作品の概要
基本情報
『富士山さんは思春期』『猫のお寺の知恩さん』などで知られるオジロマコトの連載作品。
要旨と舞台設定
石川県能登を舞台に、不眠症という悩みを共有する高校生の男女が天文部の活動を通して交流する物語である。主人公の中見丸太は不眠症に悩む高校1年生で、廃部となった天文台を昼寝場所として見つけるが、そこには同じクラスの曲伊咲がすでに眠っていた。伊咲もまた不眠症に悩んでおり、学校内で眠れる場所を求めていた。
ストーリー展開
不眠症という共通の悩みを持つ二人は、一緒にいると安眠できることに気づき、天文台を秘密基地にする。眠れない夜を楽しむために「夜のおたのしみ会」を発足させ、深夜に集合して街を歩く活動を始める。その後、養護教諭に天文台の使用が発覚するが、とっさに天文部の部員になると申し出たことで、天文部が復活する。こうして二人は天体観測や写真撮影といった天文部としての活動を本格的に始めていく。
ジャンル的特徴と位置づけ
本作は、思春期の男女を主人公にした青春恋愛漫画である。不眠症という同じ悩みを抱える二人が、つかの間の眠りと秘密を共有することで結びつき、次第に異性として互いを意識し始めていく様子が描かれる。
世界観の構築と設定
主人公たちが通う九曜高校は、天文台がある石川県立七尾高等学校をモデルにしており、その他の風景描写も七尾市の実際の街並みや景観がリアルに再現されている。
連載状況
小学館「ビッグコミックスピリッツ」2019年25号から2023年38号まで連載。
メディアミックス情報
テレビアニメ
2023年4月から7月まで放送。
実写映画(劇場)
2023年6月23日公開。
あらすじ
能登の九曜高校では文化祭の準備が始まっていた。みんなが忙しく働く中、不眠症で夜眠れない中見丸太は、ダンボールにくるまって休んでいた。それをクラスメートの女子に見咎められ、本館3Fの踊り場にあるダンボールを取ってくるように命令される。踊り場の先には、今は物置になっている天文台があり、幽霊が出ると噂されているため、女子は行きたがらないのだ。しぶしぶダンボールを取りに向かう丸太だったが、本館3Fの踊り場にはダンボールは少ししかなかった。丸太は、ダンボールがあるかもしれないと考え、その先の天文台の扉を開く。すると、天文台の中は秘密基地のようだった。遠くに生徒たちの声は聞こえるものの、幽霊の噂のおかげで、人がやって来る心配がない。丸太はダンボールをしき、そこに寝そべり、ここを自分の場所にしようと決める。ふと横に倒されたロッカーの中を覗き込むと、そこに女子生徒が寝ていた。先客がいたのだ。彼女は同じクラスの曲伊咲だった。目を覚ました伊咲は驚いて外に出ようとするが、ドアは鍵が掛かって開かなかった。伊咲が言うには、鍵が壊れていて、完全に閉めると外からしか開かなくなるという。二人は閉じ込められてしまったのだ。どうやって外に出ようと悩む丸太だったが、校則違反ながら伊咲がスマホを持っていたので、ひと安心する。しかし伊咲は、天文台にいた理由を人に知られたくないからと、誰にも連絡を取りたがらない。伊咲は、夜眠れなくてイライラし、昼はずっと頭痛に悩まされながら眠気が取れないのだという。だから秘密の場所で休んでいたのだ。彼女の悩みは、丸太とまったくいっしょだった。そのことを伊咲に告げた丸太は、彼女のスマホで幼なじみの同級生に電話をした。彼にだけは自分の悩みを打ち明けているのだ。電話は通じなかったが、メールで連絡したので、あとは待つだけだった。同じ悩みを持つことで親近感が芽生えた二人は、やがて寄り添うように眠っていた。こうして二人は秘密の場所と、ひとときの安らぎを共有することになったのだ。
登場人物・キャラクター
中見 丸太 (なかみ がんた)
能登の高校に通う高校1年生の男子。黒縁メガネが特徴。不眠症に悩んでおり、昼間はイライラしているため、怖いイメージを持たれている。幽霊が出ると噂されていた天文台で、同じく不眠症に悩む曲伊咲と出会う。以来、天文台は二人の秘密の休息場所となる。また、天文台のことが保健の先生にバレた際、二人の居場所を守るため、休眠していた天文部を再開する。
曲 伊咲 (まがり いさき)
能登の高校に通う高校1年生の女子。中見丸太のクラスメートで、丸太と同じく不眠症に悩んでいる。物置状態になっていた天文台に幽霊が出るという噂を流した張本人。人が寄り付かなくなった天文台で、こっそり休息をとっていたところ、丸太と出会ってなかよくなる。丸太と同じく、活動を再開した天文部部員となる。
書誌情報
君は放課後インソムニア 14巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2019-09-12発行、978-4098603954)
第2巻
(2019-12-12発行、978-4098604579)
第3巻
(2020-04-10発行、978-4098605736)
第4巻
(2020-08-07発行、978-4098606924)
第5巻
(2020-12-11発行、978-4098607815)
第6巻
(2021-04-12発行、978-4098608799)
第7巻
(2021-10-29発行、978-4098611423)
第8巻
(2022-01-12発行、978-4098612154)
第9巻
(2022-06-10発行、978-4098613144)
第10巻
(2022-09-12発行、978-4098614288)
第11巻
(2023-01-12発行、978-4098614998)
第12巻
(2023-04-06発行、978-4098616138)
第13巻
(2023-06-12発行、978-4098617210)
第14巻
(2023-10-12発行、978-4098625369)







