天使のツラノカワ

天使のツラノカワ

敬虔なクリスチャンであった篠原美花が、恋人の浮気、けが、空き巣などの不運をきっかけに、今までの生き方を変えていく模様をコミカルに描く。

正式名称
天使のツラノカワ
ふりがな
てんしのつらのかわ
作者
ジャンル
ラブコメ
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概要・あらすじ

敬虔なクリスチャンだった篠原美花は神を信じて慎ましく生きてきた。しかし恋人の浮気、けが、空き巣などのさんざんな目に遭い、神様はいないこと悟る。そんな美花の前に現れた龍世、紫生、沙羅の3人の男女によって美花の生活は激変する。

登場人物・キャラクター

篠原 美花 (しのはら みか)

牧師の娘で大学1年生。敬虔なクリスチャンで、毎日神様への祈りは欠かさない。飲酒や喫煙を一切しない真面目な性格の半面、世間知らずな側面もある。また、間違っていると思うことがあれば年上の龍世や紫生の父親にも意見する。素直な感謝の心と努力を怠らない真っ直ぐな心が周りの人間に影響を与えている。

阿木 龍世 (あぎ りゅうせい)

作家やモデル、演出家などマルチな才能を発揮する32歳。自身の体験を元にした処女小説『カルナバルが終ったら』が新人賞を受賞し映画化されるが、小説はここ5年ほど書いていない。偶然知り合った篠原美花を10万円で買うが、彼女のどこか人とは違う思考回路に興味を持ち始め、お気に入りのオモチャのような存在となる。 彼女の純粋さゆえの言動に、たびたび振り回される。

穂積 紫生 (ほづみ しき)

21歳。大学に通っていたが『カルナバルが終ったら』を読んで衝撃を受け、中退をし南米に旅をするための旅費を稼ぐフリーター。篠原美花の親友・恵美の彼氏だったが、他にも付き合っていた女が複数いた。美花の無自覚な嫉妬により全員と別れる羽目になる。美花の実家の教会に飾られている天使にそっくりの顔だちをしている。

草薙 沙羅 (くさなぎ しゃら)

曹洞宗の寺院の一人娘で阿木龍世の姪。黒髪ロングヘアの美女。龍世のことが好きで叶わない恋愛のストレスを紛らわすために、彼女のいる男と肉体関係を持っては周りの女性の恨みを買っている。篠原美花の彼氏とも浮気をし、美花にとっては不幸の元凶のような存在で、顔を合わせる度にケンカをしている。

恵美 (えみ)

篠原美花の親友で紫生の元彼女。サバサバした性格であり、独自の恋愛観を持ち美花にたびたびアドバイスをする。美花の無自覚な嫉妬により、紫生の他の彼女とのデート現場を目撃し紫生を振る。その後、すぐに恋人ができた様子。

池上 冴子 (いけがみ さえこ)

映画・演劇・小説を中心とした雑誌『クオリティ』編集長。10年前、龍世が大学生の時に発表した処女作、『カルナバルが終ったら』の担当で、龍世が頭が上がらない人物。昔からの付き合いである龍世のことをいつも心配している。篠原美花の編集の才能を買い『クオリティ』のアルバイトにスカウトする。

庄野 あや子 (しょうの あやこ)

カメラマンで男性の色気を撮ることに定評がある。アパレルブランドseason's(シーズンズ)創立者の娘で、龍世がモデルをつとめるseason'sカレンダーの撮影を毎年手がけている。広尾に、結婚していた時に住んでいた一軒家があり、篠原美花、紫生、沙羅に貸している。 龍世とは恋人関係だった。

石田 啓 (いしだ けい)

『天使のツラノカワ』の登場人物で篠原美花の幼なじみ。親公認の美花の恋人で、小5の時に教会で結婚の約束をした仲。美花とのキスどまりの関係に嫌気がさして、沙羅と浮気しようとしていたところを美花に見つかり破局。美花からは「啓ちゃん」と呼ばれている。

穂積 一至 (ほづみ かずし)

『天使のツラノカワ』の登場人物で紫生の父親。穂積グループの会長。一至の父がクリスチャンであったため、一至と紫生もミッションスクールを出ている。紫生との確執などがあったため、いつも険しい表情をしていたが、一至の手術が成功するようにと、毎日教会でお祈りしてくれた篠原美花と打ち解けて心を開いて行く。 舞台『カルナバルが終ったら』のオーディションでの紫生の姿に心を打たれ、舞台のスポンサーになることを申し出る。

穂積 可菜子 (ほづみ かなこ)

紫生の義理の母で、派手な外見の女性。もとは紫生の母を世話していた住み込みの看護婦で、紫生が中学の頃に2年ほど働いて辞めていた。一至との不倫ののち結婚し、彼との間に5歳の子供がいる。紫生から恨まれているため、彼からは「おばさん」と呼ばれている。夫が篠原美花に出会ってから穏やかになったことにより、彼女も、紫生たちへの当たりが若干和らいでいった。

沙羅の母 (しゃらのはは)

名前は不明。龍世の年の離れた姉で沙羅の母親。奥沢の曹洞宗の寺院、月洸寺(げっこうじ)住職の妻。家と娘の両方の将来を思って沙羅に見合いを勧めるが理解されない。沙羅とは真逆で、控えめで気の弱い性格。

美花の父 (みかのちち)

名前は不明。美花の父親で、神戸の教会の牧師をしている。美花にたくさんの愛情を注ぎ大切に育て、温かい家庭を築いた。テレビはNHKしか見ないため、超有名人であるはずの龍世のことを知らなかった。

霧野 (きりの)

直本賞受賞者の小説家の男性。昔、霧野の彼女が龍世を好きになって以来龍世を恨んでいる。『クオリティ』20周年謝恩パーティーに居合わせ、美花を気に入り口説くが龍世に止められ彼を侮辱した。

その他キーワード

カルナバルが終ったら (かるなばるがおわったら)

『天使のツラノカワ』に登場する阿木龍世の処女小説。龍世自身の体験を元にした小説で、映画化、舞台化されている。冷たくあしらった女性に自分の部屋で自殺され、ノイローゼになり死に場所を探しにブラジルへ旅立つ。行く先々で様々な人と出会い、やがてカーニバルの熱気に魅了されて行くというストーリー。

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