた。隠し撮りされていたことに気づいた沙織は三人をプールサイドに正座させ、怒りながら説教を始める。

第6巻

夏休みが終わりに近づいた頃、篠崎遥は友人たちを誘ってアミューズメント施設に遊びに行くことになる。香坂秋穂がいつの間にか作っていたスタンプを使って、SNSでの打ち合わせを済ませた遥たちは、さっそくゲームセンターでさまざまなゲームを楽しむ。その中で思わぬアクシデントが発生するものの、遥たちは友人との交流を重ね、にぎやかで楽しい時間を過ごすことができた。しかし秋穂だけは、遥とのあいだに倦怠期のようなすれ違いを感じるようになり、夏休みが終わるまでに倦怠期を抜け出すためのプランをまじめに練り始める。そして迎えた花火大会の日、悩んだ秋穂は香坂冬美に倦怠期を抜け出す方法を相談するが、彼女が提案したセクシープランはとある事情によってボツになる。前回のギクシャク具合を解消したいと考える遥は、浴衣姿の秋穂と待ち合わせ場所で合流するが、彼女はいきなり謎の発言を残したまま林の方へ隠れてしまう。混乱する遥のもとには花火大会に遊びに来ていた有山雫たちが集まり、状況を察した冴木若葉の助言を受けて追うことにした遥は、無事に秋穂と合流。しかし、中途半端なギクシャクは変わらないままで、遥は秋穂との接し方に再び悩んでしまう。

第7巻

まじめ過ぎるが故に、性に関して致命的なズレを発揮してしまう「処女ビッチ」の香坂秋穂と交際を続ける篠崎遥の周りには、いつの間にか彼女と似たような処女ビッチな少女たちが増えていた。煩悩と苦悩が錯綜する騒がしい日常を過ごす遥たちは新学期に入り、イベントが満載の文化祭の日を迎える。カップル喫茶にコスプレキャバクラなど自由過ぎる出し物では、次々と予想外のアクシデントが発生するものの、遥はこの文化祭をきっかけに黒野清史郎笑澤慎吾と知り合う。友人や知り合いが増え、さらには香坂冬美篠崎ママがママ友になり、遥と秋穂の日常はにぎやかさを増していく。そんな中、秋晴れの日に体育祭が開催され、生徒たちは白組と赤組に分かれてさまざまな競技で競っていた。波乱の二人三脚のあとの借り物競争では、「仲のいい男子」のお題カードを拾った五十嵐沙織が清史郎を連れて一着でゴールする。文化祭に引き続き体育祭も仕切る冴木若葉は「ついでのインタビュー」と称して、ゴールした沙織たちにある質問を投げ掛ける。

第8巻

いくつかの出来事をきっかけに、姉の愛川美咲を特別な目で見るようになってしまった愛川真咲は、悩みを一人で抱え切れず同じ中学校の先輩である黒崎樹里に相談する。以前から真咲に熱烈な片思いを寄せる樹里は、いつもの妄想癖が炸裂するものの親身に相談に応じ、彼が女性慣れするための手伝いをするようになる。一方、香坂秋穂は週末の委員会をきっかけに、篠崎遥を巻き込んで日曜日の「デート体験会」に参加することとなる。意地を張って「恋愛上級者」を自称してしまった五十嵐沙織は、上級者としての手本を笑澤慎吾たちに見せることが決まったあとに引くこともできず、デート体験会の先頭に立つ。相手役に選んだ黒野清史郎がすぐにボロを出すだろうと余裕ぶっていた沙織は、すっかり彼のペースにはまってしまい、いつの間にかふつうにデートを楽しんでいた。この日をきっかけに、沙織と清史郎の気持ちや関係に変化が現れ始める。にぎやかなデート体験会を終えた遥は、複数人のデートだとツッコミが楽だという安堵に一人で包まれていた。その後も暴走が止まらない秋穂への対応に悩む遥は、彼女との関係をよりよくするためにある決断をする。

