めし婚

めし婚

34歳の婚星寿美子は、不動産営業の成績トップを誇るエースだったが、彼女が望むのは一刻も早い結婚だった。おいしい食事をいただきながら結婚相手を探す、アラサー女性の姿を描いた婚活グルメコメディ。「ゴラクエッグ」で2018年5月から2019年1月にかけて配信された作品。

正式名称
めし婚
ふりがな
めしこん
作者
ジャンル
グルメ
 
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あらすじ

第1巻

34歳の婚星寿美子は、婚活市場において鬼門となる35歳を迎える前に一刻も早い結婚を望み、婚活サイトを積極的に利用していた。しかし高圧的でガードが固く、人を寄せ付けない雰囲気を漂わせた寿美子は、外見はかなりの美人にもかかわらず、婚活市場において残念すぎる非モテキャラだった。そんな寿美子は、いつものように定時で仕事を上がり、婚活サイトで出会った男性と会うために、江古田にあるイスラエル料理店「マイムマイム」へと向かう。店では、婚活サイト上で数回やり取りを交わした男性のはじめが待っていた。寿美子は、初めて顔を合わせるはじめを相手に人柄や結婚観など、探り探りの会話を繰り広げていく。もともとあまり期待していなかったが、はじめの予想以上の優良物件ぶりに寿美子は静かに感動を味わっていた。さらに、自分好みのおいしい食事に開放感が高まった寿美子は、うっかり「結婚しましょう」と逆プロポーズしてしまう。ところが、はじめから返ってきたのは、思いがけない言葉だった。(第1話「イスラエル料理」。ほか、7エピソード収録)

登場人物・キャラクター

婚星 寿美子 (よばいぼし すみこ)

ニチブン不動産に勤務する女性で、不動産営業を担当している。年齢は34歳。完璧な物件の知識と顧客ニーズの分析によって好成績をおさめており、年収は650万円。定時の5時になるとさっさと仕事を切り上げ、上司からの飲み会の誘いも断って会社をあとにする。仕事は充実しているものの、日々寂しく満たされていないと感じており、結婚してよきパートナーが欲しいと考えるようになった。一刻も早く結婚を望んでいるため、現在婚活サイトを中心に婚活中ながらうまくいっていない。かなりの美人ではあるものの、ガードが固く人を寄せ付けない雰囲気を漂わせているため、結婚につながっていない。しかし、それが自分らしさなのだからと、改善する気はまったくない。ちなみに結婚に対するあこがれとは対照的に、自分の性格を鑑みて結婚生活についてはあまり夢を持てずにいる。おいしいものを食べるのが大好きで、食事中にはその頑強なガードがかなり緩み、特に好みの食べ物に出合ったときには、わかりやすく感情が顔に出て素直になる。また、相手に遠慮せず豪快に食べるため、店のスタッフには好感を持たれている。のちに彩香からの紹介で、明立健人と知り合って思いを寄せるようになる。

はじめ

システムエンジニアを務める男性で、年齢は40歳。年収は約600万円。仕事柄、女性との出会いはあまりないため、思い切って婚活サイトを利用することにした。婚星寿美子とは婚活サイトを通じて知り合い、メッセージのやり取りを経て、江古田にあるイスラエル料理の店「マイムマイム」で実際に会うことになった。こざっぱりとした清潔感のある印象のイケメン。趣味は旅行やゴルフ、ジムで鍛えること。笑顔の絶えない家庭が理想で、結婚しても毎年海外旅行に行きたいと考えている。思ったことは口に出すタイプで、明るい性格をしている。しかし、母親の言うことが第一の超マザコン。

慎二 (しんじ)

外資系企業で営業職を務めている男性で、年齢は45歳。年収は約1000万円。仕事柄、海外出張が多かったが、最近ようやくそれも落ち着いてきた。気づけば周囲は既婚者ばかりになっており、自分も幸せな家庭を築きたいと考え始めている。ゴルフやダイビングが趣味で、結婚しても休日はアクティブに行動したいと考えている。婚星寿美子とは、婚活サイトを通じて知り合ってメッセージのやり取りを経て、スペインバスク料理の店で実際に会うことになった。女性の扱いに慣れており、気さくで人当たりがいい。料理に関する知識も豊富で、飾らない人柄が魅力。ただし、女性に関しては手が早い。

丹家 (たんげ)

ニチブン不動産に勤務する女性で、婚星寿美子の後輩にあたる。営業職として、基本的に寿美子と行動を共にする日々を送っている。仕事のできる寿美子のことを非常に尊敬している。

(さとる)

メーカーの商品開発を務めている男性で、年齢は31歳。年収は約500万円。結婚についてはいい女性がいればしたい程度に考えており、結婚に責任の重さを感じているため、どちらかというと消極的な姿勢を取っている。婚星寿美子とは、婚活サイトを通じて知り合ってメッセージのやり取りを経て、アルゼンチン料理の店で実際に会うことになった。フットサルやランニングが趣味で、元気だけが取り柄の明るい性格をしている。おしゃべり好きで子供っぽく、社会人として少々頼りない感じもある。お店の予約時間を駅での待ち合わせ時間と同じにしたり、駅から少々歩くことを伝えていなかったりと、融通のきかないタイプ。しかし相手の話をよく聞き、自分の言動を即座に反省できる素直なところがある。

