超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!

海空りくの同名小説のコミカライズ作品。現代に生きる超人的な能力を持つ7人の高校生が、謎の異世界から現実世界へ帰還するため、異世界を舞台に大奮闘。地上最高と評される能力を持つ彼らが、異世界の歴史に革命を起こしていく姿を描く。「ヤングガンガン」2016年10号より連載の作品。

正式名称
超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!
ふりがな
ちょうじんこうこうせいたちはいせかいでもよゆうでいきぬくようです
原作者
海空 りく
漫画
ジャンル
ファンタジー
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あらすじ

第1巻

日本には、政治や経済の分野で卓越した才能を武器に世界各国を相手取る7人の超人高校生たちが存在した。ある日、そんな彼ら一同を乗せた飛行機が太平洋上空で突如消滅。以降現実世界での消息を絶ってしまう。

御子神司が意識を取り戻して真っ先に目にしたのは、見慣れない光景と彼を看病する1人の少女、リルルであった。聞くところによると、エルム村に住むリルルとウィノナの手によって、行き倒れていた超人高校生たちは助けられたらしい。その経緯を聞きながら、ふとその少女たちの身なりに違和感を感じた司は、大急ぎで行き倒れていたという場所まで連れていってほしいと、ウィノナたちに助力を乞う。最初は怪我の状態も良くなかったために反対するウィノナたちであったが、司のただならぬ様子に気圧(けお)され、司たちを見つけた現場へ向かうことになる。目的地に着いて司が目にしたのは、粉々になっていた飛行機と、空を飛ぶドラゴンの姿であった。そこには見たこともない、現代とは異なる世界が広がっていた。

第2巻

ノイツェランド商会を相手取った真田勝人たちエルム商会の経済政策は無事成功に終わり、村の財政を立て直したことにより、エルム村はしばしの平穏を迎える。一方その頃フィンドルフ侯爵の城では、エルム村での噂を聞きつけた白銀騎士インザーギ領主にある提案を持ち掛けていた。

数日後、エルム村の住人が森の主に襲われているとの知らせが御子神司のもとに届く。内容を聞きつけた司たち一行は森の主をすぐさま撃退。危機的状況を打開するが、司たちが村を離れた隙にやって来たインザーギ率いる領主直属の守衛騎士団によって、リルルが連れ去られてしまう。

しかし状況を察した司は、リルルを連れ去ったであろうインザーギを追って、今にも飛び出していきそうな村の住人たちとは反対に、ひどく落ち着いた様子で、これからの自分たちの行動が国を相手取る戦争だ、ということを村人に言い聞かせ、戦争には反対の意志を示すのだった。

第3巻

フィンドルフ城を制圧した御子神司一行は、来たる帝国の大攻勢に備えてフィンドルフ領をまとめ、本物の七光聖教を探すため、偽の七光聖教を宗教化させ、行動を起こす。司は偽の七光聖教の広報活動を行いながら、ドルムントの統治権を七光聖教のものへと変え、フィンドルフ領の平定を完了させる。さらに内政の足場を固めるために七光聖教が抱える軍、七光騎士団の団長をゼスト・ド・バーナードに任命する。

一方その頃、司に日々の調査報告を済ませた猿飛忍は、エルクを連れてオスロー・エル・ギュスターヴの調査に向かうこととなる。それから2日後、ギュスターヴ領に潜入した2人は、宿屋を探してる道中、小さな農村であるココノノ村に立ち寄る。最初は賑やかな村の様子に盛り上がっていた2人は、村人の様子に異変を感じ始めるのだった。

登場人物・キャラクター

御子神 司 (みこがみ つかさ)

