概要・あらすじ
登場人物・キャラクター
イシュター
聖フェリオスタ王国の現女王陛下。聖王フェリオスの直系の子孫で、幼い頃に両親を亡くしたため、齢(よわい)15歳ですでに女王として戴冠している。吸血族の王、デューゼルの復活の予言は王家にも伝わっているため、周囲からその事態に備えるように忠告されているが、イシュター自身はデューゼル以上に王家に対して嫌悪感を抱いている。そんな中、たまたま城に陳情にやって来た村人の話を聞き、大水猫の討伐に単身乗り出す。その際に大水猫の正体を知り、被害に遭ったのは村人たちの自業自得だと思いながらも、無関係な父親を殺された少年の仇討ちに付き合った。その後、復讐の連鎖を終わらせるため、大水猫の子供を引き取るものの、実はその正体こそが転生したデューゼルだった。のちにデューゼルにその事実を打ち明けられるが、イシュターはむしろデューゼルが聖フェリオスタ王家を終わらせてくれることを望み、その復讐に率先して付き合うことを決める。近衛騎士団の隊長であるダレスを何より大事に思っており、彼のためなら命を投げ出すことすら厭わない。
デューゼル
大水猫の子供。その正体は現代に転生した吸血族の王、デューゼル。デューゼルはかつて聖王フェリオスに討たれる際、フェリオスが未来の子孫に生まれ変わることを予知しており、同時にデューゼルも復活して次こそ子孫を殺すと予言を残した。そのため、とある大水猫に知恵と力を与えて暗躍。その大水猫は子供を村の若者にいたぶられて殺されたことを恨みに思っており、復讐を果たす代わりに、デューゼルを仔(こ)として生む契約を交わしていた。しかし、その目論みはイシュターが事件に介入したことで撤回され、近衛騎士団の隊長を務めるダレスの手によって親の大水猫は契約完遂前に討たれてしまう。デューゼル自身は赤子の大水猫として生まれることに成功するも、中途半端な復活だったため、かつての力はほとんど失われている。その後、何も知らないイシュターに拾われ、彼女に偶然にも「デューゼル」と名付けられる。デューゼルは王宮で暮らし、成長するにつれて力を蓄えていくが、情報収集のためイシュターに化けた際、城の者たちに偽物だとバレてしまう。だが、当のイシュターが機転を利かして匿(かくま)ってくれたため、九死に一生を得る。その際にイシュターに真実を話すものの、彼女が自分の復讐に協力を申し出たことで、戸惑いつつもイシュターと行動を共にすることとなる。