彩香 (あやか)

保険外交員を務めている女性で、年齢は31歳。婚星寿美子とは、仕事で知り合った。ふんわりとしたかわいらしい印象で、明るくて優しい性格のため、婚活市場においてはかなりモテるタイプ。ある時、寿美子に結婚願望があることを知り、合コンに誘った。明立健人と士郎と四人で合コンを行うことになり、当初は健人を狙っていたが、帰り際に士郎が高額納税者であることを知り、即座に鞍替えした。士郎に猛アタックして、士郎を瞬時にメロメロにした。

明立 健人

ビュッフェスタイルの店「フレンチガーデン」の店長を務める男性で、年齢は35歳。店は非常に人気があり、いつも混雑している。仕事柄、料理は本格的なものを好む。かなりのイケメンで、明るい性格をしている。また料理上手で次男という、結婚するには優良物件ながら、元彼女から結婚をせまられて別れたばかりのため、結婚についての話題はNGだった。しかし、その後すぐに彼女とよりを戻していた。婚星寿美子と彩香、友人の士郎と雲南料理店で合コンを行うことになったが、実はモテない士郎のための合コンだった。友達思いの優しいところがあり、好感度も高い。のちに、知人である田崎睦也を寿美子に紹介したが、結局は明立健人自身が寿美子に惹かれ始め、付き合っていた彼女との別れを選択。寿美子の誕生日にイタリア料理店に呼び出し、付き合ってほしいと告白をした。

士郎 (しろう)

IT系企業に勤めている男性で、年齢は36歳。眼鏡を掛けた地味な印象で、人を寄せ付けない雰囲気を醸し出しているが、さりげない気配りができるタイプ。婚星寿美子と彩香、友人の明立健人と合コンを行うことになった。彼女がいた時期もあったが、現在はフリー。向かいに座った寿美子から声を掛けられて話の流れから、互いにモテないということで「非モテ同盟」を組んだ。帰り際、自分から寿美子に連絡先の交換を申し出たが、タイミングよくアピールしてきた彩香のかわいらしさにすっかり心奪われ、寿美子のことは目に入らなくなってしまう。のちに新規事業の責任者を任され、成功して高額納税者となった。

五木 (いつき)

電機メーカーで営業を務めている男性で、年齢は35歳。婚星寿美子の高校時代の同級生で、当時から女子との噂が絶えなかった。雨宿りしていた時に寿美子と偶然再会を果たす。しかし、5年ほど前の同窓会に参加した際、軽すぎるノリとふざけた態度で寿美子を口説こうとしたため、寿美子からはかなり嫌われている。だが、寿美子を食事に誘ったところ応じてくれたため、はりきってエチオピア料理店に誘った。実は5年前の同窓会で寿美子から言われた言葉が心に引っ掛かり、自分を見つめ直すきっかけとなった。

田崎 睦也 (たさき むつや)

飲食店でスーパーバイザーを務める男性で、年齢は40歳。明立健人の知人。趣味は映画や読書、釣りに行くこと。最近は甥っ子姪っ子をかわいがって、癒されている、家庭的で温かな雰囲気を漂わせた人物。動物好きながら、猫アレルギーを持っている。家事は一通りこなすことができ、レシピがあればある程度は作れるほど料理の腕に自信を持っている。以前、結婚を考えていた彼女がお酒のトラブルが多い女性で、田崎睦也自身が酒に弱いタイプだったため、別れを決断した。健人からの紹介で、婚星寿美子と知り合って健人の店「フレンチガーデン」で食事をすることになったが、会計時に1円単位まできっちり割り勘して呆れられた。

希実 (のぞみ)

医療事務を務めている女性で、年齢は35歳。婚星寿美子とは高校時代の同級生で、仲がいい。現在は結婚5年目で、1歳児と3歳児の母親。1歳児を連れて寿美子とランチに行った際、寿美子の結婚観や恋愛観について話をすることとなった。結婚相手に厳しい寿美子に対し、悪いところを見るよりもいいところを見つけて加点していく方がいいとアドバイスするものの、寿美子からダメな男の話を聞くにつれて自分の夫とリンクし、寿美子に共感してしまう。

佐場 よし子 (さば よしこ)

ニチブン不動産でマンションの購入契約を結んだ女性で、年齢は35歳。もともとは、小玉雄大との結婚に伴ってマンションの購入を予定していたが、年齢を25歳とサバを読んでいたため、実際の年齢を知った小玉が激怒。結婚もマンション購入もすべて白紙に戻すと言われてしまう。不動産売買の担当者である婚星寿美子があいだに入ったものの解決せず、結局すべてが破談となった。

小玉 雄大 (こだま ゆうだい)

佐場よし子の婚約者の男性で、年齢は35歳。ニチブン不動産でマンションの購入契約を結んだが、その後、解約を希望した。もともとは佐場との結婚に伴ってマンションを購入したが、彼女が年齢を10歳もサバを読んでいたことを知り、大激怒した。自分の年齢を棚に上げ、彼女に激しく怒りをぶつけた。結婚もマンション購入もすべて白紙に戻すと言い放ち、担当者である婚星寿美子があいだに入ったものの解決せず、結局すべてが破談となった。

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