高校生にして総理大臣を務める超人高校生。彼らのリーダー的存在でもある男子。真田勝人とは幼なじみで、勝人のことを「ショーニン」と呼んでいる。ある日、他の超人高校生らとともに異世界に飛ばされ、行き倒れていたところを、エルム村に住むリルルとウィノナたちに救われた。頭が切れるだけでなく、武装した騎士集団を単身で圧倒するほど戦闘能力も高い。 絵に描いたような民主主義者であり、大勢を守るためなら、少数のものを切り捨てることもためらわない。そのため、異世界に来てからの恩人であるリルルが、フィンドルフ侯爵領の刺客、インザーギにさらわれた際も、エルム村がフィンドルフ侯爵領と敵対しないで済むよう、リルル奪還には断固として反対を示した。 その後、村人たちの覚悟がただならぬものだと理解してからは、大勢の意思を優先する民主国家の者として、市民革命に乗り出した。戦いの後には、ドルムントの警備隊長を務めるゼスト・ド・バーナードに、超人高校生たちが抱える七光騎士団の団長の職に就くよう要請する。

真田 勝人 (さなだ かつと)

高校生にして世界最高の実業家である超人高校生の男子。御子神司とは幼なじみで、「ショーニン」と呼ばれている。ある日、他の超人高校生らとともに異世界に飛ばされ、行き倒れていたところを、エルム村に住むリルルとウィノナたちに救われた。異世界に来てからは、司の指示を受け、村の金庫番を務めるエルクとともにドルムントを訪れては、エルム村に必要な物資や資金の調達を担当している。 町で唯一営業許可証を所持していたノイツェランド商会の不正な営業取引を暴いてからは、商会から裏金を受け取っていることを交渉材料にハイゼラード市長をゆすり、ドルムントの営業許可証を手に入れてエルム商会を設立。当初は売るものがない状態だったものの、町の商人たちが売りあぐねていた商品を、委託という形でエルム商会内で販売させ、商人たちには商会内での場所代を与えることによって、利益と信用を確固たるものとしていった。 その活躍が功を奏し、市長公認の協議のもと、ノイツェランド商会の不正をやめさせることに成功する。のちに出会った奴隷の少女、ルーを買い取り、エルクやルーに金の稼ぎ方の指南も行っている。

一条 葵 (いちじょう あおい)

高校生にして世界最高の剣豪である超人高校生の女子。ある日、他の超人高校生らとともに異世界に飛ばされ、行き倒れていたところを、エルム村に住むリルルとウィノナたちに救われた。現実世界では銃を持った中隊規模の部隊を単独で全滅させることもできるほどの手練れで、異世界では対人戦はもちろん、岩に覆われた頑強な森の主もわずか一刀で切り伏せる。 その実力は、敵対したインザーギが、「一条葵単独で領主たちが率いる城を落とすことも容易い」と評すほど。一方でその強大すぎる力ゆえか、覇気を完全に消すことを苦手としており、狩りの際には葵自身の覇気を恐れ、動物が皆一目散に逃げてしまう。

神崎 桂音 (かんざき けいね)

高校生にして世界最高の医者である超人高校生の女子。心臓が止まったばかりであれば、蘇生させることも可能、というほどの腕の持ち主。倫理観を無視してでも、患者の命を第一に考えて行動する。ある日、他の超人高校生らとともに異世界に飛ばされ、行き倒れていたところを、エルム村に住むリルルとウィノナたちに救われた。 岩に覆われた頑強な森の主の襲撃を受けて村長が討ち死にした際も、心肺停止後であるにも関わらず、鮮やかなオペで蘇生させ、ついでと称して初期の胃ガンも治してしまった。

プリンス 暁 (ぷりんす あかつき)

高校生にして世界最高のマジシャンである超人高校生の男子。瞬間移動や空中浮遊といった、超常現象じみたことまでなんでもこなすイリュージョニスト。ある日、他の超人高校生らとともに異世界に飛ばされ、行き倒れていたところを、エルム村に住むリルルとウィノナたちに救われた。他の超人高校生たちとは異なって怖がりなため、戦闘能力は低い。 そのか弱さゆえか、女子と間違えられることもしばしばある。猫や犬が苦手ということもあり、獣の特徴を持つ異世界のビューマたちを怖がっている。

大星 林檎 (おおほし りんご)

高校生にして世界最高の発明家である超人高校生の女子。1つのことに夢中になると、周りが見えなくなってしまう性質。現実世界では、「小型核分裂炉」や「放射性廃棄物の完全無害化」を可能とする、時代の発展を促すレベルの頭脳の持ち主ということもあり、昼夜問わずその身柄を狙われていた。そのため、自作した宇宙ステーションで暮らしていた。 これにより長い間、人と接しておらず、人見知りな性格となった。ある日、他の超人高校生らとともに異世界に飛ばされ、行き倒れていたところを、エルム村に住むリルルとウィノナたちに救われた。

