ホリミヤ

ホリミヤ

原作者HEROが公開していたWEBコミック、『堀さんと宮村くん』をベースとした作品。お互いの秘密を知った堀さん(堀京子)と宮村くん(宮村伊澄)が、互いに惹かれ合う様子を描いた青春日常漫画。荻原ダイスケが作画を担当し、タイトルを『ホリミヤ』としている。ストーリーは概ね原作の『堀さんと宮村くん』を適宜省略しつつ再現し、『ホリミヤ』オリジナルのストーリーが追加されている。主人公以外の登場人物を主としたストーリーもあり、それぞれの視点から楽しむことができる。スクウェア・エニックス「月刊Gファンタジー」2011年11月号から2021年4月号まで連載。

正式名称
ホリミヤ
ふりがな
ほりみや
原作者
HERO
作画
ジャンル
青春
レーベル
Gファンタジーコミックス(スクウェア・エニックス)
巻数
既刊16巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

青春、超微炭酸系!!

成績優秀でクラスの人気者の堀京子は、ギャルのような見た目ながら、家では両親が共働きなこともあり家庭的な働き者。幼い弟の堀創太の面倒を見ながら家事をこなしていた。そんなある日、創太が外で転んだところを偶然クラスメイトの宮村伊澄に助けられ、家に送り届けられる。学校では眼鏡をかけた陰気な少年といった印象だった宮村は、外ではピアスを開け、刺青(いれずみ)をしたパンクファッションで、京子はそのイメージの違いに大いに驚くのだった。創太に気に入られた宮村はたびたび掘家を訪れるようになり、宮村と京子は学校で見せる姿とは違うお互いの意外な一面を知ることとなる。そして、もともと人付き合いがよくなかった宮村は、京子との付き合いで前向きになり、石川透吉川由紀ともなかよくなる。一方、京子も宮村の行動に一喜一憂し、トラブルが起きるたび、お互いの新たな一面を知って距離を縮めていく。

なんて答えるわけ?

堀京子は生徒会長の仙石翔の頼みで、生徒会の仕事を手伝うこととなる。しかし些細(ささい)な勘違いとすれ違いの末、京子がミスを犯したと思われ、孤立無援の状態に追い込まれる。宮村伊澄はそんな中、京子に手を差し伸べ、彼女を助けるのだった。また宮村は、京子は強く見えるが、弱音をうまく吐き出せないだけだということを知り、二人の心の距離は一層近づくこととなる。しかしそんな中、宮村は京子に片思いしている石川透に京子との関係を問われる。宮村と透は一時期ケンカばかりしていたもののすぐに仲直りし、宮村は自分の思いから逃げ、誤魔化していることに気づく。そしてその思いにどう応えればいいのか、悶々とした思いを抱くこととなる。

好きなんだけど

宮村伊澄堀京子はお互いに抱く思いに悩み、鬱々している中でも日常は流れていく。仙石翔は実は京子の幼なじみで、かつてガキ大将だった京子にひどい目に遭わされていた過去があり、そのことで石川透や宮村と意気投合し親しくなる。生徒会にも遊びにいくようになった宮村は、綾崎レミ河野桜とも交友を育んでいく。また透はようやく失恋を乗り越え、京子をあきらめるも、そんな透を桜は気にするようになる。そんな中、宮村は中学時代からの友人の進藤晃一と再会。京子は宮村が進藤に対する態度を見て、宮村の新たな一面を知る。変わり巡る人間模様であったが、そんなある日、京子は熱を出して倒れてしまう。いつもにないほど弱弱しい姿を見せる京子を見て、心配になった宮村は付きっきりで看病をする。そして京子の状態が落ち着いたところで、宮村は京子に「好きなんだけど」と告白するのだった。

その変化は突然に

宮村伊澄堀京子の看病中に告白したものの、はっきりとした返事はもらえない状況だった。京子から逃げるように帰った宮村は思い悩むものの、進藤晃一に相談し、改めて自分の思いに向き合うことを決める。しかし、宮村は進藤の彼女である一条千佳といっしょにいたのを堀創太に目撃され、それが間違った形で京子に伝わったことで浮気と誤解される。すったもんだの誤解劇の末、二人は仲直りし、いつもどおりの調子を取り戻す。そしてお互いに改めて思いを伝え合い、両想いとなるのだった。そこにタイミング悪く、京子の父親の堀京介が久しぶりに戻って来る。宮村はなぜか京介に気に入られ、いきなり親公認の仲となる。宮村は掘家で寝泊まりすることも多くなり、日常的に京子と接することでどんどん距離を縮めていく。しかしそんなある日、二人が付き合っていることが周囲にバレ、学校中が心ない噂で持ち切りとなってしまう。宮村は自分のせいで京子まで迷惑を掛けていることに落ち込み、一念発起して長い髪を切ってイメチェンするのだった。

全部キミのせいだ

イメチェンしたことで、宮村伊澄はクラスからも注目の的となる。女子からの評判も上々で、彼女である堀京子は面白くなく、憮然(ぶぜん)とした態度で日々を過ごしていた。そんな中、京子と宮村が付き合い始めたことを知り、京子にあこがれる後輩女子の沢田ほのかが姿を現す。沢田は宮村に対抗心を燃やし、初対面にもかかわらずケンカ腰で、いつもは誰にでも温厚な宮村も沢田に対して辛らつな態度で接するようになる。しかし、宮村と沢田は家がとなり同士で、京子を通して知り合ったのをきっかけにご近所づき合いを始める。実は沢田には兄がいたものの亡くなっており、そのことで宮村と沢田は打ち解け、京子をめぐるケンカ友達になるのだった。そして宮村は京子と仲睦まじい日々を過ごしていたが、そんなある日、宮村は法事で1週間留守することとなる。法事は遠方で行われ、折悪く携帯電話も使えない状況となってしまう。宮村からの連絡一つない状況の中、日々を過ごす京子は、次第に心細くなる。そして宮村が帰って来た日、離れ離れの時間を過ごしたことで、京子は自分の中の宮村への思いを再確認するのだった。