メディアミックス

テレビアニメ

2017年10月から2017年12月にかけて、本作『僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件』のテレビアニメ版『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』が、AT-X、TOKYO MXなどで放送された。監督は長山延好が、総作画監督は安田祥子が務めている。キャストは篠崎遥を市来光弘が、香坂秋穂を悠木碧が演じている。

登場人物・キャラクター

篠崎 遥 (しのざき はるか)

平凡な高校2年生の男子で、3組に在籍している。見た目も性格もふつうの男子高校生だが、周囲に一癖も二癖もある人物ばかりいるため、ツッコミ体質と苦労人体質を有している。少々天然で鈍いところもあるが、優しい性格をしている。愛称は「ハル」。クラスメートの香坂秋穂にあこがれてダメ元で告白したところ、予想に反してあっさりとOKをもらい、付き合うようになった。しかし同時に、秋穂のまちがった性知識や暴走に振り回され、困惑したりトラブルに巻き込まれたりと、ドタバタな日々を送っている。片思いの頃に抱いていたイメージとは異なる秋穂の意外な一面に驚くものの、彼女を好きな気持ちは変わらず、個性的な友人たちに振り回されながらも彼女との交際を続けている。性知識も性への興味も標準の男子高校生並みだが、秋穂からは特に根拠もなくロリコン趣味やドMな性癖を持つと決めつけられており、なぜかほかの友人たちからも誤解されて「ロリペド野郎」呼ばわりされることもある。ふだんはツッコミ役を担い、周囲の暴走やアクシデントに振り回されがちだが、状況を把握していないときはあっさりボケに回ったり、追い詰められると現実逃避に走ったりすることも多く、鈍感な一面は秋穂をはじめとする身近な女性をやきもきさせることもある。それでも秋穂を思う気持ちは本物で、大切な場面では逃げずに彼女のことを最優先し、積極的にフォローに回っている。かつて秋穂がクラスから浮いて陰口を叩かれる中で、彼女を理解しようと努力していたこともあり、これらの出来事は秋穂にとっても大切な思い出となっている。トラブルに巻き込まれて誤解される場合もあるものの、思いやりがあって気配りもうまいため、周りからの好感度は高い。

香坂 秋穂 (こうさか あきほ)

高校2年生の女子で、篠崎遥のクラスメート。遥に告白されてあっさりOKして、付き合うようになる。銀髪のボブカットで、Fカップの巨乳を誇る美少女。クラス委員長を務めるほど頭脳明晰で、スポーツ万能。成績も優秀で、冷静でミステリアスな雰囲気を漂わせている。ふだんはクールで生まじめながら、恋愛や性に関する知識はどこかズレており、まちがった知識を披露したり変な風に学習したりしては、遥を困惑させている。これらの行動は遥の正当な彼女として相応しくあるためのものであり、遥との交際を続けながら男女の機微を実直に研究し続けている。昔からあらゆる性的な趣味や嗜好を学び、その知的欲求は誰にも負けないが、あくまで知識上だけの話であるため、男性経験が豊富というわけではない。豊富な知識を持つ一方で、手をつなぐことや相合傘などには心の準備や覚悟が必要。これらの空回りっぷりや天然な一面から、遥以外のクラスメートからは敬遠されて距離を置かれがちだったが、本音ではみんなと親しくなりたいと思っていた。このため、唯一真剣に向き合ってきた遥には特別な思いを抱いており、彼と交際し始めたことで周囲との人間関係も改善しつつある。言動やズレた知識は香坂冬美の影響を強く受けており、彼女は母親というだけでなく恋愛や性知識の師匠でもある。このため、遥との関係に悩んだときは、冬美に相談することが多い。どんなこともそつなくこなすが料理だけは致命的で、基本的な料理でもすぐにダークマターと化し、呪いのセリフを発するなど食べ物とは思えない謎の物体に仕上がってしまう。遥と親しい有山雫には気を遣う場面も多い一方で、星川聖夜のことは最大のライバルと見据えており、彼が遥に近づくたびに警戒している。

有山 雫 (ありやま しずく)

