刃牙道

刃牙道

「グラップラー刃牙」本編シリーズ4作目。父親・範馬勇次郎との戦いを終えた範馬刃牙。その強さは群を抜いたものとなったが、試合や危険な特訓の最中にあくびが出てしまうなど、目標を見失った状態にあった。しかし、宮本武蔵が甦ったことを知り、再び最強への情熱を燃やす。

正式名称
刃牙道
ふりがな
ばきどう
作者
ジャンル
バトル
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概要・あらすじ

地下闘技場の少年王者・範馬刃牙は、地上最強の生物と呼ばれる父親・ 範馬勇次郎 との戦いを終えた。範馬勇次郎との対決に備えた過酷な鍛錬のおかげで、その強さは余人を寄せ付けない高みに到達。地下闘技場での試合においても、あくびをかみ殺しながら相手を倒せるほどになってしまった。目標を見失ったかに見えた刃牙だが、ある日、謎の巨大な鼓動を感じたことからあくびがピタリととまる。

地下闘技場の主である徳川光成が、伝説の剣豪・宮本武蔵を現代へと甦らせたのだ。刃牙宮本武蔵と邂逅し、戦いを挑むが、宮本武蔵は次元の違う強さで刃牙を叩きのめす。敗北した刃牙は、打倒宮本武蔵という新たな目標のため、これまでにも増して激しく強さを求めていくのだった。

登場人物・キャラクター

範馬 刃牙 (はんま ばき)

我流の格闘術を使う18歳男性。高校生ながら地下闘技場の王座に君臨するほどの強さを持つ。地上最強の生物と呼ばれる父親・範馬勇次郎との戦いを終えたことで目標を見失っていたが、宮本武蔵に大敗したことにより、再び情熱を燃やす。普段は物静かな少年だが、崖から身を投げて極限の集中力を養ったり、特殊部隊の隊員に生死をかけた戦いを挑むなど、強さを得るためには手段を選ばない。 範馬勇次郎の血を引いているため素質に恵まれているが、日々の鍛錬を欠かすことのない努力家。これまでの死闘で負った無数の傷が全身に刻まれている。

範馬 勇次郎 (はんま ゆうじろう)

『刃牙道』の登場人物で、刃牙の父親。北極熊を素手で屠るほどの力と、戦場で磨かれた格闘術を使うことから「地上最強の生物」と呼ばれる。その強さは大国アメリカが危険視するほど。背中の筋肉が怒張した際に鬼の顔のように見えることからオーガとも称される。前作『範馬刃牙』では刃牙と激突し、その模様がTV放映されたことから一躍有名人になってしまう。 かつては自分の殺傷本能を満たすためだけに格闘家をなぶり者にするような残忍な人物だった。しかし、刃牙との戦いを経て人間性が変化したようで、少年がサインを求めて差し出した色紙を指で切り裂くというサービスを見せることも。

宮本 武蔵 (みやもと むさし)

二天一流の開祖であり、生涯無敗を誇った伝説の剣豪その人。クローン技術で作られた肉体に、霊媒師の徳川寒子が降霊させた宮本武蔵本人の魂が宿っている。地上最強の生物・範馬勇次郎と互角に戦う刃牙を赤子のごとくあしらい、武神と称えられる達人・愚地独歩を制するなど、その強さは計り知れない。 生前は、脊髄が大型の猫科動物を思わせる形に変形するほど激しい修行を行っており、手にした青竹が一振りでささら状になってしまうほどの強力とスピードを持つ。その倫理観は古の侍のそれであり、生死をかけた仕合(試合)をすることにいささかのためらいもない。自分が生きていた時代と現代の違いに困惑するが、文化は変わってもそこに生きている人間への勝ち方なら知っている、と悟って自分を取り戻した。 自分の死後に生まれた格闘技術であるジャブに楽々と対応、街中の液晶ディスプレイを見て「絵ではない」と悟り、与えられたライターを使いこなすなど、柔軟な思考力の持ち主でもある。

徳川 光成 (とくがわ みつなり)

小柄な老人で、周囲からは「ご老公」と呼ばれる。地下闘技場の主。最強の男を見たいという情熱から、人間をクローニングするという禁忌を犯して宮本武蔵を復活させた。内閣総理大臣を呼び捨てにし、クローン実験施設をカムフラージュするために東京スカイツリーを建造させるなど、常識外れの財力と権力を持つ。 宮本武蔵を自分の屋敷に住まわせ、様々な格闘家たちと引き合わせる。

徳川 寒子 (とくがわ さぶこ)

徳川光成の姉である霊媒師。死んだ外国人の魂を呼び寄せて日本語で喋らせるばかりか、生きている人間の霊魂さえ一時的に召喚できるほど強い霊能力を持つが、その様子があまりに無造作なため、周囲からはインチキ霊媒師と見なされている。弟の徳川光成に呼ばれてクローン実験施設に赴き、目覚めない宮本武蔵の身体に魂を降霊させた。

愚地 独歩 (おろち どっぽ)