その一言が始まりだったのかもしれない

石川透堀京子への思いを乗り切ったつもりでいたが、吉川由紀に気をつかわれていた。そんなある日、透に思いを寄せる河野桜は偶然、透に手助けされ急接近。桜は透に手作りのお菓子をお礼に渡すことで、なかよくなる。一方、その一連の出来事を傍で見ていた吉川は、もやもやした思いを抱え込む。吉川は透と仲がいいが、その思いを表に出せずにいたのだ。京子や宮村伊澄に気をつかわれ、吉川は手作りのお菓子を作ることで立ち直ろうとするも、何度作っても失敗を繰り返していた。しかしそこに透が現れ、失敗作のお菓子を食べてくれたことで、吉川はいつもの調子を取り戻し、京子たちも安心するのだった。

意外とやる気

吉川由紀は、ある日突然、柳明音に告白される。よく知らない柳からの告白に戸惑いながらも、柳を傷つけたくないとも考え、自分にはもう恋人がいるとウソをついて断ることを思いつく。そして吉川は、石川透に偽恋人の役をやって欲しいと頼み込み、二人で柳のもとに向かう。しかし柳は、対面した透が思わずビビるほどの美形だった。性格までイケメンの柳に気遣われて、場はつつがなく終わり、吉川の告白問題は解決する。透たちとは柳はクラスが違うため、今まであまり接することはなかったが、思いのほか愉快な性格の柳は宮村伊澄たちに気に入られ、交友を育んでいく。一方、偽とはいえ恋人状態を経験したことで、吉川は綾崎レミから透との関係に答えを出すように忠告されるのだった。

今は無理でも

堀京子たちの通う片桐(かたぎり)高校は体育祭の時期を迎えていたが、宮村伊澄仙石翔はそれぞれの事情から憂鬱な気持ちになっていた。二人して雨ごいの儀式をし始めるほど迷走するも、体育祭に向けてやる気を出す京子やクラスメイトの姿を見て、宮村も体育祭に前向きな気持ちで参加することを決める。そして迎える体育祭当日。宮村と京子はそれぞれ別のチームに所属し、戦うこととなる。白熱するリレー対決に、個性的なチア合戦。宮村はみんなの全力を尽くす姿を応援しながら、体育に苦手意識を持っていた過去を思い出し、改めて変わりゆく自分を実感する。そして終わりを迎える体育祭。宮村は3年生の最後になって、初めてまともに体育祭に参加したことに気づき、そのことに笑みを浮かべるのだった。

卒業しても

季節は巡り巡って冬を迎える。高校生活も残り少なくなったある日、吉川由紀河野桜と二人っきりで話すこととなる。桜から石川透との関係を問いただされるも、答えに窮して何も答えられずにいた。吉川は自分自身に嫌気が差し、学校にも行けなくなってしまうが、そんな中、透から桜に告白されたという連絡を受け取る。そして吉川は透と会って彼から話を聞くが、意外にも透は桜と付き合うつもりはなく、桜も透は吉川と付き合っていると思い込んでおり、返事はいらないと言っていた。それを聞いて吉川は再び強い自己嫌悪に陥るものの、透はそんな吉川を元気づけ、二人はいつもどおりの調子を取り戻す。そして冬は深まっていきクリスマス。恋人たちは聖なる夜を共に過ごすが、宮村伊澄は実家がケーキ屋なため多忙を極め、堀京子との時間を過ごせずにいた。それでも時間を作り、京子とつかの間の時間を過ごすが、そこで二人は卒業を意識する。そして宮村は卒業後もいっしょにいられるように、「結婚しよう」と京子にプロポーズするのだった。

ずっと一緒

年も暮れ大晦日の夜。宮村伊澄堀京子は二人そろって初詣に向かう。年の終わりと始まりといっしょで過ごした二人は、今年もずっといっしょにいられように抱負を掲げる。そして新しい年に入ってからも掘家に入り浸っている宮村だったが、ある日、いつもと違った顔ぶれが掘家にいることに気づく。仙石翔とその父親の仙石武は親子二代にわたって掘家にいじられており、仙石親子は堀京介に強引に掘家に連れ込まれ、絡まれていた。しかも翔は、自分が綾崎レミと付き合っていることを父親・仙石武に隠していたのが京子にバレてしまい、胃の痛い思いをすることとなる。

好きでごめんね

堀京子は嫉妬深いが、その思いが変な風にこじれたせいで、女性よりも男性に嫉妬するという、宮村伊澄も困惑する気質を持つようになっていた。男友達となかよくするだけで理不尽に怒られるようになり、さすがに宮村も困惑し、宮村と京子は大ゲンカすることとなる。冷静に考えれば自分が悪いとすぐに思い至る京子だったが、なかなか謝罪の言葉を言い出せず、宮村に嫌われたのではないかと悶々とした思いを抱く。京子が一人思い悩み、涙しているところに宮村が現れ、いつもどおり優しい言葉を京子に掛ける。宮村の優しさに涙した京子は謝罪し、仲直りするのだった。