猿飛 忍 (さるとび しのぶ)

高校生にして世界最高ジャーナリストの肩書を持つ超人高校生の女子。忍者の末裔でもある。ある日、他の超人高校生らとともに異世界に飛ばされ、行き倒れていたところを、エルム村に住むリルルとウィノナたちに救われた。現実世界では、御子神司をサポートしながら、忍者ならではの身軽さを活かしたフットワークで、情報収集を行っていた。 異世界に来てからもその点は変わらず、フレアガルド各地をまわりながら、司の指示で異世界の文化や七人の勇者の存在、そして伝承で言い伝えられている本物の七光聖教の調査をしている。市民革命後は、オスロー・エル・ギュスターヴの身辺調査のため、エルクとともにギュスターヴ領のココノノ村に潜入。 その最中、査察に訪れたジャンヌ・ド・ルブランに囚われて、ひどい仕打ちを受けていたミリンダと身柄交換の取引を持ち掛け、自らブルームハルト伯爵邸で囚われの身となる。

リルル

エルム村に住む少女。異世界に飛ばされ、行き倒れていた御子神司たち超人高校生を救った恩人でもある。中でも司のことを何かと気にかけており、気難しい性格の司からも心を許される優しい性格の女性。初夜権を日々行使して女性を城へ連れ込む領主から身柄を守ろうと、村人たちによって匿われている。普段は村人たちとともに子供たちの面倒を見ながら、ひっそりと生活している。 しかしフィンドルフ侯爵領の刺客、インザーギに目を付けられてさらわれ、囚われの身となってしまう。その結果、のちにエルム村総出で救出作戦が決行され、司たちの手によって救出される。

ウィノナ

エルム村に住むビューマの女性。エルクの実の母親。異世界に飛ばされ、行き倒れていた御子神司たち超人高校生を救った恩人。芯が強く男勝りで、豪快な性格をしている。異世界に来たばかりの司たちを見て、村に伝わる七人の勇者の伝承の話を持ち出す。のちに自分たち自身に当てはまるのではないかと考えた司たちは、現実世界へ帰るための手がかりを探し求めるきっかけとして、何かにつけて伝承に関連するものを中心として調査している。 そんなきっかけを作った人物でもある。

エルク

エルム村で金庫番を務めるビューマの少年。ウィノナの息子。母親譲りの芯の強い性格をしている。最初は、御子神司をはじめとした超人高校生たちがやって来た、という現実世界のことを妄言と切り捨て、司たちのことを無駄飯喰らいとして毛嫌いしていた。しかし、ドルムントで真田勝人たちがノイツェランド商会打倒のために設立したエルム商会の活躍を目の当たりにしてからは、態度を一変。 のちに司の指示のもと、超人高校生たちとともに村の稼ぎ頭兼異世界に関する情報収集係として、フレアガルド各地を転々と回るようになる。市民革命後は、猿飛忍とともにオスロー・エル・ギュスターヴの身辺調査のため、ギュスターヴ領のココノノ村に潜入する。

ルー

ビューマの少女。真田勝人とエルクがドルムントを訪れた際、街中で出会った。エルクに稼ぎ方を指南する勝人を見て、金の稼ぎ方を教えてほしいと懇願した。もともとは奴隷であり、その地位に嫌気がさして街中へ脱走した。行動をともにするうちに、自身を買って欲しいと勝人に頼むなど、幼い見た目とは裏腹に肝の据わった性格をしている。 のちに勝人によって身分を買い取られ、正式に勝人たちの仲間となる。以後は、かつて奴隷として別の雇い主に買われた両親を見つけ出して、平穏な日常を取り戻すため、日々勝人のもとで金の稼ぎ方を学んでいる。

