北の寿司姫 江戸前の旬 特別編

北の寿司姫 江戸前の旬 特別編

北海道を舞台に、寿司職人を目指す姫野さくらの奮闘を描くグルメ漫画。同じ執筆陣による『江戸前の旬』のスピンオフ作品である。

正式名称
北の寿司姫 江戸前の旬 特別編
ふりがな
きたのすしひめ えどまえのしゅん とくべつへん
原作者
九十九 森
漫画
ジャンル
寿司
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概要・あらすじ

松前の寿司屋の娘・姫野さくらは、父親である姫野義幸の突然の事故死によって、札幌の寿司店「結城」に弟子入りすることになる。経験は浅いが天才的な素質を持つさくらは、「結城」においてみるみるうちに頭角を現すが、そのせいで店の先輩であるを店に辞表を出すほどの苦悩へと追い込んでしまう。その事実にショックを受けたさくらは、身を引くために「結城」を辞めて松前に戻り、「北前食堂」に就職する。

そこでさくらは、自身の技術を伝える後継者を求めていた和食の達人・杉省三と出会う。

登場人物・キャラクター

姫野 さくら (ひめの さくら)

北海道は松前町の寿司屋「寿司 ひめの」の娘。年齢は18歳。郷里では松前小町と讃えられた容貌の持ち主。求められる状況に応じて自在に手のひらの温度をコントロールできるなど、寿司職人としては天才的な素質を持つ。そのため、杉省三からは「日本で五指に入る寿司職人になれるかもしれない」、菊川英二からは「柳葉旬をも超える寿司職人になれるかもしれない」と将来を嘱望されている。

姫野 義幸

姫野さくらの父親であり、寿司屋「寿司 ひめの」の店主だった寿司職人。高校を卒業したさくらが、跡取りとなるために弟子入りした直後、交通事故により帰らぬ人となった。かつて東京の銀座の寿司屋「柳寿司」で柳葉旬の握る寿司を食べて感銘を受けたことがあり、江戸前の寿司の流儀を店に取り入れようと考えていた。

結城 達也 (ゆうき たつや)

寿司店「結城」の店長を務める若い男性寿司職人。かつては札幌中にその名を知られた不良少年であったが、今ではすっかり更生し、謹厳実直で求道心の強い職人となっている。姫野さくらの飛び入りでの弟子入り志願に対し、ホタテをネタにした斬新な寿司を作ってみせろとの課題を出し、見事それをクリアしたさくらの入店を認めた。

(かおる)

寿司店「結城」に勤めている若い男性寿司職人。新入りの姫野さくらに対し、はじめのうちは先輩風を吹かせていたが、その才能を知ってからは、さくらに自分の立場を奪われることを恐れはじめる。元暴走族で口は悪いが、さくらが困っていた時に助け船を出したり、自分の地位を守るためであっても嫌がらせなどの手段に出ることは卑怯だと自らを戒めたりと、根は非常に善良な青年。

吉田 桃子 (よしだ ももこ)

寿司店「結城」の接客担当の女性。年齢は18歳。姫野さくらが札幌に出て来た当初、まだ飛び入りの弟子入り志願の身であった頃から何くれとなく世話を焼いてきた面倒見のいい友人で、住んでいるアパートも隣同士。さくらが仕事上の問題を抱えた時なども、尽力を惜しまない。

村松先生 (むらまつせんせい)

寿司店「結城」の常連である郷土料理研究家の老人。食通であり、二十数年前、地産地消を提唱して日本にスローフード運動が起こるきっかけを作った。「結城」にはじめて来店した時、寿司飯(シャリ)について駄目出しをし、姫野さくらや結城達也が創意工夫をして店のシャリを改良するきっかけを作った。

杉 省三 (すぎ しょうぞう)

金沢出身の料理人の中年男性。かつては金沢一の腕前と讃えられ、一流料亭で花板を務めていた職人。色々な事情から北海道の松前に流れて来て、「北前食堂」という小さな食堂で料理長を務めていた。がんを患う身だが、姫野さくらの天性の才能を見い出し、残りの生涯をさくらの育成に捧げようと決意する。

三咲 蘭子 (みさき らんこ)

北海道を代表するグルメ情報誌でグルメライターをしている若い女性。「北前食堂」の経営に、メニュー提案などさまざまな形で関わっている。姫野さくらが北前食堂で新しいメニューの提案をしている姿を見て、プライドを傷つけられて怒り、料理勝負を挑むが完敗。その後は、さくらの才能を認めるようになる。杉省三のことをよく知らなかったため、さくらの才能に嫉妬した省三がいびりを行うのではないかと無用な心配をするなど、お人好しな一面もある。

菊川 英二 (きくかわ えいじ)

北海道は函館で寿司店「英(はなぶさ)」を営む、天才寿司職人の青年。柳葉旬とは何度も腕を競い合った関係で、料理界では著名であり、姫野さくらにもその名を知られている。かつて誰よりも早く自分の才能を見抜いた人物である杉省三を今も慕っていて、省三の頼みでさくらを一時弟子入りさせることになる。

柳葉 旬 (やなぎば しゅん)

銀座の寿司店「柳寿司」の若き男性寿司職人。日本国内でも屈指の力量を持つ凄腕の職人であり、過去に店にやって来た姫野義幸に深い感銘を与えた。かつて結城達也を弟子として育て上げた人物で、菊川英二とは同じ職人としてライバル関係にある。本作『江戸前の旬 特別編 北の寿司姫』のスピンオフ元となった『江戸前の旬』の主人公。

場所

結城 (ゆうき)

北海道札幌市の繁華街すすきのにある寿司店。結城達也が店長を務めている。札幌市内では屈指の名店として知られている。姫野さくらの最初の修行先。主に北海道産のネタを出し、寿司飯(シャリ)にも北海道米を使うのがこだわり。

北前食堂 (きたまえしょくどう)

北海道松前町の道の駅「北前船松前」の中にある食堂。席数わずか36席の小さな店だが、グルメライターである三咲蘭子がメニュー開発などの監修をしている。松前の特産品は高級本マグロということもあり、本マグロを使ったメニューが多いが、そのため全体的に価格設定が高くなっており、客の評判はあまりよくない。

その他キーワード

松前 夢限丼 (まつまえ むげんどん)

「北前食堂」に勤める姫野さくらが、三咲蘭子の挑戦に応える形で創り上げた北前食堂の新メニュー。マグロの血合いのソースカツ丼、マグロの赤身と中トロの二色丼、名古屋の料理「ひつまぶし」をアレンジしたヅケマグロの茶漬けからなる。蘭子はこれを食べ、さくらに対し敗北を認めた。

クレジット

原作

ベース

江戸前の旬 (えどまえのしゅん)

銀座の寿司屋で働く柳葉旬が、寿司を通じて周囲の人の心を開き、職人として成長していく。魚介類やそれに関連した日本文化についてのうんちくも豊富。原作:九十九森、漫画:さとう輝。 関連ページ:江戸前の旬

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