私の息抜き方法

柳明音はのんびりとした性格ながら、みんなの人気者の宮村伊澄たちともなかよくなっていた。しかし、柳は実は寝起きが悪く、遅刻の常習犯だった。ある日、学校は遅刻の取り締まり強化キャンペーンをすることとなり、宮村たちは協力して寝起きの悪い柳を朝起こす役目を任される。そんなある日、柳はバスの待ち時間をつぶすために漫画を買うことにした。しかし実はその漫画は最後の一冊で、タッチの差でその漫画のファンだった河野桜が漫画を買えずショックを受けるのだった。それを見た柳は桜に漫画を譲り、二人は漫画をきっかけになかよくなる。桜はふつうに接していたつもりだったが、端から見ると地味系の桜が派手な柳に接する姿は目立ち、桜はあっという間に噂の的となる。しかし生徒会の業務もあり、次から次へと人と接する機会が多い桜は、噂に尾びれが付いていき、最終的にアグレッシブな人間だと噂されるようになる。

どうしよう

宮村伊澄たちのクラスメイトである井浦秀には実は妹がおり、最近、妹のことで悩んでいた。秀の妹の井浦基子は中学3年生で、高校受験を控えていたが、希望する高校に成績が足りていなかった。基子のことが心配な秀は、頭のいい堀京子に妹の勉強を見て欲しいとお願いする。また、基子は同級生の北原葵に思いを寄せており、彼を家に呼ぶが、それを聞いた秀とひと悶着。さらにその様子を見た北原はなぜか秀を気に入り、彼に熱視線を送るようになる。日に日に秀に対する態度が露骨となる北原に、井浦兄妹はそろって頭を抱える羽目となる。さらに北原は受験のために秀たちの通う片桐高校にやって来たため、秀は北原の存在に頭を抱え、なんとかやり過ごそうとする。

よろしく

沢田ほのか宮村伊澄には辛らつに接するものの、実は人見知りが激しく、クラスでも打ち解けていなかった。しかし、宮村を通して周囲の人間と接していくことで、少しずつ心を開き、交友を広げていく。そんな中、沢田は美術部の部員募集ポスターがはがれているのを発見。そのポスターがクラスメイトが作ったものであることを知っていた沢田は、張り直そうとするも、仙石翔に止められる。仙石は沢田の思いを汲み、ポスターが目立つ場所を教えてもらい、そこに張り直す。そして一連の出来事は沢田のクラスメイトに目撃されており、この出来事をきっかけにして沢田もクラスに少しずつ打ち解け始める。

願いを込める日

季節はバレンタイン目前。沢田ほのか堀京子にチョコレートを渡したいと考え、宮村伊澄に相談する。宮村は家がお菓子屋であるため、チョコレート作りには自信があったが、沢田の一言でラッピングにも気をつかわなければいけないと考えていた。沢田はバレンタインに情熱を燃やしていたが、クラスメイトの女子から井浦秀にチョコレートを渡したいと相談を受ける。沢田は彼女の思いを汲み、協力するものの勇気を出せず、結局秀にはチョコレートは渡せずにいた。しかし、沢田は彼女と友チョコを渡し合い、友情を育むのだった。一方、チョコレートの包装に悩む宮村は、練習するも結局きれいに包めずにいたが、家に京子を呼び、ケーキを振る舞うことで危機を乗り切る。また実はお菓子作りが苦手で、宮村のケーキにコンプレックスを感じていた京子であったが、宮村が自分のチョコをおいしく食べている姿を見て、彼女も安心するのだった。

『堀さんと宮村くん』について

HEROの『堀さんと宮村くん』は、本作『ホリミヤ』の原型となった作品で、HP「読解アヘン」で2007年2月より公開されている。『ホリミヤ』は、作画担当となった萩原ダイスケが『堀さんと宮村くん』を再構成した物語で、堀京子宮村伊澄の恋愛を軸に高校生たちの日常が描かれており、基本的な話の流れやキャラクターは同じ。また『堀さんと宮村くん』の派生作品として、HEROの『宮増君と道玄坂さん』や『浅尾さんと倉田くん』も存在する。

コラボレーション

motto cafe

倉敷市で割烹料理店等を運営するモトヤフーズ株式会社が、アニメ、ゲームなどのIPコンテンツとのコラボを目的にしたカフェ「motto cafe」を2021年5月19日に東京都豊島区東池袋にオープンした。またオープンに伴いコラボ第1弾として本作『ホリミヤ』とコラボレーションを開始。コラボした特別なグッズやメニューの販売を行った。

メディアミックス

OVA

2012年4月16日、本作『ホリミヤ』のOVA版『ホリミヤ』が制作された。制作は原作者のHEROが所属するグラフィックデザイン会社「ウズ」が担当している。実質的にインディーズによる自主制作アニメとなっており、一般販売はされず、全国のアニメイトと一部通販でのみ販売された。キャストは、堀京子を瀬戸麻沙美、宮村伊澄を松岡禎丞、石川透を細谷佳正、吉川由紀を植田佳奈が演じている。なお、本作のコミックス第2巻には、OVA版のアフレコ現場をレポートした漫画が収録されている。

TVアニメ

2021年1月から3月にかけて、本作『ホリミヤ』のTVアニメ版『ホリミヤ』がTOKYO MX、BS-11、AT-Xほかで放送された。制作はCloverWorksが担当している。TVアニメ版は1クール内で話が完結する構成となっており、宮村伊澄堀京子たちの卒業までが描かれている。キャストは、堀京子を戸松遥、宮村伊澄を内山昂輝、石川透を山下誠一郎、吉川由紀を小坂井祐莉絵が演じている。