高校3年生の女子で、篠崎遥のとなりに住む幼なじみ。茶髪のセミロングヘアで、2本のアホ毛が目立つ美少女。バスト79のAカップの貧乳がコンプレックスで、周囲の放漫な胸と比べては落ち込んでいる。勉強は苦手ながら明るく朗らかな性格で、誰とも分け隔てなく接するため、男女問わず周囲からの人気は高い。遥のことは「ハル」の愛称で呼び、彼からは「姉ちゃん」と呼ばれている。いつも遥にセクハラ同然の過激なコミュニケーションを取ってからかっており、時にはその状況を意図的に香坂秋穂に目撃させ、二人の反応を観察して楽しむこともある。セクハラや下ネタ発言が多い一方で、自分が攻められる場面には弱い。相手をからかったつもりが、思わぬ反撃を食らって撃墜されるなど、純情さを見せることもある。また、親友の冴木若葉には振り回されることが多く、時折彼女のセクハラや八つ当たりの被害に遭っている。昔から料理が得意で、まったくできない秋穂に教えている。自宅は両親が留守にしがちなため、幼少期から遥の家に預けられることも多く、彼とは実の姉弟のように育ってきた。現在でも遥の家にしょっちゅう行き来しており、彼とは親しいものの特別な恋愛感情を持っているわけではなく、秋穂との仲もさまざまな形でサポートしている。その一方で、遥から露骨に女性扱いされないとむくれたり、彼を意識しているような素振りを見せたりする。転校生の西城梨奈とはすぐに打ち解けて友人になるが、たまに彼女からの過剰なスキンシップの被害に遭っている。

西城 梨奈 (さいじょう りな)

高校2年生の女子で、篠崎遥と香坂秋穂のクラスにやって来た転校生。明るい茶髪のロングヘアで、サイドテールをリボンでまとめた美少女。バストは92のGカップで、秋穂を超える巨乳の持ち主。世間知らずでかなりズレた性格をしており、世俗にも男性にも疎い。誰も予測できない天然な言動で、周囲を振り回している。もともとは資産家の令嬢のみが入学するお嬢様学校に通い、その学校では同性の友人たちと友情を超えるほどの、濃厚で親密な関係を築いていた。一方であまり男性慣れしておらず、交流の仕方がわからないという理由で、遥たちとの交流を通して世間のことを学んでいる。女性との交流が得意で、秋穂や有山雫ともすぐ友人になり、時折百合的なスキンシップを楽しんでいる。元の学校は現在でも周囲の女子からあこがれを抱かれ、多数の同性ファンがいる。共学の高校に転校したのは女子高校での交友関係を心配した父親の計らいだが、転校先でも新たな問題が発生しているため、父親の苦労や心配は絶えない。母親からは男性との交友関係を心配されており、当初は携帯電話の所持を許されていなかった。自宅は部外者の男性を阻むセキュリティシステムで守られているため、男性は女装をしないと入ることができない。いつも黒ぬりの高級車で送迎され、複数の厳ついボディーガードによって警護されている。バター、マーガリンという名の犬を飼っており、愛犬たちと遊ぶのが大好き。なぜか愛犬たちと会話することができ、二匹とも飼い主ゆずりの性癖を有している。ふだんは瞳の中央が星型になっているが、気分によってハート型や花型などに変わる。

篠崎 奏多 (しのざき かなた)

高校1年生の女子で、篠崎遥の妹。黒髪のセミロングヘアで、私服では猫耳付きの黒いパーカーとボーダーニーソックスを着用しており、お尻の辺りには猫の尻尾を付けている。小柄な体型ながらバスト87のEカップの巨乳で、時折有山雫に精神的ダメージを与えている。明るく無邪気で、立ち居振る舞いや性格は高校生とは思えないほどに子供っぽく、猫のようなしぐさを時々見せる。兄の遥のことが大好きなブラコンで、彼からの愛情には謎の自信を持ち、事あるごとにドヤ顔をする。性的な知識は小学生並みだが無自覚なままで性的なネタを口走ったり、周囲の会話に知った顔で便乗したりしては、遥を混乱させている。ずっと彼女がいなかった遥に初めて彼女ができたと知った時は、強がりながらもかなり動揺し、自ら香坂秋穂のもとに乗り込んで対抗心を燃やした。当初は秋穂のことをライバル視して張り合おうとしたが、いろいろあって秋穂の優しさに感動し、すぐに親しくなった。それでも遥を大好きな気持ちは変わらず、時折構ってほしいとアピールしている。同じクラスの愛川美咲とは親友で、彼女のことは「さきっちょ」という愛称で呼んでいる。