クマウサ

大星林檎によって作られたマネジメントAI。現実世界では主に林檎の身の回りのサポートをしていた。異世界に来てからもその点は変わらず、林檎の研究の世話をしている。自我や感情といった人間らしい部分も持ち、御子神司ら超人高校生たちが異世界へ来ることになった飛行機事故の原因を作ったことに、責任を感じている。

ウルガ

エルム村に住む男性。エルクの父親。村の村長でもある。岩に覆われた頑強な森の主の襲撃を受けた際、エルクをかばって一度死に至るが、救援に駆け付けた神崎桂音の手によって息を吹き返した。この時、桂音の治療によって、もともと患っていた初期の胃がんも治療され、桂音いわく、向こう20年は生きられる身体となった。

ハイゼラード

ドルムントの市長を務める男性。ノイツェランド商会から多額の裏金をもらって、ノイツェランド商会以外にはドルムント内での営業許可証を発行させずにいた。しかし真田勝人の手腕によってその謀略が暴かれ、最終的にはハイゼラード自らの手で、営業許可証の取得妨害を禁止することを取り決めることとなった。

ヤッコイ

ノイツェランド商会の店長を務める男性。ハイゼラードへ多額の裏金を渡して、ドルムント内で新規の営業許可証の発行を禁止させ、ドルムント内での立場と絶対的な権力を握っていた。しかし真田勝人の手腕によって、ノイツェランド商会の行商人がエルム商会へと次々に引き抜かれることとなり、その結果彼の謀略も崩壊。 最終的には、商会同士の協議のもと、営業許可証の取得妨害を禁止され、村人たちに謝罪金を支払うこととなった。

領主 (りょうしゅ)

フィンドルフ侯爵領に住む男性。インザーギを側に従え、初夜権を行使して城に処女を献上するよう画策していた。リルル奪還を目的とした市民革命の折に、御子神司の手によってゴム弾で成敗される。

インザーギ

フィンドルフ侯爵領に住む、白銀騎士の称号を持つ男性。領主の側に仕え、影で領主を操っていた張本人でもある。自身の昇進のため、エルム村に国家反逆罪の大罪の容疑をかけ、村を火刑に処した。その折にリルルを誘拐し、領主が待つフィンドルフ侯爵領に献上した。しかしのちにリルル奪還を目的とした市民革命がエルム村総出で勃発し、フィンドルフ侯爵領が攻め込まれる事態を招いた。 この時、城内部に侵入した御子神司と戦ったが、司の手によって気絶させられる。のちに司と領主の隙を突いて帝国北部ギュスターヴ領に逃げ込んだが、オスロー・エル・ギュスターヴの怒りを買って処刑された。

ゼスト・ド・バーナード (ぜすとどばーなーど)

ドルムント警備隊長で、白銀騎士の称号を持つ男性。武勇に優れているうえに冷静な判断力を有し、同じ警備隊のメンバーからの信頼も厚い。リルル奪還を目的とした市民革命の後、その能力を御子神司に見込まれ、七光騎士団の団長になるよう命じられた。

ゲイル・エル・スタッフォード (げいるえるすたっふぉーど)

帝国一等魔導官を務める男性。リルル奪還を目的とした市民革命の際、城内を突き進む御子神司と猿飛忍ら2人の前に立ちはだかり、風の単素魔法「ウィンドエッジ」を使いこなして2人を翻弄した。しかし、事前に忍が変装して密偵として潜り込んでいた際に、宴会の席で自分の魔法の特性をペラペラとしゃべってしまっていたため、結局自慢の魔法を攻略され、スタンガンで気絶させられることとなった。 ちなみに変装時の忍のことは「サーシャちゃん」と呼んでいた。

オスロー・エル・ギュスターヴ (おすろーえるぎゅすたーゔ)

魔術師階級でも最高位の帝国特別魔導官の男性。また、白銀騎士の称号も持つ。皇帝に与(くみ)して忠誠を誓う帝国の将。リルル奪還を目的とした市民革命の後に、帝国北部ギュスターヴ領に逃げ込んだインザーギを処刑した。ヤマト殲滅戦の褒美としてココノノ村の管理も請け負うこととなった。それとともに皇帝への忠誠心を示すため、村を皇帝にふさわしい庭にするとして、村の景観美化を住人たちに徹底させた。 これにより、「潔癖公」の名で呼ばれている。