登場人物・キャラクター

堀 京子 (ほり きょうこ)

片桐(かたぎり)高校に通う女子。当初は2年1組に在籍していたが、3年1組に進級する。誕生日は3月25日で、身長は163センチ。茶色の髪をセミロングに伸ばし、スレンダーな体型をしている。容姿端麗で、成績も優秀。明るくバイタリティのある性格からクラスでも人気がある。家では両親が共働きで、幼い弟の堀創太の世話をしなければならないため、家庭的なところがある。家ではすっぴんで動きやすい格好をして家事を行っていることから、学校とはかなり印象が違うため、堀京子自身はその姿を人に見られるのを嫌っている。創太が転んだのを宮村伊澄に助けられたのをきっかけに、宮村と交友を育んでいく。次第に宮村に心惹かれていき、宮村からの告白を受け入れて付き合い始める。非常にアグレッシブで、父親の堀京介曰く、若い頃の堀百合子とそっくりで、時おり顔を出す威圧的な笑顔は京介そっくり。手が出るのも早く、その暴力性はヤンキーすら恐れるほど。そのため周囲からは「家庭的ドS」をはじめ、「氷の女王」「ゴーレム」「召喚獣」などと言われたい放題言われている。また嫉妬深く、宮村の傍に女性がいるだけで激怒し、男性からのメールを名前が女性っぽいという理由だけで大暴れしたこともある。一方で宮村が男性にもモテることを知り、女性よりも男性に取られる方がもっと嫌だと考えるようになる。そして最終的に女性との浮気は許すが、男性とだけは浮気しないで欲しいと妥協案を出している。なんでもそつなくこなすが、お菓子作りが苦手。ホラーやスプラッター系の映画が大好きで、宮村を付き合わせて見ている。苦手な食べ物はシチューで、臭いをかぐだけで気分が悪くなるほど。しかし宮村の好物であるため、時おりガマンしてシチューを作っている。宮村と付き合い始めて、若干ドMになり、宮村に激しく怒ってもらうと喜ぶを感じるようになる。ただ、宮村が京子を怒っている様はどう見てもDVであるため、周囲にあらぬ誤解されることもある。

宮村 伊澄 (みやむら いずみ)

片桐高校に通う男子。当初は2年1組に在籍していたが、3年1組に進級する。誕生日は4月17日で、身長は169センチ。黒い髪を長く伸ばし、眼鏡をかけている。性格が暗いため周囲からは浮き気味で、クラスでも孤立している。実は胸に鬱屈した思いを抱えており、衝動的にピアスや刺青をしている。そのため休みの日は、学校とは打って変わってパンク系ファッションで身を包む。ふだん髪を伸ばしているのもピアスを隠すためで、刺青を隠すために夏でも長袖の服を着ている。偶然、目の前で転んだ堀創太を助け、家に送ったのをきっかけに堀京子となかよくなる。創太には京子以上に懐かれており、堀家では「みんなの宮村」と言われるほど気に入られている。ふだんはおとなしく、物腰は穏やかながら、中学時代からの友人である進藤晃一に対しては辛らつな態度で接する。また、沢田ほのかとは無駄に対抗心を燃やしてぶつかり合うことが多いため、実の兄妹のような関係を築いている。自らの評価が非常に低く、自罰系なところがあるため、無意識のうちに京子には釣り合わないと考えており、それが京子を苛立たせていた。しかし京子と付き合ううちに、自分の殻を打ち破って周囲の人間との交友を広げていき、精神的に大きく成長する。京子がカゼで寝込んでいた際に思わず告白し、京子がそれを受け入れたため付き合い始める。付き合い始めた当初は心ない噂にさらされ、京子にも迷惑を掛けたため、一念発起してイメチェンを決行。髪を短く切りそろえ、大きく雰囲気を変貌させた。実家は洋菓子屋で、ケーキ作りが得意なため将来は実家の店を継ごうと考えている。実はかなりの細身で、体重は自己申告で48キロ。ただし服を着たまま測ったため、実質的にはもっと軽い。また髪が長い時は気づかれていなかったが、実はイケメンで、髪を切ってからは一時期女子にチヤホヤされていた。女子人気も高いが、それ以上に男性からモテるため、それを危惧した京子から女子と浮気するのはいいが、男子と浮気するのはやめてと謎のお願いをされている。

堀 創太 (ほり そうた)

堀京子の弟。当初は幼稚園児だったが、のちに小学校に入学し1年生となる。犬に驚いて転んだところを、たまたま通りがかった宮村伊澄に助けられ、彼に懐く。宮村が堀家を訪れるようになったきっかけとなり、その後も、宮村を「お兄ちゃん」と呼んで慕っている。素直な性格ながら京子が怒りっぽいため、ささいなすれ違いでケンカをしている。ケンカするたびに、宮村が仲裁していることもあり、姉である京子以上に宮村に懐いている。夜寝る時も宮村といっしょに寝たり、学校の作文で「お兄ちゃん」のことを書いて先生に褒められたりしている。奥山有菜とは幼なじみで仲がよく、いっしょに遊んでいる。当初は無邪気に宮村に懐いていたが、小学校に進級してからは、次第に姉と宮村の距離感に気づき、二人に対して疎外感のようなものを抱いている。しかしのちに宮村にそのことを打ち明け、気持ちに整理をつける。

石川 透 (いしかわ とおる)

