概要・あらすじ
20歳の専門学生・横山エリカは、読者モデルとしてSNSでも人気を集め、人気雑誌の専属モデルに抜擢された。しかしその直後、中学、高校時代の卒業アルバム写真が流出し、整形疑惑で大炎上。エリカは沈黙のまま姿を消してしまう。それから2か月後、木造2階建てのアパートで自堕落な生活を送っていたエリカは、自殺を考えていた。エリカが、大量の睡眠薬を手にしたその時、背後から「死んではダメだよ」という声が聞こえる。驚いて振り返ると、そこには前髪を垂らした若い男の幽霊(佐久間幸人)がいた。幽霊は、気がついたらエリカの部屋にいたという。そして、エリカに強い心残りがあるから、自分を逝かせるまで死なないでほしいと懇願する。幽霊の心残りは「エリカに自分の名前を呼んでほしい」というものだった。しかし、エリカは彼の顔に全く見覚えがない。幽霊も、エリカと同じ中学だったこと以外、自分の名前さえも覚えていなかった。こうして突然現れた幽霊は、いつのまにかエリカの部屋になじみ、二人のへんてこな同居生活が始まった。
登場人物・キャラクター
横山 エリカ (よこやま えりか)
美容専門学校に通う20歳の女子。母親がエリカを産むときに亡くなったため、祖父母に育てられる。16歳の時に祖父母が他界、天涯孤独の身となる。祖父の遺言により、18歳の誕生日に遺産を受け取り、そのお金で整形して美容専門学校に進学。読者モデルとなり、20歳で人気雑誌の専属モデルに抜擢されるが、中高の卒業アルバムが流出し、整形疑惑が浮上。沈黙を守ったまま世間から姿を消し、自暴自棄な生活を送る。自死を考えた時、エリカに憧れているという幽霊男子(佐久間幸人)が現れ、自殺を止められる。その後、成り行きで幽霊と同居生活を送るようになり、次第に心を癒やされていく。
佐久間 幸人 (さくま ゆきひと)
横山エリカの中学校の先輩で故人の男性。目が隠れるほどの前髪が特徴で、気弱で優しいアニメ好きなオタク。整形疑惑で炎上し、自殺を考えていたエリカのアパートに、幽霊として現れる。中学校以来、エリカにずっと憧れており、彼女に自分の名前を呼んでもらうまでは成仏できないと考えているが、彼女と同じ中学だったこと以外は覚えていない。
秋山 里美 (あきやま さとみ)
人気雑誌の編集者で、ショートカットが特徴の美女。読者モデルだった横山エリカを、専属モデルに抜擢した人物。炎上後もエリカのことを心配し、頻繁に連絡を取ろうとする善人。霊感があり、幽霊・佐久間幸人の姿が見える。