香坂 冬美 (こうさか ふゆみ)

香坂秋穂の母親。容姿だけでなく性格も娘の秋穂とそっくりで、彼女にあらゆる性的な知識を仕込んだ張本人でもある。銀髪のロングヘアで、秋穂とよく似た若々しい巨乳を誇る。秋穂と同様にかなり天然な性格をしている。秋穂には英才教育という形で、彼女が赤ん坊の頃から男女の機微やさまざまな知識を教え、いつでも伴侶を迎えられるように育ててきた。ふだんは冷静で表情にあまり変化がないが、夫の香坂夏雄に対してはときめいた表情を見せる。夏雄とは高校時代からの付き合いだが、その頃から彼のことを混乱させたり振り回したりしていた。現在でも誤解を招くような発言が多く、夏雄のツッコミをよく受けているが夫婦仲は良好で、彼に対しては昔から献身的に接している。性的な知識に対する異様な勤勉さは、母親や祖母などから代々引き継がれてきた風習であり、秋穂にもそれらを引き継ぐべく性のエリート街道を歩ませている。これらの行動は秋穂がいい男性に恵まれ、相手といい関係を築けるようにと願っての親心であり、秋穂と夏雄のことを何よりも大切に思っている。秋穂の彼氏となった篠崎遥とは、彼が家に遊びに来た時に出会うが、初対面の時点で性的な発言や質問を乱発したため、いきなり彼を混乱させることになった。その後も秋穂から遥との関係について相談を受けては真剣にアドバイスを送っているが、その内容は相変わらずズレている。のちに、ある店で偶然知り合った篠崎ママと意気投合し、仲のいいママ友になった。

香坂 夏雄 (こうさか なつお)

香坂秋穂の父親で、ふつうのサラリーマン。温和な性格の常識人で、妻の香坂冬美による秋穂への教育にはいつも困惑させられている。ただし夫婦仲は良好で、秋穂のことも溺愛しており、秋穂が嫁ぐ未来の光景を想像して寂しくなることもある。冬美とは高校時代からの付き合いで、その頃から彼女のズレた発言や暴走にはしょっちゅう振り回されていた。これらの経験から天性のツッコミ体質と苦労人体質を有しており、篠崎遥に劣らぬ高いツッコミスキルを持つ。性に興味津々な冬美と秋穂に囲まれ、いつも苦労と誤解と混乱が絶えないものの、楽しく幸せな家庭生活を築いている。当初は秋穂の彼氏となった遥に動揺していたものの、彼のツッコミスキルや苦労人体質にシンパシーを感じて、すぐに打ち解けた。

星川 聖夜 (ほしかわ せいや)

高校2年生の男子で、篠崎遥の同級生。美形だがナルシストな性格で、茶髪で眼鏡を掛けている。女性はもちろん動物や昆虫のメスまで惹きつける魅力にあふれており、周囲からは名前に「様」付けで呼ばれている。女性には優しく紳士的に接するものの、本音では男子と親しくなりたいと思っており、友人となった遥とは友情を超えた親密な関係になろうと狙っている。ホモセクシャルな発言が多く、「棒」や「穴」といった単語には異様な反応を示し、遥のことをいつも熱いまなざしで見つめている。遥からはまったく気づかれずふつうの友人として接している一方、遥の貞操を守ろうとする香坂秋穂からは警戒されている。ファッションセンスはかなり奇抜で、なぜか服を脱ぎたがることが多く、星川聖夜自身の意思と関係なく半裸や全裸になってしまうこともある。

