概要・あらすじ
昭和41年12月。高校を卒業後、鳥取から京都の織物問屋に就職した浜口は、休日となると動物園へスケッチに行く日々。デザインの仕事がしたい想いと、織物問屋の娘のかけおちを手助けした容疑で居づらくなり東京へと移り住み、高校の同級生田村の紹介でマンガ家のアシスタントになる。やがて浜口は病弱の茉莉子と知り合い、彼女に見せるためにマンガを描きたいと思うのだった。
登場人物・キャラクター
浜口 光夫 (はまぐち みつお)
高校を卒業後、鳥取から京都の織物問屋に就職した浜口光夫は、やがて東京へ出てマンガ家近藤史郎のアシスタントになり、マンガ家の道を模索しはじめる。実在の漫画家、谷口ジローがモデル。
茉莉子 (まりこ)
菊池徹夫の恋人の妹。病弱で入院生活が長く、浜口光夫は、彼女の気分転換の外出のお供としてとつきあうことになる。だが、それもつかの間、病状が悪化して仙台の病院に移っていった。
渡辺 綾子 (わたなべ あやこ)
浜口光夫の勤める京都の織物問屋の娘。親の意向で結婚したものの綾子の不倫トラブルで出戻る。綾子が外出する時は監視役として浜口が付き添うことになる。
鶴田 (つるた)
浜口光夫と同じ京都の織物問屋勤めていたが、綾子との恋愛トラブルで辞めさせらる。博打と酒が好きで妻には逃げられたという。
近藤 史郎 (こんどう しろう)
上京した浜口光夫が田村の紹介でアシスタントに入った先の売れっ子漫画家。
森脇
近藤史郎のチーフアシスタント。デビューもしたが、それ以降の進展がなく、再びアシスタントに戻った。プロへの未練からお酒が入るとコンプレックスが噴出する。
藤田 (ふじた)
近藤史郎のアシスタント。人見知りでコツコツと自分のマンガを描いてデビューを目指している。
東野
出版社勤務。『少年ホリデー』の女性編集者。近藤史郎の担当をしている。
田村 (たむら)
浜口光夫の高校の同級生。東京で新聞配達をしながらデザイン学校に通っている。浜口を売れっ子マンガ家近藤史郎のアシスタントに紹介する。
菊池 徹夫 (きくち てつお)
近藤史郎と同期のマンガ家。マンガは売れなくてイラストレーターになった。
幸子 (さちこ)
田村の恋人。ヌードモデルの仕事をしている。
美佐子 (みさこ)
幸子の友だち。田村が浜口光夫の交際相手にと紹介するが、おとなしい浜口の性格ゆえに発展はしなかった。
茉莉子の姉 (まりこのあね)
菊池徹夫の恋人。病弱な妹茉莉子の気分転換の外出の相手にと浜口光夫に彼女のお供を頼む。