天女来襲

天女来襲

清水玲子の初期の読み切り作品。現代日本の高校を舞台に展開されるファンタジーではあるが、SF色はさほど強くない。花魁姿の天女の精緻で美しい描写は、後の『輝夜姫』などの作品につながっていく。1985年(昭和60年)7月号の『LaLa』誌上に掲載された。

正式名称
天女来襲
ふりがな
てんにょらいしゅう
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

高校1年生の耕野夏己が事故で亡くなった。学校一の嫌われ者で、学校一の人気者でもある夏己は、葬儀の途中で生き返る。死んでいる間、花魁姿の魔女のような天女に気に入られたのだという。夏己は、生き返りたいと天女に頼み、そのかわりに大事なものを差し出すと約束したらしい。以来、夏己の周りでは次々と不可解な事故が起き始める。

登場人物・キャラクター

耕野 夏己 (こうの なつき)

ルックスがよく運動神経も抜群だが、女癖と素行が悪い高校1年生の男子。バスケと恋人の美優が大好きだが、人前ではわざと冷めているように振る舞う。性格はわがまま。

美優 (みゆう)

高校1年生の女の子。耕野夏己の現在の恋人で、清楚な外見と芯の強さを持つ。夏己に大切に思われているために、天女に命を狙われる。それを悟った夏己から、一度ふられる。

千明 (ちあき)

耕野夏己の過去の恋人。魔術を勉強している、年上の妖艶な美女。夏己が生き返ってから続くトラブルの相談を受け、天女について考察し、アドバイスをする。

千代春 (ちよはる)

耕野夏己の幼なじみ。体は大きいが、気が小さくてどんくさい男子高校生。子供の頃、いじめられていたのを助けられてから、どんなに邪険にされても夏己を追いかけるようになる。夏己に憧れ、けなげに尽くし続ける。

天女 (てんにょ)

花魁姿で現れる、正体不明の存在。自分勝手で美しく冷たい耕野夏己のことを気に入っていて、死んだときに自分のものにしようとする。しかし、夏己に拒否され、生き返らせる事を要求されたので、条件付きでかなえてやる。その後、生き返った夏己の周囲に現れては、次々と事故を起こして、夏己の大事なものを奪おうとする。

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