概要・あらすじ
美術予備校に通う今正孝はデッサンが得意。先生から最高評価のB⁺(プラス)をもらい、周りに気づかれないよう、密かに喜ぶ。参考作品として先生に提出するため、屋上で定着材をコーティングしていると、三浪の中澤が正孝の絵を褒めてくれた。どこを受験するかという話の最中に、中澤から「お前の絵、受験向きって感じでいいな」と言われてしまう。正孝は何かモヤモヤしながら、着彩の課題を始める。苦手な女子の町屋樹里が隣に座っていいかと聞くので、話かけないならという条件をつけるが、彼女は結局話しかけてきて先生に怒られてしまう。さらに町屋から「着彩苦手だったりする?」と図星をつかれ、彼女と険悪な雰囲気になる。着彩は苦手でも、デッサンだけは自分の武器と思っていたが、中澤の顔がちらつき、足元から崩れるようにスランプに陥る正孝。いままで自分がどうやって絵を書いていたか、わからなくなってしまう。
登場人物・キャラクター
今 正孝 (こん まさたか)
美術予備校に通う男の子。美大受験に失敗し、一浪している。デッサンが得意で、講師から滅多にもらうことのできない、B⁺(プラス)の最高評価をもらう。着彩が苦手。存在感が薄くて繊細。ネガティブで落ち込みやすい。左の目の下にホクロがある。高校生の時から美術予備校に通う。妹からは浪人していることを責められ、母親からは腫れ物に触るように扱われている。
中澤 (なかざわ)
今正孝と同じ美術予備校に通う男の子。三浪している。絵が上手(うま)くて、周りから注目されており、講師からも高評価をもらっている。ぶっきらぼうで威圧感があり、近寄りがたい雰囲気を持つイケメン。肩までの長さのワンレングスで眉が細く、目つきが悪い。屋上でたばこを吸っていることが多い。
町屋 樹里 (まちや じゅり)
今正孝と同じ美術予備校に通う女の子。正孝と同じ高校出身で、明るく行動的。遠慮なく思ったことを発言するので、正孝に嫌がられているが、気にせずに話しかける。強いハートの持ち主。髪は腰までの長さで、艶のあるストレート。高校時代は美術部だった。正孝のことを気にしていて、よくちょっかいを出すが、恋愛感情はない。







