女王の花

女王の花

第二王妃土妃の策略により国を追われた亜国の姫・亜姫。境遇の違いを超え、胡人の従者・薄星と強い絆で結ばれながら、戦乱の世を生き抜く歴史ロマン。和泉かねよしの作品、『二の姫物語』から100年後の設定になっている。第60回小学館漫画賞少女向け部門を受賞。

概要

亜国・黃国・土国曾国の4国が相争う時代。亜国の姫・亜姫は病床の母・黄妃と共に王宮で冷遇された日々を送る中、金髪碧眼の胡人奴隷・薄星と出会う。二人は商人の青徹から技芸や武芸を学び成長するが、亜姫の聡明さを危惧した第二王妃・土妃の策により、黄妃は暗殺され、亜姫は黃国へと人質として送られてしまうのだった。

登場人物・キャラクター

主人公

亜国の亜王と最初の正室・黄妃との間に生まれた亜国の姫。才色兼備な美女。幼い頃は貧しさ故に姫とは思えない粗末な服を着ていた。胡人の奴隷、薄星と強い絆で結ばれており、窮地に立たされたり、困ったときは彼から... 関連ページ:亜姫

薄星

亜姫から「蒼天の蒼の目」「稲穂の金、天の色の髪」と例えられた金髪碧眼の胡人奴隷。容姿のせいで幼少より差別されて育ってきた。偏見を持たない亜姫と出会い、彼女に忠誠を誓う。願いが叶うという千年の花というおまじないを亜姫に教える。

土妃

土国出身の亜国の第二王妃。亜王との間に王子・亜王子を持つ。華やかにして傲慢。正室・黄妃を毒殺し、一時は正室におさまるが、後に亜王を殺害して、亜国にクーデターをもたらした。クーデターの際、青徹の攻撃により左目を負傷し、眼帯をしている。

黄妃

黄国出身の亜国の正妃で、亜姫の母。15歳で亜王に嫁いだ。体調を崩し、狭く日当たりの悪い室に追いやられてから、ますますやせ細っていく。最期は、亜姫を生き延びさせるために、自ら毒を仰いだ。

元は黄国の貴族の息子で、青逸の弟青蓋。黄妃が亜国にくる前から仕えていたが、王妃の愛人と噂され、黄国に帰国。その後、亜国を再訪問した際、黄妃親子を脱走させようとして失敗。片目を失い、元の身分を隠して亜国... 関連ページ:青徹

亜王

亜国の王で亜姫の父親。冷徹で王らしい一面を持ちつつも、宮廷内の池で釣りをすることも。生まれよりも能力を重視し、亜姫に玉璽の片方を託す。土妃のクーデターで死亡する。

青逸

黄国の大夫で、国境を守っていた亡き将軍青英の息子。青徹の実の兄。背が小さい妻、桐を愛している。飄々とした性格だが、武芸の腕は立つ。

宮女

亜国の宮廷に仕えながら、青徹の手下として黄国の細作(スパイ)をしていた。土妃に捕まり、舌と手の筋を切られながらも、クーデターの際、青徹に玉璽の片方を託されて逃走する。

高風

亜国の宰相。土妃と共に国のためと思い、クーデターを起こす。

曾国の第一王子。曾国の宰相・姜家(きょうけ)から嫁いだ后の子ども。背が小さいが、それ以外は人望も実力もあり、非の打ちどころがない。兄の元第一王子光を暗殺して、第一王子になった。亜姫を見るため、身分を隠し、隗旦として黄国に入り込むも、亜姫に本当の身分を見破られる。

曾国の前第一王子。旦にそっくりな顔をしており、武芸・勉学とも優れているが、性格はどこかずれており、ときどき周りをイライラさせている。土国から輿入れした妃を母に持つが、母は粗雑に扱われて亡くなってしまった。

白髪金色の目をした美女。曾国の元細作(スパイ)で光殺害を命令されるが、失敗。記憶をなくしたときに光に翠蝉と名付けられる。やがて記憶を取り戻し、光を刺すが、殺すことができず、傷ついた光をつれて山野中へ逃げ隠れる。

陳騰

黄国の宰相。最初は亜姫をあまり好ましく思っていなかったが、彼女が天災の混乱を見事おさめたことで次第に態度が軟化する。

黄王

黄国の王で亜姫の祖父。冷徹に見えるが黄妃が嫁入りの時は、無事を祈ってかんざしを贈った。死に際に「最初で最後の王者としての教育」と称して、亜姫を特別職・御史大夫(副宰相)につけさせ、天災の混乱を収束させるように命じる。

黄国の大夫青逸の妻。背が小さく、髪型がたまねぎと言われることも。お金がなにより大事。

亜王子

亜国の第一王子で亜姫の腹違いの弟。母親は土妃。詩文は得意だが、まるまると太っており、14歳になってもひとりで馬に乗れず、亜王に「将来が知れる」とあきれられる。

曾王

曾国の王で旦や光の父親。子どもが多く、10人もの王子がいる。誰も信用せず、高圧的な王だが、友人のクーデターを体験するまでは、民衆のために働く、人望のある王だった。

蛇波流

褐色の肌をした胡人の商人で細作(スパイ)。旦により薄星を殺すための刺客として亜姫の身辺に潜むが、任務に失敗し、薄星に従うことに。

高荀

黄国の大夫で郡尉。最初は亜姫の来訪を迷惑に思っているが、その手腕を認めるようになる。

場所

亜国

亜国・黃国・土国・曾国の4国の中で西部に位置している。西域との交易が頻繁に行われ、珍しい品物が手に入りやすい。学問が盛んな豊かな国である。

土国

亜国・黃国・土国・曾国の4国の中で南部に位置している大きな国。隙あらば、まわりの国に戦争をしかけている。

黄国

亜国・黃国・土国・曾国の4国の中で東部に位置している。古くからある文化的な国だが、周りから領土を削り取られて、いまや小国になっている。美人が多いと言われている。

曾国

亜国・黃国・土国・曾国の4国の中で北部に位置している。途中まで、各国の小競り合いに参加せず、沈黙を保っていた。

その他キーワード

大夫

『女王の花』の中に出てくる身分。貴族階級を指す。士大夫はその中でも高い官職にある人を指す。

千年の花

『女王の花』の中に出てくる、願いを叶えるおまじないの言葉。千年に一度しか咲かないという千年の花があり、どんな願いも叶えてくれるという。誰も手に入れたことがないので、この言葉はおまじないの言葉だと薄星が亜姫に教える。

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