バンパイアの血を引く少女と双子の恋
バンパイアの母親と人間の父親のあいだに生まれたるなは、仲睦まじい両親のもとで育ち、いつか愛する人と結ばれ、完全に人間になることを夢見ていた。人間になるためには、ファーストキスを交わした相手と結婚する必要があるため、るなは運命の出会いを心待ちにしていた。そんなある日、るなの通う学校に双子の大河と遥が転校してくる。正反対の魅力を持つ二人に同時に惹かれ、るなは学園生活を通じて心が激しく揺れ動くことになる。
るなを翻弄するミステリアスなイケメン兄弟
るなの学校に転校してきた双子の兄、大河は、ワイルドな魅力を持つイケメンながら、口が悪くぶっきらぼうな態度が目立つ。当初から、るなとは何かと衝突し、互いに最悪の印象を抱いていたが、次第に惹かれ合うようになる。一方、弟の遥は、穏やかで優しい雰囲気を持つイケメンで、るなに対して紳士的に接するが、るなの心が自分よりも大河に傾いていることに気づき始める。そして遥は事あるごとに、大河とるなが結ばれても不幸になるだけだと忠告するようになる。実は、大河は狼男の血を引いており、るなと結ばれることは困難な運命にあった。さらに、大河と遥には兄弟としての確執が存在し、あらゆる面でライバル関係にある二人が、るなを巡って激しく対立することになる。
二人の運命を引き裂く出生の秘密
るなと大河の障害は、互いの出生に起因している。惹かれ合う二人だが、バンパイアの血を引くるなは、狼男の大河といっしょにいることで生命力を著しく消耗してしまう。二人が結ばれるためには、大河が人間になるための特殊な薬を摂取する必要があるが、その摂取には命を落とす危険が伴い、成功する確率は50%だった。二人は永遠の別れを選ぶのか、それとも死のリスクを冒して結ばれるのか。この命懸けの決断こそが、本作の最大の焦点となっている。
登場人物・キャラクター
天野 るな (あまの るな)
中学2年生の女子。年齢は14歳。バンパイアの母親と人間の父親を持つバンパイアハーフ。ふだんは人間と変わらない生活を送っているが、空腹になると周囲の異性を惹きつけるフェロモンを放ってしまう。そのため、危険な目に遭うことも多く、護身術として柔道を習得しており、力も男性に引けを取らない。気が強くサバサバした性格だが、好きな人とファーストキスを交わし、人間になることを夢見るかわいらしい一面も持っている。転校生の双子、大河と遥から好意を寄せられ、二人のあいだで心が揺れ動いている。
如月 大河 (きさらぎ たいが)
中学2年生の男子。年齢は14歳。二卵性の双子で、遥の兄。るなが通う学校に転校し、彼女と出会う。当初は気の強い女の子だと思っていたが、次第に惹かれていく。お互いの気持ちを知ってからは、素直に愛を伝え、その思いを真剣に貫いている。不器用さゆえに口が悪く喧嘩っ早い性格だが、実は根が優しく思いやりに満ちている。また、狼男の血を引いており、満月の夜には特別な力を発揮する。
如月 遥 (きさらぎ はるか)
中学2年生の男子。年齢は14歳。二卵性の双子で、大河の弟。るなが通う学校に転校し、彼女に好意を寄せるようになる。物腰の柔らかさと整った顔立ちで、女子生徒たちから絶大な人気を誇る。るなに対してはつねに優しく接しているが、兄の大河に対しては、兄弟間の確執から厳しく接している。狼男の血を引く家系に生まれたが、遥自身はふつうの人間として生を受けた。大河が狼男の血を引いていることを知っているため、たとえ自分がるなと結ばれなくても、彼女の幸せを願い、兄の大河とはいっしょになってほしくないと考えている。
書誌情報
恋して!るなKISS 7巻 小学館〈ちゃおコミックス〉
第1巻
(2014-12-25発行、 978-4091367006)
第2巻
(2015-04-01発行、 978-4091372697)
第3巻
(2015-10-01発行、 978-4091378835)
第4巻
(2016-04-27発行、 978-4091383273)
第5巻
(2017-02-01発行、 978-4091388766)
第6巻
(2017-10-31発行、 978-4091395948)
第7巻
(2018-02-28発行、 978-4098700226)