片桐高校に通う男子。当初は2年1組に在籍していたが、3年1組に進級する。誕生日は10月1日で、身長は174センチ。暗紫の髪を短く切りそろえ、たくましい体格をしている。明るくて面倒見のよい性格で、堀京子や吉川由紀と仲がいい。京子に特別な感情を抱いており、告白するも玉砕。京子に片思いしているため、急に距離を縮めた宮村伊澄に警戒心を抱いていたが、ひょんなことから宮村ともなかよくなる。当初は宮村と恋敵のような関係だったが、宮村が予想以上に天然だったため、振り回されることが多い。宮村から刺青やピアスをしていることを打ち明けられ、そのフォローもしている。京子と宮村が付き合い始めてからは、完全に京子のことをあきらめる。その後は河野桜に思いを寄せられる。吉川が柳明音に告白された際、偽の恋人役として吉川に協力する。恋人役はその場限りのものだったが、吉川にお願いされて形式上はそのまま恋人役を続けている。またそれが原因で桜からは吉川と付き合っていると思われ、告白の返事はいらないと言われている。吉川とは相思相愛で、周囲からは付き合っていると思われているが、現在は付き合っていない。家はかなり裕福で豪邸に住んでおり、お手伝いさんもいる。

吉川 由紀 (よしかわ ゆき)

片桐高校に通う女子。当初は2年1組に在籍していたが、3年1組に進級する。誕生日は7月22日で、身長は161センチ。クリーム色の髪をショートカットに整え、袖がぶかぶかとなった服を着ている。明るい性格のムードメーカー的な存在で、男女共に慕われており、堀京子や石川透と仲がいい。堀の家を訪れた際、眼鏡を外して髪をあげた宮村伊澄に一目惚れする。京子が従兄弟とウソをついたため、クラスメイトの宮村と気づかず、一時期は宮村目当てに堀家を訪れていた。京子が宮村と付き合い始めてからは、勘違いを正して、あきらめた模様。いつも無邪気に振る舞っているが、辛い時ほど笑顔で誤魔化してしまうところがある。そのため、吉川由紀にとって大切なものほど離れていくことが多い。透とはお互いに特別な感情を抱いているが、それを表に出せない曖昧な状態となっている。河野桜が透に好意を抱いているのに気づくも、桜に多大なコンプレックスを感じ、一人思い悩む。柳明音に告白された際に、透に偽の恋人役をお願いするが、その状態に甘えてしまい、それが結果的に自己嫌悪を悪化させることとなる。一時期は登校拒否状態となるも、透が桜の告白を断り、透から不器用な励ましをもらったことで復帰する。それ以降は透の家に遊びに行ったりするほどの相思相愛状態ながらも、まだ付き合ってはいないとお互いに言い合っている。実はかなり不器用で、お菓子をレシピ通りに作っても失敗ばかりしている。吉川が作ったカップケーキらしきものを食べた透が、次の日ダウンしてしまうほどで、それ以降は吉川の手作りお菓子を警戒している。

仙石 翔 (せんごく かける)

片桐高校に通う男子。当初は2年3組に在籍していたが、3年3組に進級する。誕生日は5月9日で、身長は170センチ。赤い髪を短く整え、細身の体型をしている。冷静沈着な性格をしているが、実は堀京子とは幼なじみで、中学時代まで京子にパシリとしてこき使われていた。強がっているが基本的に臆病で、「チキン」と揶揄(やゆ)されることがある。2年生後半から生徒会長に就任し、綾崎レミと河野桜を生徒会役員に任命する。パシリとして使われた復讐とばかりに、京子を一時期便利に使っていたが、レミの不手際から宮村伊澄の怒りを買い、それ以降はやめている。それをきっかけに宮村たちと打ち解け、交友関係を築くことになる。レミと付き合っており、桜も大切な友人の一人。本の趣味が合ってレミと付き合い始めるが、実は父親からは恋愛を禁止されており、隠れて付き合っている。また大の虫嫌いで、虫の標本が大量にあるレミの家には行きたがらない。非常に優秀で学年トップの成績を収めているが、料理だけは異次元レベルに下手で、カレーの材料に大根を用意をするほどの料理音痴。ガリガリの体型を見られるのが苦痛で、体育を嫌っている。自分と同じく肌を見せたがらない宮村とは意気投合することが多く、いっしょに体育や水泳を嫌がる様子を見せる。一方で、宮村がなぜ体育を嫌がるのか理由は知らないため、非常に気になっている。一時期は石川透が誤魔化すためについたウソの「宮村のみぞおちにバズーカがある」説を信じていた。トラブルに巻き込まれて、桜や京子と二人っきりの状況になったりしているが、彼女たちからは異性として見られておらず、複雑な思いを抱いている。実は父親の仙石武は、京子の父親の堀京介と同じ高校出身で、親子二代にわたって堀家にいじられている。

綾崎 レミ (あやさき れみ)

片桐高校に通う女子。3年5組に在籍している。誕生日は6月6日で、身長は158センチ。桃色の髪をツインテールにセットし、非常に愛らしい顔立ちをしている。一人称は「レミ」で、友人に自分しか使わない独特なあだ名を付ける癖がある。仙石翔と付き合っており、翔が生徒会長となってからは書記を務めている。河野桜とは中学時代からの親友同士。そそっかしい性格で、抜けたところがあるため、よく桜にフォローされている。特に料理の腕前は翔と並んで壊滅的で、カレーの材料に豆腐を用意するレベルの料理音痴。生徒会の仕事に不慣れな時期は堀京子に迷惑を掛けていたが、それが自分のミスだと気づいた際にはきちんと謝罪している。また人当りがよくてノリがいいため、京子たちともすぐになかよくなった。かわいい物好きで、自分の容姿にも自信を持っているが、容姿だけをチヤホヤしてくる男性には興味がない。実は意外にも読書家で、翔とは本の趣味があってなかよくなった。ふだんツインテールの髪型なのも翔から褒めたためで、翔とケンカした際には別の髪型となる。生徒会ではマスコット的な存在で、綾崎レミ自身もノリが軽いが、人の感情の変化に機敏に反応する。桜が石川透に思いを寄せていると察した際には桜を応援しつつ、吉川由紀に後悔しないように忠告するなど、人間関係に気遣った行動を取る。