エメラダ

ココノノ村に住む女性。ミリンダの母親。宿を営んでおり、村を訪れた猿飛忍とエルクに、自身の宿屋への宿泊を勧めた。しかしその目的は、村に食物がないため、忍とエルクに酒を飲ませて酔わせ、のちに彼女たちの肉を加工して食糧とするためであった。

ミリンダ

ココノノ村に住む女性。エメラダの娘。宿を営んでおり、村を訪れた猿飛忍とエルクに、自身の宿屋へ招き入れた。エメラダたちとは異なり、村の実情を知ってなお、エルクたちを最後まで村から逃がそうとしていた。のちに査察を目的に村を訪れたジャンヌ・ド・ルブランに鞭打ちの仕置きを受け、気絶してしまう。しかしその様子を見ていた忍が、機転を利かせて身柄を交換したことで、何とか命を繋ぐ結果となった。

ジャンヌ・ド・ルブラン (じゃんぬどるぶらん)

査察を目的にココノノ村へ訪れた女騎士。帝国陛下の支配する町は常に美しく身綺麗であるべき、というオスロー・エル・ギュスターヴの考えに則り、村人の身だしなみをチェックして回った。その際、ミリンダの服に泥がついていることを指摘し、鞭打ちの仕置きを付き添いの騎士に指示。しかしその様子を見ていた猿飛忍に、身柄交換の取引を持ち掛けられ、その要求を呑んだ結果、忍をブルームハルト伯爵邸へ招き入れることとなった。 監獄内で、自身がギュスターヴ領に抗うレジスタンス、碧の団のメンバーであることを忍に明かす。

集団・組織

ノイツェランド商会

ドルムント内唯一の商会組織。ヤッコイが店長を務めている。ハイゼラード市長と結託して新規の営業許可証の取得を妨害し、ドルムント内の物流を一手に治めていた。しかし街に訪れた真田勝人の手腕によって、行商人たちを引き抜かれた結果、商材の輸入が滞ってしまい、事実上の崩壊を迎えることとなった。

エルム商会

ドルムント内第二の商会。ドルムントを訪れた真田勝人が、ハイゼラード市長との交渉の末、手に入れた営業許可証を使って設立した。商材を直接仕入れるノイツェランド商会と異なり、商会内に行商人たちの商品を委託販売させて、商会の影響力を徐々に確かなものへとしていった。

七光聖教 (しちこうせいきょう)

大昔、フレアガルドの大陸一帯で盛んだった宗教、及びその宗教を信奉する集団。フレアガルド王朝によって滅亡したとされている。外の世界から来たという七人の勇者に関する伝説が言い伝えられているため、御子神司ら一行は、七光聖教がもといた現実世界へ帰還するための手がかりの1つと考えて、調査を進めている。リルル奪還のため起こった市民革命の後は、本物の七光聖教を探すため、あえて司らがこの名を名乗るようになった。

七人の勇者

大昔、外の世界から来たとされている7人の勇者。邪悪な竜から大陸を救ったとされている。七光聖教に残る伝説で、エルム村でも古くから言い伝えとして残されている。ウィノナからこの言い伝えを聞いた御子神司ら一行は、七人の勇者がもといた現実世界へ帰還するための手がかりの1つと考えており、調査を進めている。

碧の団 (あおのだん)

ジャンヌ・ド・ルブランが率いるギュスターヴ領の未来を憂うレジスタンスの集団。帝国の息がかかったオスロー・エル・ギュスターヴたちとの決戦に密かに備えながら、日々帝国に忠誠を誓う騎士に扮して活動している。団員構成など一切が謎に包まれている。

七光騎士団 (しちこうきしだん)

市民革命後、七光聖教を名乗るようになった御子神司ら一行が設立した軍隊。その兵力はドルムントの警備隊を中心としたものとなっている。リルル奪還に成功した後、司の説得を受け、ドルムントの警備隊長であるゼスト・ド・バーナードが団長を請け負うことが決まった。

