となりの格闘王

となりの格闘王

1992年~1994年当時の正道会館を中心とするフルコンタクト空手、ならびにそこから発展して生まれたK-1の興隆を、主人公の格闘家、佐竹雅昭が世界の格闘家たちと闘う様子を中心に描いていく。佐竹を筆頭に、実在の格闘家たちが数多く登場する。

正式名称
となりの格闘王
作画
原作
ジャンル
自伝・伝記
レーベル
少年チャンピオン・コミックス(秋田書店)
巻数
全10巻
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概要・あらすじ

主人公の佐竹雅昭は、正道会館で空手を学びつつ大学生活を送り就職も決まっていたが、前田日明打倒を胸に秘め、プロ格闘技の世界へと進んでいく。やがて彼はリングス参戦を経てK-1グランプリに出場し世界最強の格闘家たちとの激戦を重ねていくことになる。

登場人物・キャラクター

佐竹 雅昭

正道会館に所属。第1回格闘技の祭典に出場し、決勝戦後に「打倒前田日明」を宣言するがこのときは相手にされず。だが、その後に様々な実績を積んで前田日明が主宰する総合格闘技団体リングスに参戦。さらに正道会館館長の石井和義が立ち上げた新たな格闘技イベントK-1にも参戦。 第1回K-1GPでは準決勝でブランコ・シカティックに敗北。その後、平仲明信をトレーナーに迎えて猛特訓を受けパンチの技術を向上させる。カラテ・ワールド・カップではアンディ・フグと決勝で当たり、最後の瓦割りの枚数でかろうじて勝利。翌年の第2回K-1GPではシカティックに雪辱して決勝まで進むが、ピーター・アーツに敗れて優勝ならず。 実在の人物佐竹雅昭がモデル。

緖田 太一

作中における狂言回し的な存在。格闘技雑誌月刊 ザ・格闘技の新米記者。格闘技オリンピックⅡで初めて佐竹雅昭と出会い、そのアバウトなキャラクターと試合での強さに魅せられて、彼のことを追いかけるようになる。第2回K-1GP直前に交通事故に遭うが、決勝戦のときに意識を取り戻す。

百地 まゆみ

作中における解説者的な存在。格闘技雑誌月刊 ザ・格闘技の編集長。スキンヘッドにサングラスをかけた巨漢。まだ駆け出しの緖田太一に、佐竹雅昭の過去の経歴や格闘技の知識などを教える。また、記者として佐竹のオランダ修行にも同行している。ちなみに、観月サヤという31歳で独身かつ処女のブサイクな女性編集部員に好かれている。

前田 日明

格闘王と呼ばれるプロレスラー、総合格闘家。第1回格闘技の祭典の優勝者は前田と闘うことができるとあり、それを知った佐竹雅昭はこれに出場。決勝戦後に対戦をアピールするが前田は「そんな話聞いてない」と一蹴。だが、佐竹が格闘家としての実績を積むと彼を自身が主宰していたリングスに招く。 格闘技オリンピックⅢ カラテ・ワールド・カップではピーター・アーツ相手に苦戦する佐竹に檄を飛ばす。実在の人物前田日明がモデル。

ロブ・カーマン

「ヨーロッパの帝王」の名を持つオランダ目白ジム出身のキックボクサー。オランダへ武者修行に来た佐竹雅昭をキックボクシングのテクニックで翻弄。その後、リングス横浜アリーナ大会で佐竹と再戦。ボディブローで佐竹のスタミナを奪うが、相手のカウンター狙いで決定打が出せず、試合はドローに終わる。 その後、チャンプア・ゲッソンリットと何度か試合をするが連敗してしまう。実在の人物ロブ・カーマンがモデル。

後川 聡之

正道会館所属の空手家。作中ではお調子者のあわて者扱いされているが、正道会館の全日本大会で2連覇している猛者。その後、グローブマッチでは東京初上陸のスタン・ザ・マンと対戦。5RTKO負けを喫するが奮闘を評価される。その後、拳を痛めたスタンのリザーバーとして第1回K-1GPに参戦。 モーリス・スミスと対戦してやはり敗北。カラテ・ワールド・カップ'93ではサム・グレコに体重差で勝利するが、アンディ・フグに負けてしまう。実在の人物後川聡之がモデル。