河野 桜 (こうの さくら)

片桐高校に通う女子。3年5組に在籍している。誕生日は1月20日で、身長は163センチ。ダークグリーン色の髪をボブカットに整え、眼鏡をかけている。生真面目なしっかりとした性格で、仙石翔の手伝いのため、生徒会に役員として所属している。同じく生徒会メンバーの綾崎レミとは、中学時代から仲がよく親友同士。レミのことをかわいらしいと思っているが、同時にそのかわいらしさにコンプレックスを抱いている。石川透に好意を抱いた際には遂にそのコンプレックスが爆発するが、レミに励まされたことで、心を整理して恋に前向きな気持ちとなる。その後、透に告白するが、吉川由紀と透の関係に気づき、自分の思いを伝えるだけで「返事はいらない」と透に告げている。告白したことで失恋を受け入れ、自分の気持ちに区切りをつけた。自他共に認める地味な見た目をしているが、翔やレミをはじめ派手な面子(メンツ)と接することが多いため、逆に目立っており、おとなしそうな見た目の割に荒ぶった生活をしていると、生徒たちからは噂されている。また料理が上手で、お菓子作りも得意だが、そのせいで料理が壊滅的にヘタな翔やレミのフォローをしなければならない時もあり、学内ではかなり苦労している。少年漫画が好きで、好きな週刊連載の漫画を読むのが週一の楽しみとしている。のちに柳明音と漫画の話で意気投合し、なかよくなる。実はおとなしそうな見た目に反してかなりの巨乳。スレンダーな体型の堀京子には巨乳のことで絡まれ、よくセクハラまがいのボディタッチを受けている。

井浦 秀 (いうら しゅう)

片桐高校に通う男子。3年2組に在籍している。誕生日は2月7日で、身長は172センチ。緑色の髪を短く刈りそろえ、いつもパーカーを身につけている。つねにハイテンションで、恐ろしくノリが軽い。石川透たちと仲がいいが、あまりに騒がしいため、言動はスルーされがち。また分相応な生き方をモットーに、仙石翔に対しては生徒会長だからと遠慮した態度を取っている。その言動から人見知りが激しい沢田ほのかからは好きとか嫌い以前に苦手と思われており、「うるさいパーカー」扱いされている。また空気を読まずに現れるため、河野桜からは「タイミングがうるさい」と評されている。井浦基子という三つ下の妹がおり、思春期の妹からは嫌われることが多いが、井浦秀は何かと妹のことを気に掛けている。家では打って変わって物静かな性格となり、妹からは無口で暗い性格と思われている。学校でのことを家で話すことも好まないため、妹も秀の交友関係についてはよく知らない。そのため、のちに妹から「仙石さんと早くくっつけばいいのに」と言われ大いに戸惑うこととなる。また妹が思いを寄せているクラスメイトの北原葵を家に招いた際には、模造刀を片手に北原を威嚇するが、それで結果的に北原から熱い視線を向けられるようになる。その状況を周囲に相談するも、あまりにぐちゃぐちゃした人間関係から匙を投げられた。また秀自身は彼女が欲しいと思っているが、態度が必死過ぎてその思いは実っていない。

柳 明音 (やなぎ あかね)

片桐高校に通う男子。3年6組に在籍している。誕生日は12月28日で、身長は168センチ。若紫色の髪で、整った容姿をしているため、女子人気が非常に高い。性格も温厚で物腰が柔らかいため、性格までイケメンといわれている。またかなりの近眼で、ふだんはコンタクトをしているが、よくコンタクトをなくすため、ド近眼状態でよくトボケた行動を取っている。そのため周囲からは、イケメンなのにおもしろい人と思われている。吉川由紀に片思いをしており、彼女に告白するも振られる。しかしその出来事をきっかけに堀京子や宮村伊澄と知り合い、彼らと交友を育んでいく。クラスの人気者で、宮村たちからも気に入られている。仙石翔も柳明音となかよくなりたいと思っているが、千石も柳も人付き合いは得意ではないため、二人っきりになると距離感を図りかねて混乱する。京子からは男性ではなく、「柳」というカテゴリーに入れられているため、宮村がなかよくしてても文句は言われない。ふだんは温厚で怒ったりはしないが、実は寝起きが悪く、寝起き状態では無意識に口調が荒くなり、時おり暴れ回っている。寝起きが悪いため遅刻の常習犯だが、遅刻禁止キャンペーンの際には、目覚ましを無意識のうちに破壊して起きたあと、それを怪現象と思っていた。

溝内 大樹 (みぞうち たいき)

片桐高校に通う男子。3年1組に在籍している。誕生日は8月24日で、身長は176センチ。宮村伊澄のクラスメイトで、水色の髪をしている。堀京子に好意を抱いており何かと気にかけているが、宮村と付き合い始めてからは、宮村に対して対抗心を抱くようになる。体育祭の準備中では、外で作業中の京子にブレザーを貸すが、その行動が宮村にやきもちを抱かせることとなる。

沢田 ほのか (さわだ ほのか)

