概要・あらすじ
鈴木道雄は、大学受験を間近に控えた高校3年生。しかし、教員やクラスメイトの熱意とは裏腹に、自身には猛烈に勉強を頑張る気が湧いてこない。彼の夢は、どこか遠くの城にひきこもって暮らすことだった。ある日道雄と出会った謎の美少女・夢魔子は、そんな道雄の夢を叶えてあげると言い、不思議な煙草の煙を彼に吸わせる。
登場人物・キャラクター
夢魔子 (むまこ)
『夢魔子』の主人公にして狂言回し的キャラクター。本名や素性は不明。エキゾチックな雰囲気の美少女で、眉の間にビンディーのようなものがある。人の夢や願望を叶えることを生業としているようだが、それによって対象の人物が本当に幸せになっているかは定かではない。特殊な煙草を吸い、その煙を対象の人物にも吸わせることで相手を催眠術がかかったような状態にさせることができる。 エピソードによって髪型が異なる。
鈴木 道雄 (すずき みちお)
第1話で夢魔子のターゲットとなる少年。高校3年生。空想にふけりがちで、授業中によく教師やクラスメイトから注意を受ける。人と競争することを好まず、どこか遠くの城にひとりきりで住むことを願う。
江島 春彦 (えじま はるひこ)
第2話で夢魔子のターゲットとなる少年。高校3年生。絵を描くことが得意で、父親からは一般の大学へ進学するよう言われているが、自身は美大への進学を志している。夢魔子に似た女性のイラストを描き、理想の女性像として密かに持ち歩いていた。
進一 (しんいち)
第3話で夢魔子と関わる少年。自動車の運転免許を取ったことを風見に自慢され、教本を譲り受けてから運転のイメージトレーニングをしていた。ある夜、風見がエンジンキーを差したままにしていた彼の父親の車を勝手に動かし、通りかかった夢魔子を轢いてしまう。
風見 (かざみ)
進一の友人。裕福な家庭の子供のようで、家にはお手伝いさんがいる。取得したばかりの運転免許で父親の車を乗り回しているが、それ以前から無免許で車には乗っていた。ガールフレンドがいる。
男熊 (おぐま)
第4話で夢魔子のターゲットろなる少年。大柄で、学校ではラグビー 部のキャプテンをしており、周囲からは屈強な人物だと思われているが、実は料理や洗濯、裁縫、人形遊びが大好き。母を亡くしており、父と二人暮らし。
襟戸 光一 (えりと こういち)
第5話に登場。東京の高校3年生だが、受験勉強のために海辺にある父親の別荘に来ており、浜で遊んでいる時に夢魔子と出会う。佐藤春夫の詩を引用するなど、文学青年らしい片鱗を見せる。