アンディ・フグ

極真会館スイス支部出身の空手家。のちに正道会館に移る。得意技は踵落としで、100kgのサンドバッグを叩き落とすほどの威力がある。格闘技オリンピックⅡでプロ格闘家デビューを果たし、彼の代名詞となる踵落としで柳沢聡行に勝利。格闘技オリンピックⅢ カラテ・ワールド・カップでは角田信朗らを倒して優勝する。 カラテ・ワールド・カップ'93では「フグ・トルネード」という回し蹴りも開発し、チャンプア・ゲッソンリットや後川聡之らに勝利したが、決勝の対佐竹雅昭戦では瓦割りの1枚差で優勝を逃す。その後、空手からグローブ戦に転向する。ブランコ・シカティックとのグローブマッチには勝利したが、第2回K-1GPではパトリック・スミスにKO負けを喫する。 試合前に座禅を組むなど、日本人より和の心を重んずるところがある。実在の人物アンディ・フグがモデル。

ピーター・アーツ

オランダ出身のキックボクサー。格闘技オリンピックⅢ カラテ・ワールド・カップでは佐竹雅昭と対戦して引き分け。その後、オランダでモーリス・スミスと対戦して完勝する。第1回K-1GPでは優勝候補と目されていたが、1回戦でアーネスト・ホーストに判定負けを喫する。 第2回K-1GPでは準決勝でアンディ・フグをKOしたパトリック・スミスに苦戦するが、キックボクサーの誇りをもった戦いぶりで勝利。決勝では佐竹との闘いを制して優勝を果たした。実在の人物ピーター・アーツがモデル。

アーネスト・ホースト

オランダ出身のキックボクサー。ヒザのスナップだけで放てる鋭いハイキックを得意とする。第1回K-1GPでは1回戦で優勝候補と目されていたピーター・アーツの攻撃を封じ込めて2-0の判定勝ち。準決勝ではモーリス・スミス相手にKO勝ちするが、決勝ではブランコ・シカティックにKO負けを喫する。 その後、佐竹雅昭との試合では得意のハイキックでKO勝利した。作中では佐竹と親しく、試合後にはスパーリングパートナーも務めていた。実在の人物アーネスト・ホーストがモデル。

ブランコ・シカティック

クロアチア出身のキックボクサー。クロアチアではコマンドの教官や俳優業もしている。第1回K-1GPでは1回戦ではタイのチャンプア・ゲッソンリットを、準決勝では日本の佐竹雅昭を倒す。そして決勝戦ではアーネスト・ホーストにKO勝ちしてK-1GPの初代優勝者となる。 その後、アンディ・フグのグローブマッチ3戦目で対決し、敗北する。第2回K-1GP前にはクマの両目をパンチで潰してナイフで倒すという狂気の一面も見せた。第2回K-1GPでは準決勝で佐竹と戦い、判定で敗れた。実在の人物ブランコ・シカティックがモデル。

スタン・ザ・マン

オーストラリア出身のキックボクサー。重いパンチが特長。かつてベニー・ユキーデに見いだされ、彼のもとで実力を磨く。正道会館の後楽園ホール大会では後川聡之にTKOで勝利する。しかし、第1回K-1GPは練習中に拳を骨折して棄権することに。その後、骨折から回復すると佐竹雅昭と対決。 平仲明信から「下45°からコンパクトに打つ」フックを習った佐竹に敗北してしまう。さらにオーストラリアでのリベンジ戦では試合結果はドローだが内容は佐竹優勢だった。作中では大量の肉を食らう肉食系ファイターとして描かれていた。実在の人物スタン・ザ・マンがモデル。

ドン・中矢・ニールセン

アメリカ出身のキックボクサー。かつて山田恵一、藤原喜明を倒したこともあるが、一番有名なのは前田日明との1戦。その後、打倒前田のための実績を欲しがっていた佐竹雅昭の挑戦を受けるが、1RでKO負けする。しかし、この試合はニールセンが金的、佐竹が頭突きと反則もあり、特にニールセンは試合結果に不満だった。 それから3年後に2人は再戦。復讐に燃え上がるニールセンだったが、K-1GPを経てレベルアップした佐竹に完敗する。実在の人物ドン・中矢・ニールセンがモデル。