片桐高校に通う女子。2年5組に在籍している。誕生日は12月31日で、身長は150センチ。体格は小柄で、黒い髪をストレートロングにしている。一つ年上の堀京子にあこがれており、京子が宮村伊澄と付き合い始めて以降は、宮村に対抗心を抱き、たびたび宮村と衝突する。基本的に誰にでも温厚に接する宮村が唯一雑に接する一人。知り合うまで気づかなかったが、実は宮村とは住むマンションが同じでとなり同士。兄がいたが死別しており、宮村を時おり死んだ兄に重ね合わせ、徐々に本当の兄妹のような関係になっていく。家がとなり同士であることを知ってからは、時おりベランダから宮村の家を訪れている。宮村や京子にはふつうに接するが、実はかなりの人見知りで、クラスメイトとも打ち解けずにいる。一部の生徒からはいじめを受けているが、宮村がいじめっ子たちを挑発して以降は少しずつ改善している。また宮村を通じて交友関係を広げていくことで、クラスメイトとも少しずつ打ち解けていく。ただし井浦秀のことだけはどうも苦手で、「うるさいパーカー」扱いしている。

渡部 一郎 (わたべ いちろう)

片桐高校に通う男子。3年1組に在籍している。宮村伊澄のクラスメイト。誕生日は9月4日で、身長は170センチ。おとなしい性格で、眼鏡をかけている。一見するとまともな常識人だが、その実、熱烈な「宮村マニア」で、半ば行動がストーカーっぽく、こっそり彼を盗撮し、会話内容も録音している。渡部一郎自身は、宮村に対する思いは好きとかそういうレベルじゃなく「異常な興味」と語っている。堀京子からいろいろな意味で警戒されており、宮村が渡部一郎に近づいただけで腹を立てるほど。

進藤 晃一 (しんどう こういち)

八阪(やさか)高校に通う2年生の男子。誕生日は4月2日で、身長は173センチ。オレンジ色の髪で、軽薄な雰囲気を漂わせている。宮村伊澄とは中学時代からの友人で、別々の高校に進学した今でも交友を続けている。ただあまりの素行の悪さで留年しており、宮村が3年生になった時も2年生のままだった。一条千佳と付き合っているが、留年したことで彼女に負い目を感じ、ふだんは明るく振る舞っているが、内心ではそのことを深く気にしている。宮村のことを気に入り、慣れ慣れしく接したり、宮村の家を訪れたりしているが、そのたびに宮村に鉄拳制裁されている。基本的に誰にでも温厚に接する宮村が唯一雑に接する一人。ただ一方で対等な存在として宮村から信頼され、時おり、迷っている宮村の悩みを聞き、背中を押している。留年しているが、有名な学校に通っているだけあり成績は優秀。チーズが嫌い。

一条 千佳 (いちじょう ちか)

八阪(やさか)高校に通う3年生の女子。誕生日は9月26日で、身長は154センチ。長く伸ばした黒い髪を二つ結びしている。進藤晃一と付き合っているが、進藤が留年したため、両親から快く思われていない。しかし進藤といっしょにいる時が一番楽しく、屈託なく二人の時間を楽しんでいる。自転車で二人乗りする際には後ろに進藤を乗せるが、一度それで電柱に突っ込んで二人してケガを負っている。宮村伊澄とも仲がよく、名字を知らないため宮村からは名前で呼ばれている。

谷原 マキオ (たにはら まきお)

樫高に通う男子。暗めの青い髪を短く刈りそろえている。若干ヤンキーが入っており、柄が悪い。宮村伊澄の中学時代の同級生。中学時代、うさぎのエサやり係となるが、夏休みに当番をサボってうさぎを殺してしまう。それがバレるのが怖くなって宮村に責任転嫁し、中学時代に宮村が孤立する原因を作った。中学時代は宮村を無視していたが、罪悪感からその存在を気にしていた。宮村が堀京子と付き合い始めて以降、街中で宮村に偶然再会して冷やかすが、キレた京子にボコボコにされる。そのことがトラウマとなっており、再び京子と会った時には終始下手に出ていた。その後、自分の内面を見つめ直すことで、過去の自分の罪と、本当は宮村に謝罪し仲直りしたかったという気持ちを思い出し、宮村に歩み寄りを見せるようになる。

堀 京介 (ほり きょうすけ)

堀京子と堀創太の父親。灰色の髪を目が隠れるほど伸ばしている。かなり適当な性格をしているため、京子からは父親扱いされず、名前を呼び捨てにされるなど、雑な扱いを受けている。仕事で長期間、家を空けており、一時期は家にいなかったこともあり、自分の家なのに自分用の食器や布団すらない。久しぶりに家に帰宅した際に、宮村伊澄と遭遇。宮村用の食器はあるのに自分の食器がないのを疑問に思うが、一目見て宮村を気に入る。その入れ込み具合は京子以上で、京子に対しても、最悪京子がいなくてもいいから宮村は連れて来いと言うほど。宮村が堀家にお泊りに来た際には、いっしょにお風呂に入りたがる。ふだんはちゃらんぽらんな言動が目立つが、きちんと身なりを整えたらかなりのイケメン。仙石武は高校時代の先輩で、親子二代にわたって仙石親子を振り回している。

堀 百合子 (ほり ゆりこ)

堀京子と堀創太の母親。明るめの茶色の髪を長く伸ばしている。おっとりとした優しい性格をしているが、夫の堀京介によれば、若い頃は今の京子とそっくりな性格をしていたらしい。涼しい顔をして、京介のことをぞんざいに扱っている。宮村伊澄のことを気に入っている。仙石武とは高校時代の同級生で、実は京介の2歳年上。

