概要・あらすじ
大西洋に面したヨーロッパのとある国では、ネズミの害を防ぐため、船に猫を乗せる習慣があった。ネズミ捕りのために飼われる猫は「マウサー」と呼ばれ、現在になっても船や民家、公共の施設などに飼われていた。得に、首都の重要な官公庁で働くマウサーたちは、エサ代が公費で賄われ、国家公務員として扱われているのだった。首相官邸で働く気まぐれなランディ・ダルトン、財務省で働くすご腕のマックストン、教育・文化省担当のマイペースなロジャーストンたちは、そこで働く人々を巻き込んで、日々のんびりと活動しているのだった。
登場人物・キャラクター
ランディ・ダルトン
首相官邸で働くオス猫。気まぐれな性格の持ち主で、ネズミにはまったく興味がなく、ふだんはほとんど狩りをしない。人間には馴れていて、得に首相からはよくかわいがられている。ネズミ捕りの仕事をしないために補佐官からリストラされそうになったこともあるが、市民や国賓との交流はおとなしくこなしている。首相官邸に隣接している財務省で働くマックストンとはよくケンカをしている。
マックストン
財務省で働くオス猫。ネズミ捕りに関してはすご腕で、プライドの高い性格。ノラ猫保護施設の出身で、ネズミ捕りの仕事をこなすことで自分の居場所を作ろうという気持ちが強い。首相官邸のランディ・ダルトンとは対照的な性格で、人間に撫でられたりカメラを向けられたりするのは苦手。ランディとはよくケンカをしているが、彼の相談相手になってやることもある。
ロジャーストン
教育・文化省で働く猫。男性の名前がつけられているがメス。極端に無口でマイペースな性格。狩猟本能は旺盛で、ゆれたり動いたりするものには飛びついていくが、なぜかネズミにはまったく興味がない。人間にもなかなか心を開かず、馴れた人間にも愛情表現の代わりに嚙み付くなど、どこかズレた行動をとる。教育・文化省で働く人たちからは「人の期待にぜったい応えない猫」と呼ばれている。