『刃牙道』の登場人物で、武神と称えられる空手の達人。かつての戦いで失った右眼に眼帯をした禿頭の男性。徳川光成の屋敷で宮本武蔵と対決するが、圧倒的な実力差を見せつけられて敗戦。再起を誓う。

烈 海王 (れつ かいおう)

中国拳法の使い手に与えられる海王の称号を持つ。中国拳法の最強を信じて疑わない、プライドの高い男。ボディビルダーを思わせる筋骨隆々の肉体だが、右足は『ピクル』の登場人物である原始人・ピクルに食われて義足となっている。アメリカのボクシング界に身を投じ、タイトルのかかっていない非公認試合ながらも、チャンピオンのウィルバー・ボルトを倒した。 その後、ボクサーとしての活動を終了して日本へと赴き、宮本武蔵に挑む。

花山 薫 (はなやま かおる)

巨体のやくざ。いかなる時も素手で戦い、強くなるための鍛錬をしないというスタイルを持つ。刃牙と範馬勇次郎の戦いを見た後、あくびが止まらない日々を送っていた。退屈からの解放を求めて範馬勇次郎と戦ったが、渾身のパンチにカウンターの一撃を食らって敗れる。

渋川 剛気 (しぶかわ ごうき)

柔術の使い手。護身術としての柔術を極めたことから、事前に危機を察知し危険な場所には近づけないという領域に達しているが、宮本武蔵の誕生に前後して、強い胸騒ぎを感じている。ひたすらに研鑽を続けた長いキャリアを持ち、自他共に認める達人だが、宮本武蔵が素手で5人の警官を倒す様を見て、自分が「偽物」といわれたに等しい衝撃を受けた。

本部 以蔵 (もとべ いぞう)

柔術の達人。実戦的な柔術を追求する過程で、剣や槍、弓や棒などの武器にも精通した。こうした武器の脅威を自分ほどに知らない他の武術家を宮本武蔵から守るため、宮本武蔵に戦いを挑みたいと望む。烈 海王が宮本武蔵と戦うにあたっては、烈海王に機関銃を持たせることを提言した。

佐部 京一郎 (さぶ きょういちろう)

剣道九段。日本では並ぶ者がないといわれている剣法家。「人斬りサブ」の異名を持ち、20人以上を斬ったという噂が流れている。宮本武蔵と立ち会うべく地下闘技場に呼ばれたが、剣を抜くこともなく敗北を認めた。

ジョン・ホナー (じょんほなー)

古生物学者。化石化したティラノサウルスの背骨を割るという、常識からは考えられない行為によって恐竜のタンパク質を解析。恐竜のクローニングを現実のものとした。徳川光成に人間のクローン作成を持ちかけられ、倫理の問題から断ろうとするも、対象が宮本武蔵であることを知り承諾する。

場所

地下闘技場 (ちかとうぎじょう)

『刃牙道』に登場する施設。東京ドームの地下にあり、徳川光成が管理している。現役の横綱やプロレスラーなど、徳川光成が見込んだ強者が試合をする場所で、観客は秘密を守れる者に限られる。ここでの試合は、素手かつノーギャラという不文律があったが、剣術を得意とする宮本武蔵のため、武器が解禁された。

東京スカイツリー (とうきょうすかいつりー)

『刃牙道』に登場する施設。作中では徳川光成がクローン実験施設をカムフラージュするために建てさせた電波塔であるとされる。634メートルの高さは宮本武蔵の「むさし(634)」にちなみ、螺旋状の構造はDNAのねじれを暗示しているという本作独自の解釈がなされている。地下366メートルにはクローン実験施設があり、こちらは地上の施設の8倍以上の工費が投じられているとされる。

前作

グラップラー刃牙 (ぐらっぷらーばき)

板垣恵介の代表作で、後にシリーズ化される「グラップラー刃牙」シリーズ1作目。シリーズは『バキ』、『範馬刃牙』、『刃牙道』、『バキ道』と続いていく。無類の強さを持つ謎の少年・範馬刃牙は、人知れず激闘が繰... 関連ページ:グラップラー刃牙

バキ

『グラップラー刃牙』の続編で本編シリーズ2作目。地上最強を決めるトーナメントに優勝した範馬刃牙。彼や、その周囲の格闘家たちと戦うため、世界中から脱獄した死刑囚たちがやってくる。 関連ページ:バキ

範馬刃牙 (はんまばき)

「グラップラー刃牙」本編シリーズ3作目。地上最強の生物と恐れられる父の範馬勇次郎を目標として強さを磨いてきた範馬刃牙。ついに範馬勇次郎に挑戦状を叩きつけた範馬刃牙は、更に強くなるための修行として、新た... 関連ページ:範馬刃牙

続編

バキ道 (ばきどう)

板垣恵介の代表作「グラップラー刃牙」本編シリーズの第5作目にあたる作品で、『刃牙道』の続編。優れた格闘家たちが活躍する現代の日本を舞台にしている。数々の激戦を制した範馬刃牙が新たな強敵を求め、相撲界の... 関連ページ:バキ道

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