チャンプア・ゲッソンリット

「巨象」の異名を持つタイ出身のムエタイ選手。「チャンプア」は「チャンピオン」の意味で、「ゲッソンリット」は彼が所属するジムの名前。少年時代に草ムエタイの試合に飛び入りで参加し、相手をKOしたところをゲッソンリットジムの会長に見いだされてムエタイの世界に入る。タイ人キックボクサーとしてかなりの強豪で、ロブ・カーマンにも勝利したことがある。 軽量級を中心とするK-2グランプリでは決勝戦でアーネスト・ホーストと対戦。相手のハイキックを何度浴びても倒れなかったが、最後はKO負けを喫した。実在の人物チャンプア・ゲッソンリットがモデル。

石井 和義

正道会館の館長でK-1を立ち上げた張本人。芦原英幸に弟子入りし、やがて独立して自分の道場を大阪に持つようになった。単行本の最終巻には番外編として若き日の石井和義を描いた『やったらええやん!』全3話が収録されている。

集団・組織

リングス

前田日明が主宰する総合格闘技団体。日本だけでなく、オランダやロシア、グルジアといった海外との強いネットワークが武器で、海外から多くの格闘家が参戦した。佐竹雅昭や後川聡之らも、正道会館がK-1が立ち上がる前はリングスに参戦していた。

場所

正道会館

空手会派・道場の1つで、1980年に大阪市で創設された。館長は石井和義。早くから実戦志向で他流派を含めたオープントーナメントや、キックボクサーとのグローブマッチにも乗り出す。佐竹雅昭を始めとする多数のプロ選手を輩出した。後にあらゆる立ち技格闘技を集めたK-1という格闘技ジャンル、並びにその最強を決めるトーナメントK-1GPを立ち上げた。

オランダ目白ジム

黒崎健時がオランダにキックボクシングを持ち込んだときに設立されたジム。ロブ・カーマンを始めとする数多くの世界的なチャンピオンを輩出した、世界屈指のキックボクシングジム。

イベント・出来事

K-1GP

『となりの格闘王』に登場する正道会館が中心となって立ち上げられた格闘技K-1の大会。年に1度、世界各地から集められた立ち技格闘技の選手たちが最強の座を賭けて闘うトーナメント。初代優勝者はブランコ・シカティック、2代目の優勝者はピーター・アーツだった。

格闘技オリンピック

『となりの格闘王』に登場する正道会館主宰のプロ格闘技大会。様々なジャンルの格闘家を集めた、後のK-1にもつながる大会。佐竹雅昭やアンディ・フグもこの大会でプロとしての名を高めた。3回目の大会では開会式で「10万ドル争奪世界最強決定トーナメント」を行うことを宣言し、これがK-1GPへとつながった。

その他キーワード

K-1

『となりの格闘王』に登場する正道会館が中心となって立ち上げられた格闘技。名前は「空手」、「キックボクシング」、「カンフー」、「拳法」などの立ち技格闘技、さらに格闘技そのものの頭文字である「K」とナンバーワンを意味する「1」を組み合わせたものとなっている。主にヘビー級の選手で競われる。中・軽量級はK-2となっている。 フジテレビのバックアップを受けた派手な興行と一流ファイターたちによる激しい試合で、立ち技格闘技界の中心となった。

書誌情報

となりの格闘王 全10巻 秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉 完結

第1巻

(1993年3月発行、 978-4253053310)

第2巻

(1993年5月発行、 978-4253053327)

第3巻

(1993年8月発行、 978-4253053334)

第4巻

(1993年10月発行、 978-4253053341)

第5巻

(1993年12月発行、 978-4253053358)

第6巻

(1994年2月発行、 978-4253053365)

第7巻

(1994年4月発行、 978-4253053372)

第8巻

(1994年7月発行、 978-4253053389)

第9巻

(1994年10月発行、 978-4253053396)

第10巻

(1994年11月発行、 978-4253053402)

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