場所

フレアガルド

御子神司たち一行が飛ばされた異世界の大陸。司たちが住む現実世界の日本語と酷似した「アルト語」を公用語として扱っている。現実世界でいう一般人の特徴を持つヒューマと、獣の特徴を持つビューマという2つの種族が共存している。

エルム村

リルルやウィノナたちが暮らす小さな寒村。異世界に飛ばされ、行き倒れていた御子神司たち一行が運び込まれた場所でもある。村の財政は右肩下がりで、冬も越せないといわれるほどに困窮していた。そこで村へ恩返しをするため、司の指示のもと超人高校生たちによって、村の財政の立て直しが行われることとなった。

ドルムント

エルム村の財政を立て直すため、真田勝人とエルクが金を稼ぐために立ち寄った町。当初は、ノイツェランド商会とハイゼラード市長の手により、新規の営業許可証の発行が禁じられていた。のちに街に立ち寄った勝人が交渉と協議を行った結果、営業許可証の新規発行が可能になった。

ココノノ村

猿飛忍とエルクがギュスターヴ領へ潜入するため、立ち寄った小さな村。もともとはただの農村であった。しかし、ヤマト殲滅戦の褒美として、ココノノ村の管理をオスロー・エル・ギュスターヴが請け負うことになってから状況が一変。皇帝陛下のふさわしい庭にするという指示のもと、村人たちは重課税を強いられながらも、景観美化のため働かされていた。 その結果、村人の多くが栄養失調の症状を患っている。

イベント・出来事

市民革命

リルル奪還のため、エルム村総出で挑んだ帝国全土を相手取った戦争。御子神司は当初、多くの無益な血が流れることを予見し、市民革命に反対していた。しかし、その代償を負ってでもリルルを救出することが村の総意であることを知り、民主主義の観点からその実現に協力することとなった。

その他キーワード

営業許可証

ドルムント内で、行商人が店を構えて商売するのに必要な許可証。この許可証を所持していなければ、ドルムント内で物を売ることができない。当初は、ノイツェランド商会とハイゼラード市長の手により、新規の営業許可証の発行が禁じられていた。しかし、のちに街に立ち寄った真田勝人がおこなった交渉と協議の結果、営業許可証の新規発行が可能になった。

万能手袋

大星林檎の手によって発明された手袋型工具。物体の電源部分に接続し、溶接や切断、切削を可能とする道具。技術者の必需品ともいわれるもので、現実世界では、物の生産速度を20%向上させたと評されている。

超人高校生

御子神司、真田勝人、一条葵、神崎桂音、プリンス暁、大星林檎、猿飛忍の7人の高校生たちを指した呼び名。現実世界において、彼ら7人の一般的な高校生のレベルに留まらない卓越した能力に対し、敬意と畏怖を込めてそう呼ばれている。

ヒューマ

異世界の人種の1つ。現実世界でいうところの、特に変わったところのない普通の人類。異世界では、ヒューマはごく稀に魔法を使う人類としても知られており、帝国一等魔導官であるゲイル・エル・スタッフォードや超人高校生などがこれに該当する。

ビューマ

異世界の人種の1つ。ヒューマと異なり、獣の特徴を持つ人類を指す。異世界では、力持ちが多い人類として知られており、エルム村に住む村人はもちろん、ウィノナやエルクたちなどがこれに該当する。

初夜権 (しょやけん)

領主によって生み出された条例。フィンドルフ侯爵領に住む女性は、自身の夫よりも先に、領主に処女を捧げなければならないというもの。また初夜権を破った女性は咎人とされ、関係を持った男性はもちろん、家族ともども問答無用で処刑される。

マルチリスニング

真田勝人特有の能力。同時に30までの会話を聞き取ることが可能で、簡単な単語や数字であれば、その10倍の量を同時に理解するという才覚。勝人は現実世界でもこの能力を駆使し、すべての取引相手の資産状況を正確に把握して絶対的な信頼を得て、実績を積み上げていった。異世界でもその点は変わらず、エルム商会を設立し、ドルムント内で行商人に自分たちの商品を委託販売させながら、裏方でたった1人、行商人たちの帳簿付けを請け負っていた。

クレジット

原作

キャラクター原案

さくらねこ

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