五十嵐 沙織 (いがらし さおり)

高校2年生の女子で、篠崎遥の同級生。5組のクラス委員長を務めている。委員会では、変人ばかりですぐに暴走するほかのクラス委員長たちをまとめている苦労人。紺色のセミロングヘアで眼鏡を掛けており、貧乳なのをひそかに気にしている。生まじめながらかなり短気な性格で、ツンツンとした物言いが多く、意地っ張りなところがある。委員会に出席するたびに黒野清史郎や笑澤慎吾にからかわれ、香坂秋穂や静森早夜にも振り回されていつもツッコミが絶えないが、基本的には彼らと仲がいい。愛称は「さおちゃん」で、早夜とは互いに愛称で呼び合う仲。性的な事柄には厳しい目で見ており、校内の風紀の乱れにも目を光らせている。その一方で、単純でお人よしな一面もあるため、清史郎たちのよきからかい相手になっている。校内でのある出来事をきっかけに、風紀を乱す要注意人物として遥に目を付けるようになった。清史郎にはいつもからかわれているが、優しいところもある彼のことが少し気になり出してからは、ツンデレのような態度で接している。

静森 早夜 (しずもり さよ)

高校2年生の女子で、篠崎遥の同級生。4組のクラス委員長を務めている。黒髪のロングヘアで前髪が長く、いつも目元が隠れている。前髪が長いために素顔は見えないが、素顔を見たことがある沙織によれば、美少女。バストは91のGカップで、香坂秋穂を超える巨乳の持ち主。ふだんは内気でおどおどしているが、ムッツリなところがあり、しょっちゅうエッチな妄想をしている。このため性的な方面に関しては、暗そうな見た目に反して思わぬアグレッシブさを発揮する。知識の収集に積極的なのはもちろん、ほかのカップルを観察するのを好む行動派なうえに、性的な妄想をあまり周囲に隠そうともしない。愛称は「しずちゃん」で、五十嵐沙織とは互いに愛称で呼び合う仲。性的な発言で沙織を振り回し、彼女に卑猥な知識や情報を授けることもある。周囲の女性とトラブルやアクシデントを起こしやすい遥の存在は刺激的で、彼のことを心底うらやましく思っている。

黒野 清史郎 (くろの せいしろう)

高校2年生の男子で、篠崎遥の同級生。2組のクラス委員長を務めている。癖毛のある黒髪でいつもマスクをしており、目付きや人相が悪い。趣味は動画投稿と隠し撮りで、動画配信サイトに大勢のファンを持つ。暗そうな外見に反して意外とノリがよく、笑澤慎吾と組んでよく悪ふざけをしている。委員長としてのスキルやコミュニケーション能力は高く、クラスメートからの人望も厚い。委員会に出るたびに、慎吾といっしょに五十嵐沙織をからかったり振り回したりしている。しかし、友人思いで優しいところもあり、沙織が悲しそうなときは慎吾と共に励ましている。

笑澤 慎吾 (えみさわ しんご)

高校2年生の男子で、篠崎遥の同級生。1組のクラス委員長を務めている。金髪にカチューシャをしており、チャラ男のような風貌だが成績優秀で運動神経も抜群で、クラスメートからの信頼も厚い。つねに笑顔を絶やさず、明るく陽気でノリのいい性格をしている。恥ずかしげもなく下ネタやセクハラ発言を繰り返し、仲のいい黒野清史郎と組んで、よく五十嵐沙織をからかったり、ちょっかいを出したりしている。しかし、友人思いで優しいところもあり、沙織が悲しそうなときは清史郎と共に励ましている。

篠崎ママ (しのざきまま)

