あらすじ
由利継人は透視能力を持っているが、自由に使いこなすことはまったくできず、むしろその能力を迷惑に思いながら生きていた。そんなある日、クラスで席替えが行われ、継人は思いを寄せていた三ツ橋ミスミのとなりの席となった。そこで継人は図らずも、ミスミのジャケットの下に貼られていた「これを読んだ人は放課後天文部の部室に来て。」というメモを透視する。困惑しながらも放課後に天文部の部室を訪れた継人は、そこにいたミスミから、彼女が超能力をはじめとする不思議なことが大好きで、そういった能力を持った人との出会いを待ち望んでいたことを聞かされる。一方のミスミは、継人が自分を透視したのは今日が初めてであることを知り、そのシステムを解明しようと俄然張り切り出す。こうして二人のドキドキな検証実験が幕を開けるのだった。(#01『ミスミさんは見透かせない』)
登場人物・キャラクター
由利 継人 (ゆり けいと)
三ツ橋ミスミのクラスメートの男子。黒髪で少々前髪が長い。透視能力を持つ超能力者だが、由利継人自身はその力をまったく制御できていない。ある日、クラスの席替えでミスミのとなりの席になった際、彼女のブレザーの下に貼られていたメッセージを偶然に透視し、それ以来、毎日放課後に二人は天文部の部室で、透視能力の研究に励むようになる。その過程で、透視能力の効果が服など外側の薄いものを一枚だけ透過することや、能力の発動には顔に手を当て片目を閉じる必要があることなど、自分の持つ超能力を少しずつ解明していく。もともとミスミに思いを寄せており、彼女と二人で放課後を過ごすことを嬉しく思っているが、一方でミスミが継人自身ではなく、自分の超能力にしか興味がないのではないかと悩みも抱えている。透視能力の研究に際してミスミの下着姿を目にすることが多いが、継人自身はそれを悪用せず、またミスミに対しても心から申し訳なさそうにしており、ミスミからはそんな誠実なところに好感を抱かれている。
三ツ橋 ミスミ (みつはし みすみ)
由利継人のクラスメートの女子。天文部に所属している。きらめくほどに艶やかな黒髪ロングヘアの、明るい性格の美少女で、非常に運動神経がいい。超能力をはじめとする不思議なことが大好きで、体育の授業でハードルを飛ぶのに「ハッソウジャンプ」と名づけたりと、少々中二病的なところがある。ほかにも、授業中に指されると興が乗って聞かれていないことまでベラベラしゃべったり、体育では勝手に競技に新しいルールを付け加えて教師を困らせたり、毎日3時間目が終わると早弁をしたりとどこか独特で、三ツ橋ミスミ自身も自分のことを「変な子」だと自覚している。お菓子作りが好きで、中でもクッキーを得意としており、放課後には自作のお菓子を持ち寄って、親友の長嶺ハルエやカンナと三人で楽しそうに食べながら話している。ハルエからは、「スミちゃん」と呼ばれている。ある日、クラスの席替えで継人のとなりの席になった際、継人が透視能力の持ち主であることを知り、毎日放課後に二人は天文部の部室で、透視能力の研究に励むようになる。意外に理論派で、トライ&エラーを繰り返すうちに継人の透視能力の強さや、透視能力発動のための条件を一つずつ解明していく。
長嶺 ハルエ (ながみね はるえ)
由利継人のクラスメートの女子。ふんわりとしたロングヘアで眼鏡をかけ、穏やかな性格をしている。三ツ橋ミスミの親友で、教室ではカンナを含めた三人でいつもいっしょに過ごしている。放課後にはミスミやカンナが作ってきたお菓子を食べながら、三人で楽しそうに話している。ミスミのことは「清純派の天然癒し系美少女」と評しており、いつの間にか継人と親しくなり、彼と天文学部の部室で日々何かしている様子のミスミを心配している。
カンナ
由利継人のクラスメートの女子。ロングヘアを後ろで二つのお下げにした、クールな印象の美女。三ツ橋ミスミの親友で、教室では長嶺ハルエを含めた三人でいつもいっしょに過ごしている。お菓子作りが好きで、中でもパウンドケーキを得意としており、放課後には自作のお菓子を持ち寄って、ミスミやハルエと三人で楽しそうに食べながら話している。
クレジット
- 原作
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サイトウ ケンジ
書誌情報
ミスミさんは見透かせない 全4巻 秋田書店〈チャンピオンREDコミックス〉
第2巻
(2022-08-19発行、 978-4253320726)
第3巻
(2023-05-18発行、 978-4253320733)
第4巻
(2024-04-18発行、 978-4253320740)