あらすじ
ある日の放課後、小学生の戸張進は悪友の笹原たちに誘われ、幽霊が出ると噂の廃ビルを探検することになる。そこで進は笹原たちから一人だけテストの点数がよかったことを逆恨みされ、廃ビルの一室に閉じ込められてしまう。一人になった進の前に黒髪の美少女が現れ、自らが廃ビルの幽霊だと打ち明ける。そして、その正体不明な美少女の幽霊は進を抱きしめたり、キスをしたりと誘惑を繰り返す。帰宅後、温かくリアルな感触の幽霊だったと胸を高鳴らせる進の前に、先ほどの幽霊と瓜二つの女子高校生、沢城夜が、進の住むマンションの隣室に引っ越してきたと挨拶に訪れる。(第1話「ソレは」。ほか、9エピソード収録)
登場人物・キャラクター
戸張 進 (とばり すすむ)
ごくふつうの小学校5年生の男子。悪友の笹原たちと廃ビルに肝試しに行き、そこで幽霊と自称する沢城夜と出会う。その後、戸張進自身が住むマンションのとなりに引っ越してきた夜と再会する。それからは夜からのいたずらに動揺したり、誘惑されて赤面したり、友達に夜との関係を怪しまれて怒ったりと、年齢相応の子供らしい反応を見せる。また、進の母が夜に家庭教師を依頼したことから、彼女に勉強を教えてもらうようになる。クラスメイトの相沢みはるから好意を寄せられているが進本人は気づいていない。
沢城 夜 (さわしろ よる)
戸張進が住むマンションのとなりに、家族といっしょに引っ越してきた女子高校生。進が肝試しのために訪れた廃ビルに偶然居合わせ、自らを幽霊だと騙したことをきっかけに進と知り合う。学校の成績が非常にいいことから進の母の依頼を受け、進の家庭教師をするようになる。黒髪のロングヘアで清楚な雰囲気を漂わせる美少女で、いたずらが大好き。進の前では奔放な発言を繰り返し、誘惑をしては彼を動揺させることが多く、進の反応を楽しんでいる。また、進のことが好きな相沢みはるの前でもわざと挑発的な言動を繰り返し、からかって遊んでいる。進とみはる以外の前では明るく実直な性格を演じるなど、相手に応じて言動を変える器用さを持つ。
相沢 みはる (あいざわ みはる)
小学校5年生の女子。戸張進のクラスメイト。以前から進に恋心を寄せている。進を誘惑する沢城夜をライバル視しており、女性ではなく「悪霊」扱いをすることも多い。一方、夜にはわざと挑発的な態度を取られ、からかわれている。年齢のわりにしっかりとした性格ながら、一枚上手で年上の夜にはまったくかなわない。ショッピングモールで偶然出会った弟子からは「師匠」と呼ばれ、尊敬されている。
笹原 (ささはら)
小学校5年生の男子。戸張進のクラスメイトで悪友。当初、沢城夜と親しくしている進をからかっていたが、笹原自身も夜に抱きしめられてからは女性として意識するようになる。そのため、進にさりげなく夜の近況を訪ねることがよくある。元気でやんちゃな子供らしい性格の持ち主。
弟子 (でし)
恋愛にあこがれを抱いている青年。戸張進と沢城夜がショッピングモールに買い物に行った際、夜に一目ぼれをしてナンパをしたことで二人と知り合う。また、その場で夜に負けじと進に積極的なアプローチをしていた相沢みはるの姿を見て、自分の「師匠」として尊敬するようになる。長身でさわやかなルックスながら、極度の天然ボケな性格ゆえに、これまで恋愛経験がまったくない。
進の母 (すすむのはは)
戸張進の母親で専業主婦。マンションの隣室に引っ越してきた沢城夜を気に入っており、夜が成績優秀だと知ったあとは進の家庭教師を依頼している。進が夜にからかわれたり、誘惑されていることには気づいていない。夜の母親とも親交を深め、たびたび自宅に招いて世間話を楽しんでいる。