篠崎遥と篠崎奏多の母親。黒のロングヘアをポニーテールにまとめ、奏多とよく似た容姿を持つ。性格も奏多に似て子供っぽいところがあるが、明るく陽気で悪ふざけに走ることもある。遥のことは「ハルちゃん」と呼び、彼の幼少期から愛情を注いできた。昔から有山雫の両親と仲がよく、両親が留守にしがちな彼女を預かって遥や奏多と遊ばせる機会も多かった。のちに、偶然出会った香坂冬美と意気投合してママ友になり、彼女の家に遊びに行って交流を楽しんでいる。この際に学生時代の制服を二人で着て、青春時代を思い出すという遊びに走り、帰宅した香坂夏雄を困惑させた。

愛川 美咲 (あいかわ みさき)

高校1年生の女子で、篠崎奏多の同級生。黄土色のロングヘアで、さくらんぼ型のヘアアクセサリーを愛用している。バストは81のBカップで、ほかの女子よりも背が高くスレンダーな体型をしている。清楚で大人っぽく、家族思いのまじめで優しい性格の持ち主。よくいっしょに行動している奏多からは「さきっちょ」という愛称で呼ばれているが、ふつうに会話するだけで周囲の誤解を招くことがあるため、正直変えてほしいと思っている。性知識が小学生程度の奏多とは異なり、年相応の性知識を持っているが、お人よしな性格から彼女の思わぬ言動のフォローに回ろうとする。しかし、深く考え過ぎてかえって悪い方向に脱線したり、自分の方が恥をかく羽目になったりするケースも少なくない。体の弱い母親が病気がちなため、アイスクリーム屋でアルバイトをしたり、家事を積極的に手伝ったりしている。弟の愛川真咲の世話も率先してやっているが、真咲のことを溺愛するブラコンな一面がある。その一方で、篠崎遥に甘えている奏多をうらやましく思い、兄を持つ妹というポジションにあこがれを抱いている。かわいがっている真咲と積極的にスキンシップをしているが、ある出来事をきっかけに真咲から意識されるようになり、思春期の彼を知らず知らずのうちに悶々とさせている。

大森 一華 (おおもり いちか)

篠崎遥たちのクラスの担任を務める女性教師で、いつもジャージ姿で気だるそうにしている。茶髪のロングヘアをポニーテールにまとめて眼鏡を掛けている。男勝りな口調で話す、サバサバした性格の持ち主。基本的には常識人だが酒好きであまりやる気がなく、あらゆる面倒事を嫌う。愛称は「いっちゃん」。自ら生徒を指導するというよりは、大抵のことを生徒自身に任せるなど放任主義を優先している。同僚の小清水葵とは学生時代からの腐れ縁で、彼女の性の奔放さの被害をしょっちゅう受けており、いつも彼女のツッコミ役として暴走を止めている。学生時代に同じ陸上部の「田中」という先輩にあこがれを抱いていたが、卒業までに告白できずにあきらめてしまい、片思いで終わった。のちに田中から連絡があり、宴会に誘われて久しぶりの再会を果たす。

小清水 葵 (こしみず あおい)

篠崎遥たちの高校で養護教諭を務める女性で、金髪のセミロングヘアで白衣を着用している。垂れ目でアヒル口が特徴。おっとりした性格で男子生徒から人気が高いが、その実態は若い学生たちの健康管理をしながら、個人的な性教育まで行っている肉食系。性にはかなり奔放でハードな下ネタ発言も多く、事あるごとに同僚の大森一華を巻き込んだり、思春期の男子生徒たちを翻弄したりしている。一華とは学生時代の友人でもあり、彼女の片思いを見守っていたこともある。

冴木 若葉 (さえき わかば)

