あらすじ
第1巻
長州征討に駆り出されて安芸国に在陣していた楢原半助正時は、誤って井戸に落ちた際、現代の東京・深川にタイムスリップしてしまう。客引きに呼び込まれて居酒屋に入った半助は、持っていた江戸時代のお金が通用しない事に困惑する。そんな半助の勘定を代わりに払ったのは、たまたま居合わせた吉川香澄という女性だった。そして香澄は、ここが150年後の江戸だと知って途方に暮れる半助を自宅へと招く。そこで半助はお礼として、有り合わせの食材と彼にとっては未知の調理器具を使いこなし、「なすとほうれん草のにゅうめん」を作ってみせる。(第1話「拙者、料理は得意にて候」。ほか、5エピソード収録)
登場人物・キャラクター
楢原 半助 正時 (ならはら はんすけ まさとき)
江戸末期に生きる若い侍。大和越部藩の藩士を務める。長州との戦争で安芸国に滞在している最中、井戸に落ちて現代の東京にタイムスリップしてきた。深川にあった大和越部藩の藩邸で暮らしていた時期が長く、江戸の生活には詳しい。料理に関する知識と技能は並はずれており、吉川香澄のマンションに居候するようになってからも、すぐに150年を隔てた未来の台所用品や調理器具にも適応する。
吉川 香澄 (よしかわ かすみ)
東京で会社員として働いている女性。年齢は25歳。江戸時代のお金しか持っていなかったため、居酒屋でトラブルとなった楢原半助正時を助け、その後一人暮らししているマンションに居候させる事となる。料理がまったくできないわけではないが、ふだんはほとんど自炊した事はない。
結城 繭 (ゆうき まゆ)
吉川香澄の友人で若い女性。江戸時代は専門ではないが、歴史に詳しい。しかし、楢原半助正時がタイムスリップしてきたという話が信じられず、素性の知れない男を軽率に居候させた香澄に対して説教をした。だがその後、半助の料理の腕に感銘を受け、半助が香澄の家で料理番として暮らす話をまとめた。
クレジット
- 原作
-
草香 去来