仙石 武 (せんごく たける)

仙石翔の父親。眼鏡をかけた赤髪の男性で、神経質そうな顔つきをしている。堀京介とは高校時代からの悪縁で、2年後輩の京介には散々煮え湯を飲まされた過去がある。そのため、京介の娘の堀京子にも苦手意識を持っており、京子の彼氏である宮村伊澄には堀家に染まらないように注意している。成績優秀な翔は自慢の息子で、息子には恋愛は必要ないと考えている。そのため翔に彼女の綾崎レミがいることに気づいていない。

井浦 基子 (いうら もとこ)

井浦秀の妹。中学3年生で、緑色の髪をショートカットにし、秀と似た風貌をしている。井浦基子によれば、自分も兄も母親似とのこと。思春期であるため年相応に兄を嫌っているが、本心では嫌っておらず、頼りにしている。兄が家ではおとなしく、学校でのことを語らないため、兄妹そろって暗い性格をしていると思われている。同級生の北原葵に思いを寄せており、彼を誘って家で勉強会をしようとしたが、兄が模造刀を持って乱入して来る。必死にそれを止めようとしたが、結局、その現場を北原に見られてしまい、さらには北原がよりにもよって兄に入れ込むのを目撃してしまう。その後は、北原が自分に興味を持つのは兄に会うためだと思うようになり、兄と北原の関係に大いに悩むこととなる。北原の目を覚ますべく、兄に彼女を作って欲しいと思い、兄がさん付けで呼ぶ仙石翔とくっつけばいいと思っているが、仙石が男であることは知らないため、その言葉を聞いた秀は大いに戸惑うこととなる。成績はあまりよくなく、志望する高校にも学力が届いていない。そのため兄の紹介で、堀京子から勉強を教わっている。

北原 葵 (きたはら あおい)

中学3年生の男子。井浦基子の同級生で、あずき色の髪を少し長めに伸ばしている。基子に好意を抱かれている。勉強会のために基子の家を訪れるが、その際に日本刀(模造刀)を構えて見栄を切った基子の兄の井浦秀に衝撃を受け、以降彼に熱視線を向けるようになる。何かと理由を付けて秀に会おうとするため、基子も北原葵の態度に混乱するようになり、次第に兄狙いで自分に会っていると考えるようになる。のちに秀も基子からその事実を聞き、井浦兄妹を大いに混乱させた。

安田 真 (やすだ しん)

片桐高校で英語教師を務める男性。黒い髪を肩まで伸ばしている。教師の中では比較的若いが、やる気や情熱があまりなく、体育祭の時はかなりだらけていた。またイケメンながら、女子高校生が大好きと公言する変態なため、生徒からは「セクハラ教師」扱いされている。なお貧乳好きなため、スレンダーな体型の堀京子を気に入っている。生徒指導で時おり、校則違反をした生徒をしかっているが、安田真自身のふだんの勤務態度が不まじめであるため逆にツッコまれてぐだぐだとなる。

中峰 一也 (なかみね かずや)

片桐高校で物理教師を務める男性。眼鏡をかけ、白衣を羽織っている。のんびりとした性格で、鍵を白衣のポケットに入れたままにする癖がある。その癖のせいで、白衣のポケットには大量の鍵がそのまま放置されており、ポケットをひっくり返すと手品のように鍵が大量に現れる。自分でも鍵の在りかを把握しておらず、学校の備品の鍵までなくして周囲を困らせることがある。人の顔と名前を覚えるのが苦手で、生徒のことをよく忘れる。白衣のポケットが破れているのを吉川由紀に指摘され、吉川に直してもらう。その際に吉川を1年生の時に担当していたが、すっかり忘れていることを指摘され、今度は覚えておくと約束している。安田真からは一方的に敵愾心(てきがいしん)を抱かれており、中峰一也よりも自分の方が早く彼女ができると思われている。

奥山 有菜 (おくやま ゆうな)

堀創太と幼なじみの女の子。明るめの赤い色をした髪を肩で切りそろえている。当初は創太をいじめたりしていたが、何だかんだで付き合いが長く、次第に掘家に入り浸り、いっしょに遊ぶようになる。同じく掘家に入り浸る宮村伊澄に懐いており、創太といっしょに宮村と遊ぶことも多い。年齢の割に大人びた性格をしており、のんきな創太とは対照的に、宮村と堀京子の関係を心配したりしている。

クレジット

原作

関連

堀さんと宮村くん (ほりさんとみやむらくん)

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書誌情報

ホリミヤ 16巻 スクウェア・エニックス〈Gファンタジーコミックス〉

第1巻

(2012-03-27発行、 978-4757535435)

第2巻

(2012-11-27発行、 978-4757538061)

第3巻

(2013-04-27発行、 978-4757539518)

第4巻

(2013-10-26発行、 978-4757541078)

第5巻

(2014-04-26発行、 978-4757542976)

第6巻

(2014-10-27発行、 978-4757543256)

第7巻

(2015-05-27発行、 978-4757546585)

第8巻

(2015-11-27発行、 978-4757548145)

第9巻

(2016-05-27発行、 978-4757549982)

第10巻

(2016-11-26発行、 978-4757551671)

第11巻

(2017-08-26発行、 978-4757554603)

第12巻

(2018-05-26発行、 978-4757557314)

第13巻

(2019-02-27発行、 978-4757560321)

第14巻

(2019-12-27発行、 978-4757564527)

第15巻

(2020-09-18発行、 978-4757568488)

第16巻

(2021-07-16発行、 978-4757572829)

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