高校3年生の女子で、有山雫と同じクラスに在籍する親友。成績優秀で生徒会長を務めており、勉強が苦手な雫に条件付きで教えることもある。小柄で貧乳の幼児体型で、乳輪を絆創膏だけで隠し切ることができるほど。灰色のロングヘアを二つのおさげにまとめ、綿毛のようなヘアアクセサリを付けている。生徒会長としての能力やリーダーシップを発揮しているが、異様にマイペースな性格をしている。つねにクールで無表情なためにあまり表に出さないが、貧相な体型と小学生にまちがえられるほどに幼い見た目をかなり気にしている。相手の性別を問わず大胆でドSな一面もあり、周囲の女子に容赦のないセクハラをしたり、唐突に下着を脱いだりなど羞恥心のかけらもない行動に走り、周りを振り回すことが多い。このため、仲のいい雫でもその行動を予測できず、彼女自身もしばしば唐突な八つ当たりやセクハラの被害に遭っている。雫を通して篠崎遥や香坂秋穂と知り合い、彼らをトラブルに巻き込んで振り回すこともあれば、上級生らしい冷静な視点で助言をすることもある。生徒会長として体育祭や学園祭をはじめとする行事を仕切り、女装コンテストなど独自のイベントも主催した。イベントを仕切るのが好きで、学校行事以外にもさまざまなイベントを催しては、遥や雫たちを巻き込んでいる。

愛川 真咲 (あいかわ まさき)

中学生男子で、愛川美咲の弟。中性的な容姿の家族思いな優しい性格で、特に姉の美咲を慕っている。女装するとかわいらしい少女の姿になり、学園祭の女装コンテストで優勝するほど。篠崎奏多からは、「さきっぽ」の愛称で呼ばれている。性に関する知識はほとんどなかったが、奏多との会話やいくつかの出来事をきっかけに性に目覚め、美咲に特別な感情を抱き、意識するようになってしまう。また、美咲が無自覚に妖艶な行動を繰り返したり、積極的にスキンシップをしたりしてくることから、そのたびに姉に欲情しては罪悪感を抱いている。知らず知らずのうちに、周囲に振り回されやすい巻き込まれ体質の苦労人でもあり、なぜか美咲のエッチな場面やアクシデントに遭遇することが多い。のちに先輩の黒崎樹里に美咲に関する悩みを相談し、彼女の提案で女性慣れするための訓練と称したデートや交流をするようになる。樹里から思いを寄せられ、何度も性的な妄想をされているがまったく気づいておらず、彼女のことはクールで親切な先輩と思って信頼している。

黒崎 樹里 (くろさき じゅり)

中学生女子で、愛川真咲と同じ中学校に通う先輩。黒のロングヘアで、黒タイツと黒いセーラー服を着用している。愛川美咲より年下だが、クールで大人っぽく清楚な美少女で、Eカップの巨乳を誇る。周囲の男子からも清楚で可憐なイメージを持たれているが、実は美少年を愛するショタコン趣味と妄想癖のある、ムッツリ系の妄想少女。口癖は「OKよ」。以前から真咲に対して一方的かつ熱烈な片思いを寄せており、脳内完結するような形で彼に関する性的な妄想を日々堪能している。しかし、どんな妄想をしていても表情が変わらないため、真咲本人からも気づかれていない。周りからは経験豊富に思われているが、あくまで妄想を一人で楽しんでいるだけであり、男性経験はもちろんふつうの恋愛すら経験したことがない。美咲に対する感情で悩む真咲の相談を受け、いつも以上に彼の妄想を堪能しながらも、悩みの内容に配慮しながら相談に応じている。この際に真咲が女性慣れするための方法を提案し、その後も彼の相談に乗ったり、女性に慣れるためのデートに付き合ったりしている。これらの交流を経て美咲とも知り合うが、会うたびに彼女を交えた真咲との過激なスキンシップや、三人での性行為を妄想している。真咲の純真さや行動力に触れるうちに、彼に対する思いが年相応の恋愛感情であることを少しずつ自覚していく。趣味はオリジナルカードを使った占いだが、その方法や結果はかなり気まぐれかつご都合主義で、その日の気分次第で変動する。

書誌情報

僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件 全8巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉

第1巻

(2016-04-09発行、 978-4041041468)

第2巻

(2016-10-26発行、 978-4041048740)

第3巻

(2017-03-25発行、 978-4041055502)

第4巻

(2017-08-10発行、 978-4041059852)

第5巻

(2017-10-10発行、 978-4041059869)

第6巻

(2018-05-26発行、 978-4041064214)

第7巻

(2019-01-10発行、 978-4041077146)

第8巻

(2019-12-10発行、 978-4041080986)

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